日刊スポーツ

ホープフルS2着馬オーソクレース骨折 歩様に乱れ出て皐月賞回避

ホープフルSに出走したオーソクレースとルメール騎手(2020年12月26日撮影)

歩様に乱れが出たために皐月賞を回避し、放牧に出されていたホープフルS2着馬オーソクレース(牡3、久保田)が右脛骨(けいこつ)の骨折と診断されたことが分かった。

22日、キャロットクラブのホームページで発表された。程度は軽度の見立てだが、今後も慎重に状態の把握に努めていく、としている。

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【ドバイWC】ウィルソンテソーロ原優介騎手、希望の外枠にガッツポーズ「欲しい枠を引けた」

ドバイワールドCに出走するウィルソンテソーロ枠順抽選で希望の外枠を引きガッツポーズする原騎手(左)

ドバイワールドC(G1、ダート2000メートル、30日=メイダン)の枠順が27日(日本時間28日)、確定した。

ウィルソンテソーロ(牡5、小手川)は希望の外枠、12頭立ての11番ゲートを確保した。残り4枠から原騎手自らくじを引き、発表直後にガッツポーズ。「最初からどのくじを引くか決めていました。もまれない外枠が希望で、10番辺りが欲しいと思っていた中での11番だったので、欲しい枠を引けたなという感じです」と笑みをこぼした。

◆陣営コメント

ウシュバテソーロ(川田騎手)それほど悪くないですが、後ろから運ぶ馬なのでどの枠順でも変わりません。

ドゥラエレーデ(ムルザバエフ騎手)キックバックを嫌うところがあるので外目の枠が理想でしたが、3番ゲートになったので、特にスタートには気をつけたいと思います。

デルマソトガケ(ルメール騎手)あまり無理をせずに最初のコーナーに向かうことができるので、この枠はいいと思います。

〈ドバイワールドC〉(左からゲート番、馬名、馬番)

(1)クルーピ(馬番2)

(2)カビールカーン(馬番6)

(3)ドゥラエレーデ(馬番5)

(4)ミリタリーロー(馬番8)

(5)ウシュバテソーロ(馬番11)

(6)ニューゲート(馬番9)

(7)クラプトン(馬番1)

(8)デルマソトガケ(馬番4)

(9)ディファンデッド(馬番3)

(10)セニョールバスカドール(馬番10)

(11)ウィルソンテソーロ(馬番12)

(12)ローレルリバー(馬番7)

ドバイワールドCの枠順が決定した

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【ドバイ便り】“赤い悪魔”育てた名将と感激のツーショット、これで予想の分析力もアップ?

ドバイシーマCに出走する所有馬の動きを視察した元マンU監督のファーガソン氏(右)と桑原記者(左)

ドバイにサッカー界の超大物が現れました。

本番2日前の28日は早朝からじめっとした空気。午前7時ごろからようやく朝日が昇り、心地よい風を浴びていると、赤い帽子をかぶった年配の方に多くのメディアが群がっていました。様子をうかがうと、輪の中心には元マンチェスター・U監督のサー・アレックス・ファーガソン氏の姿が。

聞けば自身が所有し、ドバイシーマCに出走予定のスピリットダンサー(セン7、R・フェイヒー)の調教を見学に来たとのこと。マンチェスターUを27年間指揮し、プレミアリーグ優勝13回、UEFAチャンピオンズリーグ優勝2回を誇る名将で、ベッカム、スコールズ、ギグスなど名選手を育て上げ“レッドデビルズ(赤い悪魔)”を作り上げた熱血漢。どんな人だろうと興味を持って耳を傾けると「ドバイで出走できることは素晴らしいことだよ」と穏やかな口調で笑みを浮かべていました。

現在86歳の名将は競走馬の生産から携わっており、スピリットダンサーは自家生産馬。3走前はバーレーンでG2勝ち、2走前は当地メイダンでG1・4着、前走はサウジでネオムターフC(G2、芝2100メートル)に参戦し差し切り勝ちと中東連戦で結果を出しています。調教を見た同氏は「走りはファンタスティックだったね。相手は強くなるけど、いろんな部分で楽しみですよ」と今回も好走を期待していました。

この日は他国の有力陣営の様子を取材しようと試みましたが、芳しい成果は得られず。それでも世界的な著名人の話を聞き、ご厚意でツーショットまで撮らせてもらったのは一生の宝物です。リバティアイランド、スターズオンアース、ジャスティンパレスの日本勢に加え、オーギュストロダン、エミリーアップジョンと世界の強豪が集ったシーマC。これから予想に入りますが、スピリットダンサーの取捨選択をファーガソン氏級? の分析力で、慎重に見極めたいと思います。【桑原幹久】

ドバイシーマCに出走する所有馬の動きを視察した、マンU元監督のファーガソン氏(撮影・桑原幹久)

高松宮記念覇者マッドクール 4・28香港チェアマンズスプリントプライズ招待受諾

マッドクール(2024年3月24日撮影)

高松宮記念を制したマッドクール(牡5、池添)は4月28日シャティンの香港チェアマンズスプリントプライズ(G1、芝1200メートル)の招待を受諾した。所有するサンデーレーシングが28日に公式サイトで発表した。

現在はノーザンファームしがらきで調整中。レース後の馬体をチェックした上で、2走前の香港スプリント(8着)に続く2度目の海外遠征を決断した。

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【桜花賞】ボンドガール1週前追い切り「いい動きのポイントを確認できた」鮫島克駿騎手も好感触

鮫島克駿騎手を背にボンドガールはショーマンフリート、ヤングローゼスと併せて追い切る

<桜花賞:1週前追い切り>

サウジアラビアRC2着のボンドガール(牝、手塚)が桜花賞(G1、芝1600メートル、4月7日)へ向けた1週前追い切りを行った。初コンビを組む鮫島克駿騎手が駆けつけ、美浦ウッドで6ハロン79秒8-11秒2(強め)の猛時計をマーク。僚馬2頭を最後方から追走し、スピード感十分に併入した。

初コンタクトを取った鞍上は「時計が速かったので折り合いは付きやすかったです。速いところに行けばスムーズだけど角馬場では折り合いの難しさを感じました。間隔は空いていますが動けそう。いい動きのポイントを確認できたので来て良かったです。新馬戦で負かした相手も早々たるメンバーですからね。能力はあると思います」と特徴をつかんだ様子だった。

新馬戦ではのちの重賞馬チェルヴィニア(アルテミスS制覇)、コラソンビート(京王杯2歳S制覇)をはじめ、フェアリーS2着のマスクオールウィン、アネモネSを勝ったキャットファイトなど桜花賞に駒を進めたハイレベルな馬たちを負かした。まずは抽選を突破し、大舞台のスタートラインに立ちたい。【井上力心】

鮫島克駿騎手を背にボンドガール(左)はショーマンフリート(右)、ヤングローゼスと併せて追い切る
鮫島克駿騎手を背にボンドガール(左)はショーマンフリート(右)、ヤングローゼスと併せて追い切る
調教を終えたボンドガールと鮫島克駿騎手(撮影・柴田隆二)

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【美浦便り】前走パターン踏襲!大阪杯は杉原誠人騎手が密にコンタクト取るエピファニーに注目

厩舎周りで運動するエピファニー(撮影・白石智彦)

大阪杯は予想が難しい。いってもたってもいられず、スマホを握りました。どうしても気になる1頭がいて…。28日午後、栗東滞在中の杉原誠人騎手(31)に電話取材。外出先だったのに、快く応じてくれて本当に感謝です。

聞きたかったのはもちろん、エピファニー(牡5、宮田)のことです。前走の小倉大賞典で重賞初制覇。何度も◎を打ち、前走も信じて◎を打ちました。当時は1週前の金曜に追い切りを行い、美浦から栗東へ。レース当週は杉原騎手がつきっきりで調教をつけていました。

気難しくて、コントロールに他馬より一層と気を使わねばならない馬。2走前中山金杯は出遅れ→位置取り挽回で加速を促したことで、制御が利かずに11着に敗れていました。だからこそ、人馬のコンタクトが密に取れる鞍上に白羽の矢が立ったのです。

騎乗依頼は1月中旬。当時はうれしさと異なる小さな感情も抱きました。「声をかけていただいて、うれしかったです。難しい馬が回ってきたなとも思いましたね」と杉原騎手。一発回答でチャンスに応え、自らの手綱でG1挑戦をものにしたのです。

杉原騎手は「(前走は)僕が想像していたより流れに乗れました。つきっきりで調教ができたからこそ、いろんな人に話を聞けたりして、イメージして乗れたのかなと思います。うれしかったですよ。いろんな人の思いに応えられたって、ゴールして(検量室前に)引き揚げてきて思いました」と重賞Vを振り返ります。

今回も前走を踏襲し、全く同じ日取りで栗東入り。そして、同じく杉原騎手が連日、調教にまたがっています。大阪杯はコンビ2戦目。中間は違いも感じています。「馬の状態はいいと思います。コンスタントに使われているので、いつも気になる緩みがない。獣医師さんも状態はいいと言ってくれたみたいです」。前向きさが増している点を懸念材料に挙げていましたが、自分としてはそこをカバーするのが連日深める人馬の絆だと信じています。

朝の調教が終われば、“チーム杉原”が癒やしになります。夫人と3人の子どもも前走に続いて、栗東へ。春休みのタイミングも重なり、あちらでも家族の時間を過ごせているようです。「昨日、天気が良くて伊勢神宮に行ってきたんですよ。パワーをいただいた感じがしています。競馬は瞬発力勝負にならないといいな。1、2角の入りを我慢して、向正面、3角まで…。いかにリズム良く、けんかせずに行けるかですね。持っているモノは相当すごい。折り合いとか気性面で減点みたいな馬なので、自分との戦いですね」。

背中越しに感じる素質は、名門・藤沢和雄厩舎在籍時(22年3月定年解散)にまたがった多くの名馬とも遜色ないといいます。己に打ち勝てば、大仕事をやってのけてくれるかもしれません。【松田直樹】

厩舎周りで運動するエピファニー(撮影・白石智彦)
厩舎周りで運動するエピファニー(撮影・白石智彦)

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G1・2勝ヴィルシーナの子ディヴィーナが引退 今後はノーザンFで繁殖馬に

23年、府中牝馬Sを制したディヴィーナ

23年府中牝馬S(G2)を制したディヴィーナ(牝6、友道)が、28日付で競走馬登録抹消となった。

今後は北海道安平町のノーザンファームで繁殖馬となる予定。通算成績は20戦5勝(うち海外1戦0勝)。付加賞を含む総獲得賞金は1億6238万6000円。

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重賞3勝の9歳馬ユーキャンスマイルが引退決定 北海道・ノーザンホースパークで乗馬へ

20年、阪神大賞典を制したユーキャンスマイル

19年ダイヤモンドS(G3)新潟記念(G3)、20年阪神大賞典(G2)と重賞3勝を挙げたユーキャンスマイル(牡9、友道)が、28日付で競走馬登録抹消となった。

今後は北海道苫小牧市のノーザンホースパークで乗馬となる予定。通算36戦6勝。付加賞を含む総獲得賞金は3億9748万8000円。

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JRAルーキー吉村誠之助騎手 生まれ故郷の園田で初勝利から連勝/園田5R、6R

園田5Rで園田初勝利を飾った吉村誠之助騎手

28日の園田5R、C3一組(ダート820メートル)で、兵庫の吉村智洋騎手(39)を父にもつJRAの吉村誠之助騎手(18=清水久)が、カンナリリー(牝6、飯田)に騎乗して、生まれ故郷の園田で初勝利を挙げた。

吉村誠騎手は「スタートも出てくれましたし、強かったです。どんな競馬場でも勝てればうれしいですが、高知に比べるとファンの歓声がよく聞こえました」と話した。父の智洋騎手は「強い馬に乗っているだけです」と辛口だったが、笑顔が見られた。

また、吉村誠騎手は続く6Rでもテリオスノア(牝4、飯田)で勝利しており連勝を飾っている。

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【ドバイターフ】ドウデュース16頭立て4番ゲートから昨年出走取り消しの無念晴らす 枠順確定

ドバイターフの枠順が決定した

ドバイターフ(G1、芝1800メートル、30日=メイダン)の枠順が27日、下記の通りに確定した。昨年同レースを直前で取り消しとなったドウデュース(牡5、友道)は4番ゲートに入った。

<ドバイターフ>(左からゲート番、馬名、馬番)

(1) ヴォイッジバブル(馬番14)

(2) リアルワールド(馬番11)

(3) ルクセンブルク(馬番8)

(4) ドウデュース(馬番5)

(5) メジャードタイム(馬番10)

(6) キャットニップ(馬番3)

(7) マテンロウスカイ(馬番9)

(8) ファクトゥールシュヴァル(馬番6)

(9) カイロ(馬番1)

(10) ダノンベルーガ(馬番4)

(11) ロードノース(馬番7)

(12) ストレートアロン(馬番13)

(13) サンドナート(馬番12)

(14) ナミュール(馬番15)

(15) カリフ(馬番2)

(16) ナシュワ(馬番16)

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JRA小牧太、園田で白星 弟・毅師の管理馬で「いつも以上に追いました(笑い)」/園田2R

メイショウマサカリで勝利した小牧太騎手(一番右)と弟の小牧毅調教師(一番左)

28日の園田2R、C3二組(ダート1400メートル)で、兵庫所属時に地方通算3376勝を挙げたJRAの小牧太騎手(56)が、弟の小牧毅調教師(52)が管理する4番人気メイショウマサカリ(牡6)に騎乗して勝利した。

兵庫のレジェンドが、かつての勝負服を身にまとって健在ぶりをアピールした。小牧騎手は「(毅師の管理馬で)いつも以上に追いました(笑い)。強い馬に乗せてもらっているので人気通り勝てて良かったです」と笑顔を見せた。

このあとは、新設重賞のネクストスター西日本(ダート1400メートル)で騎手時代の同期だった高知の田中守調教師(56)が管理するリケアサブル(牡3)に騎乗するなど、1日6鞍に騎乗する。

園田2Rを4番のメイショウマサカリで勝利した小牧太騎手

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【ドバイGS】昨年5着リメイクは8番ゲート、園田のイグナイターは6番ゲート 枠順確定

ドバイゴールデンシャヒーンの枠順が決定

ドバイゴールデンシャヒーン(G1、ダート1200メートル、30日=メイダン)の枠順が27日、下記の通りに確定した。昨年5着で前走リヤドダートスプリントを制したリメイク(牡5、新谷)は8番ゲートに入った。

<ドバイゴールデンシャヒーン>(左からゲート番、馬名、馬番)

(1) イグナイター(馬番6)

(2) タズ(馬番14)

(3) ドンフランキー(馬番3)

(4) ボールドジャーニー(馬番1)

(5) ケイアイドリー(馬番7)

(6) シベリウス(馬番13)

(7) ナカトミ(馬番10)

(8) リメイク(馬番11)

(9) ホプキンズ(馬番5)

(10) ランクラシック(馬番12)

(11) リーディングスピリット(馬番8)

(12) フリーダムファイター(馬番4)

(13) ムーヒーブ(馬番9)

(14) カラーアップ(馬番2)

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【ドバイシーマC】リバティアイランドは12頭立て9番ゲート 枠順確定

ドバイシーマCの枠順が決定した

ドバイシーマC(G1、芝2410メートル、30日=メイダン)の枠順が27日、下記の通りに確定した。昨年の3冠牝馬リバティアイランド(牝4、中内田)は9番枠に入った。

<ドバイシーマC>(左からゲート番、馬名、馬番)

(1) ポイントロンズデール(馬番3)

(2) シャフリヤール(馬番5)

(3) ジャスティンパレス(馬番2)

(4) エミリーアップジョン(馬番10)

(5) シムカミル(馬番6)

(6) ジュンコ(馬番1)

(7) オーギュストロダン(馬番9)

(8) スターズオンアース(馬番11)

(9) リバティアイランド(馬番12)

(10) スピリットダンサー(馬番8)

(11) レベルスロマンス(馬番4)

(12) シスファハン(馬番7)

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【ドバイワールドC】ウシュバテソーロ5番枠から2頭目連覇へ、デルマソトガケ8番枠 枠順確定

ドバイワールドCの枠順が決定

ドバイワールドC(G1、ダート2000メートル、30日=メイダン)の枠順が27日(日本時間28日)、確定した。

12頭立てで18、19年のサンダースノー以来、史上2頭目の連覇を狙うウシュバテソーロ(牡7、高木)は5番枠に入った。サウジC5着から挑むデルマソトガケ(牡4、音無)は8番枠、フェブラリーS8着ウィルソンテソーロ(牡5、小手川)は11番枠、同12着ドゥラエレーデ(牡4、池添)は3番枠からそれぞれ発走する。

<ドバイワールドC>(左からゲート番、馬名、馬番)

(1)クルーピ(馬番2)

(2)カビールカーン(馬番6)

(3)ドゥラエレーデ(馬番5)

(4)ミリタリーロー(馬番8)

(5)ウシュバテソーロ(馬番11)

(6)ニューゲート(馬番9)

(7)クラプトン(馬番1)

(8)デルマソトガケ(馬番4)

(9)ディファンデッド(馬番3)

(10)セニョールバスカドール(馬番10)

(11)ウィルソンテソーロ(馬番12)

(12)ローレルリバー(馬番7)

ドバイワールドCに出走するウィルソンテソーロの枠順抽選に臨み、希望の外枠を引いてガッツポーズを見せる原騎手(左)

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【ドバイ最前線】ドウデュースが帰ってきた! 昨年レース前日取り消しの悔しさ晴らす/連載

ドバイターフに向けて追い切られたドウデュース(撮影・桑原幹久)

<ドバイ最前線(3)>

【UAE(ドバイ)=27日】リベンジの時が来た。海外初取材の東京・桑原幹久記者が担当する「ドバイ最前線」第3回は、ドバイターフ参戦へ2年連続遠征のドウデュース(牡5、友道)を取り上げる。

昨年はレース前日に左前肢ハ行で出走取り消し。悔しさを晴らすべく、この日の追い切りでは抜群の動きを披露。メイダン競馬場で動きを追った友道康夫調教師(60)も太鼓判を押した。

   ◇   ◇   ◇

夜明け前の午前5時。15人ほどのカメラマンに紛れ、追い切り撮影に挑んだ。プロ仕様のカメラの設定に悪戦苦闘していると「ドウデュースが来たぞ」と声が飛んだ。芝コースにレンズを向けると、はるか遠くの馬体が徐々に迫り来る。ゴール手前でシャッターを切ったが、他馬とは異なる想像以上のスピード感に思わず「はやっ」と声が漏れた。すぐにデータを確認。ゴール後に鞍上の前川助手が笑みを浮かべ、左手でぽんと首筋をたたいていた。

文句のない出来だ。記者とほぼ同位置で双眼鏡をのぞいた友道師も「こっちの計測ではラスト1ハロン10秒台が出たみたい。見ているよりも速かったし、無理していないのですごく具合がいいと思います」と納得の表情。「何より心配だった獣医師検査も一発で受かりましたよ。『This year is OK』って言われてね」と、あの日の悔しさを1つ、笑顔で吹き飛ばした。

1年前はまさかの結末だった。レース当週の月曜、ドバイへ向かおうと自宅を出た直後、現地から「歩様がおかしい」と連絡が入った。不安を抱えつつ翌朝現地で様子を見ると、状況は好転。最終追い切りは15-15程度で万全を期した。だが追い切り後の獣医師検査でNGを突きつけられた。本番前日にやむなく出走取り消しを発表。「あれからもう1年かってね。早かったですよね。去年ドバイから帰る時は来年また来ようと思ったので、前走でいい結果を出して帰ってこられてよかった」。言葉に並々ならぬ闘志がにじんでいた。

今回が5歳初戦。「今日も周りの馬を見て鳴いていたし、それほど変わってません」と笑いつつ「体は幅が出てきて貫禄が出てきた。体はマイラーですよ」と見立てを口にする。ダービー、有馬記念を制しているだけに2410メートルのシーマCも選択肢にあったが「豊ジョッキーは千八の方が乗りやすいと。シーマは隊列のまま決まりやすいけど、ターフは差しが決まるので」と狙いを定めた。

共同記者会見では海外メディアから「イクイノックスに勝った数少ない馬だが?」との質問も飛んだ。「種馬になったイクイノックスの価値もドバイの結果でいっそう上がると思うので、イクイノックスのためにも負けられないですよね」と世界一の同期と張り合ったプライドを強調。「去年より硬い」との声も聞こえる芝の状態も後押しに、今年こそ会心の走りが見られそうだ。(つづく)

▼まさかの場外戦!? ドバイターフで4連覇を狙うロードノースとG1・3勝のナシュワを、父J・ゴスデン師とともに送り出すT・ゴスデン師が共同会見に出席。「ロードノースはこれまでと同じような過程で問題なく来られているのでいい勝負になれば。ナシュワは千六から二千で勝っているから千八も大丈夫」と自信を見せた。会見後は自身の直前に会見に出席していた友道師と初対面。「日本馬は…逆に教えてほしい」と苦笑いしていたが、笑顔で握手を交わし記念撮影で互いの健闘を誓い合った。

ドバイターフに向けて追い切られたドウデュース(撮影・桑原幹久)

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【大阪杯】ハーパー、リズミカルな走りで11秒7 大江助手「いい雰囲気で出走できる」

Cウッドを単走で追い切るハーパー(撮影・白石智彦)

<大阪杯:追い切り>

大阪杯(G1、芝2000メートル、31日=阪神)の最終追い切りが27日、東西トレセンで行われた。

有馬記念9着以来となるハーパーはCウッドで単走追い。馬なりのままリズミカルな走りで、6ハロン81秒9-11秒7の好時計をマークした。大江助手は「しまい重点で大きく動かし、バランスを整えた。非常にいい動き。いい雰囲気で出走できる」と満足の表情だった。有馬記念で先着を許した8頭はすべてG1馬。「さすがに相手が強かった。今回は前走よりは楽になるので」と一発を狙う。

Cウッド単走で追い切るハーパー(撮影・白石智彦)

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【大阪杯】ソールオリエンス力強く加速11秒2 手塚師「通常より強い負荷をかけるイメージで」

ソールオリエンス(左)は美浦ウッドでコンテソレーラ(中央)、ドゥラモンドと3頭併せで追い切られた

<大阪杯:追い切り>

大阪杯(G1、芝2000メートル、31日=阪神)の最終追い切りが27日、東西トレセンで行われた。

ソールオリエンスは素顔でも力強く加速した。美浦ウッドで3頭併せ。2週前、1週前はブリンカーを装着したが、この日は馬具を着けずに6ハロン81秒1-11秒2を軽々と計時した。もともと調教で豪快に動くタイプでもあり、大きく先行した外ドゥラモンド(古馬3勝クラス)に2馬身先着、中コンテソレーラ(3歳未勝利)に併入。馬なりで、4歳初戦の中山記念4着をたたいた上積みを感じさせる素軽さが目を引いた。手塚師は「先週、時計的にもう少しやってもいいかなと思った。今週の最終追いは通常のやり方より強い負荷をかけるイメージで追い切りをした。動きも良かったです」と好感触だった。

ソールオリエンスはコンテソレーラ、ドゥラモンドと併せて追い切る(撮影・柴田隆二)

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【大阪杯】ローシャムパーク精神面も成長 1日に坂路→ウッドの高負荷トレも余裕の先着

ローシャムパーク(左)は美浦ウッドでターコイズフリンジと併せて追い切る(撮影・柴田隆二)

<追い切りの番人>

大阪杯(G1、芝2000メートル、31日=阪神)の最終追い切りが27日、東西トレセンで行われた。G1出走馬の調教過程を深堀りする「追い切りの番人」では、東京の舟元祐二記者が、重賞馬ローシャムパーク(牡5、田中博)を取り上げる。同じ日に坂路とウッドをこなす高負荷トレーニング。香港C8着と海外遠征も経験し、精神的にも進境を見せたことに注目した。

   ◇   ◇   ◇

まだやるのか。午前8時30分に馬場入りしたローシャムパーク。角馬場で30分、じっくりと体をほぐした後、坂路に向かった。単走で15-15ペースを刻み登坂する。これがウオーミングアップだ。そしてウッドへ。午前9時10分ごろに併せ馬を行った。外ターコイズフリンジ(3歳1勝クラス)を3馬身半追走し、1馬身先着。時計は6ハロン80秒6-11秒2。余裕しゃくしゃくの馬なりでゴール板を通りすぎ、向正面まで余勢があった。約1時間の調整を終えた後も、全くへこたれていない。むしろ息をはずませていた。まるでちょうどいいかのように。この追い切りメニューは1、2週前と同じ。中間はずっと平然とこなしてきた。そのタフさは田中博師が「こたえていない。フィジカル面での成長があってベースが1段上がって、強い調教にも耐えられるキャパシティーが増えています」と評価するほどだ。

昨年夏の函館から強度の高い調整をしていると感じていた。函館記念時は追い切り以外ではウッドで負荷をかけ、追い切りは2週連続で雨で湿った重い洋芝を駆け抜けた。師は当時「これまでにない調教量を課しています」と話していた。そしてこのレースを制し、飛躍のきっかけとした。今回はそれを上回るほどの入念な乗り込みをしている。

精神面にも進境はある。1、2週前追い切り後には馬房内で旋回する癖があった。師は「旋回がマイルドになっています。少なからず香港遠征がいい経験となり、この子なりに成長していますね」。初の海外遠征となった香港Cは8着。結果は出なかったが収穫はあった。「この子の中での比較ではいい状態です。ここで挽回できれば」。G1の大舞台で高負荷トレーニングの効果を試す。状態に文句はない。いじめ抜いた馬体を披露する時が来たようだ。【舟元祐二】

ローシャムパークはターコイズフリンジと併せて追い切る(撮影・柴田隆二)

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ディオ、ぬかるんだ坂路で54秒1 辻野師「馬場が悪い中でいい動き」/ダービー卿CT

坂路で追い切り抜群の動きを見せたディオ

<ダービー卿CT:追い切り>

土曜中山のダービー卿CT(G3、芝1600メートル、30日)に向けて27日、重賞初勝利を狙うディオ(牡5、辻野)が抜群の動きを見せた。

雨があがったばかりの坂路は重く、ぬかるんでいたが、それを感じさせないパワフルな走り。「気を抜かないように」(辻野師)と気合を入れられ、4ハロン54秒1-12秒4でしっかり伸びきった。「馬場が悪い中でいい動き」と師は満足げだった。

2勝クラスからリステッドまで3連勝中だが、それ以前は2勝クラスで2、2、2、2、3着と惜敗続きだった。師は「レース後もほとんど息があがっていなかった。必死に走っている感じではなかった」と振り返る。一方でここ3走では、真剣に走ればこれだけの能力があることを示した。2走前のM・デムーロ騎手や前走が初騎乗だった北村宏騎手は「いい馬」と絶賛。辻野師は「ようやく心身がかみ合った」と評しており、まだまだ進撃は続きそうだ。【岡本光男】

坂路コースを単走で追い切るディオ

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【皐月賞】ジャンタルマンタルさすがの伸びラスト11秒8 高野師手応え「言うことなし」

ジャンタルマンタル(2023年12月撮影)

<皐月賞:2週前追い切り>

昨年の最優秀2歳牡馬ジャンタルマンタル(牡3、高野)が27日、皐月賞(G1、芝2000メートル、4月14日=中山)に向けて2週前追い切りを行った。

坂路で4ハロン53秒9。ラストはこの日最速の11秒8とさすがの伸びを見せた。高野師は「言うことなし。前回から良化を感じる。乗りやすさも増している印象。前走は超スローの中で自分の分はよく走っている。あらためて能力を感じた。中山の2000メートルをこなせるように、日々取り組んでいる」と手応えを口にした。前走の共同通信杯(2着)では初黒星を喫したが、本番でのリベンジを狙っている。

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【世界へ挑む】川田騎手「今までのドバイで一番責任が重たい」ウシュバ、リバティ、リメイク騎乗/連載

ドバイシーマCに向けて川田騎手を背に追い切ったリバティアイランド(撮影・桑原幹久)

<世界へ挑む侍ホースマン(3)>

ドバイ国際競走の注目人物連載「世界へ挑む 侍ホースマン」の最終回は、川田将雅騎手(38)に迫る。

ウシュバテソーロ(牡7、高木)と連覇に挑むドバイワールドC(G1、ダート2000メートル、30日=メイダン)をはじめ、3冠牝馬リバティアイランド(牝4、中内田)と臨むドバイシーマC(G1、芝2410メートル)、そしてリメイク(牡5、新谷)で挑むドバイゴールデンシャヒーン(G1、ダート1200メートル)と、多くの視線を集める1日になる。

  ◇  ◇  ◇

その両肩に背負う期待や夢の大きさを実感する。

「今までのドバイの中で一番責任が重たいのは間違いないです」

世界中から名手が集う中、ひときわ多くの視線を集めるのが川田騎手だ。欧州のブックメーカーは騎乗馬3頭を1番人気に推す。

メインのワールドCでは、連覇を狙うウシュバテソーロと主役を張る。

「去年とは立場が違って、チャンピオンホースとして行くので、ふさわしい競馬をお見せできれば」

戦法は一貫して後方一気だ。よほどの度胸がないとできない騎乗なのでは…。

「はたから見れば、よくそんな競馬ができるなと思われるかもしれませんが、あれが彼の走りなので。彼が選んだ形なので、こちらが強制しているわけではありません。ともに戦う中で、彼の能力をすべて出そうとした結果です」

シーマクラシックで世界デビューに臨むのが3冠女王リバティアイランドだ。

「昨年、イクイノックスと戦わせていただいた経験を初めて見せる場になります。初めての海外ですし、そういうところを含めて彼女がどういう走りを見せるか。彼女の今年にとってとても大事な一戦になります」

ゴールデンシャヒーンではリメイクが日本馬としての初制覇を目指す。

「僕が乗せてもらうようになってから1年で、さらに力をつけて学んだことでサウジで勝つことができました。自信を持って向かえます。日本馬が勝ったことのないカテゴリーでも頂点に立てるように、引き続きこの馬らしく走れれば」

背中にのしかかる重圧も、苦にはならない。

「やることは変わらないので。責任の重さを感じてはいますが、1頭1頭と全力の競馬をするだけです」

ウイナーズサークルに何度現れるのか。忙しい日になりそうだ。【太田尚樹】

ドバイワールドCに向けてメイダン競馬場で調整するウシュバテソーロ(C)Dubai Racing Club
リヤドダートスプリントを制したリメイク(2024年2月24日撮影)

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引退の岡田一男師ドラマチックV…プリンセスアリー桜冠「小さいけど根性ありますよね」/桜花賞

直線で抜け出し桜花賞を制したプリンセスアリーと森泰斗騎手

<桜花賞>◇27日=浦和◇S1◇ダート1500メートル◇3歳牝◇出走12頭◇1着賞金2000万円◇1~3着馬(南関東地区所属馬に限る)に東京プリンセス賞の優先出走権

3番人気プリンセスアリー(岡田)が直線で抜け出し、トライアル4着から巻き返して重賞初制覇を果たした。勝ちタイムは1分36秒9。森泰斗騎手(43)は桜花賞2勝目、31日付で引退する岡田一男調教師(76)は初の桜花賞制覇となった。

道中は内の4番手。そのまま4角も内を突くと、直線で逃げたミチノアンジュの外から抜け出した。「内枠を生かし切った競馬ができました」と鞍上。外から迫ったパペッティアも1馬身差で振り切った。「ドラマのような結果でうれしいです」。師の浦和での最後の重賞を勝利で飾った。

「さすが森ジョッキーですね」と師も騎乗を称賛。「小さいけど、根性がありますよね。キズナだけあってね」と有終の美を飾ってくれた馬にも目を細めた。次走は師の管理ではなくなるが、出走権を獲得した4月25日大井の東京プリンセス賞(S1、1800メートル)で2冠を狙うことになりそうだ。【牛山基康】

◆プリンセスアリー▽父 キズナ▽母 ホワイトフローラ(スズカフェニックス)▽牝3▽馬主 ライフエンタープライズ(株)▽調教師 岡田一男(浦和)▽生産者 宮内牧場(北海道浦河町)▽戦績 6戦4勝▽総獲得賞金 3340万円▽馬名の由来 王女+人名より。

<パペッティア=2着>本橋騎手 左回りを経験していなかった中で頑張ってくれました。あそこまでいったら勝ちたかった。

<ミチノアンジュ=3着>本田正騎手 自分の競馬はできました。距離は延びていいというタイプではないかな。

<シトラルテミニ=4着>矢野騎手 馬はだいぶいい感じになってきてると思います。ごちゃごちゃした展開は向かず、大井千八の広いコースが合うんじゃないかな。

<ミスカッレーラ=5着>御神本騎手 元気がなく進んでいかなかったです。改めてですね。

外から迫るパペッティア(左)を1馬身差で退け、桜花賞を制したプリンセスアリーと森泰斗騎手(右)

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【ドバイ便り】オーギュストロダンなど名将管理馬にオーラ…リバティアイランドとの激突大注目

タワーオブロンドンなどドバイワールドCデーに参戦するA・オブライエン師の管理馬(撮影・桑原幹久)

オーラに圧倒されました。

27日は午前4時にホテルを出発。調教開始の5時ごろはまだ風が冷たく、上着を着ていないと寒いくらいでした。しばらく日本勢の取材に取りかかり、落ち着いたのは午前7時ごろ。日差しが出て暑いな…と上着を脱いでいると「ヘイ!」「カモン!」と海外メディアがぞろぞろとラチ沿いに集まりました。なんだろう…と様子をうかがうと、えんじ色の帽子をかぶったライダーとサラブレッドたちががきれいな列を作っていました。馬のゼッケンを見ると「TOWER OF LONDON」「AUGUSTE RODIN」との文字。世界の名将、エイダン・オブライエン調教師の管理馬がダートコースに姿を見せました。

驚いたのは馬場に出てきた全7頭が一糸乱れず、団体行動を取ること。馬場入り口から人だかりのある外ラチ沿いを歩きましたが、スマホを持つ人々やシャッター音にも動じず、何食わぬ顔でキャンターへと向かいました。繊細なサラブレッドは小さな音にも敏感で、場合によっては取り乱してしまう馬も多いですが、堂々と、もはや人間の世界に溶け込むように、自らの仕事に専念していました。

日本とは管理頭数の違いがありますが、1厩舎で7頭出しの大所帯。ディープインパクト産駒のオーギュストロダンはしなやかな筋肉が目立ち、毛づやはぴかぴか。文句のない好馬体に思わずシャッターを何度も切りました。

海外メディアの声を聞いてもドバイシーマCはリバティアイランドの1強ムードさえ漂いますが、内から抜け出して勝ち切った昨年のBCターフをはじめ、世界で強さを見せるオーギュストロダンは最大のライバルに違いありません。名将の下で心身ともに鍛え上げられた牡馬と日本のトップを担う牝馬のぶつかり合いにわくわくが止まりません。【桑原幹久】

ドバイシーマCに向けて追い切りに向かうリバティアイランド(撮影・桑原幹久)

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【ドバイシーマC】リバティアイランドの調教後、川田に取材攻勢「彼女の走りを世界に…」

ドバイシーマCに向けて川田騎手を背に追い切ったリバティアイランド(撮影・桑原幹久)

<ドバイシーマC:追い切り>

3冠牝馬リバティアイランド(牝4、中内田)が世界初挑戦のドバイシーマC(G1、芝2410メートル、30日=ロンドン)に向け27日、メイダン競馬場で追い切られた。

川田将雅騎手を背に芝コースを単走。5ハロンから終始馬なりで、闘志を潜めるようにゆったりと駆け抜けた。

鞍上は「初めての分、体調の変化などはもちろんありますけども、それを乗り越えてここまで来られているな、という感じの追い切りができたので、まずは無事にここまで来られているなと感じます」と納得顔を見せた。

同騎手は調教後、各国メディアからの取材攻勢を受けた。「イクイノックスが引退してからこの馬が背負うものというのはとても重たくなっていると思いますし、世界的に注目されていることも実感しています。彼女がこの舞台でどれだけの競馬ができるのか、その最初の1歩なので無事に競馬を終えることが大事ではありますけど、彼女の走りを世界にお見せできたらと思います」と力を込めた。

ドバイシーマCに向けて追い切りに向かうリバティアイランド(撮影・桑原幹久)

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【ドバイGS】海外初挑戦ドンフランキーは砂蹴散らす、佐藤悠師「コンディション維持に努める」

ドバイゴールデンシャヒーンに向け、団野大成騎手を背に追い切られたドンフランキー(撮影・桑原幹久)

<ドバイゴールデンシャヒーン:追い切り>

ドバイゴールデンシャヒーン(G1、ダート1200メートル、30日=メイダン)で海外初挑戦のドンフランキー(牡5、斉藤崇)は団野大成騎手(レースはC・デムーロ騎手)を背に、メイダン競馬場のダートコースで追い切られた。

580~590キロ台の恵まれた馬体を揺らし、豪快な脚取りで砂を蹴飛ばした。

団野騎手は「時間をずらして追い切ったので、馬場に馬が少ない状況で物見をしていましたが、馬の動きはよく、順調にきていると思います」と感触を口にした。

佐藤悠太技術調教師は「今朝は予定通りの追い切り消化することができました。息遣いやフォームはとても良かったです、と団野騎手はおっしゃっておりました。輸送後はドバイの気候、環境に適応できておりますので、残りの数日良いコンディションの維持に努めてまいります」と話した。

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【ドバイターフ】マテンロウスカイはダートで躍動感「軽く息を整える感じ」額田助手

ドバイターフに向けてメイダン競馬場のダートコースで追い切られたマテンロウスカイ(撮影・桑原幹久)

<ドバイターフ:追い切り>

ドバイターフ(G1、芝1800メートル、30日=メイダン)で海外に初挑戦する中山記念の覇者マテンロウスカイ(せん5、松永幹)は、メイダン競馬場のダートコースで追い切られた。

5ハロンから単走追い。細かなステップで躍動感のある走りを見せた。

またがった額田助手は「ずっと使ってますし、日本である程度乗って来たので、今日は軽く息を整える感じでした。動き自体は悪くなかったと思います」と感触を示した。

前走中山記念は好位から押し切り7番人気の伏兵扱いを覆した。17戦連続コンビとなるベテラン横山典弘騎手とともに、世界の強豪に挑む。

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【ドバイターフ】マイル女王ナミュールが世界制覇へ好気配、芝で最終追い「順調に終わった」

ドバイターフに向けてメイダン競馬場の芝コースで追い切られたナミュール(撮影・桑原幹久)

<ドバイターフ:追い切り>

ドバイターフ(G1、芝1800メートル、30日=メイダン)に出走するナミュール(牝5、高野)はメイダン競馬場の芝コースで追い切られた。

3ハロンから単走。馬場を確かめるようにゆったりと駆け抜けた。またがった小川陽助手は「いい追い切りになりました。息の入りも問題なかったですし順調に終わったと思います」と好気配を強調した。

昨年のマイルCSを後方一気の末脚で差し切り、G1初制覇。香港マイル3着以来の実戦で、200メートルの距離延長となるが、2000メートルの秋華賞3着の実績があり、不安はなさそうだ。

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【ドバイワールドC】二刀流ドゥラエレーデはダートを力強く「日に日に良くなってると感じる」

ドバイワールドCに向けてメイダン競馬場のダートコースで追い切られたドゥラエレーデ(撮影・桑原幹久)

<ドバイワールドC:追い切り>

ドバイワールドC(G1、ダート2000メートル、30日=メイダン)に出走する芝砂“二刀流”のドゥラエレーデ(牡4、池添)はメイダン競馬場のダートコースで追い切られた。

5ハロンから単走で、はち切れんばかりの馬体を力強く揺らした。寺田助手は「手応え良く動きも良かったです。こちらに来て日に日に良くなってるのが感じられます」と好感触を口にした。

2歳時には芝のG1ホープフルSを制覇。昨年はUAEダービーで2着と当地経験も心強い。前走フェブラリーSは12着と敗戦も、チャンピオンズC、東京大賞典でともに3着と実績は十分。侮れない1頭だ。

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【ドバイシーマC】隔年Vへシャフリヤールが芝追いで力強い動き「雰囲気はいいです」助手

ドバイシーマCに向けてメイダン競馬場の芝コースで追い切られたシャフリヤール(撮影・桑原幹久)

<ドバイシーマC:追い切り>

ドバイシーマC(G1、芝2410メートル、30日=メイダン)の2年前の覇者シャフリヤール(牡6、藤原英)はメイダン競馬場の芝コースで追い切られた。

西塚騎手(レースはC・デムーロ騎手)を背に4ハロンから単走。最後まで集中し、力強い脚さばきを見せた。

藤原助手は「芝を確認する感じで、最後はいつも通りしっかり動かしています。雰囲気はいいです」と好仕上がりを口にした。

3年前のダービー馬で当レースには3年連続の出走。おととしは首差の接戦を制し、昨年イクイノックスから離れた5着。経験を武器に、再びドバイで輝きを放つ。

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【ドバイワールドC】ウィルソンテソーロ単走追い、海外初騎乗の原「人生が変わる大きなレース」

ドバイワールドCに向けて原騎手を背に追い切ったウィルソンテソーロ(撮影・桑原幹久)

<ドバイワールドC:追い切り>

ドバイワールドC(G1、ダート2000メートル、30日=メイダン)に挑むウィルソンテソーロ(牡5、小手川)は原優介騎手を背に、メイダン競馬場のダートを単走で追い切られた。

直線は鞍上が手綱をぐっと握るほどの前進気勢が目立った。

海外初騎乗の鞍上は「ガスを抜くことを意識しましたが、少し速いかなというくらい元気いっぱいでした。メイダンの砂は合うと思います。僕みたいな減量騎手が世界のてっぺんを狙えるチャンスをいただいて、僕の人生が変わる大きなレース。1着という結果を出せるように頑張ります」と意気込んだ。

ドバイワールドCにウィルソンテソーロとともに海外初挑戦の原騎手はメイダン競馬場でガッツポーズを見せる(撮影・桑原幹久)

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【ドバイGS】イグナイター地方馬19年ぶりのドバイ参戦、笹川背にダート追い「非常に楽しみ」

ドバイゴールデンシャヒーンに向け、笹川騎手を背に追い切られたイグナイター(撮影・桑原幹久)

<ドバイゴールデンシャヒーン:追い切り>

ドバイゴールデンシャヒーン(G1、ダート1200メートル、30日=メイダン)で、2年連続NAR年度代表馬の兵庫イグナイター(牡6、新子)が海外初挑戦する。

地方所属馬のドバイ国際競走参戦は05年ドバイワールドC6着のアジュディミツオー以来19年ぶり。

27日のメイダン競馬場での追い切りは、2戦ぶりにコンビを組む大井の笹川翼騎手がまたがり、ダートを単走で駆け抜けた。

鞍上は「落ち着いていて日本にいる時と変わりない状態です。地方馬で海外に行くことはあまりないので非常に楽しみです」と心を躍らせた。

ドバイゴールデンシャヒーンにイグナイターで挑む笹川騎手はポーズを見せる(撮影・桑原幹久)

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