日刊スポーツ

中大開幕5連勝で単独首位、2号古賀「狙ってました」に監督「ウソつけ!」

中大開幕5連勝で単独首位、2号古賀「狙ってました」に監督「ウソつけ!」

中大対青学大 9回表中大2死二塁、中前の適時打から生還した古賀(右)はベンチでナインとタッチを交わす(撮影・滝沢徹郎)

<東都大学野球:中大9-4青学大>◇第3週第1日◇12日◇神宮

中大が開幕5連勝で単独首位を守った。清水達也監督(56)は「みんなで勝てているのが、すごくいい感じがします」と笑顔を見せた。

先発の石田裕太郎投手(2年=静清)は4回4失点で降板したが、5回を高橋晴投手(4年=関東第一)が3人でピシャリ。6回からは、大栄陽斗投手(2年=仙台育英)西舘勇陽投手(2年=花巻東)の2年生右腕コンビがつないだ。

打線は10安打7得点。相手のミスにもつけ込み、2点を追う6回に3得点で逆転した。その中で、存在感を見せるのが3番に座る主将の古賀悠斗捕手(4年=福岡大大濠)だ。3回先頭で初球の140キロ真っすぐを左越えに放り込んだ。早くも今季2号。昨秋までのリーグ戦通算1本塁打を超えた。

会見で「狙ってました」と胸を張ると、横に座る清水監督から「ウソつけ!」と突っ込まれた。「(本塁打ではなく)直球をです」と言い足し、笑いが起きた。9回には中前打も放った。昨秋までの通算打率は2割1分4厘。打撃よりも守備が売りだったが、最終学年を迎え、バットでもチームを引っ張っている。2、3月のキャンプでは、チームとして遅いボールを引きつけて打つ練習を重ねた。清水監督は「かかと体重で、踏み込んで打てるようになった」。古賀は「今までやってきたことが正しかった。でも、満足するのではなく、コツコツとやりたい」と口元を引き締めた。

強肩で、今秋ドラフト候補に挙がる。7回の無死三塁では遊ゴロに倒れただけに「決められなかった」と悔やんだ。「打てる捕手になった?」との問いかけには「まだまだです」。牧(DeNA)五十幡(日本ハム)らを擁し優勝した19年秋以来の頂点へ、1勝ずつ重ねていく。【古川真弥】

中大対青学大 9回表中大1死一塁、古賀は中前打を放つ(撮影・滝沢徹郎)
中大対青学大 試合後、ナインを指差し笑顔の中大・古賀(右)(撮影・滝沢徹郎)

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青学大・佐々木3戦連続マルチ「振ること意識」転機となった鍛治舎監督金言

中大対青学大 4回裏青学大無死、佐々木は左中間へ二塁打を放つ(撮影・滝沢徹郎)

<東都大学野球:中大9-4青学大>◇第3週第1日◇12日◇神宮

青学大は勝てば中大と並ぶ首位タイだったが、守りのミスもあり、敗れた。その中で、1年生のバットが目を引いた。5番三塁の佐々木泰内野手(1年=県岐阜商)だ。

「スーパールーキー」の呼び声も出ている。2試合連続本塁打で迎えたこの日は、右前打、左中間二塁打、左飛、中飛で、3戦連発こそ逃したが、3試合連続マルチ安打。通算11打数6安打、打率5割4分5厘と打ちまくっている。

2回の右前打は、初めて逆方向へ放った安打だった。「2ストライクと追い込まれて、外ギリギリに来たので、うまくバットを出せました」と振り返った。木製バットを苦としない。高校野球引退後、鍛治舎監督の計らいで、高校で練習を続けた。そこから木製バットを握った。その際、鍛治舎監督から「まずは振ること」と金言を授かった。

「最初はバットが折れました。芯を外れると飛ばないので、少し当てにいく打撃をしてしまいました。ヘッドが負けて打球が飛ばないことがあった。打つ、打たないよりも、振ることを意識しました」。監督の言葉で意識を変えたことが転機となった。

成果は、折ったバットの数に現れた。昨夏の引退から今年2月中旬まで高校で練習したが、その間に折ったバットは4本。青学大に合流後、3月初めまでに折ったバットは3本。ところが、この1カ月あまりは1本も折っていない。「感覚をつかめました」。

中大の捕手は、ドラフト候補に挙がる古賀だった。初対戦の佐々木をどう抑えるか、味方の攻撃中もベンチで頭を巡らせたという。「対戦してみたら、思っていた以上のバッティングでした。全球、打ちにきてて、直球も、変化球も芯で捉える。いいスイングをしてますね」と認めた。

佐々木は2回、失点につながる悪送球を犯した。「エラーをするのは、技術もあるけど、精神面で強くならないといけません」と表情は硬かった。全ての経験を糧に、スケールの大きな選手になる。そんな期待を抱かせる。【古川真弥】

中大対青学大 2回裏青学大1死一、二塁、適時打を放った山中(右)はほえる(撮影・滝沢徹郎)

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ドラフト候補の亜大・松本が今季初勝利 発展途上のエースが2安打完封

亜大・松本健吾(2019年10月16日)

<東都大学野球:亜大2-0駒大>◇第3週第1日◇12日◇神宮

ドラフト候補にも挙がる、亜大の松本健吾投手(4年=東海大菅生)が、散発2安打完封で今季初勝利を挙げた。

落ち着いて丁寧にコースを突き、低めに集めた。好投にも松本は「後半になってボールが弱くなって球威が落ちた。もっと練習しないと」と反省を忘れなかった。

エースのプライドが松本を奮い立たせた。9日の中大戦では先発するも負け投手に。「もう1度、先発させてください」。生田勉監督(54)に直訴した。指揮官は「そのかわり先発、完投だぞ、と話をしました。今日は交代させるつもりは一切なかった。期待通りでした」と松本の復調に目を細めた。

エース教育が松本を成長させた。2年秋は主戦として10試合に登板、3勝3敗とチームを引っ張った。しかし、昨秋は登板機会無し。チームが毎日取り組んでいる掃除をサボったための罰だった。生田監督は「上級生の生活は下の学年の選手も見ている。掃除をサボった選手は使わない。こういうことも、しっかり出来てこそエースです」。普段の生活態度が野球につながる。精神面から鍛え直し、最終学年を迎えた。松本は「自分を見つめなおす、いい機会になった。野球だけじゃダメだと教えていただきました」と胸を張った。

3月には、自ら希望して鳥取市にあるトレーニング研究施設「ワールドウイング」に武者修行へ。「今まで感じたことのないトレーニングなど教えていただいた」と投球に生かした。まだまだ発展途上。エースとして、今年はチームを優勝に導くつもりだ。【保坂淑子】

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東洋大が本塁踏み忘れでアウトの珍プレー 立正大がアピール、勝利つかむ

立正大対東洋大 2回裏東洋大2死二塁、宮本の二塁打から生還した小口はホームベースを踏まずアウトになる(撮影・滝沢徹郎)

<東都大学野球:立正大5-3東洋大>◇第3週第1日◇12日◇神宮

本塁踏み忘れでアウトになる珍しいプレーが起こった。

立正大の1点リードで迎えた2回裏。東洋大は2死一塁から宮本涼太外野手(2年=大阪桐蔭)が右越え二塁打を放ち、二塁走者の小口仁太郎内野手(3年=智弁学園)が一気に本塁を駆け抜け、同点に追い付いたかに見えた。しかし、立正大ベンチから「ホームベースを踏んでいない」と声が飛んだ。次打者への投球準備に入っていた田中裕人投手(4年=取手一)は1度プレートを外し、中嶋良平捕手(4年=関西)が審判にアピールして、小口は本塁踏み忘れでアウトに。宮本の記録は二塁打で、東洋大は同点を逃してチェンジとなった。

試合後、中嶋は「僕は見ていませんでした。でも周りの声があったので」と苦笑い。坂田精二郎監督(46)は「私も気付かなかった。ベンチのファインプレーですね」と振り返った。

一方の東洋大・杉本泰彦監督(61)は「本人(小口)は踏んだと言っている。端っこを踏んだんでしょうか。認められなかったのだから、そういう話になる。集中力がなくなったんでしょうか」と話した。

試合は、3回に東洋大が佐々木俊輔外野手(4年=帝京)の右越え2ランで一時逆転も、7回に立正大が相手の失策も絡み3点を挙げ再逆転。そのまま2点のリードを守り切り、今リーグ戦初勝利を挙げた。坂田監督は「この(アピール)プレーで流れが変わった。運もあったのかな」と笑顔をみせた。

プロ野球では、17年6月9日の中日戦で、オリックスのマレーロが本塁打を放つも、本塁踏み忘れ。記録は三塁打となっている。

立正大対東洋大 7回表、敵失から逆転し盛り上がる立正大ナイン(撮影・滝沢徹郎)
立正大対東洋大 試合に敗れ肩を落とす東洋大ナイン(撮影・滝沢徹郎)

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プロ注目の天理大・牛島好リリーフ 7回9K無失点で逆転勝ち導く

ロングリリーフで白星を呼び込んだ天理大・牛島(撮影・酒井俊作)

<阪神大学野球:天理大4-2追手門大>◇第2節第2日◇11日◇南港中央

プロ注目で最速148キロ右腕の天理大・牛島樹(いつき)投手(4年=専大玉名)が追手門大戦のロングリリーフで好投した。2点を追う3回から救援し、2者連続空振り三振発進。走者を出しても粘り抜いて、7回9奪三振無失点で逆転勝ちに導いた。

「ゼロに抑えて、チームが勝てたのが一番。それを意識しています。相手が真っすぐが強いのは分かっていた。変化球でどうカウントを稼ぐか。ファウルを打たせる狙いもありました」

普段よりも変化球を多投。最速145キロで落差のあるフォークで再三、空振り三振を奪った。中盤に逆転し、1点リードの7回1死満塁。中軸にフォークで空を切らせた後、三ゴロに抑え、危機を脱した。

バックネット裏ではNPB4球団が視察した。広島鞘師スカウトは「球種が多彩だし、柔らかい腕の使い方をする」と評価した。100キロを切るスローカーブも織り交ぜ、スライダー、カットボールも用いる。藤原忠理監督(55)は「手足が長いから、ボールを押し込める。打者は距離を詰められてくる。角度もあるので、低めに沈む球が有効です」と特長を説明した。

182センチの牛島は手本にする投手がいる。昨季、10勝を挙げてセ・リーグ新人王に輝いた広島森下暢仁投手(23)だ。指揮官に「こういう投手になれ」と勧められたという。投球動画で研究を重ね、角度がつく投球動作を模索し「去年の秋よりも角度がつきました」と手応えを口にする。ブレーキの効いたカーブは楽天岸孝之投手(36)を理想に挙げる。この日、持ち味が出た118球だった。暖かくなり、球威が増せば、変化球もより生きるだろう。

前日10日にはエース井奥勘太投手(4年=立正大淞南)が8回1失点、11奪三振で快勝。負けじと牛島も力投した。「いつも井奥に引っ張ってもらっている」。最上級生になり、井奥とともにチームを支える。「僕は気合で声を出して投げるタイプ」。要所をしのぐと何度もガッツポーズ。ファイターが開幕4連勝の立役者になった。【酒井俊作】

◆牛島樹(うしじま・いつき)2000年(平12)2月20日生まれ、熊本・菊陽町出身。武蔵ケ丘小3年時に、武蔵ケ丘野球クラブで野球を始め、武蔵ケ丘中では軟式野球部。専大玉名では1年夏からベンチ入りし、1年秋からエース。甲子園出場はなし。天理大では2年秋からベンチ入り。最速148キロで球種はカーブ、スライダー、カットボール、フォーク。182センチ、78キロ。右投げ右打ち。

ロングリリーフで白星を呼び込んだ天理大・牛島(撮影・酒井俊作)

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東大は喜びなし早大とドロー「勝ちきるつもりだった」主将

早大対東大 9回裏東大無死一塁、大音の犠打が決まり喜ぶベンチ(撮影・鈴木正人)

<東京6大学野球:早大0-0東大>◇第1週第2日◇11日◇神宮

惜しかった。東大は昨秋優勝の早大に9回0-0で引き分け。打線は2安打無得点に抑えられたが、投手陣が奮闘した。2番手のサイド左腕、小宗創投手(4年=武蔵)は最初のイニングの4回以外は走者を背負ったが、9回まで6回2安打無失点の粘り腰だった。17年秋から続く57連敗は止められなかったが、昨秋立大1回戦以来の引き分けでポイント0・5点を獲得。早大戦の引き分けは11年春の2回戦以来だ。前日無安打で敗れた慶大は、11安打7得点で法大に雪辱した。

   ◇   ◇   ◇

引き分け以上確定まで、あと1人。9回表2死二塁、当たっている早大・蛭間を迎え、小宗は捕手の松岡泰と確認した。「勝負しよう。抑えたら攻撃につながる」。狙い通り、外のスライダーを振らせ三振。激しくガッツポーズした。裏の攻撃。先頭が四球を選び、送って1死二塁でサヨナラのお膳立ては整った。が、後続が倒れた。

喜びはなかった。チーム全員の思いを代表するように、大音周平主将(4年=湘南)は「去年の引き分け(昨秋の立大戦)は追い付いてのもの。ムード的にも『よくやった』というのが出た。今日は、そう思っている人は1人もいません。2戦どっちも勝ちきるつもりだったので」と悔しがった。前日は最大6点差から追い上げるも1点届かず。この日はスコアレスドロー。投打がかみ合っていれば、という無念が残る。

1月の緊急事態宣言発出で、チーム練習再開は3月8日と遅かった。他の5大学がオープン戦を重ねる傍ら、個々で鍛えるしかなかった。再開後は学生コーチを交え、戦術面の見直しに着手。何がベストか、データを基に検討を重ねた。前日の2盗塁に続く1盗塁と、機動力という選択肢が増えた。大音は「まだ隠しているものがある。これからです」。まず1勝へ、引き出しはある。

勝利への手応えを問われた井手峻監督(77)は「抜ける時はスッといく。粘りきっていくしかない」と答えた。トンネルの終わりが見えつつある。【古川真弥】

早大対東大 2番手で力投する東大・小宗(撮影・鈴木正人)

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東海大海洋がコールド勝ちで4連勝 負け知らずの4番清水は3安打2打点

3安打2打点で勝利に貢献した東海大海洋の清水

<静岡学生野球春季リーグ戦>◇11日◇清水庵原球場ほか◇第3週

東海大海洋が、11安打11得点で聖隷クリストファー大を7回コールドで下し、4連勝を飾った。

4番の清水博己内野手(3年)が、3安打2打点の活躍で打線をけん引。2回の第1打席では、先頭で左二塁打を放ち、先制の好機を演出。2、3打席目には適時打で打線に勢いを与えた。

もともと打力の評価は高かったが、出番は主に守備固めだった。だが、第2週から4番で起用されると、打棒が爆発した。この日までの4試合で、9安打8打点と大暴れ。主軸の不調が響き、開幕週(対常葉大静岡)で1勝1敗と出遅れたチームを活性化させた。

東海大諏訪高(長野)時代は、出場機会に恵まれず。悔しさを胸に、大学野球の道へ進んだ。大学では教職課程を履修し「高校時代、先生に励まされて野球も勉強も頑張れた。自分もそのような先生になりたい」と話す。中学か高校の理科の教師になることを目指していて、野球の指導にも興味を示している。

レギュラー定着以降、チームは負け知らず。清水は「結果は偶然かもしれないが、チームに貢献できてうれしい」と目を細める。今後の優勝争いに向けては「競った試合が増えてくる。チャンスで打つなど、勝利につながるプレーを目指していきたい」と、表情を引き締めた。【河合萌彦】

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静岡産大が6連勝 7回無失点10三振の武藤「本気で優勝を狙っている」

7回5安打無失点の好投を見せた静岡産大の武藤

<静岡学生野球春季リーグ戦>◇11日◇清水庵原球場ほか◇第3週

静岡産大が圧勝で開幕6連勝を飾った。

先発・武藤一輝投手(4年=加藤学園高出)が、7回5安打無失点の好投。変化球主体でカウントを整え、直球を勝負球に10三振を奪った。「序盤、左打者に真っすぐが抜けたが、後半に修正できてよかった」。開幕前のオープン戦で結果を残し、今春リーグ戦から先発に定着。終盤の優勝争いに向けて、「本気で優勝を狙っている。今後も負けるつもりはない」と力を込めた。

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早大貧打に小宮山監督「私よりイライラしたんじゃ」西垣8回0封も白星逃す

早大対東大 9回裏、戦況を見つめる早大・小宮山監督(撮影・鈴木正人)

<東京6大学野球:早大0-0東大>◇第1週第2日◇11日◇神宮

早大今季初登板となった西垣雅矢投手(4年=報徳学園)の力投は報われなかった。

初回にいきなり148キロをマークし、8回を被安打2の無失点。自ら二塁打も放ったが、味方が本塁を踏むことはなかった。西垣は「なんとか抑えて攻撃に流れを、と思って投げました。粘れてよかった」と振り返った。小宮山悟監督(55)は「勝たしてやりたかった。私よりイライラしたんじゃ」と話した。

早大対東大 整列に向かう早大の選手たち(撮影・鈴木正人)
早大対東大 先発し力投する早大・西垣(撮影・鈴木正人)
早大対東大 先発し力投する早大・西垣(撮影・鈴木正人)
早大対東大 先発し力投する早大・西垣(撮影・鈴木正人)

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早大喜べぬ東大とドロー「指導力不足です」小宮山監督サインミス嘆く

早大対東大 9回裏、戦況を見つめる早大・小宮山監督(撮影・鈴木正人)

<東京6大学野球:早大0-0東大>◇第1週第2日◇11日◇神宮

連覇に挑む早大が東大相手に引き分けた。ポイント制のため0・5ポイントをつかんだことになるが、とても喜べない。小宮山悟監督(55)は開口一番「指導力不足です」。試合中にサインミスがあったようで「サインが理解できないケースが何件かありました。なんでなのか確認しないと」。

先発の西垣雅矢投手(4年=報徳学園)は8回をわずか2安打に抑えながら援護がもらえなかった。小宮山監督は「勝たせてやりたかった。オレより(西垣が)イライラしてたんじゃ」と話し、次戦(立大)にむけて「1週あくので特訓です」と付け加えていた。

早大対東大 整列に向かう早大の選手たち(撮影・鈴木正人)
早大対東大 先発し力投する早大・西垣(撮影・鈴木正人)

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東大が昨秋優勝の早大に引き分け、西山&小宗が無失点リレー

2番手で力投する東大・小宗(撮影・鈴木正人)

<東京6大学野球:早大0-0東大>◇第1週第2日◇11日◇神宮

東大が昨秋優勝の早大に引き分けた。

打線は2安打無得点に終わったが、投手陣が踏ん張った。先発の西山慧投手(3年=土浦一)が3回4安打無失点、4回からは小宗創投手(4年=武蔵)が9回まで投げ、2安打無失点に抑えた。4回以外は毎回走者を背負ったが、踏ん張った。今季は延長戦はなく、9回で終了した。

17年秋から続く57連敗を止めることは出来なかったが、前日の1点差負けの惜敗に続く健闘だった。東大の引き分けは、昨秋の立大1回戦以来。早大に引き分けるのは、11年春の2回戦以来。今季はポイント制で行うため、引き分けによる0・5点を獲得した。

先発し力投する東大・西山(撮影・鈴木正人)

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ドラフト候補の法大・山下輝「正木の一発で崩れた」慶大に3失点KO

法大対慶大 4回裏慶大無死、正木(左)に左越え本塁打を放たれ悔しそうな表情を見せる法大・山下輝(撮影・鈴木正人)

<東京6大学野球:慶大7-1法大>◇第1週第2日◇11日◇神宮

ドラフト候補に挙がる法大の大型左腕、山下輝投手(4年=木更津総合)は今季初登板を白星で飾れなかった。

最速148キロをマークしたが、慶大正木に本塁打を浴びるなど3失点して4回で降板した。

山下は「立ち上がり、調子は悪くない、力で押せるなと思った。正木の一発で崩れた感じはあります。先頭を歩かせては、と内をもうひとつ攻めきれなかった」と4回に浴びた本塁打を悔やんでいた。

法大対慶大 4回裏慶大無死、正木智也は左越え本塁打を放つ(撮影・鈴木正人)
法大対慶大 4回裏慶大無死、正木の左越え本塁打に喜ぶ選手たち(撮影・鈴木正人)

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東京6大学の収容人数1万→5000人に減 まん延防止等重点措置で

東京6大学野球連盟は11日、開催中である春季リーグ戦の収容人数の上限を、17日から5月9日までは、現在の1万人から5000人に減らすことを発表した。

新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置におけるイベントの開催制限要請に伴う措置。

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慶大・正木が現役最多の通算7号「ノーヒット・ワンラン負け」払拭し快勝

法大対慶大 4回裏慶大無死、正木智也は左越え本塁打を放つ(撮影・鈴木正人)

<東京6大学野球:慶大7-1法大>◇第1週第2日◇11日◇神宮

主砲の1発が、慶大打線に火を付けた。1-0の4回先頭で、4番の正木智也内野手(4年=慶応)が今季1号、現役最多タイの通算7号となるソロを放った。左中間席中段へ、大きな放物線で運んだ。「ホームランを狙ったわけではありませんが、捉えた瞬間にいったと思いました」と胸を張った。法大・山下は「正木の1発から崩れました」。この回、さらに1点を奪い、4回3失点でKOした。2番手以降の投手からも得点を重ね、快勝だ。

今季初戦となった前日は、法大・三浦から内野ゴロの間に1点を奪っただけで、「ノーヒット・ワンラン」の珍記録を献上してしまった。試合後、堀井哲也監督(59)は映像やスコアを見返した。無安打とはいえ、6四球を選んだことに着目。朝の打撃練習前、選手たちに「四球を出すことのない三浦君から選んだ。それだけ、甘い球を振ったからだ。何も変えることはない」と伝えた。「選手は打てないと疑心暗鬼になりますから」。

監督の言葉に、正木は「少し気持ちが楽になりました」。2回の第1打席はインハイ147キロに詰まらされ、三ゴロだった。第2打席も内角攻めを覚悟。だが、カウント3-0から「打ってもいい」のサインでファウル。「1球振って、甘いインコースが来ました。1打席目でインコースを攻められたこともあって、反応出来ました」と、特大ソロにつなげた。

大砲として、ドラフト候補にも挙がる。「目標は高く、計5本(塁打)は打ちたい」と宣言した。【古川真弥】

法大対慶大 4回裏慶大無死、正木智也は左越え本塁打を放つ(撮影・鈴木正人)
法大対慶大 4回裏慶大無死、正木智也は左越え本塁打を放つ(撮影・鈴木正人)

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東北公益文科大バッテリー白星デビュー 春の神宮へ向け好発進

開幕戦白星スタートに貢献した東北公益文科大・柳沢大(右)と大川

<南東北大学野球:東北公益文科大3-0山形大>◇開幕週第1日◇10日◇福島・いわきグリーンスタジアム

開幕試合は昨秋2位の東北公益文科大が3-0で山形大に先勝し、チーム初の全日本大学野球選手権出場に向けて好発進した。リーグデビューした先発左腕・柳沢大地投手(2年=日大藤沢)と今春入学の大川剛史捕手(1年=日大山形)の若手バッテリーが7回を3安打無失点に抑えてゲームメーク。2投手による完封リレーに導いた。

    ◇    ◇    ◇  

コロナ禍で昨年中止になった春の神宮切符争奪戦が東北地区・大学3連盟のトップを切って始まった。新型コロナの影響で予定していた第1試合が延期となり、急きょ繰り上がった開幕戦。東北公益文科大の柳沢大と大川の日大系列高出身コンビがリーグデビューを白星で飾った。

柳沢大は大学入学後、自己最長の7回を3安打2奪三振。73球の打たせて取る投球で3回まで打者3人ずつに仕留めた。連続四球で2死満塁のピンチを背負った4回も冷静に切り抜けた。柳沢大は「球速がないのでコントロールで球数を少なくしてチームにいい流れを持ってきたかった」と開幕投手の重責を果たした。

最速は133キロながら、多彩な変化球を駆使。この日は冬場に磨きをかけたカットボールも有効に使った。昨年ドラフトで先輩の赤上優人(22)が西武育成1位でチーム初のプロ指名を受けた。まったくタイプは違うが刺激を受け、練習に取り組む姿勢を学んだ。

一方、ルーキーの大川は、左太もも裏を痛めている正捕手、伊東凜太郎主将(4年=大分)に代わり先発マスクをかぶった。日大山形3年の昨年はチーム事情で外野手だった。本来の定位置に戻った大川は「4球以内で打たせるか、三振を取るイメージでテンポよくリードしました。全国に出ても勝てるチームのキャッチャーになりたい」と意欲的。横田謙人監督(50)も「捕手は、捕る、投げる、止めるの“トナト”がしっかりできればいい」と期待している。

チームは秋2度のリーグ優勝実績があるが、春は準Vどまりだ。コロナ禍で先行きは不透明だが、横田監督は「(全国大会が)あることを信じて目先の相手を倒していくしかない」と白星を積み上げていく構えだ。【佐々木雄高】

東北公益文科大・柳沢大は7回を3安打無失点に抑え、リーグデビューを初勝利で飾る

石巻専大、震災から10年の神宮出場目標「10戦トータルで考えていく」

石巻専大・小川は、走者一掃の三塁打を含む2安打3打点と活躍

<南東北大学野球:石巻専大6-4日大工学部>◇開幕週第1日◇10日◇福島・いわきグリーンスタジアム

昨秋3勝を挙げ、防御率1・40でリーグ首位の石巻専大エース左腕・斎藤智哉(4年=米沢中央)が5回表、味方失策も絡んで4失点。だが、6回裏2死満塁で小川泰世(2年=東陵)の走者一掃の三塁打で1点差に迫り、逆転につなげた。

初球のスライダーを右中間に運んだ小川は「1球目から積極的にいけた。風にうまく乗ってくれた」としてやったり。東日本大震災の被災地、石巻の思いも背負う酒井健志監督(43)は「どんなに点差をつけられても1点を取りにいく。たとえ負けても次につながるように(リーグ戦の)10戦トータルで考えていく」と震災から10年の神宮出場を目標に掲げた。

プロ注目左腕の関学大・黒原が「関関戦」で7回無失点 阪神スカウト高評価

関学大・黒原拓未(2020年10月19日撮影)

<関西学生野球:関学大2ー0関大>◇10日◇第2節第1日◇甲子園

プロ注目で最速151キロ左腕の関学大・黒原拓未投手(4年=智弁和歌山)が関大との伝統の「関関戦」に先発し、7回を120球で無失点で投げ抜いた。4安打6奪三振の小気味よい内容。173センチと小柄だが、左の剛腕の好素材で今秋のドラフト候補に挙がる。視察した阪神熊野スカウトは「球数が多くなっても145キロ出ている。力のある球を投げる」と高く評価。継投による完封で先勝した。

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初戦惜敗の東大、連敗ストップなるか 法大は連勝狙う/11日の見どころ

<東京6大学>

東京6大学野球は11日、第1週2回戦が行われる。第1試合は午前11時開始。

【第1試合 法大-慶大】

法大は、1回戦をエース三浦銀二投手(4年=福岡大大濠)の「ノーヒット・ワンラン」で勝利した。2回戦の先発は、左腕の山下輝投手(4年=木更津総合)か。豊富な投手力で連勝を狙う。初陣勝利を挙げた加藤重雄監督(64)は「投手中心に粘り強く守り抜くのが1つの目標」と話した。昨秋はリーグ最多12失策で5位に沈んだだけに、無失策で1点差勝ちした1回戦に手応えがある。

慶大は、とにかく打線の奮起が必要だ。1回戦のノーヒット負けに、堀井哲也監督(59)は「三浦君から、そんなに点は取れないと踏んでいた」と話すが、やはり無安打では厳しい。福井章吾主将(4年=大阪桐蔭)は「切り替えられるか。これで優勝がなくなったわけではない。もう1度、チームでやることをやって明日を迎えたい」と話した。

【第2試合 早大-東大】

連覇を狙う早大は白星スタートしたが、1回戦後の会見は重い空気も漂った。終盤に投手陣の制球が乱れ、四死球が絡んで5失点。最大6点差から1点差に追い上げられた。8回には、飯塚脩人投手(2年=習志野)原功征投手(3年=彦根東)がリーグ戦初登板。飯塚は先頭への四球から失点。原は2四死球で降板した。小宮山悟監督(55)は「初登板だったので。次は、こういうことはないと思う」。リーグ戦の先々を見据え、勝って経験を積めたことをプラスにしたい。

東大は、あと1歩まで迫りながらの惜敗だった。機動力を絡めた攻撃が目を引いた。それだけに、井手峻監督(77)は「投手もしっかりしないと。もう少し失点を防いでいれば」と、5回6失点のエース井沢駿介投手(3年=札幌南)の奮起を求めた。昨年までより攻撃の幅が広がっているだけに、投手陣の頑張りが待たれる。57まで伸びた連敗ストップへ、終盤まで引き離されない試合をしたい。

【順位 4月10日現在】

1位 早大1点

1位 法大1点

3位 慶大0点

3位 東大0点

明大、立大は試合未消化

(勝ち1点、引き分け0・5点、負け0点のポイント制)

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「ノーヒットワンラン」法大・三浦は「格段に成長」と加藤監督太鼓判

ドラフトファイル:三浦銀二

<ドラフト候補全員!?会いに行きます>

<東京6大学野球:法大2-1慶大>◇第1週第1日◇10日◇神宮

珍記録で新監督に初陣勝利を贈った。法大・三浦銀二投手(4年=福岡大大濠)が、リーグ史上62年ぶり3人目となる「ノーヒット・ワンラン」で慶大に勝利した。今秋ドラフト候補右腕は8回に内野ゴロの間に1点を取られただけで、加藤重雄監督(64)の初采配を飾った。

    ◇    ◇    ◇  

加藤監督の言葉に、三浦はネジを巻き直した。2-1の9回2死一、二塁。マウンドで「最後まで行くぞ」とハッパをかけられた。「もちろんです!」。力強く返すと、続く慶大の代打・綿引を145球目で空振り三振。元気よく叫んで喜びを表した。

降板後は控えめだった。「ノーヒットでも1点、取られている。四球が多い。恥ずかしいです」と6四球を反省した。唯一の失点も四球から。8回先頭に与え、二盗と一ゴロで1死三塁。内野は前に守らなかった。2点リードの状況で、加藤監督は「個人の記録は頭にあったが、まず勝つことを優先した。三塁走者は放っておけと」。遊ゴロで1点を失ったが、リードは守った。

1年春から投げ、同年春秋計5勝。将来を嘱望されたが、昨年はフォームを崩し未勝利。右肘痛にも悩んだ。「軸足に(重心を)残しつつ、前で球を離す」よう意識を変え、球威、制球を取り戻した。以前からコーチとして接してきた加藤監督は「連打されないうまさ。格段に成長した」と太鼓判を押した。三浦は「慶応に勝つのは初めてです」とうれしそうに明かした。主将として、エースとして、上々のスタートを切った。【古川真弥】

◆ノーヒットありラン 東京6大学リーグでノーヒットに抑えながら失点する「ノーヒットありラン」の完投勝利は、53年秋の河合貞雄(慶大=対早大1失点)59年秋の石川陽造(立大=対東大1失点)に次いで62年ぶり3度目。ちなみにプロ野球では39年に亀田忠(イーグルス=対金鯱1失点)59年に村山実(阪神=対巨人2失点)が記録している(プロではほかに継投で勝利、敗戦が各1例)。

ウイニングボールを手に笑顔を見せる法大・三浦(撮影・鈴木正人)

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法大・三浦「ノーヒットありラン」完投勝利は3人目、プロでは59年村山ら

ウイニングボールを手に笑顔を見せる法大・三浦(撮影・鈴木正人)

<東京6大学野球:法大2-1慶大>◇第1週第1日◇10日◇神宮

珍記録で新監督に初陣勝利を贈った。法大・三浦銀二投手(4年=福岡大大濠)が、リーグ史上62年ぶり3人目となる「ノーヒット・ワンラン」で慶大に勝利した。今秋ドラフト候補右腕は8回に内野ゴロの間に1点を取られただけで、加藤重雄監督(64)の初采配を飾った。

◆ノーヒットありラン 東京6大学リーグでノーヒットに抑えながら失点する「ノーヒットありラン」の完投勝利は、53年秋の河合貞雄(慶大=対早大1失点)59年秋の石川陽造(立大=対東大1失点)に次いで62年ぶり3度目。ちなみにプロ野球では39年に亀田忠(イーグルス=対金鯱1失点)59年に村山実(阪神=対巨人2失点)が記録している(プロではほかに継投で勝利、敗戦が各1例)。

阪神村山実

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元NTT東日本監督・垣野多鶴さん死去 69歳

垣野多鶴氏(写真は三菱ふそう監督時代の03年8月28日撮影)

垣野多鶴氏(かきの・たづる=元NTT東日本野球部監督)4日、肺炎のため死去、69歳。通夜、告別式は家族葬で執り行われた。

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東大に猛追許した早大エース徳山「自分がふがいない」責任背負い反省

東大対早大 先発し力投する早大・徳山(撮影・鈴木正人)

<東京6大学野球:早大6-5東大>◇第1週第1日◇10日◇神宮

早大の先発・徳山壮磨投手(4年=大阪桐蔭)は、展開の責任を背負い込んだ。勝つには勝ったが、終盤に追い上げられ、最大6点リードが1点差に。徳山は6回までは0に抑えながら、7回に4四死球を出し、3失点で降板した。「こういう試合になったのは、自分がふがいない投球をしたからです。次は自分が野手を助けられるようにしたい」と話した。

秋春連覇を狙う早大のエースとして、開幕戦のマウンドに上がった。「(開幕の)緊張はなかったです。チームに勢いを持たせたいと思って」と臨んだ。2回、5回と先頭に安打を許しても、併殺で切り抜けた。最速151キロ右腕は、今秋ドラフト候補に挙がる。この日は140キロ台前半にとどまったが、要所を締めた。ただ、最後に制球が乱れた。「自分の力不足。そこに尽きます」と反省の言葉を続けた。

東大対早大 応援席にあいさつする早大・小宮山監督(撮影・鈴木正人)
東大対早大 整列を終え引き揚げる。左から早大・山下、岩本、沢田、徳山(撮影・鈴木正人)

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帝京大・岡野2度目の完封勝利「プロは絶対に行きたい場所」千賀をお手本

帝京大対桜美林大 開幕戦で完封勝利を挙げた帝京大・岡野佑(撮影・保坂恭子)

<首都大学野球:帝京大2-0桜美林大>◇第1週第1日◇10日◇大田スタジアム

プロ入りを目指す帝京大の岡野佑大投手(4年=神戸国際大付)が、2度目の完封勝利を挙げた。被安打4の2四死球、4奪三振と打たせて取る投球で、開幕投手の役割をしっかり果たした。「下から浮くイメージの直球で、ファウルを打たせることができた。回を追うごとに取れたので、よかった。(完封は)終わってみて、良かったなという感じ」と話した。

投球スタイルのお手本は、ソフトバンク千賀。高校時代の体重は63キロだったが、今は176センチ、86キロとパワーアップした。「心配性でビビリ。お化け屋敷も、ジェットコースターも無理」という性格で、回りに止められるまで練習を続ける努力家だ。

高校の1学年上には、ドラフト1位で巨人入りした平内がいた。「プロは絶対に行きたい場所。悔いなくやりたい」と今秋ドラフトを見据えている。

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武蔵大・山内が開幕黒星も好投「今までで1番のピッチング」首都大学野球

武蔵大対筑波大 開幕戦に先発し力投する武蔵大・山内(撮影・保坂恭子)

<首都大学野球:武蔵大0-1筑波大>◇第1週第1日◇10日◇大田スタジアム

武蔵大の山内大輔投手(4年=東海大菅生)が開幕戦で好投した。8回を被安打5の無死四球、1失点で102球だった。投手戦の末に黒星スタートとなったが「今までで1番のピッチングでした。調子が悪い中でも試合を作れましたが、詰めが甘いという課題が出てしまった」と振り返った。

オープン戦では変化球の制球に苦しんでおり、調子はあまりよくなかった。しかし開幕投手として任され「今日は調子が悪いということは忘れて、気持ちでいきました」と明かした。

筑波大の今秋ドラフト1位候補左腕、佐藤隼輔投手(4年=仙台)との投げ合いで、投手戦に持ち込んだ。「相手(の先発)が佐藤投手というのは分かっていたので、点は取れないと思っていた。無失点にこだわって投げていました」と明かした。

しかし7回2死三塁から適時打を許し、1失点。同学年の佐藤とは2年時にも投げ合っており、その際は山内が勝利していた。「同い年の選手には、負けたくない。気合は入っていました」と悔しそうな表情だった。

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東大の元アメフト選手阿久津「すごい応援の中で野球が出来て幸せです」

東大対早大 6回表東大2死、阿久津は右飛を放つ(撮影・鈴木正人)

<東京6大学野球:早大6-5東大>◇第1週第1日◇10日◇神宮

東大の「元アメフト選手」が神宮デビューを果たした。

阿久津怜生外野手(3年=宇都宮)で、1番右翼で先発出場。5打席凡退に終わったが「去年の春は客としてスタジアムにいました。すごい応援の中で野球が出来て幸せです」と感慨深げに話した。

高校時代は野球部だったが、東大入学後「熱心に誘ってもらった」とアメリカンフットボール部に入部。50メートル走6秒1の俊足で、ランニングバックとして活躍していた。

だが、リーグ戦の応援で神宮に通ううちに気持ちが変わった。転機は昨年8月に行われた春季リーグ戦。9回表までリードしながら、その裏に逆転サヨナラ負けした試合を見て「野球をやりたいと思った」と野球熱が再燃した。8月終わりに野球部に転部した。

新チームとなり、1番を任されるようになった。この日は無安打だったが、井手峻監督(77)は「もっと打てるし、走れる」と信じている。試合は1点差まで追い上げながら、敗れた。7回2死満塁で早大・徳山に空振り三振を喫した阿久津は「真っすぐがいい投手でした。しっかり振り負けないようにしないと。本当に勝ちたいです」と前を向いた。【古川真弥】

▽東大・井手峻監督(終盤、6点差から1点差に追い上げ) よくやってくれた。でも、越える壁は大きい。投手もしっかりしないと。もう少し失点を防いでいれば。

▽早大・蛭間拓哉外野手(昨秋の早慶戦から3試合連続本塁打、流し打ち本塁打が価値ある1点となって) センター方向へ低い打球を打つことを意識しています。自分はホームラン打者じゃないんで。

東大対早大 7回表東大2死満塁、森末の左前適時打で得点し喜ぶ選手たち(撮影・鈴木正人)

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筑波大・佐藤が開幕戦を完封勝利「間違いなく上位候補の1人」スカウト評

武蔵大対筑波大 開幕戦に先発し力投する筑波大・佐藤隼(撮影・保坂恭子)

<首都大学野球:武蔵大0-1筑波大>◇第1週第1日◇10日◇大田スタジアム

筑波大の今秋ドラフト1位候補左腕、佐藤隼輔投手(4年=仙台)は、開幕戦を完封勝利で飾った。

全12球団、18人のスカウトが集結した試合で、きっちり結果を残した。キレのある直球に加えてチェンジアップを効果的に使い、被安打3の2四球、8奪三振、103球で9回を投げきった。開幕投手は2年春以来で、2戦2勝。試合前は緊張もあったが「絶対に落とせないと思っていた。接戦になるイメージはしていたので、取れたのは大きい」と振り返った。

オープン戦では打ち込まれる試合もあったが、しっかり修正していた。3月24日の立大戦に先発し、3回までに制球が乱れ6四球を出した。浮く球をどうコントロールするか試合中に考え、オリックス山本由伸投手のようなテークバックを意識。「前に突っ込まないようなため、間を作るように」と微調整して感覚をつかんだ。川村卓監督は「ストライク先行で、よかった。チームの勝利、チームを勝たせられる投球だったのがプラスになる」と話した。

06年以来のリーグ優勝へ、佐藤は「勢いにのって、明日も勝って連勝できたら」と話した。チームの優勝、そして自身のドラフト1位でのプロ入りへ、アピールを続ける。ドラフト1位での指名が実現すれば、96年にオリックスから1位指名された筑波大・杉本友以来、史上2人目の国立大出身のドラ1誕生となる。【保坂恭子】

▼スカウトの佐藤評

ヤクルト伊東編成部長「球の質が非常によさそう。変化球の制球力もあり、まとまっている印象。左腕でコントロールもよく、球速もある。間違いなく上位候補の1人」

DeNA河原スカウティングディレクター「ソフトバンク和田投手のようなイメージ。チェンジアップも速い球も抜いた球を投げ分けられている。1位指名の能力、ポテンシャルは十分にある」

楽天後関スカウト部長「左打者に対しても、自信をもってチェンジアップを投げられている。直球も試合の中でメリハリを付けて投げている。当然、上位候補です」

武蔵大対筑波大 開幕戦に先発したプロ注目の筑波大・佐藤隼(撮影・保坂恭子)

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「ノーヒット・ワンラン」法大・三浦6四球を反省、加藤監督に初陣勝利贈る

先発し力投する法大・三浦(撮影・鈴木正人)

<東京6大学野球:法大2-1慶大>◇第1週第1日◇10日◇神宮

珍記録で新監督に初陣勝利を贈った。法大・三浦銀二投手(4年=福岡大大濠)が、リーグ史上62年ぶり3人目となる「ノーヒット・ワンラン」で慶大に勝利した。今秋ドラフト候補右腕は8回に内野ゴロの間に1点を取られただけで、加藤重雄監督(64)の初采配を飾った。昨秋優勝の早大は東大に終盤に追い上げられるも逃げ切り。東大は57連敗。

   ◇   ◇   ◇

加藤監督の言葉に、三浦はネジを巻き直した。2-1の9回2死一、二塁。マウンドで「最後まで行くぞ」とハッパをかけられた。「もちろんです!」。力強く返すと、続く慶大の代打・綿引を145球目で空振り三振。元気よく叫んで喜びを表した。

降板後は控えめだった。「ノーヒットでも1点、取られている。四球が多い。恥ずかしいです」と6四球を反省した。唯一の失点も四球から。8回先頭に与え、二盗と一ゴロで1死三塁。内野は前に守らなかった。2点リードの状況で、加藤監督は「個人の記録は頭にあったが、まず勝つことを優先した。三塁走者は放っておけと」。遊ゴロで1点を失ったが、リードは守った。

1年春から投げ、同年春秋計5勝。将来を嘱望されたが、昨年はフォームを崩し未勝利。右肘痛にも悩んだ。「軸足に(重心を)残しつつ、前で球を離す」よう意識を変え、球威、制球を取り戻した。以前からコーチとして接してきた加藤監督は「連打されないうまさ。格段に成長した」と太鼓判を押した。三浦は「慶応に勝つのは初めてです」とうれしそうに明かした。主将として、エースとして、上々のスタートを切った。【古川真弥】

慶大対法大 ウイニングボールを手に笑顔を見せる法大・三浦(撮影・鈴木正人)
慶大対法大 戦況を見つめる法大・加藤監督(撮影・鈴木正人)

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西南大が初戦で北九大にサヨナラ勝ち 殊勲打の中本「腹くくりました」

北九大対西南大 西南大9回裏2死二塁、右翼越えのサヨナラ二塁打を放ち、チームメートに駆け寄る中本(左)(撮影・浦田由紀夫)

<九州6大学:西南大4-3北九大(9回サヨナラ)>◇10日◇第1週初日◇久留米

九州6大学が開幕し、西南大が初戦で北九大にサヨナラ勝ちした。

3-3の同点で迎えた9回2死二塁、1番打者の中本和弥外野手(4年=武田)が右翼超えの二塁打を放って、チームに勝利をもたらした。「監督さんから直球を狙えと言われていた。内角の直球を思い切り打ちました」。この打席までは無安打だったが「おいしいところもっていけと監督さんから言われ、腹くくりました」と笑みを浮かべた。大学初のサヨナラ打に「1番打者としてもチームを引っ張っていけるようになりたい」と声を弾ませていた。

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九産大コールド勝ち 福岡6大学、九州6大学の春季リーグが2年ぶり開幕

福岡6大学野球春季リーグ 九工大対九産大 九産大先発の荒木雅玖投手(撮影・浦田由紀夫)

福岡6大学、九州6大学、九州地区大学北部の春季リーグが10日、開幕した。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となったため、すべて2年ぶりの開催となった。

福岡6大学で春季リーグ7連覇を狙う九産大は、先発の荒木雅玖投手(3年=海星)が6回1安打無失点の好投で九工大に7回コールド勝ち。1回、先頭打者からいきなり4者連続奪三振で立ち上がり、5回2死まで無安打。「ノーヒットは少し意識しました」と白い歯をこぼし「初戦だったし、テンポよく投げることを意識していこうと思ったけど、その点は良かった。個人的には150キロを出して、最優秀防御率のタイトルを取りたい」と言葉に力を込めた。九共大と日経大も先勝した。

九州6大学では福岡大のほか、西南大が9回サヨナラ、九国大が延長10回タイブレークの末に逆転サヨナラ勝ちした。

九州6大学野球春季リーグ 北九大対西南大 西南大9回2死二塁で右翼越えのサヨナラ二塁打を放ち、チームメートに駆け寄る中本和弥外野手(左)(撮影・浦田由紀夫)

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珍記録「ノーヒット・ワンラン」食らった慶大監督「もともと点取れないと」

慶大対法大 ウイニングボールを手に笑顔を見せる法大・三浦(撮影・鈴木正人)

<東京6大学野球:法大2-1慶大>◇第1週第1日◇10日◇神宮

慶大が珍記録の相手になってしまった。ノーヒットワンラン。法大・三浦銀二投手(4年=福岡大大濠)に無安打の抑え込まれながら、終盤の8回に四球の走者を盗塁と2本の内野ゴロでかえしノーヒットノーランは免れた。9回も四球から一、二塁と攻めたが、後続がなかった。

堀井哲也監督(59)は「もともと点は取れないと踏んでいた。そんな中で四球からチャンスをつかむきっかけはつくれた。9回追いつめたが、もう1歩足りなかった」と話した。

慶大はこれまで過去9人の投手がノーヒットノーランを記録しているが、ノーヒットノーランを喫したことは1度もない。

▽慶大・福井章吾主将(法大三浦に無安打に抑えられて)「ロースコアは想定していたが、勝負どころで1本出なかった。球速表示以上にストレートの質がよかった。もっと準備して明日に向かいたい」

先発し力投する法大・三浦(撮影・鈴木正人)

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