日刊スポーツ

プロ注目天理大・石原が負傷交代か 阪神など視察

プロ注目天理大・石原が負傷交代か 阪神など視察

天理大・石原貴規捕手(撮影・柏原誠)

<阪神大学野球:天理大-関西国際大>◇第3節2回戦◇16日◇南港中央

ドラフト候補の天理大・石原貴規捕手が途中交代した。4点を失った4回の守りで負傷があったもようで、次の回に代打を出された。

今春のリーグ首位打者で正確な送球に強打を誇る捕手は、「悪い流れのままいってしまった」と失点を反省。プロ志望届は提出済みでこの日も阪神など3球団が視察した。

「送球を含め、守備で引っ張ることが自分の持ち味」とアピールを続ける。

痛がる天理大・石原貴規捕手(撮影・柏原誠)

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甲南大が初の勝ち点、天理大は初黒星 阪神大学野球

<阪神大学野球>◇第3節2回戦◇16日◇南港中央

甲南大が関西外大に連勝し、初の勝ち点を挙げた。初先発の大前輝明投手(1年=丸亀城西)が4安打完封。終盤に打線が援護した。

関西国際大は天理大に勝ち1勝1敗。左腕守屋泰輔(4年=玉島商)が抜群の制球力で3安打完封しした。打線は4回に相手ミスに乗じて4点を奪った。天理大は今季4戦目で初黒星。

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早大38年ぶり完封連敗「策練らないと」小宮山監督

早大対法大 8回表早大1死二、三塁、三振に倒れガックリする加藤(左)(撮影・大野祥一)

<東京6大学野球:法大2-0早大>◇第1週第2日◇15日◇神宮

早大は散発5安打で1点も取れなかった。シーズン初カードで2試合連続完封負けは、81年春「赤門旋風」の東大にやられて以来の屈辱だ。

初回1死満塁では檜村が二ゴロ併殺。54歳の誕生日を飾れなかった小宮山悟監督は「(好機を)ものにできない。選手がどれだけ優位な気持ちで立てるか」と心理面を指摘。1週空いて、今春Vの明大に挑む。「次、やられたら終わってしまう。策を練らないと」と立て直しを誓った。

▽早大・加藤雅樹主将(2試合連続完封負けに)「チームのためにと思いすぎると、重くなってしまう。開き直ってやれるか。いかに実戦で打てるかだけ考えて、練習していきたい」

早大対法大 2回裏法大2死一塁、三振に仕留め、小藤(右)とグラブタッチする徳山(撮影・大野祥一)

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東日本国際大がタイブレーク制し首位死守 磯辺V打

東日本国際大対石巻専大 延長11回東日本国際大1死満塁、決勝の右前適時打を放つ磯辺

<南東北大学野球:東日本国際大2-0石巻専大>◇第4週最終日◇15日◇宮城・河南中央公園野球場

東北公益文科大が12-1の7回コールドで山形大に連勝し、東日本国際大は延長11回タイブレークの2-0で石巻専大に雪辱。1ゲーム差で、優勝争いは両大学による最終週の直接対決に持ち込まれた。

   ◇   ◇   ◇

東日本国際大がタイブレークの熱戦を制し、首位を守った。

11回表1死満塁で磯辺伶也内野手(3年=聖光学院)が均衡を破る右前適時打。東北公益文科大に1勝すれば5連覇と優位な立場は変わらないが、前日14日にリーグ戦連勝を「36」で止められており、仁藤雅之監督は「ある意味、昨日の負けで原点に返れた。昨日とは必死さが違った」と粘りの勝利を評価した。

東日本国際大対石巻専大 タイブレークにもつれた11回の熱戦で4安打完封勝利を挙げ、雄たけびをあげる東日本国際大・蒔田

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東北公益文科大に自力V可能性、プロ注目石森発熱も

東北公益文科大対山形大 イニングの合間にベンチから仲間を出迎える東北公益文科大・石森主将(中央)

<南東北大学野球:東北公益文科大12-1山形>◇第4週最終日◇15日◇宮城・河南中央公園野球場

東北公益文科大が12-1の7回コールドで山形大に連勝し、東日本国際大は延長11回タイブレークの2-0で石巻専大に雪辱。1ゲーム差で、優勝争いは両大学による最終週の直接対決に持ち込まれた。

   ◇   ◇   ◇

東北公益文科大が12安打12得点で完勝し、10季ぶりの優勝へ自力Vの可能性を残した。

プロ志望届を提出予定のエース石森大誠主将(4年=遊学館)が13日に発熱して登板回避も、今季2度目の先発となった山根幸投手(4年=花巻東)が5回を自責0で穴を埋めた。優勝は次週で連勝が条件。横田謙人監督(49)は「元気のいい投手がいて、来週にはエースも間に合う。勝ちたい」と意気込んだ。

力投する東北公益文科大・新山

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関西国際大が先勝、甲南大は初白星 阪神大学野球

<阪神大学野球>◇第3節1回戦◇15日◇万博記念公園野球場

天理大が先発した森浦大輔投手(3年=天理)の好投で、関西国際大を4-0で下し先勝。森浦は9回を3安打8奪三振で完封し、今季2勝目。打線も1点リードの8回に3点を挙げ、投手の力投に応えた。

甲南大は関西外大を5-4で下し今季初白星を挙げた。4-4で同点の8回、7番森琢真外野手(3年=仁川学院)の適時打で勝ち越した。

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京大の今季初勝利お預け、藤原4失点「攻略された」

先発し、6回途中4失点だった京大・藤原(撮影・望月千草)

<関西学生野球:関大8-2京大>◇第3節1回戦◇15日◇ほっともっと神戸

京大が関大に8-2で敗れ、今季初勝利はお預けとなった。今春、関大相手に完封した藤原風太投手(4年=東海大大阪仰星)が先発も、6回1/3を9安打4失点。「完璧に攻略された」と3回1死一塁から連続適時打を浴び2点を献上した。

藤原は現在リーグ通算5勝。大学最多は元ロッテの田中英祐が挙げた8勝。タイ記録とするにも残り全3カードごとに1勝が必須。「目標の1つではある」とまずは1勝から狙う。

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明大・伊勢6回無失点、東大勢い151キロで封じる

東大対明大 力投する明大・伊勢(撮影・大野祥一)

<東京6大学野球:明大8-0東大>◇第1週第2日◇15日◇神宮

明大のドラフト候補右腕は森下だけじゃない。伊勢大夢投手(4年=九州学院)が東大2回戦に先発し、6回2安打無失点で昨春以来の通算4勝目を挙げた。サイド気味から自己最速タイ151キロを記録。連覇を目指すチームに連勝で勝ち点をもたらした。

   ◇   ◇   ◇

荒々しいだけではなかった。登板前、伊勢は前日に完投した森下から「東大のバッター、いいよ」と聞いていた。連敗が続く相手にも油断しなかった。「上位が振れている。今までの東大とは違うと感じました。(1回戦の)勢いが残ってました」。丁寧さを意識し、連打を許さなかった。サイド気味に繰り出す直球は自己最速タイ151キロを記録。スライダー、ツーシーム、シンカーなどを交え、きっちり0を並べた。

今春は、後輩の竹田に2回戦の先発を渡してしまった。「秋はずっと自分が先発の気持ちでした」と、大学ラストシーズンで負けられなかった。夏のオープン戦の不調を修正し、リーグ戦に間に合わせた。大安だった前日にプロ志望届を提出。近く、公示される。「右のオーバーハンドは多い。変則で勝負していきたい」と未来を思い描いた。

▽明大・善波達也監督(伊勢の2回戦先発に)「竹田、入江も候補でしたが、一昨日の練習中に決めました。今日のような質のいい直球を投げていた。将来を開くチャンスがあるので、伊勢でいこうと」

▽東大・浜田一志監督(初戦惜敗もこの日は8失点の完敗で連敗スタート)「連敗ですが、暗いムードはない。負け癖のついたチームが、ちゃんと戦えると分かった。1戦必勝で次に向かって頑張ります」

▽広島苑田スカウト統括部長(伊勢に)「フィニッシュで腕が振れるので、打者は打ちづらい」

▽ロッテ下敷領スカウト(伊勢に)「あの(サイド気味の)投げ方で150キロ超は打ちづらい。どの球団も候補に残すと思います」

東大対明大 4回表東大2死三塁、三振でピンチを切り抜けベンチに戻る伊勢(撮影・大野祥一)

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明石商・中森U18侍辞退していた「疲労が残って」

7回に登板し、1安打無失点に抑えた明石商・中森(撮影・望月千草)

<高校野球秋季兵庫大会:明石商11-1舞子>◇15日◇2回戦◇明石トーカロ球場

明石商の最速151キロ右腕・中森俊介投手(2年)が、U18日本代表を辞退していたことを狭間善徳監督(55)が明かした。

15日に行われた高校野球秋季近畿地区大会兵庫県大会、舞子との2回戦で中森は10点リードの7回裏に登板。1回を1安打無失点に抑えた。

試合後取材で中森の話題に及び、「全日本は(中森が)自分で辞退しました」と話した。中森の代表選出の話は電話で来たといい「中森にお前が決めやと言ったら『夏の甲子園でいっぱいいっぱいです。秋を考えると迷惑をかけたくないので』」と打ち明けた。中森自身も、「夏の疲労が残っていて、僕が行って戦力にならなかったら意味がないので」と謙虚に話した。

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ヤマハが日本選手権出場決定、4番前野が打線けん引

2大会ぶりの本大会出場を決め、笑顔を見せるヤマハの選手や指導者たち

<社会人野球・日本選手権:ヤマハ6-2東海理化>◇東海地区敗者復活代表決定戦◇15日◇岡崎市民球場

ヤマハが東海理化を6-2で破り、2大会ぶり25度目の本大会(10月21日開幕予定、京セラドーム大阪)出場を決めた。

14日の試合で4打点と好調を維持する4番前野幹博外野手(24)が、この日も4安打2打点の活躍でチームをけん引。予選を突破した各チーム内で、最も活躍した選手に贈られる殊勲選手賞を獲得した。

   ◇   ◇   ◇

ヤマハの主砲が、チームを大舞台へと導いた。前野は初回、1死一、三塁の好機で右翼への先制二塁打。3回には先頭で打席に入り、右越えのソロ本塁打を放った。その後も2安打。三塁打が出ればサイクル安打となるほどの活躍を見せた。「自分でもびっくりしている。チームが打たせてくれた4安打だと思います」と、謙虚に話した。

今予選序盤は、結果にこだわりすぎて空回り。2度のチャンスで凡退した12日の試合後には、室田信正監督(45)と2人で話し合った。その席で指揮官から「結果は気にせず、チームのための打撃を心がけてほしい」と言われ、意識が変化。「自分が打ちたい」という欲を捨て、体が前に突っ込む癖を修正し、チーム打撃に徹した。その結果、14、15日の2試合で計6安打6打点。4番としての存在感を示した。

今夏の都市対抗でも、4番で2試合にフル出場。「楽しめたが、1球の重さも感じました」と振り返った。社会人野球日本一の座を争う日本選手権には、2年ぶりの出場。優勝した16年大会も経験している。栄光の時代を知る1人は「僕たちは挑戦者。本番に向けて急激なレベルアップはできないが、少しでも力を伸ばして臨みたい」と、意欲を示した。【河合萌彦】

本塁打を含む4安打の活躍でチームの勝利に貢献したヤマハの前野
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2大会ぶりの本大会出場を決め、笑顔を見せるヤマハの選手や指導者たち

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大商大・橋本侑樹がノーノー達成 左腕ドラフト候補

気迫の投球を見せた大商大・橋本侑樹(撮影・柏原誠)

<関西6大学野球:大商大1-0京産大>◇第3節2回戦◇15日◇わかさスタジアム京都

大商大・橋本侑樹投手(4年=大垣日大)が無安打無得点試合を達成した。10年春の大院大・小林寛以来でリーグ9人目。

今秋のドラフト候補に挙がる左腕は力強い速球に加え、フォークなどの変化球も正確に制球。最後まで京産大打線に的を絞らせなかった。

また、大商大はこの勝利で昨秋から続くリーグ戦連勝を20に伸ばし、リーグタイ記録とした。

気迫の投球を見せた大商大・橋本侑樹(撮影・柏原誠)

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大商大・橋本侑樹ノーノー達成の秘訣に10時間睡眠

無安打無得点試合を達成し喜ぶ大商大・橋本侑樹。捕手碓井(撮影・柏原誠)

<関西6大学野球:大商大1-0京産大>◇第3節2回戦◇15日◇わかさスタジアム京都

大商大・橋本侑樹投手(4年=大垣日大)が無安打無得点試合を達成した。10年春の大院大・小林寛以来でリーグ9人目。108球、打者30人、9奪三振、2四球、1死球の内容だった。

橋本は最後の打者を右飛に打ち取ると、喜びを爆発。1年生捕手の碓井雅也(天理)とがっちり抱き合った。富山陽一監督からは「ナイスピッチ!」と、ねぎらわれた。

今秋ドラフト候補の最速149キロ左腕は、力強い速球に加え、フォークなどの変化球も正確に制球。最後まで京産大打線に的を絞らせなかった。仲間には試合中から「あるぞ、あるぞ」と意識させられた。橋本は「最初は力んだけど、3回くらいから自分の投球ができた。9回はめちゃくちゃ意識した。素直にうれしいのが一番です」と笑みを浮かべた。

今春のリーグ戦中、グラブを持つ右手の使い方を修正。捕手の方向に突き出すようにしてから、バランスがよくなり、球威、制球とも改善された。6月の全日本大学選手権で九産大に1失点完投勝利。ぐんぐん成長し、右肩上がりでラストシーズンに入った。

快投の秘訣(ひけつ)は十分すぎる睡眠だ。登板前夜は午後8時30分に布団に入る。そのまま約10時間も夢の中。「僕は寝ないとダメなんで」。こだわりはあおむけで大の字になって眠りにつくこと。「めちゃくちゃリラックスできます」と高校時代に見つけたスタイルで心身を整えている。朝方はもちろん大の字ではないが、無意識に商売道具の左肩をかばって、ちゃんと右肩を下にした状態で起きることが多いという。

ネット裏には6球団のスカウトが陣取り、口々に春からの成長を認めた。貴重な左腕だけにドラフトで人気を集める可能性もある。同じくドラフト候補で入学時から切磋琢磨(せっさたくま)してきた右腕エース大西広樹(4年=大商大高)とそろってこの日、プロ志望届を提出した。

大商大はこの勝利で昨秋から続くリーグ戦連勝を20に伸ばし、リーグタイ記録とした。21日の神院大戦で新記録を目指す。

気迫の投球を見せた大商大・橋本侑樹(撮影・柏原誠)

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法大、早大に2戦連続完封「素直にうれしい」監督

早大対法大 5回裏1死一、二塁、右翼線に適時二塁打を放つ相馬(撮影・大野祥一)

<東京6大学野球:法大2-0早大>◇第1週第2日◇15日◇神宮

法大が前日に続く複数投手のリレーで早大を完封し、2連勝で勝ち点1とした。

先発の左腕、鈴木健昭汰投手(3年=常総学院)を4回で降板させると、右→左とつなぎ、9回は春のエース三浦銀二投手(2年=福岡大大濠)を前日同様にストッパーに起用して2点を守り抜いた。

初戦は5投手で被安打3の完封、この日は4投手で被安打5の完封だった。

法大が早大相手に2試合連続で完封するのは、09年秋に二神、加賀美(ともにのちにプロ入り)でやってのけて以来のこと。

青木久典監督(46)は「素直にうれしい。私は本来、継投が好きではないですが、分業制もありかなと。相手との兼ね合いも考えて。彼らのポテンシャルは高い。それを引き出すのが役目ですから」と話していた。

早大対法大 5回裏法大1死一、二塁、相馬の適時打で生還しガッツポーズする福田(撮影・大野祥一)

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龍谷大が初勝利、リーグ記録タイの1イニング8安打

5回にリーグタイの8安打を集めて快勝した龍谷大(撮影・柏原誠)

<関西6大学野球:龍谷大10-2大院大>◇15日◇第3節2回戦◇わかさスタジアム京都

龍谷大が5回に8安打で8得点を挙げ、大院大を圧倒した。1イニング8安打は96年秋の龍谷大、14年秋の大院大に並ぶリーグ記録だ。バスターなど強化していた小技も絡めて、打者14人とつながりを見せた。

今季初勝利。14年春以来の優勝を目標としている。杉森実監督(54)は「春に比べて成長している。投手と野手の歯車がかみ合うようになっている。今日も打線が点を取るまで投手が辛抱して0点に抑えてくれたのが大きい。あの回はベンチが1つになり、スタンドもよく応援してくれた」と目を細めた。

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名古屋大の「グラゼニ」松田、プロ野球で稼ぐ覚悟

ドラフトファイル:松田亘哲

<ドラフト候補生全員!? 会いに行きます>

<愛知大学リーグ3部B:名古屋大3-2南山大>◇14日◇第3週1戦目◇大同大元浜グラウンド

愛知大学リーグ3部の名古屋大の異色投手がまた快投だ。松田亘哲(ひろあき)投手(4年=江南)が14日、南山大戦(大同大元浜グラウンド)で2失点(自責0)完投勝利を挙げた。開幕5連勝で松田も3連続完投で評価を上げている。

黒縁めがねの左腕は野球漫画「グラゼニ」の凡田夏之介そっくり。「よく言われます」。実はめがねは童顔隠しと知的なキャラ作りで着用。「いかにも」な外見から放つ最速148キロの球威、スライダーの威力のギャップは魅力だ。

中学まで軟式野球をしたが高校はバレーボール部。野球への情熱が再燃し大学で硬式デビューすると入学時の120キロからぐんぐん成長した。「リベロだったので打球処理はめちゃくちゃ得意です」。この日は5球団17人のスカウトが来場。7人体制だった西武の潮崎編成グループディレクターは「足腰がしっかりしていて、伸びしろを非常に感じる」と高評価。同大からプロが出れば旧帝大では東大、京大に続く3校目だ。

進路はプロ1本。「いい企業に行けば年収1000万円。プロ野球で失敗すれば名大の名前は使えないから500万円。でも安全を選んだら後悔すると思った」。指名漏れしても独立リーグなどでプロにこだわる。「もう野球だけです」。グラウンドに落ちている銭を本気で拾いにいく。【柏原誠】

2失点完投勝利した名古屋大・松田亘哲(撮影・柏原誠)
味方の好守に喜ぶ名古屋大・松田(撮影・柏原誠)

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明大・森下 152キロも東大に大苦戦1勝

1回裏東大1死一塁、2者連続の死球を与えた後、汗を拭う森下(右)(撮影・鈴木みどり)

<東京6大学野球:明大4-2東大>◇第1週第1日◇14日◇神宮

秋のリーグ戦が開幕した。今秋ドラフトの目玉、明大の森下暢仁(まさと)投手(4年=大分商)が東大打線に不用意な本塁打を浴びて苦しみつつ、延長12回を2失点完投で先勝につなげた。開幕式の選手宣誓でつまずき、大学日本一の胴上げ投手があやうく金星を献上するところだった。

プロを見据えた充実の秋。森下が直面したのは、さらに厳しくマークされたエースの宿命だった。

試合後は敗戦投手の顔つき。「チームが勝てたのはいいけど、相手投手をもっと早く打たなければいけなかったし、先制されたのも反省点です」。春を制した主将として、最下位東大に苦戦した課題を挙げた。

続けて投球について「ストレートは良かったと思いますが、変化球が全然でした」と言った。ストレートは最速152キロ。東大は振り遅れていたが、カーブのブレーキは甘くチェンジアップも制球できなかった。

ストレートがいい時の相棒、カットボールに活路を見いだしたが、狙われた。4回、石元悠一三塁手(3年=桐朋)に右翼席へ先制ソロを浴びた。「左打者の膝元なら大丈夫だろうと思ったんですが。低めでしたが、あんなにきれいに打たれるとは」。154球で12回を7安打2失点は、満足とはほど遠い。

セレモニーの選手宣誓では、途中で言葉が途切れた。「『ガンバレ』という声援も飛んでました。開会式では歩きながらブツブツ(宣誓文を)言ってましたし、セリフが飛んだ数秒間は何を思っていたのかすら思い出せません」。正直な言葉に報道陣から笑いが起きると、この時だけ、つられて白い歯がこぼれた。

満を持しての開幕戦で打たれ、投球よりも5番打者でのバットの方が印象を残した。ドラフトまで1カ月。総合力の即戦力としてプロの評価は定着した。秋のリーグで、全球種を自信を持って投げてこその、大学NO・1投手の看板だ。【井上真】

力投する森下(撮影・鈴木みどり)

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10・17ドラフトへ/大学生プロ志望届提出者一覧

大学生のプロ志望届提出者一覧。ドラフト会議は10月17日に行われる。志望届を提出していない選手はドラフト会議でプロ球団から指名を受けられない。13日現在37人。随時更新。

南東北大学野球連盟

片岡奨人外野手(東日本国際大=札幌日大)

今春は打率4割2分4厘、12打点、リーグ1位の14得点で初のMVP。外野手としても2度目のベストナインを獲得するなど、中軸として活躍。身長184センチの左打ちで、昨年は全日本大学野球選手権8強入りの原動力に

千葉県大学野球連盟

勝俣翔貴内野手(国際武道大=東海大菅生)

高校時代は投手も務めU18日本代表。大学では三塁手。177センチ、78キロ、右投げ左打ち

国際武道大・勝俣

東京新大学野球連盟

山形堅心内野手(創価大=明徳義塾)

長距離砲。179センチ、87キロ、右投げ右打ち

小孫竜二投手(創価大=遊学館)

180センチ。82キロ、右投げ右打ち

望月大希投手(創価大=市船橋)

3年春に最優秀防御率。186センチ、83キロ、右投げ右打ち

杉山晃基投手(創価大=盛岡大付)

最速154キロ。182センチ、83キロ、右投げ右打ち

東京6大学野球連盟

小藤翼捕手(早大=日大三)

181センチ、80キロ、右投げ左打ち

檜村篤史内野手(早大=木更津総合)

181センチ、78キロ、右投げ左打ち

福岡高輝内野手(早大=川越東)

174センチ、74キロ、右投げ左打ち

加藤雅樹外野手(早大=早実)

早実3年夏、1年生の清宮らと甲子園出場し4強。2年秋に首位打者。185センチ、88キロ、右投げ左打ち

早大・加藤雅樹(2018年10月15日撮影)

内沢航大投手(法大=八戸工大一)

195センチ、92キロの大型右腕

福田光輝内野手(法大=大阪桐蔭)

主将。176センチ、80キロ、右投げ左打ち

安本竜二内野手(法大=静岡)

今春リーグ戦で6本塁打。大学日本代表。180センチ、85キロ、右投げ右打ち

宇草孔基外野手(法大=常総学院)

俊足にパンチ力も兼ね備えた外野手で大学日本代表。185センチ、83キロ、右投げ左打ち

舩曳海外野手(法大=天理)

高校時代に日本代表選出。183センチ、83キロ、右投げ左打ち

高橋佑樹投手(慶大=川越東)

174センチ、85キロ、左投げ左打ち。リーグ戦通算14勝(春終了時)

津留崎大成投手(慶大=慶応)

177センチ、85キロ、右投げ右打ち

郡司裕也捕手(慶大=仙台育英)

180センチ、83キロ、右投げ右打ち。大学日本代表。勝負強い打撃とインサイドワークが武器。仙台育英では平沢(ロッテ)らと同期で3年夏の甲子園準優勝

慶大・郡司裕也(2019年6月2日撮影)

中村健人外野手(慶大=中京大中京)

183センチ、88キロ、右投げ右打ち。3年秋にシーズン5本塁打

柳町達内野手(慶大=慶応)

180センチ、72キロ、右投げ右打ち。今春のリーグ戦で通算100安打達成(春終了時で102安打)。大学日本代表

6月1日の早大対慶大 リーグ通算100安打を達成した慶大・柳町達は試合後KE「IO」に0をつけて100安打ポーズを見せる(撮影・河野匠)

東都大学野球連盟

佐藤都志也捕手(東洋大=聖光学院)

2年連続大学日本代表選出。強肩強打の捕手。一塁、外野もこなす。180センチ、77キロ、右投げ左打ち

東洋大・佐藤都志也(2019年06月12日撮影)

山田知輝外野手(東洋大=桐生第一)

桐生第一時代は4番投手で甲子園出場。一発長打が魅力のスラッガー。185センチ、85キロ、右投げ左打ち

佐々木翼外野手(拓大=八王子)

主将。173センチ、75キロ、左投げ左打ち

高部瑛斗外野手(国士舘大=東海大甲府)

東都2部通算100安打超の安打製造器。177センチ、72キロ、右投げ左打ち

首都大学野球連盟

海野隆司捕手(東海大=関西)

大学日本代表の正捕手。173センチ、83キロ、右投げ右打ち。二塁送球最速1秒78を誇る“東海キャノン”

東海大・海野

吉田大喜投手(日体大=大冠)

175センチ、77キロ、右投げ右打ち。大学日本代表

北山比呂投手(日体大=横浜)

最速154キロ。今春リーグ戦で5勝を挙げ最優秀投手に。176センチ、79キロ、右投げ右打ち。

宮本耀太投手(大東大=滝川二)

180センチ、87キロ、右投げ右打ち

山田綾人投手(玉川大=桐光学園)

186センチ、92キロの大型右腕

愛知大学野球連盟

松田亘哲(ひろあき)投手(名古屋大=江南)

最速148キロ。176センチ、80キロ、左投げ左打ち。黒縁めがねの左腕は野球漫画「グラゼニ」の凡田夏之介そっくり。中学まで軟式野球をしたが高校はバレーボール部。野球への情熱が再燃し大学で硬式デビューすると入学時の120キロからぐんぐん成長した。西武潮崎編成グループディレクターは「足腰がしっかりしていて、伸びしろを非常に感じる」と高評価。同大からプロが出れば旧帝大では東大、京大に続く3校目だ。進路はプロ1本。「いい企業に行けば年収1000万円。プロ野球で失敗すれば名大の名前は使えないから500万円。でも安全を選んだら後悔すると思った」。指名漏れしても独立リーグなどでプロにこだわる

名古屋大・松田亘哲

片塩響介投手(中部大=長野工)

182センチ、83キロ、右投げ右打ち

東海地区大学野球連盟

伊藤健太投手(中部学院=海津明誠)

最速150キロの直球とスプリットが武器の救援投手。181センチ、86キロ、右投げ右打ち

四国地区大学野球連盟

勝田悠斗投手(愛媛大=津山)

175センチ、71キロ、左投げ左打ち

九州地区大学野球連盟

幸喜竣哉外野手(日本文理大=陽明)

杉尾剛史投手(宮崎産業経営大)

173センチ、76キロ、右投げ右打ち。今春全日本大学選手権で1勝

宮崎産業経営大・杉尾

小川一平投手(東海大九州キャンパス=横須賀工)

181センチ、80キロ、右投げ右打ち

永嶺光祐投手(東海大九州キャンパス=鹿児島南)

181センチ、76キロ、右投げ右打ち

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法大・三浦銀二が復調兆しS「今は力任せで投げて」

法大・三浦銀二(19年撮影)

<東京6大学野球:法大1-0早大>◇第1週第1日◇14日◇神宮

法大・三浦銀二投手(2年=福岡大大濠)が抑えを務めた。

1-0の最少リードで迎えた9回、5番手で登板。140キロ台後半の直球を軸に、早大・加藤を遊ゴロ、檜村を三ゴロ、蛭間を中飛と、危なげなく3者凡退で締めた。

1年からリーグ戦で投げ、春秋で計5勝。昨秋、今春と2季連続で開幕投手を務めたが、この夏は思うようなボールがいかなかった。青木監督と話し合い、秋は先発ではなく、まずはリリーフからスタートした。同監督は「あいつを生かすなら、ここ(抑え)だろうと。きっかけをつかんでくれれば」。短いイニングで思い切り腕を振ることで、復調させたい考えだ。

三浦は「むちゃくちゃ緊張しました。特に1-0だったので。1点もやれなかった。状態は悪くないんですけど、メカニックの部分で、はまってこない。今は力任せで投げてますが、つかんでいければ」と笑顔で話した。

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東大・小林大「連敗止めたかった」12回完投実らず

明大対東大 先発し力投する東大・小林大(撮影・鈴木みどり)

<東京6大学野球:明大4-2東大>◇第1週第1日◇14日◇神宮

東大・小林大雅投手(4年=横浜翠嵐)は好投報われず、大学初勝利はならなかった。

6回まで毎回走者を許したが、変化球を低めに集める粘り腰を発揮。4回に石元のソロで先制点をもらった。6回に2失点で逆転を許したが、8回に青山が同点二塁打。9回から延長11回は3者凡退を続けた。

12回につかまった。1死から2連打、犠飛、2連打で2点を勝ち越され、敗れた。明大・森下と堂々と投げ合い、12回で計156球、11安打4失点(自責3)の完投だった。

「全体としては、まとめられましたが、点を取られた回は球が悪かった。勝つためには、そこを詰めていかないと。相手のチャンスで安易にツーシームを投げてしまいました」と反省した。森下との投げ合いについては「日本一の投手から勝ちをつけて、連敗を止めたかった」と悔しがった。打者としては、8番に入り2安打。「球が速い。開き直って打ちました」と話した。

これで、チームは17年秋から33連敗。小林大自身はリーグ戦デビューした1年の16年秋以来、43試合0勝24敗となった。

明大対東大 12回表に勝ち越しを許し、悔しそうにベンチへ戻る東大先発の小林大(撮影・鈴木みどり)

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東大の秘密兵器・青山が初4番先発で適時打「ホッ」

明大対東大 8回裏東大1死二塁、右中間に適時二塁打を放つ青山(撮影・鈴木みどり)

<東京6大学野球:明大4-2東大>◇第1週第1日◇14日◇神宮

東大の“秘密兵器”が起用に応えた。

青山海一塁手(4年=広島学院)が初めて4番スタメンで出場。3打席凡退で迎えた1-2の8回1死二塁、右中間へ同点の適時二塁打を放った。

大学球界屈指の好投手である明大・森下の151キロ直球を捉えた。「それまでの打席は料理されている感じで。分析していたよりも、ナマのストレートはずっと良かった。カーブも、カットも。ストレートのコースまで張っていくしかないと思いました」と振り返った。

カウント1-2で、外角いっぱいの直球を狙った。結果、真ん中に入った球を打ち返した。「ホッとしました」。二塁で両手を上げ喜びを表した。

チームは延長12回の末に敗れた。17年秋から続く連敗は33に。青山は「悔しいです。明日、勝ちたい」と話した。

明大対東大 8回裏東大1死二塁、右中間に適時二塁打を放つ青山(撮影・鈴木みどり)
明大対東大 8回裏東大1死二塁、右中間に適時二塁打を放ちガッツポーズする青山(撮影・鈴木みどり)

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謹慎明けの法大・青木監督、復帰後初戦での勝利に涙

法大の青木久典監督

<東京6大学野球:法大1-0早大>◇第1週第1日◇14日◇神宮

法大・青木久典監督(46)が泣いた。過去の暴力行為で謹慎のため、今春は指揮を執れなかった。

8月の復帰後初戦に1-0で勝利。5投手の継投でしのぎきった。「いろんな方にご心配、ご迷惑をかけ、申し訳なかった。この1勝は…はい」と言葉に詰まり、目に涙をためた。最後は「4年生が頑張ってくれた。いい思いをして卒業させてあげたい」と前を向いた。

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東大「11回に152キロとは」森下から2点も惜敗

明大対東大 4回裏東大1死、先制の右越えソロ本塁打を放ち、ガッツポーズする石元(撮影・鈴木みどり)

<東京6大学野球:明大4-2東大>◇第1週第1日◇14日◇神宮

東大が惜しくも敗れた。エース森下暢仁投手(4年=大分商)に対し、各打者が狙い球を絞り積極的に振った。

4回に石元悠一三塁手(3年=桐朋)が先制ソロ。8回には、4番抜てきの青山海一塁手(4年=広島学院)が同点二塁打。だが9回以降は無安打で、2失点で粘っていた小林大が延長12回につかまった。

浜田一志監督(55)は「小林を勝たせようと盛り上がったが、森下君が1枚も2枚も上だった。11回に152キロとは」。17年秋から33連敗。ただ好守も多く、大敗が目立った春との違いは見せた。

▽東大・小林大雅投手(12回11安打4失点、自責3。森下と投げ合い、完投負け)「日本一の投手に勝って連敗を止めれば、後の試合に勢いがつくと思ったのですが。勝ちきりたかった」

明大対東大 6回表明大1死二塁、森下に適時二塁打を浴び浮かない表情の小林大(撮影・鈴木みどり)

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高校はバレー部、名古屋大・松田完投勝利プロへ前進

2失点完投勝利の名古屋大・松田(撮影・柏原誠)

<愛知大学リーグ3部B:名古屋大3-2南山大>◇14日◇第3週1戦目◇大同大元浜グラウンド

高校時代はバレー部ながらプロの注目を浴びる名古屋大・松田亘哲(ひろあき)投手(4年=江南)が2失点(自責なし)完投勝利で、勝利に貢献した。

異色の左腕がドラフトを1カ月後に控えてまた評価を上げた。自己最速は148キロ。3部リーグとしては異例の5球団17人のスカウトが注目する試合で、力みが目立ったが、スカウトのスピードガンでは145キロを計測した。力のある速球で押したかと思えば、制球のいい2種類のスライダー、チェンジアップを低めに落とし、味方の失策による2失点だけに封じた。

「今日はこの秋で最悪の出来でした。直球が浮いてしまった。投球は納得していないけど、試合に勝てたのでOKです。チームが粘り勝ちできた」と逆転勝利を喜んだ。

すでにプロ志望届を提出。難関の国立大である名古屋大からのプロ野球選手は過去にはいない。指名されれば旧帝大では東大、京大に続く3校目になる。中学まで軟式野球で、高校ではバレー部。3年間グラウンドを離れて「今しか野球はできない」と再び野球への情熱を取り戻し、地道な努力で成長を遂げた。3部リーグとはいえ、今秋は3連続完投勝ちとエースの仕事を果たしてきた。

目標はプロ1本。安定収入が見込めるサラリーマン生活は捨て、就職活動もしない。指名漏れしても、独立リーグなどで「プロ」として活動するつもりだ。「もう野球だけです。とりあえず土俵に乗りたい。そこから食らいつきたい」。知的さを醸し出す黒縁めがねがトレードマークの異色左腕が、がぜん注目を浴びている。

味方の好守に喜ぶ名古屋大・松田(撮影・柏原誠)

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白鴎大が白星発進、ロッテスカウトは金子の快足評価

今秋ドラフト候補に挙がる俊足自慢の白鴎大・金子(撮影・金子真仁)

<関甲新大学野球:白鴎大7-2平成国際大>◇14日◇第2週第1日◇平成国際大グラウンド

春季リーグで2位に終わった白鴎大が、中心選手たちの活躍で秋季リーグ初戦で白星発進した。

1-1の5回、プロ注目のラミレス・レンソ内野手(4年=文星芸大付)がバックスクリーン右への推定125メートル弾で勝ち越しに成功。さらに2死二塁で、1番・金子莉久外野手(4年=国学院栃木)が左中間へ適時三塁打を放ち、一気に突き放した。

プロ5球団が視察する中、50メートル5秒7の快足を披露した金子は「盗塁がゼロだった」と悔しそうにしながらも「三塁打も含めて、4打席出塁できたのは役割を果たせたと思う」とチームの勝利に満足そう。ロッテ榎スカウトは「足はドラフト候補の中でもトップクラス」と評価していた。

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明大、東大に辛勝 エース森下は重苦しい表情で反省

明大対東大 先発し、力投する明大・森下(撮影・佐藤勝亮)

<東京6大学野球:明大4-2東大>◇第1週第1日◇14日◇神宮

春季リーグを5季ぶりに制した明大は、東大を相手に薄氷を踏む勝利で先勝した。

エース森下暢仁投手(4年=大分商)が、4回に東大石元悠一三塁手(3年=桐朋)に右翼へ先制ソロを打たれて先手を許す苦しい展開となった。

明大は6回、犠飛と和田慎吾左翼手(4年=常総学院)の逆転適時打で2-1とリードを奪うが、森下が8回1死二塁から青山海一塁手(4年=広島学院)に右中間へ同点タイムリーを許し、試合は開幕戦から延長戦に突入した。

明大は延長12回1死一、三塁から途中出場の公家響三塁手(3年=横浜)の犠飛で再びリードを奪い、結局この回2点を加点して粘る東大を突き放した。

試合後の森下は笑顔は一切なく「チームとして勝てたのはいいけど、相手の投手をもっと早く崩さなければいけなかったし、先制されたのも反省点です」と、まるで敗戦したかのような重苦しい表情を見せた。「今日は東大の応援も、ベンチの雰囲気も、守備の雰囲気も上でした」と言葉を続け、受け身に回っていたことを口にした。

自身のピッチングについては「ストレートは良かったと思いますが、変化球が全然でした」と154球で延長12回を投げきり、7安打2失点の内容に厳しい採点。

試合前のセレモニーでは選手宣誓を任され、その大役の途中で言葉が途切れる場面があった。その点を聞かれると「外野から『ガンバレ』という声援も飛んでました。開幕式では歩きながらブツブツ言ってましたし、セリフが飛んだ数秒間は何を思っていたのかすら思い出せません」と正直に答えた。報道陣から笑いが起きると、この時だけはつられて白い歯を見せた。

6月の全日本大学野球選手権で38年ぶりに日本一に輝き、MVPの森下はまさに大学NO・1投手として、満を持して秋季リーグ開幕投手の大役を担った。それだけに、東大相手に先制され、同点打も許し、反省点ばかりが口をついた。

ドラフト会議まで1カ月。総合力の高い即戦力としての評価が定着しているだけに、第3週での早大戦へ向け、巻き返しを図る。

明大対東大 東大に先勝し、応援団にあいさつする明大・森下(中央)(撮影・鈴木みどり)

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中部学院大・伊藤、2回3Kで抑えるも「力不足」

ドラフトファイル:伊藤健太

<ドラフト候補生全員!? 会いに行きます>

<東海地区大学野球連盟岐阜リーグ:中部学院大3-0岐阜協立大>◇13日◇第4週1戦目◇長良川球場

今秋ドラフト候補の中部学院大・伊藤健太投手(4年=海津明誠)が1年ぶりに抑えに再転向した。終盤2回をきっちり抑え、勝利に貢献した。

3三振のうち得意のフォークで2三振を奪うなど、持ち味を発揮した。球場表示の最速は146キロ。スカウトのスピードガンでは自己最速に並ぶ150キロも出ていたが球速にはバラつきがあった。試合後は、原克隆監督から「覇気のないピッチングをするな!」と厳しく言われた。

181センチ右腕は「自分の力不足。調整の仕方が間違っていたし、気持ちの面でもある。直球で押そうという気持ちだけになっていた。スピードも出ていない。勝ち負けにかかわるイニングなので、もっと気持ちを前面に出さないといけない」と反省ばかりだった。

入学から3年間はリリーフ。プロからもショートイニングの適性を評価されてきたが、今春は先発として4勝0敗、防御率0・62と活躍。この秋も先発で入った。チーム事情と、プロ入りを見据えて再転向。その初戦で、結果を出した。

プロ志望届を出してから初登板。年は違うが中日松坂大輔と誕生日が同じで、この日で22歳になった。ネット裏には5球団12人のスカウトが陣取り、その投球を注視した。「プロに行くと言うのが恥ずかしい。何の手応えもありません」と伊藤。高い志を持って、残り1カ月での成長を誓った。【柏原誠】

救援で2回無失点に抑えた中部学院大・伊藤(撮影・柏原誠)
救援で2回無失点に抑えた中部学院大・伊藤(撮影・柏原誠)

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ドラ1候補明大・森下 変化した直球、回転数アップ

6月22日、雨の中、力投する明大・森下

6大学の秋のリーグ戦は14日に開幕する。春は5季ぶりに明大が優勝し、4勝を挙げた森下暢仁(まさと)投手(4年=大分商)が結果を残した。年明けから、回転数をひとつの目安に、球質の改善に取り組んできた。大学球界を代表するエースに成長した右腕のストレートは、どんな変化を遂げてきたのか。森下の言葉をもとに成長の過程を追った。

  ◇   ◇   ◇  

最終学年を迎え、掲げたのは「ボールの質の改善」だった。神宮球場の球速表示で154キロを記録したが、勝負どころでストレートを打たれた。「得点圏に走者を置いてのポテンヒットは何度かありました」。

参考にしたのが回転数。リリースポイントでいかに指先でボールを押し込めるか。人さし指と中指に神経をそそぐ。春先から夏場にかけて計測した。

1月31日 2240

3月27日 2286

4月18日 2248

5月23日 2318

7月6日 2186

春季リーグ開幕前後は2200回転を超えるほど。優勝争い佳境の5月下旬、2300回転を超える。「腕が振れるようになりました。軽く振っても指にボールがかかって、ボールが行くようになりました」。目安としてプロ1軍主力投手はおよそ2400回転。

リリースした瞬間、ボールに力が伝わる感触と、回転数との関係に触れた。

森下 力を入れて投げた時に回転数が上がることもありますが、軽く投げてもボールに指がかかった時は、スピード以上に回転数が出るイメージがあります。

リーグを戦う中、試合を左右する重要局面での勝負球とその球質について得た原則がある。

森下 ピンチでインコースにコントロールして投げる時が、指のかかりが良くなります。スピードは出てませんが、ボール自体は伸びている感じです。

5月18日。勝ち点3同士での慶大・第1戦。初回2死二塁、打者郡司。2-2から、5球目145キロのインコースへのストレートで空振り三振。「この試合の持つ意味、初回という状況からして、ここは打たれてはいけない場面でした。そこで内角へ力のある、指でボールを押し込めたストレートを投げられて、非常に大きな1球でした」。

回転数を意識しながら、腕を振り、リリース時の指のかかりに気を配ってきた。その作業はボールの質を深く考える転機になる。リーグ戦を終えた6月中旬、その言葉は具体的だった。

森下 投げた瞬間、リリースした時に、ボールの軌道がイメージしたところに入った時、ボールに力が伝わったという感触があります。そういう時はストレートの強さが出ている時です。打ってもファウルか、フライ。前に飛ばないイメージです。

投手森下にとっての質のいいボールを投げるメカニズムは、身についた感がある。あとは、試合当日にいかに合わせるか、関心事は先に進んでいる。

森下 調子がいい時はキャッチボールから、ボールを離すタイミングでボールが行っている(走っている)な、と感じます。悪いな、と感じる時は、捕手に聞いてもボールは来ていないと言われます。そういう時はランニングやストレッチを増やして体のだるさを取り除くようにしています。

9月上旬、言葉からは確信に近いものが漂う。

森下 球質は上がったという実感はあります。ピンチの場面でも、空振りか、打たれてもファウルということが多くなりました。

球質改善に取り組む過程で、回転数を入り口にして、複数のチェックポイントが森下には見えていた。そのポイントが連動することで、打ち取れる1球の根拠が明確になる。ここからさらに先へ進めるか。秋季リーグの森下のボールに、その答えはある。【井上真】

6月13日、力投する明大・森下

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東大の大砲候補は100キロ巨漢/6大学の秘密兵器

早大・小宮山監督

東京6大学野球秋季リーグが14日に開幕する。各大学の監督が、自チームの「秘密兵器」を挙げた。

▼明大(今春1位)

善波監督が挙げたのは、市岡奏馬外野手(3年=龍谷大平安)だ。「入部した時は投手だったが、育ってきた。注目して欲しい」と期待する。リーグ戦は、2年春に1試合だけ登板。打者2人に投げ、1安打を打たれた。今春は代打、代走で3試合に出場。2打数無安打で、まだ安打は放っていない。日本一チームに新戦力の予感だ。

▼慶大(今春2位)

大久保監督は、今夏を振り返り「若い力が飛躍した」と手応えを口にした。その中でも挙げたのが、1年生左腕の生井惇己投手(慶応)だ。昨年の春夏甲子園にも登板。今春のリーグ戦登板はなかったが、今後が楽しみだ。

▼早大(今春3位)

小宮山監督は、あえて名前を挙げなかった。開幕日の14日は、第2試合で法大と対戦する。「先発は早川でいくが、(15日目の)2試合目は思案中。開幕オーダーは、皆さんが驚くように仕上げている。当日をお楽しみに」。1回戦の先発は、エース左腕の早川隆久投手(3年=木更津総合)を予告したが、野手を含め、新戦力の抜てきをにおわせた。

▼立大(今春4位)

溝口監督は立教高出身の2選手を挙げた。中崎響介投手(3年=立教新座)と、金川大祐外野手(2年=立教新座)だ。「就任以来、立教高校の選手が、なかなかオーダーにいなかった。育てたいと思っていたところ、少し兆しが出てきた。2人が出てくれば、久しぶり」と期待は大きい。中崎は今春、全て救援で6試合に登板。計9回1/3、自責1で、防御率0・96を残した。金川は今春にリーグ戦デビュー。8試合で3打席に立ち、まだ安打は放っていない。大学としても、立教高出身選手の活躍は望むところだろう。

▼法大(今春5位)

青木監督は右打者の台頭を願った。「(主力に)左打者が多いので、右の杉村が成長してくれば。キーマンです」と、杉村泰嘉二塁手(3年=広島新庄)を挙げた。今春5試合を含め、リーグ戦は通算7試合に出場。計7打席で、まだ安打はない。もともとタレントぞろいの打線。そこに杉村が加われば、5位からの巻き返しが見えてくる。

▼東大(今春6位)

浜田監督は大砲候補に期待した。青山海一塁手(4年=広島学院)だ。173センチ、100キロの巨漢で、通算30試合に出場。主に代打だった。「春は代打成功率が5割近く。ただ、いかんせん守備が。“守備点”だったのが、“守備範囲”になってきた。打席の機会が増えると思う」。この夏は守備を鍛えた。秋はスタメン出場が増えそうだ。最下位脱出には得点力アップが欠かせないだけに、貴重な戦力となる可能性がある。

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東洋大・佐藤都志也ら東北ゆかり3選手が志望届提出

東洋大・佐藤主将(2018年11月20日)

東北ゆかりの有力大学生が続々とプロ志望を表明した。

全日本大学野球連盟は13日、法大・内沢航大投手(青森・八戸工大一)、東洋大・佐藤都志也捕手(福島・聖光学院)、創価大・杉山晃基投手(岩手・盛岡大付)らをプロ志望届提出者として新たにホームページに掲載した(学年はすべて4年)。

青森・おいらせ町出身の内沢は身長195センチの長身右腕。甲子園出場はないが、東京6大学では1年春から登板し通算20試合で2勝2敗、防御率4・06。福島・いわき市出身の佐藤は3年時から2年連続で大学侍ジャパン入りした俊足強打の捕手。東都では1年春から出場し通算打率は3割を超え、2年春には首位打者も獲得するなどドラフト上位候補に挙がる。最速154キロ右腕の杉山は東京新大学リーグ通算で22勝1敗と大学で才能を開花させた。

力投する創価大・杉山(2019年6月10日)
法大・内沢航大

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東大・辻居主将「全力で」明大・森下との勝負心待ち

東大は明大・森下を打って弾みをつける。辻居新平主将(4年=栄光学園)は「6大で一番いい投手に、いい攻撃ができれば、今シーズンはいけるとなる。打てる球を絞って、全力で振りたい」と開幕戦を心待ちにした。

打率3割を2度達成。ドラフト候補に挙がったこともあるが、進路はロースクールを志望。弁護士を考えている。「まず1勝。そして最下位脱出」と、17年秋からの32連敗ストップを誓った。

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