日刊スポーツ

新設のU18分析コーチに前高知監督の島田達二氏

新設のU18分析コーチに前高知監督の島田達二氏

高知高監督時の島田達二氏(2018年3月27日撮影)

日本高校野球連盟は24日、大阪市内で理事会を開き、今年8月のU18(18歳以下)W杯(韓国)に出場するU18日本代表チームの分析担当コーチとして、前高知監督の島田達二氏(46)の就任を承認した。

また、同チームの総務役員として滋賀県高野連理事長の大久保雅生氏(54)の就任も決めた。

島田氏は昨夏限りで高知の監督を退いていた。過去には日本代表のコーチ経験もある。分析担当コーチは新設のポスト。日本高野連の竹中雅彦事務局長は「国際大会で勝つために必要と判断した。島田さんは経験が豊富で、他国の戦い方の分析に秀でている」と説明した。

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叡明が春6連覇中の浦和学院破る金星 監督うれし涙

<高校野球春季埼玉大会:叡明2ー1浦和学院>◇24日◇2回戦◇県営大宮

叡明(えいめい)が春の埼玉大会6連覇中の浦和学院を破る金星を挙げた。

0-0で迎えた5回裏、1死一塁から2番大月良外野手(3年)がチェンジアップを捉え左越えに先制2ラン。「公式戦初ホームランです。手が震えました」という一振りで試合を決めた。

守っては背番号11をつけたサイド右腕・滝口仁理投手(2年)が6四死球を与えながらも5安打1失点完投。「うれしいです。インコースを攻めていけました」。最速は本人によると125キロながらチェンジアップ、シンカー、スライダーを交え浦和学院打線をほんろうした。

中村仁一監督は「浦和学院さんに勝ったのは初めてだと思います」と思わずうれし涙。これで夏のシード権を獲得した。

一方、浦和学院・森士監督(54)は「(ノーシードは就任28年目で)記憶にありません。(課題は)すべてですね」と話していた。

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春季高校野球九州大会の準決勝は雨のため順延

24日に鹿児島市で予定されていた春季高校野球九州大会の準決勝2試合は、雨のため中止順延となった。

25日に準決勝2試合(熊本西-西日本短大付、興南-大分)を行い、決勝は26日に行われる。

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札幌丘珠、全国知る新始動体制で“元年旋風”再び

30年ぶりの春全道大会出場へ意気込む札幌丘珠の選手たち(撮影・永野高輔)

30年ぶり春全道出場で激戦地区をかき回す。第58回春季全道高校野球地区予選の組み合わせ抽選が23日、全10地区のトップを切って、札幌地区で行われた。1989年(平元)以来の春全道切符を目指す札幌丘珠は、初戦で札幌開成中教校との対戦が決まった。遠軽を13年センバツ甲子園に導いた佐藤貴之氏(47)が今春、副部長に就任。聖地を知る指導者の経験を生かし、「令和」最初の全道切符を狙う。

再び“元年旋風”を起こす。札幌丘珠は30年前の89年、春全道初出場で4強に進出した。主将の鎌田優人捕手(3年)は「運命かもしれない。まず目の前の試合を1つずつ勝ち進めるように。自分たちの代で、令和最初の爪痕を残せるようにしたい」と意気込んだ。

甲子園を知る佐藤副部長が加わり、ムードは大きく変わった。今春新任の佐々木博章監督(48)も、ウイン北広島の内野手として97年の全日本クラブ選手権4強を経験している。新体制となった直後の3日、全国を知る2人の指導者と、主将の鎌田らで話し合い、3月まで「全道出場」だった目標を「甲子園出場」に上方修正した。佐藤副部長は「高校球児が一番輝く場所。大きな目標を明確に口に出すことで、モチベーションが上がる」と説明した。

13年春、21世紀枠でセンバツに出場し、強力打線を武器に甲子園1勝を挙げた遠軽同様、超攻撃的野球を目指す。14日の練習試合で札幌山の手に1-4で敗れた際、選手間で話し合い、どういうスタイルを目指したいか話し合った。チームの総意は「4点取られても5点取れる野球がしたい」。それまで打撃マシン2台で練習していたが、倉庫に眠っていた2台を出し、マシン4、打撃投手1の5カ所で打ち込む態勢に変更。全体に占める時間も60分から90分に延ばし、徹底した打撃重視型に切り替えた。

「みんな熱心。伸びシロを感じるし面白いチームになる」と佐藤副部長。大会中はベンチ入りできないが「スタンドからの方が、見えることもある」と言う。道東の公立校を最北の甲子園出場校へと磨き上げた経験豊富な指導者を加え、まずは令和元年の全道切符、さらにその先の進撃も見据える。【永野高輔】

練習を見守る札幌丘珠の佐々木新監督(右)と佐藤新副部長(撮影・永野高輔)

仙台育英に新戦力9投手、異色経歴持つ千葉らに注目

全国制覇を誓う仙台育英の1年生投手陣。前列左から渡辺優、吉野、笹倉、渡辺達、後列左から伊藤、遠藤、中村、千葉、松田(撮影・鎌田直秀)

春夏通算39度の甲子園出場を誇る仙台育英(宮城)に、将来性豊かな1年生投手9人が新戦力に加わった。

186センチ、94キロと恵まれた体格の左腕・千葉倖生は、伸びしろではNO・1。小学校まではマーチングパーカッションでドラムに熱中し、中学から野球に本格転向して強豪の門をたたいた。昨夏の中学全国総体で準優勝した秀光中(宮城)からは、ともに最速140キロ超を誇る右腕・伊藤樹、左腕・笹倉世凪の剛腕コンビが加入し、日本一の投手陣形成の一翼を担う。

   ◇   ◇   ◇

夢の世界に飛び込み、夢を実現させる1歩を踏み出した。投手陣最長身の千葉は「2年後の夏には最速150キロ以上を出せるようになって、日本一になりたい」。24日、宮城・多賀城市内の同校グラウンドで行ったベースランニングのタイム測定では巨体を揺らして、懸命に走った。「野球をやるための基礎や、体の使い方が出来ていないと思っています。1つ1つの練習を積み重ねて、少しでも早くベンチ入りできるようにしたい」。心技体すべてのレベル向上に挑む。

小学時代にマーチングパーカッション技能検定3級を取得するリズム感の持ち主でもある。得意な楽器はドラム。「野球もやりたかったのですが、地元のチームが強くて両立が難しかったので、中学からと決めました」。週末はスティックをバットに持ち替え、父が所属する草野球チームで“両立”。くまのプーさんのような愛らしさで「好きな曲はディズニーメドレー。ミッキーマウスが一番好きです」。夢の国での主役同様、マウンドでも主役となるつもり。須江航監督(35)も「素材はすごいものがある。プロを狙える左腕に育てたい」と期待を寄せる逸材だ。

中学硬式野球で東北準優勝となった右腕・中村和寛も「東北勢初の優勝旗をつかみます。155キロ以上投げたい」と意気込む。楽天シニアで宿敵だった中川泰雅投手(山梨学院1年)との全国舞台で再戦も誓った。同3位経験の右腕・吉野蓮は内野手との二刀流でレギュラー獲得に挑む。「150キロと高校通算50本塁打以上」と言い切った。

20日には宮城県大会中部地区予選初戦を快勝。29日から再開し、春は東北王者を狙う。昨夏の甲子園も経験したエース右腕・大栄陽斗(3年)ら強力投手陣の戦力に加わる1年生の挑戦が始まった。【鎌田直秀】

▽渡辺優人 「(日本ハム)吉田輝星投手のような球のキレとコントロールで勝負したい」

▽松田隆之介 「世界中の注目を浴びる選手になりたい」

▽渡辺達也 「ストレートと変化球の使い分けをしっかり出来る投手になりたい」

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仙台育英「秀光中トリオ」全国V阻まれた森木に闘志

全国制覇を誓う仙台育英の1年生投手陣。前列左から渡辺優、吉野、笹倉、渡辺達、後列左から伊藤、遠藤、中村、千葉、松田(撮影・鎌田直秀)

春夏通算39度の甲子園出場を誇る仙台育英(宮城)に、将来性豊かな1年生投手9人が新戦力に加わった。昨夏の中学全国総体で準優勝した秀光中(宮城)からは、ともに最速140キロ超を誇る右腕・伊藤樹、左腕・笹倉世凪の剛腕コンビが加入し、日本一の投手陣形成の一翼を担う。

   ◇   ◇   ◇

系列校の秀光中トリオは、全国制覇を阻まれた最速150キロ右腕・森木大智(高知中-高知)へのリベンジを誓った。

決勝の延長11回タイブレークで1-2で敗れた伊藤は、左手の使い方などを変えた新投球フォームにも着手し「三振を取りきれる姿は学びたい。高校では勝ちに結果を変えたい」。笹倉も「158キロを出して、チーム全員に愛される選手になりたい」とマリナーズ菊池雄星に並ぶ日本人左腕最速も目標に掲げた。サイド左腕・遠藤一樹「リーダーシップを持った人間に成長して戦いたい」と力を込めた。

仙台育英・笹倉世凪

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新体制の埼玉栄が初戦突破「やりたいようにやれた」

春季埼玉大会初戦に勝利した埼玉栄・山田新監督(中央)。左は山内野球部長(撮影・金子真仁)

<高校野球春季埼玉大会:埼玉栄3-1浦和>◇23日◇2回戦◇上尾市民球場

4月から山田孝次監督(35)が新たに就任した埼玉栄が、県大会初戦を突破した。

勇退し、ベンチ入りすることがなくなった若生正広総監督(68)からは「自分のやりたいようにやれ」との言葉があったという。若生氏の監督着任直前の13~15年にも指揮をとっていた山田新監督は「不運な併殺もあって、あと1点取れませんでしたが、ほとんどやりたいようにやれたと思います」と胸を張った。試合終了後は、所用で観戦できなかった総監督に電話で勝利を報告した。

「若生総監督のもとでコーチをやり、学んできました。それを引き継いでいきたい」という山田新監督同様に「自分たちは若生先生から教わった野球を徹底できているので」と話すのは、貴重な中押しソロを放ったプロ注目・北口恭輔遊撃手(3年)だ。

中学は名門の大阪・羽曳野ボーイズ出身。「若生先生に誘っていただけたので」と埼玉栄へ進み、成長した。若生総監督も「北口は将来プロを狙える選手」と期待をかけている。本塁打はまだ高校通算3本ながら181センチ、75キロの均整のとれた体格には華があり、この日視察した楽天沖原スカウトも「打撃でも守備でもクセがないのがいい」と評価した。

巨人坂本勇にあこがれ、山田新監督も「動きがハツラツとしていますし、前向きな選手です」と頼りにする存在。北口は「勝っていくしかない。どんどん攻めていこうと思います」と話し、球場を後にした。

貴重な中押しのソロを放った埼玉栄のプロ注目・北口(撮影・金子真仁)

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春日部共栄・村田ノーヒットノーラン「よっしゃ」

春季埼玉大会でノーヒットノーランを達成した春日部共栄・村田(撮影・金子真仁)

<高校野球春季埼玉大会:春日部共栄5-0川越初雁>◇23日◇2回戦◇大宮公園野球場

センバツ出場した春日部共栄・村田賢一投手(3年)が春季埼玉大会2回戦の川越初雁戦でノーヒットノーランを達成した。

奪三振12、内野ゴロ8、内野フライ2、外野フライ5、失策出塁3、四死球0。球数は107。埼玉県内の公式戦では史上47人目の快挙で、平成では20人目。春日部共栄としては93年夏に土肥義弘投手(元西武など)が達成して以来2人目だ。植竹幸一監督(49)は「(土肥は)花咲徳栄が相手でしたね。(部長として)ベンチに入ってました」と懐かしがった。

最後の打者から三振を奪い「よっしゃ」と口にした村田は「あまり実感ないですね」と第一声を発した。ノーヒットノーランは自身初だが「完全試合は中学で3回ありました」とさらり。「もともと完投するつもりはなかった」という。植竹監督も「出来は70点。(中盤以降は)ヒット1本打たれたら変えるつもりだった」と明かした。

センバツでは最速147キロ右腕として注目されながら、大会初日に高松商(香川)に完敗。「悔しかったですね。絶対に忘れないです。怒りや悔しさを練習にぶつけてきました」。テンポの良さが信条。石崎聖太郎捕手(3年)の捕球の2秒後には村田のグラブにボールが戻るほどだったが、そこも改善。「捕ってミットを止める時間を少し長くした」と石崎は話す。

相棒の技術を信頼し、ストライクゾーンぎりぎりを攻めた。ハイライトは5回。2死から失策で出塁を許すも、後続を見逃し三振に仕留めた。「アウトロー、ベースを1センチかすったくらい。頑張りました」と村田。大舞台での失敗を肥やしに、バッテリーでさらなるレベルアップを図っている。

センバツ初日敗退で埼玉に戻った後も、テレビ中継を見ていた。「まだまだ全国では通用しないなと感じました」と村田。「課題ですか? 球速も上げたいし、コントロールももっと磨きたい。だから、課題は全部ですね」と切れ味鋭く締めた。

◆村田賢一(むらた・けんいち)2001年(平13)8月31日、静岡・三島市で生まれ、千葉・浦安市で育った。直球の最速は147キロ。182センチ、80キロ。右投げ右打ち。趣味・特技は六面立体パズル(ルービックキューブ)で、競技用キューブも所持する。

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二本松工新チーム初勝利、土木学専攻の菅野海斗粘投

二本松工対福島西 10安打を打たれても粘投を見せた二本松工エース菅野海(撮影・鎌田直秀)

<春季高校野球福島県大会・県北支部予選:二本松工4-3福島西>◇22日◇1回戦◇ほばら大泉球場

「ガテン系球児」が「ガマン系球児」に成長だ! 二本松工が4-3で新チーム公式戦初勝利を挙げ、昨秋の支部予選1回戦でも敗れていた福島西にリベンジを果たした。都市システム科の同級生として土木学を専攻するエース左腕・菅野海斗(3年)と主将の鈴木偵弘外野手(3年)が投打で粘り強さを披露。担任でもある浅尾哲哉監督(48)に求められてきた我慢強さを体現し、15年春以来の県大会出場に王手をかけた。

「1点差で勝ち続ける」を合言葉に、最後まで我慢を続けた。9回裏に1点差に詰め寄られ、なおも2死三塁。エース菅野海が思い切って内角直球を投げきった。左翼への飛球で、想定通りの4-3。「下半身も強くなったし、最後の球もキレていると感じたので、外野は越えないと思った。泣きそうなくらい、うれしい」。昨秋の支部予選では2連敗だっただけに、笑顔で1勝をかみしめた。

163センチ、61キロと小柄だが、仲間の信頼は厚い。ベンチ入りメンバーにも8人いる都市システム科でも先頭に立って土木を学ぶ。ショベルカーの運転実習が得意科目。将来は土木科の公務員を夢見て、今年はクレーンやロードローラーの技術免許取得にも挑む努力家だ。手先の器用さは野球も同様。今春に習得したばかりのナックルカーブも駆使し、10安打されても集中力を切らさなかった。

「3番右翼」の鈴木偵主将も、初回に中越え三塁打を放つなど存在感を示した。クラスでも学級委員を務めるなど、まとめ役。「みんな緊張はしていたけれど『焦らず自信を持ってやろう』と徹底できました」。組み合わせ決定後は、練習試合の相手を昨秋に1点差負けした福島西に見立ててきた。「1点差で勝てたのは、やってきたことに自信も持てる」。大手ゼネコンに就職して現場監督を務める夢の前に、県大会出場の目標もかなえるつもりだ。

勝てば3年ぶりの県切符が決まる27日の2回戦は、福島東と対戦。同主将は「次も1点差で勝ちます」と汗をぬぐった。【鎌田直秀】

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中部1位の静岡商と昨秋静岡V御殿場西が激突か

春季東海地区高校野球県大会組み合わせ

春季高校野球静岡県大会(27日開幕、草薙球場ほか)の組み合わせ抽選会が22日、静岡市内で行われ、出場24校の初戦が決まった。

抽選の結果、中部地区1位の静岡商は、28日の2回戦で昨秋の静岡県王者・御殿場西(東部4位)と天竜(西部5位)の勝者との対戦が決まった。静岡商の高田晋松監督(49)は「まずは初戦を勝ってシードを取りたい。地区大会での戦い方を変えずに臨みたい」と気を引き締めた。初出場の天竜を指揮する赤堀真也監督(50)は「参加できるだけで満足。選手たちがどれだけやれるかだと思うので、精いっぱいやりたい」と話した。

東部地区を秋春連覇した加藤学園は、浜名(西部5位)と清水桜が丘(中部5位)の勝者と初戦を迎える。同校の米山学監督(40)は「秋の県大会で2度負けた(準決勝と3位決定戦)のは、ウチだけ。その悔しさをバネに冬を過ごしてきた。自分たちの野球を貫いて、まずは8強を目指します」と力を込めた。

今大会の初出場は天竜のほか、磐田農と城南静岡の3校。上位8校には夏の静岡大会のシード権が与えられ、決勝進出の2校は東海大会(5月24日開幕、草薙球場ほか)に出場する。【河合萌彦】

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163キロ大船渡・佐々木の令和初投げは5・2濃厚

大船渡・佐々木朗希(2019年4月20日撮影)

最速163キロ右腕・佐々木朗希投手(3年)を擁する大船渡(岩手)の「令和初戦」が5月2日に決まった。22日、7校参加の春季岩手県大会・沿岸南地区予選抽選会が行われた。昨秋県4強の大船渡はシードになり、2日午前9時から釜石市・平田(へいた)運動公園野球場で行われる2回戦(住田-大船渡東の勝者が相手)に登場する。佐々木の令和初投げも「5・2」が濃厚となった。

2回戦に勝利した時点で春季県大会(5月17日~)進出が決まるが、6日には住田町・運動公園野球場での「第1代表決定戦」も行われる。2回戦に敗れると、5校が出場する敗者復活戦へ。5日と6日に連勝すると、同地区第3代表として県大会出場が決まる。

29校が参加予定の春季県大会で8強入りすると、夏の県大会シード権を獲得。佐々木を擁して甲子園出場を目標にする大船渡にとって、ここは確保したいところだ。さらに上位3校に入れば、春季東北大会(6月、山形県)への出場が決まる。佐々木はこれまで岩手県外での公式戦出場経験がない。他県の強豪校と対戦できるのは、チームの総合力向上にもつながる。「令和の怪物」の甲子園への道がいよいよ本格化する。

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昌平・米山に7球団視察、得意球封印し直球のみ勝負

今秋ドラフト候補左腕の昌平・米山(撮影・金子真仁)

<高校野球春季埼玉大会:昌平4-0庄和>◇22日◇1回戦◇大宮公園野球場

今秋ドラフト候補左腕の昌平・米山魁乙投手(3年)が、春季埼玉大会初戦にリリーフ登板した。2回を2安打無失点に抑え、3奪三振だった。

この日の最速は139キロ。得意の高速スライダーは封印し、直球だけで攻めた。「県大会初戦で少し緊張もありましたが、思っている以上のストレートは投げられました。ヒットされたのは、まだ甘いということ。高めに浮いたら花咲徳栄や浦和学院には捉えられる。低めの精度を上げたい」と話した。

秋のドラフト会議に向け、現時点では左腕投手候補の不足が叫ばれる。この日もネット裏では7球団が視察。中日正津スカウトは「腕の振りは強く、投げっぷりもいい。今後はしなやかさがもっと出てくれば」とさらなる飛躍に期待していた。

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筑陽学園・福岡大真ダメ押し3ラン「直球しっかり」

高校野球 春季九州大会2回戦 佐賀商対筑陽学園 筑陽学園の福岡大真外野手(左)と弥富紘介内野手がともにホームランボールを手にニッコリ(撮影・浦田由紀夫)

<高校野球春季九州大会:筑陽学園8-2佐賀商>◇21日◇2回戦◇鴨池市民

筑陽学園(福岡)の新4番、福岡大真外野手(3年)が、3ランを含む2安打4打点の活躍でチームの初戦突破を導いた。

センバツまでは6番だったが、夏に向けての打線再編でセンバツ後の練習試合から4番に起用されていた。「最初は意識していたが、まったく打てなかったので意識しないようにしてます。チームの勝利に貢献できてよかった」と笑みを浮かべた。

初回に適時二塁打を放つと、6回にはダメ押しの3ラン。「走者を返すことだけ考えた。直球をしっかりたたけました」。高校通算6本目(公式戦4本目)は秋春九州大会連覇を狙うチームを勢いづけた。

樟南(鹿児島)のエースだった父真一郎氏(42)が94年夏の甲子園大会決勝で満塁弾を打たれ、敗れた因縁の相手、佐賀商からの勝利でもあった。ネット裏で見守った父真一郎氏は「良く打ってくれた」と目尻を下げた。

22日の準々決勝では、昨年秋の九州大会で勝った興南(沖縄)が相手。プロ注目の左腕、宮城大弥投手(3年)が相手だが、福岡は「秋は完璧に抑えられた(5打数無安打)ので成長を見せて打ち勝ちたい」と気持ちを切り替えた。

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大分がサヨナラ勝ち、驚異の粘りで壮絶打撃戦制す

高校野球 春季九州大会準々決勝 福岡大大濠対大分 9回裏サヨナラ勝ちに沸く大分ナイン(撮影・浦田由紀夫)

<高校野球春季九州大会:大分11-10福岡大大濠>◇22日◇準々決勝◇鴨池市民

センバツ出場の大分が、壮絶な打ち合いを制して、9回逆転サヨナラのミラクル勝ちを収めた。

1点ビハインドの9回に1死から連打で一気に逆転サヨナラ。常にリードを奪われながら追いつく粘りの展開で、最後の最後にひっくり返した。松尾篤監督(45)は「選手たちがよく頑張ってくれました。打線が粘ってくれましたね」とナインの驚異の粘り腰をたたえた。

一時は同点に追いつく3ランを含む2打席連続アーチを放った中尾拓士内野手(3年)は「打ち合いになると思っていたし、打たれても打ち返そうと思っていた」と言葉を弾ませていた。

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興南借り返した、救援登板の宮城大弥が4回無安打

高校野球 春季九州大会準々決勝 筑陽学園対興南 6回途中から救援した興南の左腕エース宮城大弥投手が最後の打者を三振に打ち取りガッツポーズする(撮影・浦田由紀夫)

<高校野球春季九州大会:興南6-1筑陽学園>◇22日◇準々決勝◇平和リース

興南(沖縄)が昨年秋のリベンジを果たした。勝てばセンバツ出場が確実となる昨年秋の九州大会準々決勝で筑陽学園(福岡)にタイブレークの末に敗戦。センバツの道を絶たれた相手に、この春で見事な逆転勝ちを収めた。

我喜屋優監督(68)は「同じ相手にやられるのは嫌ですよ。選手たちは悔しい思いをしてここまでやってきた。勝つことが一番の薬です」とにこやかな表情を浮かべた。

最速149キロ左腕、宮城大弥(ひろや)投手(3年)がこの日もほえた。センターでスタメン出場も、1点ビハインドの6回無死三塁のピンチで急きょセンターからマウンドへ。その後、3人を打ち取り切り抜けると、9回までの4イニングで8三振を奪って「無安打無得点」投球で打線の逆転を呼んだ。「昨年秋に悔しい負け方をした。ずっと泣いていたし野球人生で一番悔しかった。勝てたことで少しは成長したんではないかと思います」。淡々とした表情ながら、言葉にはこの試合にかける思いがこめられていた。

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球数制限に反対 ドラマ化消え私学有利に/山田久志

山田久志氏(2019年3月26日撮影)

<野球塾:第4回 山田久志氏>

日刊スポーツ評論家が阪神をはじめ野球界へ提言し、問題点を掘り下げる「野球塾」の第4回は、山田久志氏の登場。通算284勝を誇る最強サブマリンが「球数制限」のルール化に異を唱えました。【取材・構成=寺尾博和編集委員】

   ◇   ◇   ◇

球数制限は反対だね。高校野球でこれをやる必要性はまったく感じない。日本高野連が投球数の制限を本格的に論議するようだ。これをやりだすとピッチャーも育たないし、試合ができなくなる。

昨年12月、新潟県高野連が独自に投球数制限の導入を決めたことがきっかけらしい。ピッチャーのことがわかっているのか理解に苦しむね。いったいこの球数制限って、だれが言い出したんだい?

プロ野球がメジャーリーグをまねて100球でピッチャーを代えるのが当たり前のようになっている。なんでもメジャーのマネをすればいいってもんじゃない。これがまたアマチュアに“伝染”したってことか。

高校野球のドラマ化は消えてしまうだろ。昨夏は秋田の金足農・吉田輝星が地方大会を1人で投げ抜き、甲子園でも881球を投じた。決勝の大阪桐蔭戦では力尽きたが、農業高、公立の星として野球ファンを感動させてくれた。

横浜・松坂大輔、早実・斎藤佑樹、駒大苫小牧・田中将大らが甲子園を沸かせた。さらにさかのぼると徳島商の板東英二さんも今でいうなら登板過多ということになるだろう。しかし今でもその熱いドラマは球史に輝き語り継がれているではないか。

球数、投球回数などを制限すると、私学と違って公立や地方の高校は複数の投手をそろえることができない。田舎で部員20人ぐらいの高校では、全員にピッチャーの指導をしなくちゃいけないのか? それを言いだすなら部員数も合わせるべきだろ。

わたしは今、ヤングリーグ(一般社団法人全日本少年硬式野球連盟)の会長を務めているが、素晴らしい体格で高校生に見劣りしない中学生も目にする。高校1年から活躍する選手がでてくるのがわかる気がする。ここまでは球数制限すべきだが、その上からはいらない。

球数制限をする理由は「投手の障害予防」のようだ。そんなのはピッチャーのことを知らない専門家が言ってることで、問題はそこじゃない。まったくわかっとらんよ。ピッチャーが勝つために投げて、肩、肘に負担がかかるのは当たり前だろ。

それを練習のし過ぎはあかん、投げすぎはあかんって、そっちに問題をもっていくか。教え方が良ければなんぼ投げても大丈夫。肩、肘にストレスのかからない投げ方を教える、ちゃんと野球を教えることのできる指導者こそ育てるべきで、そこの議論が欠けてはいないか。

力投する金足農時代の吉田輝星(2018年8月21日撮影)

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春日部東は完封リレー 好ムード持続し花咲徳栄戦へ

次戦2回戦は花咲徳栄と戦う春日部東ナイン(撮影・金子真仁)

<高校野球春季埼玉大会:春日部東6-0浦和東>◇22日◇1回戦◇大宮公園野球場

春日部東が「甲子園」からの好ムードを持続している。3投手の継投で完封し、花咲徳栄との2回戦(24日、大宮公園野球場)に勝ち上がった。

3月23日朝、ナインはセンバツ開会式にいた。恒例の岡山遠征へ向かう初日、球場外で記念撮影を楽しむと、バックネット裏に座った。高校通算21本塁打を誇る木下遥斗内野手(3年)は「すごい場所だな、の一言でした。でも1試合目を見て、自分たちがやっている野球も通じるな、と感じました」。

センバツ初日第2試合、地元・春日部共栄の試合途中に、甲子園を離れた。その後の5日間の遠征では岡山理大付に連勝するなど、好調だったという。冨沢雅浩監督(36)も「選手にも刺激になったようで、いいモチベーションのまま遠征に入り、ここまで過ごせています」と甲子園効果をひしひしと感じている。

1回戦で26点をとった花咲徳栄と、夏のシード権をかけて戦う。一塁ベンチ裏ですれ違った同校・岩井隆監督(49)には「見せつけられました」と話しかけたという。冨沢監督は「選手には思い切ってやってもらいたいです」と意気込んでいた。

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花咲徳栄24安打26点 ドラフト候補の韮沢が一発

本塁打含む5打点の花咲徳栄・韮沢(撮影・金子真仁)

<高校野球春季埼玉大会:花咲徳栄26-0伊奈学園総合>◇22日◇1回戦◇大宮公園野球場

花咲徳栄が24安打26得点の猛攻で圧勝した。2回は打者18人で12安打14得点。鋭い打球が続き、26点全てに打点がついた。

のろしを上げたのは、今秋ドラフト候補でU18日本代表1次候補の3番・韮沢雄也遊撃手(3年)。1回2死から初球の直球を豪快に振り抜き、広い大宮公園野球場の右翼スタンドへ放り込んだ。高校通算10号。2点適時打、2つの犠飛も合わせ、5打点の活躍だった。

高校通算24本塁打の2番・橋本吏功中堅手(3年)は、本塁打が出ればサイクルヒットの活躍。5回の守備から退き「ベンチで交代と言われて、今日の結果を振り返っていたら『あ、本塁打でサイクルだった』と気付きました」と笑顔をみせた。

4番・井上朋也三塁手(2年)にも高校通算20号となる3ランが出た。「命中率」にこだわって鍛えてきた打線に、岩井隆監督(49)も「今日は出ましたね。タイミングが合ったんでしょう」とご満悦だった。

高校通算20号を放った花咲徳栄の2年生4番・井上(撮影・金子真仁)

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天理・中村監督「たまったもんじゃない」拙守で辛勝

先発し6回2失点と粘投した天理・川上投手

<高校野球春季奈良大会:天理9-8高取国際>◇21日◇2回戦◇佐藤薬品スタジアム

昨秋県大会覇者の天理が今年初の公式戦を冷や汗でスタートした。

課題とする守備が足を引っ張った。記録された失策は3つだが「目に見えないのもあって6個してる」と中村良二監督(50)はもろさを指摘した。

6回までは先発の川上海地投手(3年)が6安打2失点と粘投も、5点リードの7回守備から暗転した。無死一、三塁のピンチでは、9番と1番打者への打ち取った当たりを連続で捕球できず、記録は安打となり、この“守乱”も含んだ6連打で4失点。8回は同点とされてなおも2死三塁で、内野ゴロを処理した一塁送球がそれる間に勝ち越しを許した。

その裏に打線の奮起で逆転したが、2死から失策で走者を許す場面が3度。課題が色濃くでた試合になった。

昨秋の近畿大会1回戦で龍谷大平安(京都)に3-4で敗戦。以後、守備の強化をテーマに掲げ、基礎練習から取り組んだ。中村監督は「秋から変わってない。うちは打たれる投手なのでエラーされたらたまったもんじゃない。この後帰って練習します」。次戦に向けさらに気を引き締めるのみだ。

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福岡大大濠・星子「勘違いせず」決勝弾で通算41号

<高校野球春季九州大会:福岡大大濠5-1球磨工>◇21日◇2回戦◇平和リース

福岡大大濠の4番、星子海勢(かいせい)捕手(3年)が、2戦連発となる決勝アーチでチームを勝利に導いた。

1-1で延長戦に突入。10回の先頭打者として打席に入ると「塁に出ようとミートを心がけたが、いい角度で上がってくれた」と本人もビックリの左翼越えの決勝アーチ。高校通算41本目は、接戦をものにする値千金の1発でもあった。

新チームから4番となり、この春練習試合解禁から練習試合11試合で9本塁打を量産。しかし秋季県大会ではノーアーチだった。「少し詰まり気味だったのでポイントを前にしたり、スイングを大きくすることでよくなった」と、九州大会初戦の20日の尚志館(鹿児島)戦で本塁打を放って自分を取り戻した。それでも「まだ自分は勘違いせずにミートを心がけていきたい」と大分との準々決勝に向けて、気を引き締めなおした。

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軟式最速150キロ高知・森木、四国大会デビューか

捕手とアウトカウントを確認する高知・森木(撮影・柏原誠)

高知中で軟式史上最速とされる150キロを記録し、今月に高知に入学した森木大智投手(1年)が21日、高知市の同校グラウンドで行われた関西(岡山)との練習試合で、高校2戦目のマウンドに上がった。

「8番投手」で先発した大型右腕は高校では最長の4回を投げて4安打3失点(自責1)。球数77で奪三振4。計測できた中での最速は145キロだった。

高知は5月3日からの四国大会(松山)に出場する。森木はメンバー入りが確実。救援で公式戦デビューする可能性が高い。

「(関西は)いい打者が多いので、どれくらい失点を少なくして、試合を作れるかがテーマだったけど、4回で3失点なのでダメでした。直球を打たれるのは仕方ないけど、変化球が浮いて打たれてしまった。課題が多いです。変化球の精度を上げないといけない。すごく振ってくるので、変化球で逃げてしまった」

初回は出した走者を得意の素早い一塁けん制で刺し、3人で終えた。2回は安打に失策が絡んで犠飛で失点。3回は甘く入ったスプリットを2連続で二塁打とされ、失策、暴投で2失点した。相手の好打者、白井裕斗内野手(3年)には遊ゴロとスライダーで空振り三振。4番の岩本皓多捕手(3年)には左前打と四球だった。

今月13日、八幡浜(愛媛)との練習試合で実戦デビューし、3回無失点。そのときの最速は144キロだった。昨秋の時点でブルペンで149キロを出しているが、試合では今回の145キロが高校入学後最速となった。

高知中3年時に春夏の全国大会を制覇。当時からしのぎを削ってきた仙台育英(宮城)の笹倉世凪と伊藤樹(ともに仙台育英秀光中)も同じように、高校野球で試合に投げている。「すごく関わりがあって、仲もいいです。負けたくない。向こうはいい結果を残しているのに自分は全然ダメ。まだまだレベルアップしないと負けてしまう」とライバル心を隠さなかった。

▽ヤクルト岡林スカウト(森木を初めて視察)「1年生でこれだけ投げられたら十分です。まだまだ先がある選手。そっとしておきましょう」

◆森木大智(もりき・だいち)2003年(平15)高知県土佐市生まれ。蓮池小3年時に高岡第二イーグルスで軟式野球をはじめ、内野手や捕手、投手。高知中では1年時から投手。3年時に春夏の全国大会を制覇。184センチ、82キロ。右投げ右打ち。両親と姉。

関西との練習試合に先発した高知・森木(撮影・柏原誠)
円陣で浜口監督の話を聞く高知・森木大智(撮影・柏原誠)

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興南・宮城大弥にスタンドもため息「抜けてる存在」

高校野球 春季九州大会2回戦 神村学園対興南 興南先発のプロ注目左腕、宮城大弥投手が6安打4失点の完投でサヨナラ勝ちを呼んだ(撮影・浦田由紀夫)

<高校野球春季九州大会:興南5-4神村学園>◇21日◇2回戦◇平和リース

興南(沖縄)のプロ注目左腕、宮城大弥(ひろや)投手(3年)が、自己最速となる149キロをマークするなど、9回4失点完投でチームの9回サヨナラ勝ちを呼び込んだ。

2点を先制しながら、2ランを浴びるなど、一時は逆転を許した。「まだまだ制球が甘かった」と反省しきりも8回からは無失点で切り抜け、逆転勝利に導いた。

2ケタ10奪三振をマークした。4回先頭打者から5回2死まで5者連続三振。力強い直球とキレのある変化球で、三振の山を築いた。4回にはネット裏のスカウトのスピードガンで最速を1キロ更新する149キロをマーク。「自分ではそんな感じはなかった。外角に抜ける球が多かったので…」と笑みはなかったが、相手をねじ伏せる投球に、スタンドからもため息がこぼれた。ロッテ永野チーフスカウトは「高校生の左腕としては抜けている存在。胸の張りがスピードの秘密でしょう。これからもマークしていきますよ」と高評価した。

U18高校日本代表1次候補合宿に参加し、大船渡(岩手)・佐々木朗希投手(3年)の163キロを目の当たりにした。「あごが空いたままでした」と驚きっぱなしだったという。「自分には(163キロは)出せないので自分ができることをしっかりやっていきたい。直球の速度も変化球のキレももっとレベルアップしないといけない」。同世代に刺激を受けての149キロだった。

昨年秋の九州大会で敗れ、センバツの道を絶たれた因縁の相手、筑陽学園(福岡)が勝利し、22日の準々決勝で「再戦」する。「相手もレベルアップしているだろうけど、自分の成長を見せたい」とリベンジを誓った。【浦田由紀夫】

興南先発のプロ注目左腕、宮城大弥投手が最速149キロの直球など力強い投球を見せた(撮影・浦田由紀夫)

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帝京が敗退 守備妨害の判定で試合中断も受け入れる

帝京・前田三夫監督

<高校野球春季東京大会:国士舘7-5帝京>◇21日◇準々決勝◇神宮第2

国士舘が帝京に競り勝ち準決勝に進出した。国士舘は同点で迎えた6回に沢野智哉捕手(3年)のソロホームランで勝ち越すと、連打を重ねてさらに3点を加点。

これに対し帝京は8回、無死満塁の好機に、代打寺地裕幸外野手(3年)が二ゴロ。国士舘の伊藤優二塁手(2年)が好捕、体勢を崩しながら二塁へ送球し一塁走者を封殺した。

二塁への送球がやや高くなり、黒川麟太朗遊撃手(3年)は捕球してから懸命に一塁へ転送したが送球はそれ、いったんは帝京の二塁走者も生還し、なお1死二塁と思われたが、ここで審判団が協議を開始。

12分間の中断の末、帝京の一塁走者伊藤潤(3年)の走塁が、一塁へ転送した遊撃手の守備を妨害したとして、二塁走者の得点は認められず、打者走者もアウトとし、2死二塁からの再開となった。

この間、帝京は前田三夫監督(69)が主将の大内智貴外野手(3年)を通じて、説明を数回求めたが、最終的には前田監督が「これだけお客さんが入っている。待たすわけにはいかない」として判定を受け入れた。

試合後の前田監督は「国士舘の二塁手から遊撃手への送球は高くそれていた。従って遊撃手の体勢は崩れていたので、打者走者のセーフと思っていた。ただ、審判は一塁走者が遊撃手の送球を妨害したとして、打者走者はアウト、という説明だった。うちの選手は一塁をセーフにするために、送球を妨害するようなしぐさはまったくしていない。二塁への送球が高く、体勢が崩れた送球で一塁がセーフになったと思っていた。しかし、審判は送球を妨害したという説明で、最後までこちらの主張とかみ合わなかった。最後は私が引きました。これはひとつの課題にしてもらいたいとは伝えました」と、事情を冷静に説明した。

12分の中断の間、スタンドからは速やかな試合再開を求めるやじが飛び交い、「高校野球なんだから」「審判しっかりしろ」などの声が飛び交った。

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大船渡・佐々木朗希は代打で右飛 登板はなし

宮古との練習試合に代打出場し、右飛に倒れた大船渡・佐々木(撮影・金子真仁)

<高校野球練習試合:宮古8-3大船渡>◇21日◇宮古運動公園野球場

大船渡(岩手)が本州最東端の宮古運動公園野球場で宮古(岩手)と練習試合を行った。大船渡の最速163キロ右腕・佐々木朗希投手(3年)は登板はなく、9回に代打出場し、右飛に倒れた。

前日20日に仙台育英(宮城)との練習試合に登板したこともあってか、この日は試合前のキャッチボールもなく、初回から7回までは三塁コーチを務めた。

8回にベンチへ戻ると、9回に代打の準備を始めた。1死一塁で代打へ。ベンチからは「朗希、(高校通算)10本目行こうぜ!」とベンチから声が飛んだ。3ボールから宮古の右腕・阿部結翔投手(2年)の外角低めを右へ。宮古湾からの海風に押されたが、スタンドインには遠く、右飛に。佐々木は悔しそうに笑っていた。この日はダブルヘッダーで、第2試合前にごく軽めのキャッチボールを行った。

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センバツ4強明豊が鹿実に圧勝 4番野辺タイムリー

春季九州大会2回戦 鹿児島実対明豊 1回裏明豊 1死二塁で野辺優汰内野手が適時二塁打を放つ(撮影・浦田由紀夫)

<高校野球春季九州大会:明豊11-4鹿児島実>◇21日◇2回戦◇平和リース

今春のセンバツ4強の明豊(大分)が、鹿児島実に打ち勝って、8回コールド勝ちを収めた。初回に暴投で1点を先制すると、なおも迎えた1死二塁から4番の野辺優汰(ゆうだい)内野手(3年)が右翼越えの適時二塁打を放って主導権を握った。

センバツからメンバーも打順も変わったスタメンながら、4番は変わらなかった。不動の男がチームに勢いをつけた。

「センバツではただ当てに行くだけの打撃だったが、九州大会ではどっしり構えて打とうと思っていた。今日はそれができました」

終わってみれば5打数5安打2打点。二塁打2本と単打2本、セーフティーバントも決める活躍だった。「今まで出てなかった3年生も思い切ってやってほしいし、一緒に楽しみたい」と笑みをこぼした。

九州大会では2大会連続で準優勝に終わっている。「夏までに勝ち進んで経験をつみたい。もちろん、優勝を目指しています」。頼れる4番が九州チャンピオン取りを宣言した。

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仙台育英「セナ」2世笹倉存在感 佐々木と同郷対決

仙台育英対大船渡 先発し力投する仙台育英・笹倉

<高校野球練習試合:仙台育英-大船渡>◇20日◇仙台育英グラウンド

大エース「セナ」の名を継ぐルーキーが現れた。仙台育英(宮城)の1年生左腕・笹倉世凪(せな)が20日、多賀城市内の同校グラウンドで行われた注目の練習試合、大船渡(岩手)戦に先発。日米20球団のスカウトが視察した大船渡・佐々木朗希投手(3年)と投打で同郷対決した。

「投」では脱帽した。1回表、死球と内野手の失策で招いた1死一、二塁で、4番佐々木に先制3ランをバックスクリーンに打ち込まれた。2回で打たれた安打はこの1本のみだが、「大きくて威圧感がありました。置きにいった甘いボールですが、トッププレーヤーを感じられたのは良かったです」。それでも「打」ではその裏、変化球に詰まりながらも中前打。最速163キロ右腕からチーム初安打をマークした。

岩手・花泉町(現一関市)出身。付属の秀光中教校(宮城)では140キロトリオの一角で、昨夏の全国中学で準優勝した。最速147キロは2年秋に計測し、177センチ、81キロの厚い胸板もまだ成長中だ。仙台育英の「セナ」といえば、15年夏の甲子園で準優勝した佐藤世那(元オリックス)が記憶に新しい。左太ももの肉離れで出遅れたが、「(中学の)同級生4人がベンチに入っているので、負けたくない」と「令和の怪物」との経験を励みにする。

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東海大相模・金城2打点 父は巨人コーチ

右犠飛を放つ東海大相模・金城(撮影・保坂淑子)

<高校野球春季神奈川大会:東海大相模12-0藤沢清流>◇20日◇準々決勝◇サーティーフォー保土ケ谷

巨人の金城2軍打撃兼外野守備コーチを父にもつ東海大相模・金城飛龍外野手(3年)が2打点と勝利に貢献した。「打つべきゾーンを待って引きつけて打てた」と納得顔だった。

この冬は「力がないから誰よりも振り込む」と課題を掲げ、1日約1000スイングで手応えをつかんだ。「次も、つなげる打撃でチームに貢献したい」と力を込めた。

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佐々木朗希は「日本の宝」/スカウトらの声

先発し力投する大船渡・佐々木(撮影・鈴木みどり)

大船渡(岩手)の最速163キロ右腕・佐々木朗希投手(3年)が20日、宮城・多賀城市で行われた仙台育英(宮城)との練習試合に「4番投手」で出場。投球では変化球中心で4回途中3安打5奪三振で最速150キロだったが、打撃でセンターのスコアボードを直撃する130メートル超弾を放った。視察した日米20球団40人のスカウト陣の度肝を抜いた。

<スカウトらのコメント>

◆巨人柏田スカウト これだけ人が集まっても、ピンチではテーマ通りに変化球を投げていた。強い投手だなと感じた。

◆阪神葛西スカウト 腕の使い方が素晴らしい。長身なのに上からたたいて投げられるから、高めの抜け球が少ない。

◆DeNA欠端スカウト これだけ注目されると力任せに投げたくなるけど、変化球をテーマに投げていた。強い意図を感じた。

◆仙台育英・須江航監督(36) 日本の宝。美しくて強い。チーム皆で成長しようという気持ちで投げる心意気を感じる。素晴らしい投手。

◆フィリーズ大慈弥環太平洋担当部長 今日は出力を落としていたけど、それでも速球の質は高い。

◆オリックス長村球団本部長 今日は課題を持って投げていて、まだ余力を残している。器用さもある。非常に楽しみな投手です。

大船渡・佐々木を目当てに集まったスカウト(撮影・鈴木みどり)
練習試合の仙台育英戦で、2回裏を投げ終え笑顔でベンチへ戻る大船渡・佐々木(撮影・鈴木みどり)

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佐々木朗希打でも130m弾日米スカウト40人度肝

仙台育英対大船渡 4回表、打席に立つ大船渡・佐々木(撮影・鈴木みどり)

「令和の怪物」は打ってもすごい。大船渡(岩手)の最速163キロ右腕・佐々木朗希投手(3年)が20日、宮城・多賀城市で行われた仙台育英(宮城)との練習試合に「4番投手」で出場。投球では変化球中心で4回途中3安打5奪三振で最速150キロだったが、打撃でセンターのスコアボード直撃する130メートル超弾を放った。視察した日米20球団40人のスカウト陣の度肝を抜いた。

   ◇   ◇   ◇

佐々木は打でも怪物級だった。仙台育英の大栄陽斗(3年)は遊撃を守りながら、打球の勢いにあぜんとした。「ここのスコアボードに当てた選手を初めて見た。まるで次元が違います」。佐々木はその横を、笑顔で駆け抜けた。

1回1死一、二塁。外角速球に長いリーチを伸ばし、強いリストで返した。走者2人は低い弾道に判断を迷ったか、それとも見とれたか。ダイヤモンドを回る佐々木に追いつかれそうになる。高校通算9号。「打席の機会が少ないので、なかなか増えないんです」と苦笑していた本塁打は、衝撃の130メートル弾だった。163キロに加え「東北の雄」を固まらせる長打力に、投打二刀流の期待さえ膨らむ。

本業の投球では、出力を抑えた。3回2/3で3安打5三振4四球2失点で降板。この日の最速は約150キロだった。75球中50球が変化球で、封印していたカーブも17球投げた。ヤクルト斉藤スカウトは「頭のいい子なので(同じ岩手の強豪)盛岡大付や花巻東を想定して試しながら投げたのかな」とうなった。連戦や猛暑もある夏に向け、甲子園出場には省エネ投球も求められる。

学校の方針で、練習試合での取材対応はなかった。それでも東京のテレビ局も合わせ、50人近い報道陣、40人のスカウトが集まった。まだ4月。群を抜く佐々木のポテンシャルに、注目度はうなぎ上りとなりそうだ。【金子真仁】

<大船渡・佐々木朗希投手の投球内容>

◆1回 先頭からチェンジアップで空振り三振。ポテン安打を連続で許すも、遊ゴロ、空振り三振(スライダー)で無失点。

◆2回 変化球がやや乱れ、3連続四球(その間、重盗)。内野ゴロの間に1失点。盗塁阻止で2死も、二塁打で2点目を奪われる。直球で空振り三振。

◆3回 先頭を四球で出すも、三直で併殺。直球見逃し三振で3人で終了。

◆4回 二ゴロ、空振り三振(カーブ)で投手交代。

仙台育英対大船渡 先発し力投する大船渡・佐々木(撮影・鈴木みどり)
仙台育英対大船渡 大船渡・佐々木朗希を目当てに集まったスカウト(撮影・鈴木みどり)

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如水館8強 元南海の大久保監督迎え夏のシード手に

4月に就任した如水館・大久保監督

<高校野球春季広島大会:如水館5-3広島新庄>◇3回戦◇20日◇呉二河球場

今月から元南海の大久保学監督(54)を新監督に迎えた如水館が広島新庄を下し、夏のシード権を手にした。

初回1死から失策を含む5連打で2点を献上。3点にも1点を追加されたが、終盤から反撃に出た。1点を追う7回、4番山下尚捕手(3年)が今秋ドラフト候補の相手先発・桑田孝志郎投手(3年)から適時打を放ち同点。8回2死満塁で2番尾崎憲悟内野手(3年)が、球が高めに浮きつつあった桑田を捉え、右前適時二塁打で勝ち越した。 投げては1回途中から登板した橘高(きったか)隼投手(3年)が要所を締める投球で8回1/3を3安打1失点。投打がかみ合い、ベスト8入りを決めた。

大久保監督の予言通りになった。試合前選手たちに「5対3のゲームになる」。その通りの結果となり選手たちは「ほんまに5対3じゃ!」とベンチ内で大盛り上がり。2回戦の広陵戦も同スコアでの勝利。「打線は5点を取る打線。投手が3点で抑えれば勝てるチーム。試合を重ねていくうちに1つになって気持ちのつながりを持っている」と目を細めた。

伝統校のユニホームにはまだ袖を通したばかりの大久保監督。静岡高校時代は3年時にエースで4番として甲子園に出場。82年にドラフト2位で南海に入団し、88年に現役引退。16年4月から3月末までオイスカ(静岡)で監督を務めた経歴を持つ。

就任依頼の話が来たのは2月。如水館は昨秋、前監督の迫田氏が3月末を持って退任と決定。一時はエースなど2人が退部し、40人以上いた入部希望者は3人に減る状況に陥った。「自分が甲子園に出て感動した思いを伝えたいと。妻も広島出身。そういうタイミングなのかなと」。前任校に別れを告げる際は涙にぬれた。「みんな号泣。私も号泣でした」。決意して静岡を離れた。

就任のタイミングで一新されたコーチ陣とは毎日話し合いも重ねる。「迫田さんの伝統が強い。守りのイメージがありましたが意外と打撃のチーム。要所要所で守備の大事さも伝えていきたい」。

初戦で広陵、3回戦のこの日は広島新庄と次々強豪校を撃破。「(春季大会の)やぐらを見てギャグかなと思いました。こういう状況の中よくやってくれている」と目を細めた。

選手たちとはまだ手を取り合ったばかり。この春は10人の新入部員も迎えた。「楽しみです。ポテンシャルが高い。夏(上を)狙えます」。名門の看板を背負い、タクトを振る。

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