DeNA上茶谷「ふがいない」最終調整で4回3失点
<イースタン・リーグ:西武3-4DeNA>◇26日◇西武第2
DeNAの開幕ローテ入り確実の新人2投手が最終調整で明暗を分けた。
イースタン・リーグ西武戦(西武第2)にドラフト1位上茶谷大河投手(22=東洋大)が先発。4回7安打3失点に「全体的にふがいない投球。冷静さが足りなかった」と反省した。同3位大貫晋一投手(25=新日鉄住金鹿島)は2番手で4回無失点。「課題のカーブで空振りがとれたしカウントも稼げた」と満足げだった。
<イースタン・リーグ:西武3-4DeNA>◇26日◇西武第2
DeNAの開幕ローテ入り確実の新人2投手が最終調整で明暗を分けた。
イースタン・リーグ西武戦(西武第2)にドラフト1位上茶谷大河投手(22=東洋大)が先発。4回7安打3失点に「全体的にふがいない投球。冷静さが足りなかった」と反省した。同3位大貫晋一投手(25=新日鉄住金鹿島)は2番手で4回無失点。「課題のカーブで空振りがとれたしカウントも稼げた」と満足げだった。
<巨人-阪神>◇29日◇東京ドーム
阪神の開幕戦で初めて実現した「ドラフト1位クリーンアップ」にファンから感激の声が相次いだ。
9人全員が生え抜き日本人の開幕ラインアップも52年ぶり。その中でも、3番は22年ドラフト1位の森下翔太外野手(22)、4番は16年1位の大山悠輔内野手(29)、5番は20年1位の佐藤輝明内野手(24)と最上位指名が並んだ。いずれも大卒で指名を受けた。ドラフト時の監督が違うというのも特徴的だ。
ネット上では「夢みたい」「ロマンしかない」「後世に語り継がれるべき」「チーム強化方針がぶれていない」など、絶賛の声が上がった。
なお、1番の近本光司外野手(29)も18年のドラフト1位だ。
<ヤクルト-中日>◇29日◇神宮
ヤクルト山田哲人内野手(31)が、アクシデントに見舞われたようだ。1点を追う3回。新加入の西川の犠飛で同点に追いつき、2死からオスナ、村上の連打で一、三塁の場面。山田に変わり、代打・武岡が送られた。試合序盤に主将が途中交代する珍しい事態となった。
想定していない、何かしらの事象が起きたようだ。山田は1点ビハインドの2回先頭から中堅フェンス直撃の二塁打で出塁。次打者・サンタナの中飛で、タッチアップし、三塁へ進塁した。スライディングした際に、足を痛めた模様。不自然な歩き方で、ベンチに下がった。直後の3回守備も遅れてベンチから出てきた。
<DeNA-広島>◇29日◇横浜
DeNAドラフト1位の度会隆輝外野手(21=ENEOS)が、衝撃的なプロ初安打初アーチを決めた。広島との開幕戦に「1番右翼」でプロ初先発初出場。1回先頭のプロ初打席は二ゴロに倒れるも、3点を追う1死一、二塁のチャンスだった。広島九里の初球129キロスライダーをフルスイング。DeNAファンが待つ右翼席に同点の1号3ランをかっ飛ばした。
一塁ベースを回って打球を見届けると、何度も豪快に拳を握って感情を爆発。ベンチに戻ると大興奮のナインと喜びを共有し、京田と猛烈ハグ。満員の横浜スタジアムを熱狂させた。
前日には「らしさは変えずにいきたい。打てると思った球は積極的に自分のスイングしたい」と話していたが、言葉通り積極的なスイングで初球を捉えた。
オープン戦では打率4割3分4厘の好成績を残して史上2人目となる新人でのオープン戦首位打者を獲得した。練習試合を含めて対外試合では18試合連続安打とした。
<巨人-阪神>◇29日◇東京ドーム
巨人梶谷隆幸外野手(35)が、スーパープレーで“2点”を防いだ。3回1死一、二塁で、森下の打席。右中間へぐんぐん伸びていく打球に、右翼・梶谷が横っ跳びでジャンピングキャッチした。
すぐさま、吉川の中継プレーで帰塁できなかった一走・中野をアウトにし併殺に陥れた。抜けていれば2点を失う場面で、好守を見せたベテランに、ベンチの阿部慎之助監督も帽子を脱いで最敬礼。長嶋茂雄終身名誉監督もスタンドに駆けつけ、緊迫の“伝統の開幕戦”で、いぶし銀に輝いた。
<巨人-阪神>◇29日◇東京ドーム
まさかのダブルプレーで球場が騒然となった。
3回1死一、二塁。阪神は今試合両軍合わせて初めて得点圏に走者を置いた。打者は3番森下翔太外野手(23)。巨人戸郷から右中間への長打コースの飛球を放ったが、右翼梶谷が寸分狂わぬダイビングキャッチを決めて右飛。一塁走者中野は二塁ベースを回っており、慌てて帰塁したが、送球が素早く一塁へ転送されてダブルプレーとなった。
抜けていれば確実に1点は入っていた場面。一気に主導権を握るチャンスでもあったが、梶谷のスーパープレーに阻まれた。
<巨人-阪神>◇29日◇東京ドーム
阪神青柳晃洋投手(30)が、前川右京外野手(20)に感謝した。2回裏の守備。巨人岡本和に左翼への大きな飛球を打たれたが、前川がすぐさま落下地点に入ってキャッチ。フェンスにぶつかるも、ボールを離さなかった。
抜けていれば長打の当たりをアウトに仕留め、青柳は2回までパーフェクト。2回のマウンドを終えると、ベンチに走って帰る前川を指さし、感謝を示した。
<DeNA-広島>◇29日◇横浜
DeNAドラフト1位の度会隆輝外野手(21=ENEOS)が、プロデビュー早々に翻弄(ほんろう)された。「1番右翼」で先発。1回先頭、広島菊池のライナー性の打球が右翼へ飛んできた。これに照明がかぶったのか、うまく捕球体勢に入れず。なんとか体で止めるも右前打と記録された。
度会は謝るジェスチャーを見せながら、中堅手の梶原とコミュニケーションをとって、確認していた。
ドラ1ルーキーにとってはこれが本拠地横浜スタジアムでの初ナイター開催の試合だった。それでも2死一、三塁から左翼手の佐野が坂倉のレフト線の打球にダイビングキャッチ。スーパープレーでピンチを脱して無失点で1回を終えた。
度会は1回先頭の第1打席では、九里の初球126キロスライダーを豪快なスイングで空振り。前日に「らしさは変えずにいきたい。打てると思った球は積極的に自分のスイングしたい」と話していた通り積極的に強振。2球目のスライダーを強いゴロではじき返すも、名手菊池の守備に阻まれ、プロ初打席は二ゴロとなった。
<オリックス-ソフトバンク>◇29日◇京セラドーム大阪
オリックスファンで知られる人気グループ「なにわ男子」の藤原丈一郎(28)が、ソフトバンクとの開幕戦(京セラドーム大阪)で3年連続3度目の本拠地開幕戦始球式を務めた。「3年目ということなので、多少緊張感なく投げられた」との言葉通り、高めに見事なストライク投球。イメージトレーニングは存分にしてきたそうで、自己採点は「90点」だ。
早く球場に行きたくて、JR大阪駅からタクシーではなく電車で移動し、最寄り駅から歩いたという気合の入り方。開幕戦を迎えたチームに「僕もいろいろなところに行って、熱い声援を届けられたらなって思っています」とエールを送った。
<広島-DeNA>◇29日◇横浜スタジアム
ギタリスト布袋寅泰(62)が球場を熱狂させた。
オープニングセレモニーにド派手に登場すると、自身が作曲したDeNAの応援歌「勇者の遺伝子」を演奏。君が代も演奏し、今季のチームスローガンである「横浜進化」と叫んだ。
開幕戦前の横浜スタジアムを盛り上げ「会心のギタープレーを魂を込めてお届けできたと思います。今年はいけると信じています!」とチームを後押しした。
<巨人-阪神>◇29日◇東京ドーム
巨人長嶋茂雄終身名誉監督が、東京ドームで行われた開幕戦の観戦に訪れた。
昨年11月23日の「ジャイアンツ・ファンフェスタ2023」以来の公の場。1回裏の攻撃前、大型ビジョンに姿が映し出され、笑顔を見せた。球場から歓声が湧きおこった。
<巨人-阪神>◇29日◇東京ドーム
7人組ダンス&ボーカルグループBE:FIRSTが君が代斉唱で、“伝統の開幕戦”を試合前からムードを全開に盛り上げた。アカペラで美声を響かせ演出。超満員のスタンドと一体感をもたらした。巨人ファンを公言するLEOは「僕が少年時代からジャイアンツのファンということで、国歌を歌わせていただけるということは本当に貴重で名誉なことなので、やらせていただいて幸せです」と感激した。
宮崎キャンプにもテレビ企画で訪れていた。「本当に巨人ファンとしては日本一と願ってるばかり。僕たちが全力で応援してこの1年、この開幕戦をきっかけにたどり着けるようにBE:FIRSTのレオとしても精いっぱい応援していきたいなと思います」と勝利を願っていた。
X(旧ツイッター)では「国歌斉唱よかった堂々としていた! アカペラやば」「国歌斉唱素晴らしかった 胸がいっぱい 誇らしいです」などの声があふれた。
<ロッテ-日本ハム>◇29日◇ZOZOマリン
女優の菅野美穂(46)が始球式を行った。
右翼ポール下からリリーフカーに乗って登場。ロッテの「キシリトール オーラテクト」のCMキャラクターを務めており、背番号は「118(いい歯)」だった。セットポジションから投じたボールは、2バウンドで捕手のミットに届いた。
<オープン戦:ロッテ-日本ハム>◇29日◇ZOZOマリン
日本ハム新庄剛志監督(52)が、前日会見でお願いし了承を得ていたロッテ吉井理人監督(58)とのハイタッチを実現させた。メンバー表交換後、右手を合わせると、吉井監督が審判団ともハイタッチ。新庄監督も、4人の審判とハイタッチすると、観客席から拍手が起こった。
オープン戦から同監督が続けているメンバー交換時の儀式。各カード初戦に続ける予定で、狙いとしては「戦う前にハイタッチをして全体が1つになっている感じは、見ていて気持ちいいというDMが多かった」と話していた。
まずは開幕カード初戦で、新庄タッチ達成。今後も年上の相手監督には根回しする予定だが「岡田監督にはできない(笑い)」と弱腰だ。どこまで続けていくのか注目だ。
<ヤクルト-中日>◇29日◇神宮
青学大陸上競技部の原晋監督(57)が、開幕戦の始球式に登板した。今年1月の第100回箱根駅伝で2年ぶり7度目の総合優勝を果たした原監督は、優勝数と同じ背番号7のユニホームを着て登場。左打者の内角を深くえるワンバウンド投球となった。
原監督といえば「作戦」が代名詞だが、「今日はね、原監督、150キロ剛速球大作戦でいこうと思ったんですけど、ワンバンドでした。何なんですかアレは」と残念そうに振り返った。練習では調子が良かったといい「剛速球バンバン入ってからですね、これはいけるぞと…。マウンド立ったら舞い上がっちゃいましたね。ピッチャーってメンタル相当強いんだと思いますよね」と悔しがった。
大学駅伝界の盛り上げにも一役買ってきた指揮官。満員の神宮のマウンドに立ち、プロ野球の存在感の大きさを痛感した。「やっぱスポーツって多くのファンがいらっしゃって、そのファンの皆さんに支えられてできてるんだなと。箱根駅伝も視聴率30%超えですからね。あんなスーパーコンテンツの中で、我々スポーツをやらさせていただいてることに、改めて感謝したいなという風に思いますね。私常日頃から言ってるのは、ライバルチームは駒沢とかね、早稲田、中央、明治じゃなしに、野球界やサッカー界にあるんだということ常に言ってるんですけども、ちょっとまだまだ野球界には足元にも及ばないなという風に感じました」と話した。
青学大は昨年の箱根駅伝で優勝を逃し、今年頂点に返り咲いた。ヤクルトは21、22年のリーグ連覇から昨季は5位に甘んじ、今季は覇権奪回を目指す。原監督は「青山学院のようにですね。負けた翌年に勝つことで、強いヤクルト、我々では強い青山をやっぱり永続的につないでいきたいというのがありますので、今年ヤクルトさんが勝つことで、やっぱりセ・リーグの覇者としての君臨ができるんじゃないかなと思いますね。大切なシーズンだと思いますので、開幕戦は特に今日勝っていただきたい。私のようなボールじゃダメなんで…。心残りだ。バシッと決めたかった」とエールを送った。
<オリックス-ソフトバンク>◇29日◇京セラドーム大阪
新生小久保ホークスの戦いが午後6時5分、始まった。
敵地京セラドーム大阪での試合前練習。首脳陣、選手、スタッフ全員で最後の決起ミーティングを行った。輪の中心には小久保裕紀新監督(52)。時間にして約2分ほど、プロフェッショナルについて語った。
小久保監督 仕事に対する熱意、情熱、誇り、プライドを持ってやり切りなさい。代えのない人材になりなさいっていう話をしたかった。スタッフに向けた話しでもあった。選手の代えはおったら代わるだけなんで、分かりやすいんですけど。スタッフも含めてそういう意識で仕事に取り組みましょうねっていう。
プロ野球開幕の日にプロとしての在り方を話した。「何をしゃべろうか思ったんですけど、プロ野球が始まるんでね」。なじみのテレビ番組にも重ね合わせた。「NHK(で放送されている)の仕事の流儀。あれに選ばれた人の最後の質問は『あなたにとってプロとはなんですか』。それを個々でちゃんと持ってきてくださいねっていう」。
個々が己の役割を認識し、全力で実行する。指揮官はそのうえで出た結果、勝敗に対する責任を負う覚悟はできている。小久保ホークスが歩みだした。
<巨人-阪神>◇29日◇東京ドーム
ド派手な開幕セレモニーが終わると、すぐさま左翼スタンドから「絶対勝つぞ、タイガース!」と阪神ファンの声が響いた。
開幕ゲームは「伝統の一戦」ということもあり、試合開始前からほぼ満員状態。左翼、三塁側の一部は阪神ファンが座っているが、その他は巨人ファンが多数を占めている。それでも先頭の近本光司外野手(29)が打席に入ると「かっ飛ばせ、近本!」とボルテージは最高潮となった。
24年も、完全アウェーの状況下でも虎党の応援は健在だ。
30日のプロ野球予告先発は以下の通り。
<セ・リーグ>
巨人グリフィン-阪神大竹耕太郎(東京ドーム=14時)
ヤクルト吉村貢司郎-中日涌井秀章(神宮=14時)
DeNA平良拳太郎-広島黒原拓未(横浜=14時)
<パ・リーグ>
楽天荘司康誠-西武隅田知一郎(楽天モバイル=14時)
ロッテ種市篤暉-日本ハム加藤貴之(ZOZOマリン=14時)
オリックス・エスピノーザ-ソフトバンク・モイネロ(京セラドーム大阪=13時)
<オリックス-ソフトバンク>◇29日◇京セラドーム大阪
ソフトバンク今宮健太内野手(32)が21年以来3年ぶりの三塁打を放った。
0-0の初回1死。オリックス宮城の外角真ん中直球を仕留め、右中間を真っ二つに破った。ボールが転々とする間に、一気に二塁を蹴って三塁へ。最後はヘッドスライディングで到達。続く3番柳田悠岐外野手(35)が右犠飛を放ち、先制のホームを踏んだ。
今宮は昨季宮城との対戦成績は13打数5安打、打率3割8分5厘、1本塁打。24年シーズン初打席から好相性ぶりを発揮した。
2年目の楽天荘司康誠投手が平常心を貫く。
先発する開幕2戦目の30日西武戦に向けて楽天モバイルパークで調整。昨季は4月下旬にプロ初登板したが、今季は開幕カードが初陣になる。「そんなに意識はしてなくて、143試合のうちの1つに変わりはない。どれだけいつも通り臨めるかが大事」。
一時は右膝違和感で開幕ローテ入りが心配されたが、万全な状態でマウンドに上がる。
<ロッテ-日本ハム>◇29日◇ZOZOマリン
5年ぶりの開幕白星を目指す日本ハムの開幕スタメンが発表された。
6年目の田宮裕涼捕手(23)と2年目の奈良間大己内野手(23)が初めて開幕スタメンに名を連ねた。
開幕投手は4年目の伊藤大海投手(26)。昨年11月に新庄剛志監督(52)から12球団最速で今季の開幕投手として公表された右腕は、北海道出身投手としては球団初の大役。15年大谷翔平以来9年ぶりとなる開幕先発勝利で花を添えられるか注目だ。
日本ハムのスターティングメンバーは以下の通り。
1番中堅 松本剛
2番左翼 スティーブンソン
3番右翼 万波
4番一塁 マルティネス
5番三塁 野村
6番DH レイエス
7番遊撃 水野
8番二塁 奈良間
9番捕手 田宮
開幕投手 伊藤
阪神は毎年恒例の「PR TIMES presents #虎エール」を実施。
X(旧ツイッター)やインスタグラムに「#虎エール」と付けて応援写真やメッセージを投稿すると甲子園の試合中にメインビジョン、ライナービジョンに表示される企画。
ソフトバンクのリバン・モイネロ投手が来日初先発で必勝を誓った。
30日オリックスとの開幕カード第2戦に先発。敵地・京セラドーム大阪で登板前最後の調整を行い「印象はすごく強いチーム。全力で投げて勝ちにつながる投球がしたい」。昨季までセットアッパーとして活躍も、今季から先発転向を決断。オープン戦では3試合に登板し、計10回1/3を3失点と抜群の安定感を示していた。
開幕2戦目の30日ロッテ戦(ZOZOマリン)に先発する日本ハム加藤貴之投手が、海を渡った仲間の奮闘を刺激にする。登板を翌日に控えた29日、「普段通り。変わらずこんな感じで、はい、頑張りたいと思います」と、まずはひょうひょうと、いつもの“貴之節”で意気込んだ。
ともに投手陣を支えてきた上沢のレッドソックス移籍が決まった。レイズでマイナーからの挑戦と、いばらの道を進む元チームメートの存在に「本当に頑張ってると思いますし、僕らも負けないように頑張りたいと思います」と、自らにカツを入れた。
背中で引っ張る職人肌。言葉数少ない加藤貴にしては珍しく「上沢がいなくなってしまったんで、本当に、(伊藤)大海と一緒に先発陣を引っ張っていけたら」と、今季にかける思いを口にした。その上で、照れくさそうに「本当はこういうのも言いたくないんですけど」と加えた。多くは語らずとも、胸には熱い思いが、たぎっている。
昨季は新球場開幕投手として楽天戦に登板も、7回8安打3失点で敗れた。今オフは慰留を受け、国内FA権を行使せず残留。球団やファンの期待に応えたい思いは人一倍強い。「まあ、ビビらないことですね。しっかり攻めていけるように」。テンポ良い投球で昨季3勝を挙げたお得意様から勝利をもぎ取り、チームを波に乗せる。【永野高輔】
<巨人-阪神>◇29日◇東京ドーム
巨人梶谷隆幸外野手(35)が3番右翼に名を連ねた。
阿部巨人の船出となる開幕戦。クリーンアップには梶谷、岡本和、坂本の3人が並んだ。
1番中堅はドラフト3位ルーキー佐々木俊輔外野手(24=日立製作所)が入った。新人野手の開幕スタメンは01年阿部監督以来、23年ぶり。新人の1番打者は96年仁志以来、28年ぶりとなる。オープン戦では規定打席に1だけ及ばずも、打率4割をマークした。
■先発オーダーは以下の通り
1(中)佐々木
2(遊)門脇
3(右)梶谷
4(一)岡本和
5(三)坂本
6(捕)大城卓
7(左)丸
8(二)吉川
9(投)戸郷
<オリックス-ソフトバンク>◇29日◇京セラドーム大阪
リーグ4連覇を目指すオリックスが、開幕オーダーを以下の通り発表した。FA加入の西川龍馬が1番に入った。T-岡田は4年ぶり開幕スタメンとなった。
1番左翼 西川
2番二塁 西野
3番捕手 森
4番DH 頓宮
5番三塁 宗
6番遊撃 紅林
7番一塁 T-岡田
8番右翼 杉本
9番中堅 広岡
投手 宮城
<巨人-阪神>◇29日◇東京ドーム
生え抜き軍団で出陣だ。阪神がスタメンに、オール生え抜き選手を並べた。1番近本光司外野手(29)から8番木浪聖也内野手(29)まで基本的には昨年の日本一打線と変わらないが、前川右京外野手(20)が「6番左翼」で初の開幕スタメンをつかんだ。
開幕スタメンが生え抜き選手のみは1972年以来、52年ぶり。開幕戦でクリーンアップに生え抜き選手がそろうのは1997年以来、27年ぶりとなった。
先発は青柳晃洋投手(30)。2年連続の開幕星を目指す。球団史上初となるセ・リーグ連覇へ、岡田阪神の24年シーズンが始まる。
阪神のスタメンは以下の通り。
1番中堅 近本
2番二塁 中野
3番右翼 森下
4番一塁 大山
5番三塁 佐藤輝
6番左翼 前川
7番捕手 坂本
8番遊撃 木浪
9番投手 青柳
2年目の楽天荘司康誠投手(23)が、開幕2戦目の30日西武戦(楽天モバイルパーク)で先発する。前日29日は同球場で軽めに調整。昨季は4月下旬にプロ初登板したが、開幕カードでマウンドに上がる。「そんなに意識はしてなくて、143試合のうちの1つに変わりはないので、ほんと、どれだけいつも通り臨めるかが大事かなと思います」と平常心を強調した。
オープン戦は4試合に登板し、計12回2/3を2失点(自責0)と好投した。9日日本ハム戦(静岡)では右膝の違和感により1回で緊急降板。その翌週の先発を回避したが、23日巨人戦(東京ドーム)で復帰した。「(前回登板から)投げた後の感じを見ても、そんな悪くなってないので、いい状態で入れるんじゃないかなと思います」と力を込めた。
今季は開幕投手の早川とともにエース格の働きが期待される。「立場が変わっただけで個人としてやることというか、目指す場所は変わらないので、今まで以上に見えない力は働くかなとは思いますけど、うまくそこも自分の成長につなげられたらいいかなと思います」と力を込めた。
<巨人ー阪神>◇29日◇東京ドーム
かつての仲間にサプライズだ。阪神の中継ぎ陣が開幕戦前の全体練習開始前、阪神から巨人に移籍したカイル・ケラー投手(30)に昨季の日本一記念のチャンピオンリングを手渡した。代表して岩崎優投手(32)が渡すと、ケラーは集まった虎のブルペン陣とハグを重ねた。
3月10日には、甲子園でのオープン戦の試合前に「チャンピオンリング贈呈式」を行っていた。この日は今季からライバルとなる右腕と、再開の時間を喜び合った。
3月29日のプロ野球の出場選手登録と抹消は以下の通り。
【セ・リーグ】
<登録>
なし
<抹消>
なし
【パ・リーグ】
<登録>
なし
<抹消>
西武 J・ヤン投手
※再登録は4月8日以降
【注】西武のJ・ヤン選手はNPB感染症特例の対象選手となります。
<ウエスタン・リーグ:ソフトバンク-阪神>◇29日◇タマスタ筑後
開幕ローテーション入りに滑り込んだソフトバンク大津亮介投手(25)が万全な仕上がりぶりをアピールした。
2軍阪神戦に先発。予定の3回27球を投じ、3安打無失点と好投した。
初回。わずか5球で3者凡退に打ち取る立ち上がり。2回は2死から左前打を許したが、後続を二ゴロに抑えた。3回は連打で1死一、二塁と走者を置くも、2番福島をカットボールで一ゴロ。一塁走者の高寺が挟まれる間に、二塁走者の井坪がホームを狙うも憤死でピンチを切り抜けた。
直球はこの日最速148キロをマーク。カットボール、カーブ、チェンジアップなどの変化球も織り交ぜ、持ち味の緩急でリズム良く打たせて取った。
当初は28日の2軍広島戦に先発予定も、雨天中止でスライド登板に。「対打者に普段通りに投げたい。もちろん無失点を目指して」と語っており、言葉通りの結果で本番前最後の調整登板を終えた。
当初は開幕ローテ漏れも、27日に本拠地開幕戦・4月2日ロッテ戦に先発予定だった和田毅投手(43)が左手マメなどの影響で先発を緊急回避。大関友久投手(26)が代役を務めることになり、もともと大関が先発予定だった4月4日の開幕6戦目に大津が先発することになった。
「チャンスはいつ来るか分からない。いつ来てもいいように準備はしていた」と語っていた。