<テニス:ブリスベン国際>◇3日◇クイーンズランド・テニスセンター◇女子シングルス2回戦
テニスのブリスベン国際は3日、オーストラリアのブリスベンで女子シングルス2回戦が行われ、元世界ランキング1位の大坂なおみ(フリー)は元世界1位で現39位のカロリナ・プリスコバ(チェコ)に6-3、6-7、4-6で逆転負けを喫した。対戦成績は大坂の2勝4敗となった。
大坂は昨年7月に女児を出産し、1日の1回戦で約1年3カ月ぶりにツアー復帰した。過去2度優勝の四大大会の今季初戦、全豪オープン(14日開幕・メルボルン)への出場も予定している。
元世界1位同士の対決で、完全復活へ確かな手応えを得た。大坂は「想像より早く大会が終わるが、いい試合で楽しかった。この2試合で、うまくやれることを証明できたと思う」と自信を深めていた。
強烈な第1サーブを武器に第1セットを奪った。だが、相手がサーブの調子を取り戻すと、徐々に劣勢に。第2セットはタイブレークを落とし、第3セットではブレークポイントを握りながらも押し切れない場面があり「もう少し、うまくできたかな」と実戦勘が戻り切っていないことをうかがわせた。
一方で持ち味のパワーで14本のエースをマークした。2時間を超えた試合でも運動量を大きく落とさず、トップ選手と渡り合った。休養前と比較すると、精神面で安定感が増したことも印象づけ「ポイントごとに魂全てを注ぎ込む感覚を再発見できた。時間がたつにつれて良くなる」と収穫を強調した。
次戦は好相性の全豪オープンに臨む予定。「メルボルンで何が起きるか見てみましょう」と自身に期待するかのように、にこやかに話した。
能登半島地震に関しても、試合後に「本当に衝撃的だった。(ニュースを)聞くのがつらい。まだ被災は続いていると思うので、みんなの無事を祈っている」と神妙な表情で話した。
◆大坂なおみ一問一答
-復帰2戦目を終えた
「いいプレーができたと思う。いい試合だったし、楽しかった」
-出産前と比べ、負ける悔しさは
「違うように感じる。これまで感じていた悲しさは自分のためのもの。今は娘と離れている、この時間を価値あるものにするためにも、もっといいプレーをしたかったと思う」
-劣勢でも笑顔が出た
「自分自身を楽しめていると思う。出産後も一生懸命トレーニングしたので、この時間を楽しまないと。(ロシア出身のマリア・)シャラポワやセリーナ(・ウィリアムズ=米国)が一線を退いたのを見ていると、テニス選手の寿命はそんなに長くないので、楽しみながら続けていきたい」
-今後の試合へ
「きょうは負けて本当に残念だったが、トレーニングと練習を積んでいけば、なりたい自分になれると思う」
-能登半島地震に
「日本では地震がたくさん起こっているように感じる。日本で地震を感じたことはあるが、ここまで激しいものは経験がない。みんなの無事を祈っている」