サウジC予定通り開催へ 政府が予防対策を徹底

こんにちは。今週のコラムは、来週に迫ったサウジアラビアでの国際レースについてお話をしたいと思います。

2月3日にサウジアラビア政府が、新型コロナ感染対策の一環で日本や主要ヨーロッパ国からの入国を拒否すると発表があり、開催の有無などさまざまな情報が交錯しましたが、サウジカップ主催者の努力としっかりとした感染対策をする事で予定通り開催される事になりました。

皆様は、入国拒否なのにどのように入国するかと疑問に思うと思いますが、入国する1人1人にサウジアラビア政府が入国ビザを支給し、政府が競馬関係者を管理する事になります。そして、競馬関係者は2、3日おきにPCR検査を受けるなど、感染予防を徹底し、また、主催者が指定した場所のみに移動が制限されるそうです。

今現在、世界的に厳しい状況の中、サウジアラビアへ世界中から約40頭の馬達が集まる事になり、その事に驚きです。この馬達の移動方法ですが、サウジカップ主催者が世界各国へチャーター便を用意してくれる事になり、このチャーター便でサウジアラビアへ直行となりますが、使用する飛行機は、サウジエアではなく、馬の輸送のノウハウが豊富なドバイのエミレーツが使用される事になり、違う国同士がサウジカップ開催のために助け合う形になった事はすごいと思います。また、経験豊富な輸送会社に日本馬や他の国際馬たちが輸送してもらえる事はとても良かったと思います。今年の開催で、一番の問題点は、人の移動が旅客機なので常に欠航や遅延などの問題と隣り合わせという所です。

人の移動が出来ないと、サウジ政府がどれほど予防対策を行っても無駄になってしまうので、まずは無事にサウジアラビアへ到着する事が大事になってきます。今現在は、サウジカップ開催に向け進んでいますが、今後も予断を許さない状況は続くと思いますし、去年のドバイ開催ではレース直前で中止が決定した経緯もあるので、何とか無事に開催される事を願うばかりです。

実は、私も去年同様に今週からサウジアラビアへ渡航する予定なので、今年も現地情報を皆様にお伝え出来たらと思います。なにとぞ、日本馬達へ温かい声援をお願いします。

(レースホースコーディネーター)

サウジカップの行われるキングアブドゥルアジーズ競馬場のスタンド
サウジカップの行われるキングアブドゥルアジーズ競馬場のスタンド