日刊スポーツ

加藤学園18年ぶり決勝、大村が起死回生逆転3ラン

加藤学園18年ぶり決勝、大村が起死回生逆転3ラン

8回に逆転3ランを放った加藤学園の大村(右)は吠えながらホームイン(撮影・河合萌彦)

<高校野球秋季静岡大会:加藤学園3-2静岡商>◇22日◇準決勝◇草薙球場

加藤学園がエース肥沼竣(2年)の力投と3番大村善将内野手(2年)の1発で、18年ぶりの決勝進出を決めた。決勝と3位決定戦は、28日に草薙球場で行われる。

   ◇   ◇   ◇

目の覚めるような逆転弾だった。2点を追う8回裏2死一、二塁。大村は「肥沼が粘ってくれていたので、何とかして点を取ろうという思いだった」と打席に。4球目の直球を芯でとらえると、打球は左翼席へ吸い込まれた。前日の静岡高戦から2試合連続となる高校通算13号に「今までで最もうれしい本塁打になった」と白い歯を見せた。

エース肥沼の強気の投球が、劇的な流れを呼んだ。内角を中心に直球で攻める投球を披露。「序盤に相手打者がラインのギリギリに立っていることに気づいた。それで、捕手と話し合って内角攻めに変えました」。相手エース・高田琢登(2年)との投げ合いにも、1歩も引かず。「高田は県内NO・1の投手。その座を奪う気で投げました」と、勝ち気な一面も見せた。

2人は、昨年から主力として活躍。だが、昨秋は東海大会出場を逃し、今春は県大会準優勝。今夏は4回戦で涙をのんだ。だからこそ、ここで満足するわけにはいかない。大村は「3年生の意思も託されている。決勝戦も全員野球で臨み、静岡県の1位として次の舞台に行きたいです」。静高、静商と連続で伝統校を打ち破った。勢いに乗って、初の王座を目指す。【河合萌彦】

粘投でチームの逆転勝ちを呼び込んだ加藤学園の肥沼(撮影・河合萌彦)
18年ぶりの東海大会出場を決め、歓喜する加藤学園ナイン(撮影・河合萌彦)

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学法福島が東北大会、2連投辻垣107球省エネ完投

東北大会出場を決め応援席に走り出す学法福島の選手たち(撮影・野上伸悟)

<高校野球秋季福島大会:学法福島6-1東日本国際大昌平>◇22日◇準決勝◇白河グリーンスタジアム

学法福島が春の県王者・東日本国際大昌平を下し、8年ぶり6度目の東北大会出場を決めた。

2連投の辻垣高良(2年)が107球の省エネ完投。前夜は藤森孝広監督(41)の自宅に泊まり、安眠マットレス「トゥルースリーパー」を借りて眠り疲労回復に努めた。ユニホームのパンツも半乾きだったため、夏までのエース相曽友輝投手(3年)に借りて臨んだ。「先輩の悔しい思いを晴らしたかった」と決意を口にした。

力投する学法福島・辻垣(撮影・野上伸悟)

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青学大前監督の名将・河原井氏が母校・桐生コーチに

河原井正雄氏

青学大前監督の河原井正雄氏(65)が母校・桐生(群馬)の野球部コーチに就任したことが、22日までに明らかになった。

4度の大学日本一に輝いた名将は「母校のお手伝いをしたい」とオファーに応えた。週末を中心に夏から指導を開始。「0からだけれど、純粋な子たちだし、楽しくやっています」と話した。

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青森山田2年ぶり優勝「この経験は大きな財産」監督

勝利の瞬間、ハイタッチを交わす青森山田・山村(右)と新井山捕手

<高校野球秋季青森大会:青森山田6-3弘前東>◇22日◇決勝◇青森県営球場

青森山田が弘前東を6-3で下し、2年ぶり9度目の優勝。打線は10安打で6得点。先発の高橋主樹(2年)が7回を6安打3失点、救援の山村快大(かいと=2年)が2回を無安打無失点に抑えた。

夏は3回戦で八戸学院光星に敗戦。兜森崇朗監督(40)は「ナインは準決勝や決勝の舞台に場慣れしていないのが心配だったが、よくやってくれた。この経験は大きな財産になる」と目を細めた。

青森山田対弘前東 先発し7回を6安打3失点に抑えた青森山田の高橋(撮影・北村宏平)

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仙台育英23回目V、甲子園経験した1年伊藤が好投

救援で4イニングを無失点に抑えた仙台育英・伊藤(撮影・相沢孔志)

<高校野球秋季宮城大会:仙台育英12-1仙台商>◇22日◇決勝◇仙台市民球場

仙台育英は1年生ながら夏の甲子園を経験した伊藤樹投手が4回を1安打無失点に抑える好投で、8年連続23回目の優勝に貢献した。

「ストレートの強さが出て、カーブとの組み合わせがうまくできた」と5三振を奪った。須江航監督(36)は「ここ何試合かは崩れる場面が多かったが、短期間で修正して、よく流れを戻してくれた」と高評価。

応援席の声援に応える仙台育英ナイン(撮影・相沢孔志)

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秋田商26度目東北大会、石川完封も打撃は課題残る

完封した秋田商・石川

<高校野球秋季秋田大会:秋田商3-0由利>◇22日◇3位決定戦◇こまちスタジアム

秋田商が東北大会初切符を狙った由利を下し、2年連続26度目の出場を決めた。

背番号1・石川陸斗投手(2年)が尻上がりに調子を上げて完封。低めに集めてゴロアウトを多く奪った。打線は11安打放ちながら3得点と課題を残した。石川は「結果的に東北に行けるが、優勝して決めたかったので悔しい気持ち。(決勝に進めず)今日はけじめをつけて投げようと思った」と、奮起の投球でエースの貫禄を示した。

由利対秋田商 6回裏秋田商1死二塁、中前適時打を放つ須藤(撮影・山田愛斗)
由利対秋田商 8回裏秋田商2死二塁、適時三塁打を放つ佐藤(撮影・山田愛斗)

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一関学院3位、佐々木の絶妙バントヒットで東北切符

7回裏2死満塁のピンチを脱して喜ぶ小綿(右)と佐々木春の一関学院バッテリー

<高校野球秋季岩手大会:一関学院5-2盛岡商>◇22日◇3位決定戦◇岩手県営野球場

一関学院が3位決定戦を制した。7番佐々木春磨捕手(2年)がバント安打3本。うち2本は2死から三塁に走者を置いて絶妙に三塁線へ転がす適時打。

「打撃の調子が悪いから、チームのために。足には自信があった」と勝利に徹し、今夏就任した高橋滋監督(47)に2年ぶりの東北切符をプレゼントした。

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盛岡大付11度目の秋季王者、アーチスト加入で勢い

秋は2年連続11度目の優勝に輝いた盛岡大付ナイン

<高校野球秋季岩手大会:盛岡大付4-3花巻東>◇22日◇決勝◇岩手県営野球場

アーチスト加入で「盛付劇場」がバージョンアップした。岩手では、盛岡大付が1発攻勢で2年連続11度目の秋季王者に輝いた。

1発目は同点の5回2死一塁、1番渡辺翔真外野手(1年)が「感触的にはこすった。『飛んでくれ』と祈りました」と、高い放物線で左翼席ギリギリに飛び込む勝ち越し2ラン。続く6回には4番塚本悠樹捕手(2年)が「すぐに点を奪われたので、相手の流れを切りたかった」と左翼への弾丸ソロ。再びリードを2点に広げた。

1人で4発の塚本を筆頭に、県大会5試合で9アーチを描いた。今夏は岩手大会3回戦敗退のショックを、盛夏の群馬で強豪校と練習試合を積みながら癒やした。関口清治監督(42)は「40度近い中でプレーし、涼しい岩手に戻って体が切れ始めた」と成長を実感。塚本は右肘炎症で地区予選メンバーから外れ、県大会から背番号「12」で初の公式戦。1回戦は盛岡農相手に1イニング2発の衝撃デビューを飾り、「自信につながった」と4番の座を射止めた。

5連敗で始まった花巻東・佐々木洋監督(44)との戦績は10勝9敗となり、初めて関口監督が勝ち越し。また、県内公式戦21試合目で今年初めて土をつけた。地元開催の東北大会は、クジ運次第ですべて岩手県営で戦える。「慣れた球場の地の利は大きい。学校も近いので、ぜひ全校応援でお願いできれば」。第1代表の「ホスト役」として、2年連続のセンバツ切符は譲れない。【中島正好】

花巻東対盛岡大付 5回裏盛岡大付2死一塁、勝ち越し2ランを放って生還する渡辺と盛り上がる三塁側ベンチ
花巻東対盛岡大付 今大会5試合で4本塁打を量産した盛岡大付・塚本

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白樺学園苦戦も15年連続代表切符「切り替え」宍倉

帯広三条対白樺学園 8回裏白樺学園2死一、三塁、中前に勝ち越し打を放った宍倉(右)(撮影・西塚祐司)

<高校野球秋季北海道大会:白樺学園3-2帯広三条>◇22日◇十勝地区Bブロック代表決定戦◇帯広の森野球場

白樺学園が苦しみながら15年連続の代表切符をつかんだ。

同点の8回2死一、三塁、7番宍倉隆太三塁手(1年)が中前に勝ち越しの適時打。直後の9回は内野の連係ミスから1死三塁のピンチも、最後は三振と右飛で逃げ切った。宍倉は「打球が何とか抜けてくれて良かった。守備では失点にならないけど、危ないミスがあったので切り替えて修正したい」と話した。

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大阪桐蔭の逸材関戸がデビュー「初々しく」西谷監督

4回から登板し、2四死球も2回を無安打無失点で3三振を奪った大阪桐蔭・関戸(撮影・望月千草)

<高校野球秋季大阪大会:大阪桐蔭13-2岸和田>◇22日◇3回戦◇富田林バファローズスタジアム

大阪桐蔭が誇る逸材がついにデビューした。10点リードで迎えた4回。中学時代に軟式で最速146キロを記録した関戸康介投手(1年)が公式戦初のマウンドに上がり、2回を3奪三振無安打無失点に抑えた。

何度も帽子を飛ばしながら右腕を振った。「緊張で球が少し浮いた」と先頭打者に死球。いきなり走者を背負ったが「先輩が優しくリードしてくれて楽しく投げられた」と球威のある直球を軸に攻め、次打者を3球三振。2死から四球を許したが後続を断ち、5回は3者凡退で試合を締めた。

高知・明徳義塾中では3年夏に全国準優勝を経験。文武両道と野球の実績に憧れて大阪桐蔭に入学し、今月中旬に硬式球で146キロをマークした。軟式で150キロを記録した森木大智投手(1年=高知)とは中学時代にしのぎを削った間柄。「森木を超していかないと日本一、世界一の投手にはなれない。いいライバルとして成長したい」とこの春に一足早く高校デビューを飾った同級生右腕を発奮材料にする。

チームは岸和田に13-2で5回コールド勝ち。松浦慶斗投手(1年)も先発し3回4安打2失点。西谷浩一監督(50)は「初々しく、力が入っていた。それも一生懸命やっている裏返し。藤江(星河投手=2年)をおびやかす存在になってほしい」。最強軍団復活へ、頼もしい役者がそろっている。【望月千草】藤江(星河投手=2年)をおびやかす存在になってほしい」。最強軍団復活へ、頼もしい役者がそろっている。【望月千草】

◆関戸康介(せきど・こうすけ)2003年(平15)長崎県佐世保市生まれ。広田小ではセインツジュニアで野球を始め、小6時に福岡ソフトバンクホークスジュニアに所属し投手。高知・明徳義塾中に進み、所属した軟式野球部では3年夏の全国大会で準優勝。軟式でも最速146キロをマーク。今春、大阪桐蔭に入学し1年秋からベンチ入り。憧れは元大リーガーの野茂英雄氏。178センチ、75キロ。右投げ右打ち。

先発した大阪桐蔭の1年生サウスポー松浦(撮影・望月千草)

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旭川実が秋全道へ!先輩と甲子園へ田中楓基7回0封

旭川実対旭川永嶺 7回2安打無失点と好投した旭川実の田中(撮影・永野高輔)

<高校野球秋季北海道大会:旭川実9-0旭川永嶺>◇22日◇旭川地区Aブロック代表決定戦◇旭川スタルヒン

旭川地区は、旭川実が旭川永嶺を9-0の7回コールドで下し、2年ぶり16度目の秋全道進出を決めた。

1年生エース田中楓基(ふうき)が7回2安打無失点と好投。昨夏以来4季ぶりの道大会を呼び込んだ。力のある直球にスライダーを織り交ぜ7奪三振。最速142キロ右腕は「要所でしっかり抑えられたのは良かった。春も夏も地区敗退だったので、全道に出られてうれしい」と喜んだ。

公式戦デビューの5日旭川西戦は、8回188球を投げ被安打11で11失点。打線の援護でサヨナラ勝ちも、7四死球に3暴投と課題が残った。「コースを狙いすぎた。思い切ってストライクを投げて打たせて取ろう」と気持ちを切り替え、2回戦の旭川東戦は5回2/3を1安打無失点。この日も含め2戦12回2/3を3安打無失点と修正した。淡々とした表情は「先輩にイチロー選手に似ていると言われる」。顔だけでなく、状況や年齢に応じ変化し高いレベルを保ってきた、本家のような対応力も持っている。

本来エースの笠間稜世(2年)が7月に右ひじを手術。全道大会は間に合わないが、来春センバツの時期には復帰できる予定だ。「全道で勝ち上がり、笠間先輩と甲子園で一緒に投げたい」。聖地での共闘を思い描く。【永野高輔】

4季ぶりの道大会進出を決め笑顔で駆け出す旭川実の選手たち(撮影・永野高輔)
旭川実対旭川永嶺 帽子を取ると、高校時代のイチロー氏に似ている旭川実の1年生エース田中(撮影・永野高輔)

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東奥義塾62年ぶり東北大会、古豪無欲で令和に浮上

6回途中から救援し無失点に抑える東奥義塾・斎藤

<高校野球秋季青森大会:東奥義塾5-3八戸工大一>◇22日◇3位決定戦◇青森県営球場

東奥義塾(青森)が5-3で八戸工大一を下し、62年ぶり2度目の東北大会出場を決めた。6回に一挙4得点。

エース斉藤黎央(2年)が終盤3回3分の1を2安打無失点の好投で、相手の反撃を断ち切った。青森県きっての古豪が令和元年、晴れ舞台に復活する。

   ◇   ◇   ◇

東奥義塾が一丸となって東北大会のキップを奪取した。4回表2死一塁から5番芳賀悠斗右翼手(2年)の左越え二塁打で1点を先制。6回には敵失にも乗じて4安打で4点を挙げた。先発の山内洸弥投手(1年)が5回を3安打無失点の好投。終盤を斉藤が締めくくった。

今夏は13年ぶりのベスト4に進出し、古豪復活の機運は高まっている。新チームになって迎えた今大会は、初戦で夏の甲子園8強の八戸学院光星を破り、さらに準々決勝では、夏県準V弘前学院聖愛も撃破し一躍、台風の目となった。工藤秀樹監督(41)は「そんなに力のあるチームではない。でも打線をはじめ、つながりでは負けない。『つながりの義塾』といわれたい」という。

学校創立は1872年(明5)で、今年で147年。前身は津軽藩の藩校・稽古館という名門だ。野球部創部は学校再興の1922年(大11)だが、旧東奥義塾時代の明治10年ごろには米国人宣教師が野球を伝えたといわれる。甲子園出場は夏4度。1967年(昭42)には青森勢初のベスト8進出を遂げている。

前回秋の東北大会に出場した1957年(昭32)は県大会3試合をいずれも1点差で勝ち抜いた。東北大会では1回戦で山形工を6-0で破り、準決勝に進出。優勝した遠野(岩手)に0-2で惜敗した。センバツは逃したが、翌年夏に青森大会で優勝し、甲子園初出場を果たした。

長い歴史を経て、新時代の令和元年に再び勝ち上がった。工藤監督は「無欲の勝利とはこのことかと思う。よくここまで勝ち上がった」という。斎藤は「打たせたらバックが必ずアウトを取ってくれる。以前はエラーも多く、打線もつながらなかったが、今はチームが変わった。東北大会でも受け身にならず戦う」と目を輝かせた。【北村宏平】

東奥義塾対八戸工大一 6回表1死一塁、東奥義塾4番・原田の二塁打で古川が歓喜の生還(撮影・北村宏平)

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仙台城南が初東北切符「いい夢見続けたい」角監督 

東北切符をつかみ歓喜する仙台城南ナイン

<高校野球秋季宮城大会:仙台城南14-7古川工>◇22日◇3位決定戦◇仙台市民球場

敗者復活戦から勝ち上がってきた仙台城南が古川工を14-7で下し、宮城の第3代表として悲願の東北大会初出場を決めた。

準決勝(21日)で仙台育英にコールド大敗し、再び目が覚めた。校名変更前の東北工大高から指揮を執り、今年で就任9年目の角晃司監督は「(準決勝は)点差がつくと諦めて、負けは仕方ないという雰囲気が出ていた。まだ3位決定戦があるからという甘い気持ちで、強い者に立ち向かう勇気が無かった」と見極めていた。この反省をベースにナインを鼓舞すると、前日2安打完封負けの打線が初回から爆発。11安打14点の大勝劇で、センバツへ希望の灯をともした。

野球エリートの道を歩んできた、ベテランの指揮官である。東海大相模(神奈川)を卒業後、東海大を経て、社会人の名門・三菱自動車川崎(現・三菱ふそう川崎)に入社し、選手とコーチを含めると15年間、アマの最前線で戦ってきた。初の東北大会に向けて「1つでも多く勝つことで、センバツも見えてくる。子どもたちといい夢を見続けたい」。1つ上のステージで、新たな歴史を刻んでみせる。【相沢孔志】

仙台城南・角晃司監督
仙台城南対古川工 先発した古川工・岩崎(撮影・相沢孔志)

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藤枝明誠サヨナラ3年ぶり決勝、元4番斎藤が復活打

延長11回裏、サヨナラ安打を放った藤枝明誠・斎藤は出迎える仲間とハイタッチ

<高校野球秋季静岡大会:藤枝明誠8-7聖隷クリストファー>◇22日◇準決勝◇草薙球場

ファイナルで激突する2校が決まった。藤枝明誠は、延長11回に6番斎藤龍幸内野手(2年)がサヨナラ打を放ち、3年ぶりに決勝に進んだ。

加藤学園は、エース肥沼竣(2年)の力投と3番大村善将内野手(2年)の一発で、18年ぶりの決勝進出。両校は、東海大会(10月26日開幕、岐阜県)の出場権も獲得。決勝は、28日に草薙球場で行われる。

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6番斎藤が、藤枝明誠に劇的勝利をもたらした。7-7の延長11回裏1死満塁で打席が回った。「ここで決める」。内角低めの直球を捉え、中前に運んだ。3時間11分の熱戦に終止符を打ったヒーローは、次々とベンチを飛び出す仲間とハイタッチを交わした。

主将の姿に奮い立った。5点の劣勢を終盤の猛攻で縮め、1点差とした9回2死一、三塁。4番村松杏都(あんと)内野手(2年)が、投ゴロの当たりに一塁へヘッドスライディング。執念の内野安打で同点とした。斎藤は「必死につないでくれた。スイッチが入った」。高ぶる気持ちが勝負どころでバットに乗った。

不振続きだった今大会。県大会前には、昨夏から務めた4番を外された。だが、4打数無安打に終わった浜松開誠館との2回戦の後、打撃フォームを微調整。「すり足」をやめ「少し足を上げて」タイミングを取った。前日21日の準々決勝では4安打4打点。この日も3安打3打点と、完全復活も印象づけた。

決勝では、加藤学園と対戦する。斎藤は「東海大会は、最低限の目標。甲子園で勝つことを目指して勝ち続けていきたい」と力強かった。まずは、県王者として東海大会へ-。次も快音を響かせる。【前田和哉】

サヨナラ打の斎藤を笑顔で迎える藤枝明誠ナイン
7-7の延長11回裏1死満塁、中前にサヨナラ安打を放つ藤枝明誠・斎藤

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福島成蹊が初の東北大会出場、究極下克上へあと1勝

磐城対福島成蹊 初の東北大会進出を決め応援席に駆け出す福島成蹊の選手たち(撮影・野上伸悟)

<高校野球秋季福島大会:福島成蹊7-6磐城>◇22日◇準決勝◇白河グリーンスタジアム

創部13年目の福島成蹊が、ミラクル快進撃で初の東北大会出場を決めた。

3-6の8回裏、1点差と迫った2死二、三塁から佐藤慎悟内野手(2年)の一塁への打球が、イレギュラーバウンドして2点適時二塁打。金子淳監督(43)は「応援に来てくれた3年生、勝てなかった時期のOBも含め、みんなの気持ちがボールに乗り移ってヒットになたんじゃないかと思う」と劇的勝利を振り返った。

前日の準々決勝では、2回戦で福島の絶対王者聖光学院を下し勢いに乗る学法石川に、7-2と完勝した。金星に大喜びする選手たちは宿舎に戻ると「学石も聖光に勝って油断したのかもしれない。自分たちがそうなったらダメだぞ」と浮かれ気分を断ち切った。新チームになって定めた目標は「県1位で東北大会に行く」。無謀とも言える設定に、金子監督から「目の前の目標を立てろ」と言われたが、決して変えなかった。上遠野浩輝主将は「1年から出ている選手、夏のレギュラー7人も残っているので、みんな自信があった」と本気だった。

今大会は夏の初戦でコールド負けした若松商、春の県大会でコールド負けした学法石川にも雪辱した。抽選会当日の午前中に行われた敗者復活第5代表決定戦から最後の1枠に滑り込んだ。「1試合1試合成長している。これからも成長を続け少しでも甲子園に近づきたい」(金子監督)。決勝の相手は県北支部1回戦で、延長13回タイブレークで惜敗した学法福島。究極の下克上まであと1勝だ。【野上伸悟】

磐城対福島成蹊 8回表磐城2死一、三塁、樋口の右飛を好捕した際に右足をつり、松本(手前)に背負われベンチに戻る正木(撮影・野上伸悟)
磐城対福島成蹊 力投する福島成蹊・八巻(撮影・野上伸悟)

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帯広農“秋の大収穫祭”2年ぶり全道、金足農に刺激

2年ぶりの秋季全道大会出場を決めて笑顔を見せる帯広農ナイン(撮影・西塚祐司)

<高校野球秋季北海道大会:帯広農9-1帯広工>◇22日◇十勝地区Aブロック代表決定戦◇帯広の森野球場

十勝地区は、帯広農が“秋の大収穫祭”で2年ぶり9度目の秋季全道大会出場を決めた。帯広工に9-1で7回コールド勝ち。

夏休みは秋田遠征で昨夏甲子園準優勝の金足農から刺激を受け、地元では午前5時からの朝練習を取り入れた。夏にまいた種が、今大会3戦連続2ケタ安打の合計36得点と大きな実になった。道内10地区20代表が出そろい、全道大会は26日に組み合わせ抽選、10月6日に札幌円山ほかで開幕する。

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代表決定戦も帯広農打線は止まらなかった。スタメンのうち8人が快音を響かせて合計11安打9得点。2回1死満塁では5番水上流暢(はるのぶ)右翼手(2年)が高めの直球を左翼席に放り込んだ。人生初となる満塁本塁打で地区突破に貢献して「全道で初戦敗退した夏の悔しさを晴らすため、全員で頑張ってきました」と笑顔で振り返った。

積極的に新しい試みに取り組んだ。夏休みでは初となる本州遠征で、秋田の金足農と戦った。昨夏に聖地を沸かせたチームから学んだのは試合前の姿勢。「準備運動から全力で声を張り上げていた。威圧感を感じた」と井村塁主将(2年)。迫力に押されて練習試合は1敗1分けだった。帯広に戻ると金足農のように声出しの雰囲気作りから徹底し、大会中に声をからしてしまった選手もいた。

「朝活」も新たな取り組み。農業高校のネットワークから助言を受けた前田康晴監督(43)は熱中症対策で、遠征前の夏休み練習を例年の午前9時から同5時に繰り上げてスタート。以前は暑さで休む選手もいたが、今年は集中できる環境で打ち込んだ。大会中も早朝に打撃練習をこなしてから試合に臨み「朝から打ってるので試合でも体が動く。目がボールについていける」と水上。父母や下宿のスタッフも早起きで送迎やご飯作りなどバックアップ。周囲の期待にも応えた。

夏にまいた種が秋に実り、3戦で44安打36得点と打ちまくった。水上らスタメン4人の実家は農家。大会とほぼ同じ時期には、ジャガイモの収穫のピークを迎えた。野球も作物も大収穫となる地区大会となった。2年ぶりの秋全道に向けて「1戦1戦、目の前の試合に勝っていきたい」と水上。勢いに乗って次のステージでも、大豊作を目指す。【西塚祐司】

人生初の満塁本塁打を放つなど勝利に貢献した帯広農・水上(撮影・西塚祐司)

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旭川大高2年連続秋全道、舘V打も「課題ばかり」

9回表旭川大高1死一、三塁、8番舘が決勝の左前適時打を放つ(撮影・永野高輔)

<高校野球秋季北海道大会:旭川大5-4旭川明成>◇22日◇旭川地区Bブロック代表決定戦◇旭川スタルヒン

旭川大高が旭川明成に競り勝ち、2年連続16度目の秋全道進出を決めた。

同点の9回1死一、三塁、背番号10をつける主将の8番舘大雅二塁手(2年)が決勝の左前適時打を放った。7回に2点差を追いつかれる苦しい展開の中、新リーダーが4戦連続打点で夏春連続甲子園へ望みをつないだ。「勝てたのは良かったが、自分のミスもあったし課題ばかり。全道までに修正しないと」と振り返った。

9回表旭川大高1死一、三塁、8番舘が決勝の左前適時打を放つ(撮影・永野高輔)

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大体大浪商17点大勝で4回戦へ、吉田が会心3ラン

<高校野球秋季大阪大会:大体大浪商17-4四条畷>◇22日◇3回戦◇富田林バファローズスタジアム

大体大浪商が四条畷を17-4の5回コールドで下し、4回戦に進出した。

初回に2点を先制されたが、その裏にすかさず3点を奪い逆転。2回には吉田秀大内野手(2年)が高校通算5号の右越え3ランを放つなど、8点を奪う猛攻を仕掛けた。「あの打席は上からたたくことを意識しました。今までで一番良かった当たり」と、会心の当たりに顔をほころばせた。

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能代松陽2年ぶり5度目V 1年生大高勇心が完封

最後の打者を打ち取りガッツポーズする能代松陽・大高(撮影・山田愛斗)

<高校野球秋季秋田大会:能代松陽2-0明桜>◇22日◇決勝◇こまちスタジアム

能代松陽が明桜を2-0で破り、2年ぶり5度目の優勝を決めた。1年生左腕・大高勇心が県大会4試合を1人で投げ抜くタフネスぶりを見せ、9安打浴びながらも粘って完封締め。2回に女房役の岸海雄捕手(2年)の適時打などで奪ったリードを死守した。

大高は初回のアウトすべてを三振で奪う上々の滑り出し。5回に2死二、三塁と一打同点のピンチを迎えたが、3番を左飛に打ち取りガッツポーズ。8回に初めて先頭の出塁を許し、犠打で二塁に進められたが後続を三振と中飛で封じた。「打線が強力なので低め、『丁寧に』を心掛け、打たれても取り返してくれると仲間を信じていた。肩が少し重く9回までいけないと思った」。3者凡退は1度のみ。それでも直球中心の組み立てで0を9個並べた。

決勝前日(21日)の夜に工藤明監督(43)から先発を告げられた。3戦連続完投し準決勝から連投になるため、3~5回までの予定だったが「いけるところまでいきたい」と志願。地区大会から1番を背負い「気持ちで抑えられるようになった」。練習前にダッシュを15分繰り返すなど下半身を強化。最速は9キロ更新して134キロになった。成長著しい1年生エースが東北大会でも強気に攻める。【山田愛斗】

優勝した能代松陽ナイン(撮影・山田愛斗)
完封した能代松陽先発・大高(撮影・山田愛斗)

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横浜がセンバツ絶望、男子校でのラスト甲子園ならず

センバツ出場が絶望的となり重い表情で引き揚げる横浜の選手たち(撮影・金子真仁)

<高校野球秋季神奈川大会:桐光学園3-0横浜>◇22日◇準々決勝◇サーティーフォー保土ケ谷球場

横浜が桐光学園に完封負けを喫した。来春センバツ(20年3月予定、甲子園)出場校決定への重要資料となる秋季関東大会(10月19日開幕、群馬県)への出場がなくなった。

先発した本格派右腕・木下幹也投手(2年)が、140キロ前後の直球とスプリットで粘りの投球をしたが、度会隆輝内野手(2年)が中心の打線が、桐光学園の左腕・安達壮汰投手(2年)の前に沈黙した。

横浜は4回戦の神奈川工戦でも“スミ1”勝利。公式戦16イニング無得点の現状に、平田徹監督(36)は「彼らの打力はこんなものじゃない。なかなか試合で発揮できず、もどかしさ、歯がゆさを感じます」と苦い表情。「そういうことを含めて私の責任。どう引き出せるかを、今後の大きなテーマにしていきたい」と話した。

横浜は1942年(昭17)に創立された私立の男子校で、1945年(昭20)に野球部が創部された。春夏通算34度の甲子園出場があり、松坂大輔投手(現中日)を擁した98年の春夏連覇など、5度の全国優勝を成し遂げている。

20年4月、男女共学化されることが発表されている。敗退で、男子校としての最後の甲子園出場可能性が事実上、消えた。「共学元年」に向け、木下、度会らを中心に鍛え直していくことになる。

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桐光学園「数年に一度のベストゲーム」横浜破り4強

エース安達(中央)の活躍で横浜に勝利した桐光学園ナイン(撮影・金子真仁)

<秋季高校野球神奈川大会:桐光学園3-0横浜>◇22日◇準々決勝◇サーティーフォー保土ケ谷球場

桐光学園が横浜を完封で下し、ベスト4進出を決めた。

本格派左腕の安達壮汰投手(2年)が投打に活躍した。投げては横浜に2度の連打を許しながら、要所は締めて6安打完封。6回には先制適時打を放ち、それが決勝点となった。大きなミスもなく、野呂雅之監督(58)は「数年に一度のベストゲーム」とたたえた。

安達は「初回のピンチを抑えたのが大きい」と振り返った。1死後、連打と死球で1死満塁。「序盤に失点することが結構あって、逆に慎重になりすぎました」。迎えた5番打者に投じた外角直球は、切れていた。注文通り、遊-二-一の併殺打を打たせた。

野呂監督は「(相手の)打ち損じに見えるけれど、あれが安達の持ち味です」と言う。常時130キロ台中盤から後半の速球は、初速と終速の球速差が少なく、相手打者を差し込みやすい。高低に左右、どのコースにも強い球を投げられるのが持ち味で、早くもプロ野球のスカウト陣から来秋ドラフト候補としてリストアップされている。

投げ合った横浜・木下幹也投手(2年)も同じ立場の右腕だ。「意識します。今日は相手も悔しい思いをしたので、きっと次は自分を意識してやってくる。負けないくらいに努力して、もう1回倒したい、横浜と(東海大)相模を倒さないと甲子園には行けないと分かっています」と強豪撃破直後も気の緩みはなかった。

横浜隼人、鎌倉学園、慶応に続いて横浜も破った桐光学園は、秋季関東大会(10月19日開幕、群馬県)出場をかけて、10月5日に三浦学苑との準決勝に挑む。

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三浦学苑・長谷川7K完封で55年ぶり4強進出

55年ぶり4強入りを決め喜ぶ三浦学苑のエース長谷川(左)と上村(撮影・金子真仁)

<高校野球秋季神奈川大会:三浦学苑3-0立花学園>◇22日◇準々決勝◇サーティーフォー保土ケ谷球場

三浦学苑が立花学園に完封勝利し、ベスト4へ進出した。

先発したエース右腕の長谷川翔投手(2年)が6回まで1人の走者も許さない完全投球。7回先頭に安打を打たれたが、その後も得点は許さなかった。スライダーやフォークボールを効果的に配し「何とか踏ん張れてよかったです」と、5安打7奪三振で完封した。

三浦学苑は前身の三浦時代の64年秋以来、55年ぶりベスト4進出となった。横須賀市にある創立90周年の私立校で、サッカー部や軟式野球部が全国大会で活躍。樫平剛監督(35)は「硬式野球部もあるんだぞ、というのはずっと思ってやってきました」と選手たちを引っ張ってきた。

横須賀・三浦エリアからは過去に甲子園出場校がない。最高成績は48年夏の逗子開成の県準優勝。春、夏、秋を通じても県大会4強に入ったのは、これまでのべ9校しかない。

三浦半島初となる甲子園への期待が地元でもかかる中、樫平監督は「まだそこまで大きな話をする余裕はないです」と話しながらも「これで満足せず、盛り上げていきたい」と意気込んでいた。

10月5日の桐光学園との準決勝に勝利すれば、来春センバツの出場校選考への重要資料となる関東大会(10月19日開幕、群馬県)進出が決まる。

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大阪桐蔭1年関戸康介、リリーフで2回0封デビュー

先発した大阪桐蔭の1年生サウスポー松浦(撮影・望月千草)

<秋季近畿地区高校野球大会大阪府予選:大阪桐蔭13-2岸和田>◇3回戦◇22日◇富田林バファローズスタジアム

大阪桐蔭の最速146キロ右腕・関戸康介投手(1年)が公式戦デビューを飾った。

10点リードの4回から、リリーフで公式戦初登板。何度も帽子を落としながら、球威のある直球を軸に組み立てた。「緊張で少し球が浮いた。先輩が優しくリードしてくれて楽しく投げることが出来た」。先頭打者の初球に死球を与えたが、次打者を空振り三振、見逃し三振に抑えると、四球で再び走者を許したが中飛に打ち取り、後続を断った。5回も3者凡退に抑え、2回を無安打2四死球2三振に抑えた。

今月中旬に硬式でも146キロをマークした1年生右腕。中学時代は高知・明徳中でプレーし、中3夏に全国大会準優勝。同学年で最速150キロの高知・森木大智投手とはしのぎを削った間柄。「森木は目標の1つ。越していかないと、日本一、世界一の投手になれない。良いライバルとして成長したい」と高い志を見せた。

先発した大阪桐蔭の1年生サウスポー松浦(撮影・望月千草)
先発した大阪桐蔭の1年生サウスポー松浦(撮影・望月千草)

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聖隷クリストファー3年ぶり4強 春王者浜松商下す

3安打3打点の活躍でチームをけん引した聖隷クリストファーの大橋

<高校野球秋季静岡大会:聖隷クリストファー10-3浜松商>◇21日◇準々決勝◇清水庵原球場

聖隷クリストファーは、今春静岡県王者の浜松商に10-3のコールド勝ちでベスト4進出。準決勝は今日22日、草薙球場で行われる。

聖隷クリストファーが、今秋地区大会から通算5度目のコールド勝ちで、3年ぶりのベスト4進出を果たした。1回に押し出し四球や、6番大橋琉也捕手(2年)の2点適時打などで4点を先制。その後も効果的に追加点を奪い、最後まで主導権を握り続けた。

大橋は、故障を抱える中、3安打3打点でチームをけん引した。15日の県大会2回戦、走者だった大橋は、本塁クロスプレーで左肘の骨にひびが入るケガを負った。それでも「甲子園へいくチャンスを逃したくない」と出場を直訴。故障箇所をテーピングで固めながら、痛み止めを飲んでプレーする道を選んだ。

沼津市出身だが「上村(敏正)先生のもとでやりたかった」と、同校進学を決意。日々、レベルアップを実感し、「今は、野球が楽しい。練習したいという思いが強いです」と目を輝かせる。準決勝の藤枝明誠戦に向けては「1プレーを大事にしながら、みんなで気持ちを1つにして臨みたい」と意気込んだ。

初回から浜松商を攻略し、喜ぶ聖隷クリストファーの選手たち

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日本航空石川4強進出、エース嘉手刈は打倒星稜誓う

復帰登板で好投した日本航空石川・嘉手刈(撮影・柏原誠)

<高校野球秋季石川大会:日本航空石川12-2小松大谷>◇21日◇準々決勝◇金沢市民野球場

日本航空石川がコールドで北信越大会進出を決めた。

エース嘉手刈(かてかる)浩太(2年)が7回を3安打1失点。体調不良で出遅れていたが最速145キロと復調。190センチ、101キロの巨漢右腕は「調子はよくなかったけどテンポよく投げようと思った。星稜がずっと甲子園に出ているので自分たちが勝ってセンバツに出たい」と燃えていた。

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巻が延長サヨナラ 重野「取り返そう」ミス帳消し打

三条対巻 巻の延長12回1死一、二塁。重野の遊安で二塁走者・渡辺がサヨナラのホームイン

<高校野球秋季新潟大会:巻7-6三条>◇21日◇4回戦◇新発田市五十公野公園野球場

巻の執念のサヨナラ勝ちだ。6-6の延長12回裏1死一、二塁。重野光哉中堅手(2年)の放った打球が三塁手のグラブを弾く。

ボールが三遊間後方に転々とする間に二塁走者・渡辺優三塁手(1年)が一気にホームを狙った。スライディングでホームインすると歓喜の輪ができた。打席に入る前には重野には清水一弥監督(54)から「振り切れ」の声が飛んだ。内角直球をたたいたが「サードゴロだと思った」と重野。「併殺は防がなきゃ」と全力疾走したが一塁ベースに到達したところで「サヨナラと分かった」。ベースを踏み忘れるミスもあった。3回1死満塁、8番大岩の左飛で一塁走者だった重野は「抜けた」と打球判断を見誤り、スタート。二塁を回ったところで捕球に気付いたが二塁ベースを踏まずに帰塁。アピールプレーでアウトになった。犠飛で得点は認められたが、押せ押せのムードに水を差し「何とか取り返そう」という気持ちがサヨナラ打の打球には乗っていた。秋8強はベスト4入りした14年以来。清水監督は「我慢のゲームを何とか乗り越えられた」と劇的勝利に胸をなでおろしていた。【山岸章利】

三条対巻 延長12回サヨナラ勝ちし、笑顔の巻ナイン
三条対巻 延長12回巻1死一、二塁、サヨナラの遊安を放つ巻の重野

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明桜・佐々木湧生87球完封、11年ぶり東北大会へ

3安打完封した明桜先発の佐々木湧生(撮影・山田愛斗)

<高校野球秋季秋田大会:明桜2-0秋田商>◇21日◇準決勝◇こまちスタジアム

明桜が秋田商を2-0で下し、優勝へ王手をかけた。エース右腕・佐々木湧生(2年)が87球の省エネ投球で3安打完封。11年ぶりに秋の東北大会出場を決めた。

抜群の制球力で、凡打の山を築いた。9回のうち6回を8球以下で切り抜ける好投を見せ「打線が点を取れなかったが無失点なら負けない。直球と変化球の腕の振りを同じにすることを心掛けた」。1-0の6回、一打逆転のピンチが訪れた。先頭が出塁すると次打者のところでエンドランを仕掛けられた。投ゴロも二塁送球が間に合わず野選に。「エンドランだとわからず二塁に送球してしまった。負けにつながるプレー」。犠打を決められ1死二、三塁とされたが、後続を遊飛と三振でしのいだ。

秋田商とは地区予選でも対戦し、佐々木湧が4安打完封で7回コールド勝利に貢献した。今回は被安打3ながら「打たれたヒットが自分の甘さ」と厳しい自己評価。最速141キロの2年生エースとして夏を経験した。「上半身で投げていて球が軽かった」と重い球の習得へ、輿石重弘監督(56)と下半身を使って投げるフォームを徹底的に磨いてきた。進化を遂げた背番号1は「球数を少なく投げられた。いつでもいける準備をしたい」と決勝戦を見据えた。【山田愛斗】

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仙台商東北切符、先輩サンドウィッチマンばり快進撃

東北大会を決め笑顔で応援席に走る仙台商ナイン

<高校野球秋季宮城大会:仙台商6-5古川工>◇21日◇準決勝◇仙台市民球場

先輩のサンドウィッチマン(伊達みきお、冨沢たけし=ともに45)さながら、敗者復活から勝ち上がった仙台商が、古川工を6-5で下し19年ぶり5回目の東北大会出場を決めた。先発の1年生・斎賢矢投手(1年)が後半に打ち込まれ5失点も、粘りの投球で完投した。打線も5番・佐藤圭悟内野手(2年)が先制2点適時打を含む4打点と活躍し、39年ぶり10回目の決勝舞台に導いた。青森、秋田、岩手でも県代表2校が決定。残り1枚の東北切符をかけ、22日に3位決定戦が行われる。

   ◇   ◇   ◇

東北切符がかかる大舞台を任されたのは、1年生の斎だった。初回こそ3者凡退に抑えるも、以降は走者を背負う展開が続く。斎は「連投の疲れもあり、状態は悪かった」と振り返るが、粘りの投球で援護を待った。

試合は4回に動く。1死満塁の好機で、5番・佐藤に打席が回る。2球目を強振すると、打球は右前へ先制2点適時打となった。佐藤は「1年生の斎が頑張って投げていたので、打ちたかった」。大会前、佐藤は足の負傷で地区予選2試合を欠場し、その間チームは敗れてしまう。しかし、次の3試合目・敗者復活戦から戦列に復帰すると、チームは負け知らずだ。下原俊介監督(48)は「先制点を取れたことは1番良かった。敗者復活戦から帰ってきて、チームの軸として機能してくれた」と目を細めた。07年のM-1グランプリを制し、一躍スターダムにのし上がったサンドウィッチマンは仙台商の出身。あのときも、敗者復活戦からの快進撃だった。

5回にも佐藤が適時打を放つなど、一時は5点差にまでリード広げた。しかし、古川工も驚異の粘りを見せ、最終回に1点差にまで詰められる。さらに2死満塁のピンチを迎えたが、斎は「自分の力でここまで来たので、最後も自分の球で絶対に抑えよう」と真っ向勝負し、決め球のスライダーで見逃し三振を奪うと、ジャンプしながら笑顔でガッツポーズした。

春1回、夏3回と甲子園に出場している仙台商だが、83年の夏以来、全国舞台が遠のいている。斎は「自分が投げきって東北大会を決められたので、決勝でも自分の投球を貫きたい」と今日22日は仙台育英と優勝をかけて戦う。下原監督は「東北大会前の最後の公式戦。チームの底上げも含めて、一戦必勝で戦いたい」。古豪復活へ、もう1勝積み上げる。【相沢孔志】

仙台商対古川工 試合に勝利し、校歌を歌う仙台商ナイン(撮影・相沢孔志)
仙台商対古川工 先発した仙台商・斎(撮影・相沢孔志)

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加藤学園がサヨナラ4強 今夏代表校の静岡撃破

準決勝進出を決め、吉田(左から4人目)を中心に歓喜の輪を作る加藤学園ナイン

<高校野球秋季静岡大会:加藤学園5-4静岡>◇21日◇準々決勝◇草薙球場

加藤学園が、今夏甲子園出場の静岡高にサヨナラ勝ちし、2年連続の4強入りを決めた。4-4の9回裏に代打・吉田光輝(1年)が、サヨナラ安打。

昨秋の3位決定戦でサヨナラ負けした相手にリベンジを果たした。敗れた静高は、来春のセンバツ出場が絶望的となった。聖隷クリストファーは、今春県王者の浜松商に10-3のコールド勝ち。静岡商、藤枝明誠も快勝でベスト4進出。準決勝は今日22日、草薙球場で行われる。【前田和哉、河合萌彦】

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加藤学園の吉田が「光輝」の名前通り、光り輝いた。4-4の9回裏1死一、二塁。代打で今大会2打席目の出番が来ると、カウント2-2からの5球目だった。「3球目にスライダーを空振りしていた。変化球で押してくると思った」と、狙い通りスライダーに反応。バットの先で捉えた打球は、左翼線で弾んだ。

公式戦初安打、自身初のサヨナラ安打で王者・静岡を撃破。吉田は「みんなで戦っていた。自分が決められてうれしい」と笑った。この日、7回に4番大村善将内野手(2年)が一時逆転となる2ランを放ち、先発右腕の肥沼竣(2年)も9回10安打4失点の粘投。チームがつないだ勝利への流れを、結果につなげた。

先輩の思いも背負った。昨秋、勝てば東海進出となる3位決定戦で静岡にサヨナラ負けした。あと1歩で涙をのみ、当時の痛みを知る3年生11人全員が、今夏の引退後も練習をサポートしている。吉田は「雰囲気良く練習できているのも3年生のおかげ。リベンジできて良かった」と、声を弾ませた。東海切符まで残り1勝。静岡商との準決勝へ、勢いは十分だ。

9回裏1死一、二塁、左翼線にサヨナラ安打を放つ加藤学園・吉田

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古豪磐城12年ぶり4強、沖政宗「いわきを動かす」

3回表、三振を奪い雄たけびを上げる磐城先発の沖政宗(撮影・野上伸悟)

<高校野球秋季福島大会:磐城5-1須賀川>◇21日◇準々決勝◇ヨーク開成山スタジアム

磐城が須賀川を下し、07年以来12年ぶりの準決勝進出で、東北大会出場に王手をかけた。エース右腕・沖政宗投手(2年)が2回まで6連続三振を奪うなど4安打13奪三振の完投。15日の福島東との初戦では足をつり、8回途中で降板していただけに「この1週間、何としても完投するぞと思い続けてきた」とエースの意地を見せた。

平三小時代は小名浜少年野球教室の主将(捕手)で、楽天Jr.にも選ばれた。当時の仲間が仙台育英、東北、青森山田、山梨学院などに進学する中、「勉強と野球を両立したい」と強豪私学の誘いを断り、県内屈指の進学校を選んだ。文武両道のため、練習は夜7時までしかできないが、「みんな意識が高く、短い時間でも濃い練習ができている」と、高校から挑戦した投手でも成長をとげた。

仙台出身の父浩昭さん(50)は泉館山時代の86年、東北大会準決勝で敗れ、センバツを逃した。その父から「伊達政宗のように先見の明のある人になってほしい」と名付けられた。春夏9度の甲子園、71年夏には準優勝を果たした伝統校が、95年夏以来の聖地に突き進む。「いわき市を動かしたい。次も勝つイメージはできています」。大きな野望を心に秘め、政宗が大一番に臨む。【野上伸悟】

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