名古屋けいば、令和5年度の発売金が過去最高の813億円超え
令和5年(2023年)度の名古屋けいばが、3月29日(金)の開催をもって全日程を終了した。
同年度の発売金額は、前年度の令和4年(2022年)度に記録した過去最高額を更新し、813億1300万2100円(前年比106・4%)となった。
令和6年(2024年)度の名古屋けいばは、4月9日(火)から始まる。
令和5年(2023年)度の名古屋けいばが、3月29日(金)の開催をもって全日程を終了した。
同年度の発売金額は、前年度の令和4年(2022年)度に記録した過去最高額を更新し、813億1300万2100円(前年比106・4%)となった。
令和6年(2024年)度の名古屋けいばは、4月9日(火)から始まる。
岡田一男調教師(76=浦和)は29日、浦和9Rのブルベアマイル(11着)が最後の出走となった。
同日に行われた引退セレモニーでは「自分としてはあっという間の60年でした。今日、無事に引退することができました。ありがとうございました」とあいさつした。師は64年6月1日に16歳で騎手免許を取得。79年12月1日に31歳で調教師に転身した。80年1月3日の初出走から地方通算8534戦642勝。重賞はジコウフジで制した91年アラブダービー、プリンセスアリーで制した24年桜花賞など4勝。31日付で引退となり、調教師生活にも幕を下ろす。
いよいよです。
ドバイワールドCデーが30日夜にスタートします。毎朝3時起床で心身ともに疲労感はありますが、それ以上の刺激と興奮で楽しい時を過ごしています。
今回は記事執筆だけでなく、カメラマンとしての役割も担っています。昨日カメラマン用のビブスを受け取り、事前説明会がありました。事前に各社ごとに撮影場所が決まっている、とのことで、実際にその場所を確認しに行きました。
時間は正午すぎ。さんさんと日差しが降り注ぐ中、許可を取ってスタンドから芝コースを渡り、ダートコースへ向かいました。すると外ラチに「THE NIKKAN SPORTS NEWS」と白地に黒で印刷された紙が貼られていました。場所はゴールを少し過ぎたあたりで、まさに“特等席”。「ここから馬が来て、ここでガッツポーズを…」などとイメトレをしていると、不安げな表情を察したのかダートコースの整備をしている担当者から「ジャパニーズ? グッドラック!」とエールを送られました。
やや風が強く、砂がそれに乗って舞う状況。ついでに…と思い「ワンクエスチョン、オーケー?」と馬場について聞きました。「今年はとても下が硬いね。雨の影響だと思う。でもレース直前は散水車でしっかり水をまくから、去年とそんなに変わらないと思うよ」と丁寧に説明してくれました。
ワールドCデー当日の天気は晴れ。最高気温は30度で、夜は24、5度程度と過ごしやすい気候となりそうです。日々いっぱいいっぱいであっという間に本番を迎えますが、これまでこちらから発信した情報を参考に予想をしたり、テレビの前で日本馬の活躍を見届けてもらえれば光栄です。今日の夕食は慣れ親しんだ中華料理の予定。食べ過ぎに注意して、大一番に備えたいと思います。【桑原幹久】
<大阪杯>◇3月31日=阪神◇G1◇芝2000メートル◇4歳以上オープン
【!】先週は注目馬が日経賞で1、3着、毎日杯で2着でした。今週もよろしくお願いします。
◆大阪杯 コンピ分析からの注目馬◆
ポイント1、4から (9)ステラヴェローチェ
ポイント2~5から (11)ベラジオオペラ
ポイント2、3、5から (2)ローシャムパーク
ポイント2、4、5から (3)タスティエーラ
以上4頭
コンピ分析【大阪杯】
★ポイント(1)毎年馬券になる指数50台をチェック!
G1昇格後は指数50台が3着以内になっている。
馬券になった50台(左から年、指数=着順)
17年 53=2着
18年 52=2着
19年 55=3着、50=1着
20年 54=1着
21年 55=1着
22年 58=2着、51=3着
23年 54=3着
⇒17年から22年まで指数50台が6年連続で連対。昨年で途絶えたが、3着は死守。今年も要チェックや!
★ポイント(2)過去に1~3位全滅はなし
G1昇格後、1~3位から1頭以上が馬券になっている。
馬券になった1~3位(左から年、コンピ順位=着順)
17年 1位=1着
18年 1位=1着、3位=3着
19年 2位=2着
20年 2位=3着
21年 1位=3着
22年 3位=2着
23年 1位=2着
⇒指数1~3位の3頭すべてを消すことはおすすめしない。96年以降でみると、1~3位全滅はG1昇格前の01年のみ。
★ポイント(3)コンピの法則 指数60台が2頭いたら…
G1昇格後、60台が2頭以上いるときは、60台の馬が馬券に絡んでいる。
(左から年、60台の頭数、馬券になった60台=着順)
17年 2頭 60=3着
18年 2頭 66=3着
19年 4頭 66=2着
20年 2頭 60=2着
21年 1頭 対象外
22年 0頭 対象外
23年 2頭 61=1着
⇒今年も60台が2頭以上いたら絶対に狙いたい。ちなみにG2時代の11年から法則が始まっている。
★ポイント(4)リンクにかけろ!
大阪杯とフラワーCの1~3着馬の指数順位がリンクしている。
(1段目:年 2段目:フラワーCの1→2→3着馬の指数順位 3段目:大阪杯の1→2→3着馬の指数順位 「」がリンク)
19年
フ 「2位」→1位→5位
大 9位→「2位」→6位
20年
フ 14位→「2位」→3位
大 5位→4位→「2位」
21年
フ 6位→7位→「1位」
大 4位→9位→「1位」
22年
フ 2位→「8位」→1位
大 10位→3位→「8位」
23年
フ 8位→5位→「1位」
大 4位→「1位」→6位
⇒これを書いている時点では、まだフラワーCの結果は出ていません。大阪杯を予想するときは、ぜひフラワーCの結果をチェックしてみてください。ちなみにG1昇格以前の12年から12年連続でリンク継続中です。
★ポイント(5)馬名のオカルト ラリルレロの法則
馬名頭末がラ行(ラリルレロ)の馬が入った枠が連対している。
(上段:年、枠連の目 下段:法則で連対した枠番=馬名頭末がラ行の馬)
19年 「3」‐4
3枠=エポカドー「ロ」
20年 「5」‐8
5枠=「ラ」ッキーライラック、「レ」ッドジェニア「ル」
21年 「1」‐「6」
1枠=モズベッ「ロ」
6枠=「レ」イパパ「レ」
22年 4‐「7」
7枠=「レ」イパパ「レ」
23年 「5」-6
5枠=ジャックドー「ル」
過去10年では…。
14年 該当馬なし
15年 「3」‐「5」
3枠=「ラ」キシス、エアソミュー「ル」
5枠=ムスカテー「ル」
16年 6‐「7」
7枠=ショウナンパンド「ラ」
17年 3‐「4」
4枠=サクラアンプルー「ル」
18年 3‐「8」
8枠=メートルダー「ル」
⇒昨年は「5枠」のジャックドー「ル」が勝って、オカルト通りの結果に。「ロ」ーシャムパーク、「ロ」ードデルレイなどが出走してきたら、その枠番に注目ですね。
※「過去の重賞コンピ」で確認できる96年以降では…2016年までG2・産経大阪杯。17年から大阪杯としてG1に昇格。
※大阪杯のコンピ注目馬は29日に公開予定です。
【コンピ分析・細井厚志】
ドバイシーマC(G1、芝2410メートル、30日=メイダン)に出走するリバティアイランド(牝4、中内田)は29日、メイダン競馬場のダートコースで最終調整を行った。
豊満な馬体を揺らし、落ち着いた様子でキャンター。コンビを組む川田騎手も世界初挑戦のパートナーの様子をラチ沿いからうかがっていた。
片山助手は「栗東に入ってから、日本の検疫そして空輸とメイダンの環境下での調整。少しの期間でたくさんの動きがある中で、全てにおいて彼女は対応してくれて学習してくれました。本当に、この時点ですごい馬だと思います。あともう1日、彼女にとって乗り越えないといけない日がありますが、やれることの全てをやってきたつもりですので、思い切って、楽しく走ってくれればと思います。現地まで来てくださる方々、日本にいる彼女を応援してくれる全ての方々の想いが1つになって、彼女を応援して、力を貸していただければばうれしく思います」と健闘を祈った。
22年京都牝馬Sなどを制し、29日付で競走馬登録を抹消となったロータスランド(牝7、辻野)が同日午前9時半頃、栗東トレセンを退厩した。今後は北海道浦河町の三嶋牧場で繁殖馬となる予定だ。
ポイントオブエントリー産駒で米国産の同馬は、19年9月に阪神でデビュー。21年に3連勝で米子Sを制すると、同年8月に関屋記念で重賞初制覇。22年京都牝馬S1着から臨んだ高松宮記念はナランフレグと首差の2着だった。その後も重賞で2度3着に食い込むなど、地力は健在でラストランとなった高松宮記念では5着に健闘した。
辻野師は「よく頑張ってくれた。7歳牝馬で、G1であそこまで走ってくれて。無事ならと思う気持ちと、まだやれるかなという気持ちがありますが、元気なうちに繁殖にあげられてよかったです。G1制覇は子どもに託したいと思います。厩舎の初めての重賞はこの馬でしたし、つめのトラブルもあって気をつけながらでしたが、一線級で走ってくれました」と話した。
通算成績は26戦6勝。重賞は21年関屋記念、22年京都牝馬Sの2勝。付加賞を含む総獲得賞金は2億6173万5000円。
競走馬、種牡馬として活躍したリーチザクラウン(牡、父スペシャルウィーク)が29日、けい養先のアロースタッド(北海道新ひだか町)で安楽死の処置が取られたことが分かった。死因は肺水腫。18歳だった。
現役時代は栗東の橋口弘次郎厩舎に所属し、武豊騎手とのコンビで09年のきさらぎ賞を勝ち、同年のダービーは同騎手を背にロジユニヴァースの2着。翌10年のマイラーズCでは安藤勝己騎手が手綱を取り重賞2勝目を挙げた。通算26戦4勝の成績だった。
13年に種牡馬となり、初年度産駒のキョウヘイが日刊スポーツ賞シンザン記念を制覇。クラウンプライドは22年のUAEダービーを制し、ケンタッキーダービー(13着)に挑戦した。
大阪城Sで21年神戸新聞杯以来の勝利を挙げたステラヴェローチェ(牡6、須貝)は5枠9番に決まった。
北村助手は「枠は気にしてない。リズムよく運びたい」と伝える。金曜は坂路を1本。「追い切り後もダメージなくフレッシュ。調子は上がってきた」と状態は上向きだ。
昨年のダービー4着ベラジオオペラ(牡4、上村)は6枠11番となった。
上村師は「好枠。真ん中くらいが一番いいと思っていた」と笑顔。金曜は運動で体を動かし「仕上がりは言うことない。あとは馬場がどれだけ荒れるか」。当日の馬場状態が鍵となりそうだ。
リカンカブール(牡5、田中克)はCウッドと坂路で調教を行った。「枠はどこでもいいです」と杉浦助手。
事前発表の馬体重は前走より10キロ増の504キロだが、「(輸送などで)前走と同じぐらいでいけそうです。状態自体は悪くないですよ」とのこと。力を出せる状態にある。
G2・3勝馬プラダリア(牡5、池添)は4枠8番からG1初制覇を目指す。平野助手は「内外を見ながらポジションを取れそう」と枠の印象を伝える。金曜はCウッドから坂路へ。
「順調に調整できている」と仕上がりは良好だ。前走で京都記念を制した勢いに乗り勝利を狙う。
G1初挑戦のエピファニー(牡5、宮田)は、望み通り外枠を引き当てた。前走同様に栗東に滞在し、杉原騎手が調教をつける。
宮田師は「スローでもまれるのが怖かったので、ロスがあっても外枠は歓迎です。栗東でも変わりなくきています」と順調ぶりを伝えた。
ルージュエヴァイユ(牝5、黒岩)は長めをしっかり乗り込んで息を作り、体も引き締まってきている。
黒岩師は「内が良かったけど、立ち回りは上手だし距離ロスなく運びたい。前走は余裕を持って体を作った。2走前と同じくらいで出せる」と外枠にも前を向く。
クラシック3冠の第1弾皐月賞は4月14日、中山競馬場で発走します。日刊スポーツでは3歳馬の熱い戦いに迫る「皐月賞特集号」(タブロイド判、オールカラー32ページ、定価450円)を4月3日(水)から順次発売します。
牡馬クラシックながら、今年の最注目は牝馬のレガレイラ。昨年末のホープフルSで強豪牡馬を撃破してG1を制しました。牝馬同士の桜花賞には向かわず、昨年末と同じ舞台で再びの牡馬撃破を狙います。
そんな牝馬の進撃に待ったをかけるのが朝日杯FS覇者で共同通信杯2着のジャンタルマンタル。ホープフルS&弥生賞と連続2着のシンエンペラーはビッグタイトルに照準を合わせます。共同通信杯を完勝した新星ジャスティンミラノも注目の素質馬。トライアルの勝ち馬に重賞タイトルを持つ実力馬たちもスタンバイし、激戦必至です。
皐月賞特集号では東西記者がかき集めた出走馬の最新情報をたっぷり掲載。予想に役立つデータ、連載、読み物も充実しています。
☆東京本社発行版☆
▼3日朝刊から販売=東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の主要コンビニエンスストア(=以下CVS)。
4日夕方から販売=宮城県・山形県の主要CVS
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9日夕方から販売=青森県・秋田県・岩手県の主要CVS
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▼4日=福岡県、長崎県北部地区、熊本県、宮崎県の主要CVS(一部地域は除く)
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※各本社発行版ともに先着順です。商品到着まで1週間~10日間かかる場合があります
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日刊スポーツ新聞大阪本社販売局 (電話)06・6229・7384
日刊スポーツ新聞西部本社販売部 (電話)092・436・8712
※いずれも平日午前11時~午後5時。
皐月賞馬ソールオリエンス(牡4、手塚)は10番枠を引き当てた。
手塚師は「極端な枠ではないしいいと思います。ジョッキー(横山武騎手)、普段調教に乗っている嶋田(騎手)の意見も参考に、ブリンカーを着けることにしました」と話した。金曜朝は坂路を1本上った。
白毛の8歳馬ハヤヤッコ(牡8、国枝)は好枠4番から一発を狙う。
攻め駆けしないタイプだが、実戦に行けばラストは差を詰める。国枝師は「4番なら問題ないよ。前には行けないだろうから、道中ロスなく運んで、しまい頑張らせてくれたらいい」と納得の表情だ。
ダービー馬タスティエーラ(牡4、堀)は3番枠から復権を目指す。
金曜はダートのEコースで軽めの調整にとどめ翌日の長距離輸送に備えた。堀師は「今回は追い切り後DDSP(軟口蓋背方変位)の症状を1回も出していない。年齢を重ねて改善してきている」と体調は良好だ。
ローシャムパーク(牡5、田中博)は金曜朝、体を大きく使って坂路を上がった。
田中博師は「様子はいいですね。精神的な余裕が見られたので金曜も乗って前日輸送に予定を変更しました。内枠からでも勝ってくれているし、後はジョッキーに任せます」と戸崎騎手の手綱に期待した。
中山記念3着ジオグリフ(牡5、木村)は内枠からの発走となり、イクイノックスに勝った22年皐月賞以来の勝利を狙う。
木村師は「前走同様いいコンディションで出せそうです。決まった枠で、ジョッキーがうまく競馬をしてくれれば」と初コンビの北村宏騎手に託す。
ドバイターフ(G1、芝1800メートル、30日=メイダン)に出走するドウデュース(牡5、友道)はレース前日の29日、メイダン競馬場のダートコースで最終調整を行った。
血管が浮き出るほどの好馬体を揺らして馬場へ登場。ゆったりと心身を整えるようにキャンターを行い、順調ぶりをうかがわせた。友道師は「すごく落ち着いていて問題ないと思います。国内最終追いでも、こっちに来てからのいい動きで筋肉もぷりっぷりですよね」と笑顔を見せた。
昨年はレース前日に無念の出走取り消し。「1年待ったからね。みんなも思っていると思うし、豊ジョッキーが一番思いが強いんじゃないかな。ようやくここまでたどり着いたので頑張ってほしいですね」と力を込めた。
ドバイワールドC(G1、ダート2000メートル、30日=メイダン)に出走するデルマソトガケ(牡4、音無)はレース前日の29日、メイダン競馬場のダートコースで最終調整を行った。
ウシュバテソーロとともに馬場へ姿を現すと、スピード感あふれる動きでダートを1周。夜明け前を照らす照明に筋肉の張り、つやが映えていた。音無師は「今日は我慢させて1周で終わりました。そんなにやりたくないのでね。よかったですね」とうなずいた。
ドバイワールドC(G1、ダート2000メートル、30日=メイダン)で史上2頭目の連覇を狙うウシュバテソーロ(牡7、高木)はレース前日の29日、メイダン競馬場のダートコースで最終調整を行った。
ゆったりと1周した後、やや速めのキャンターで軽快な脚取りを見せた。高木師は「無事にいい感じに来ていますね。昨日よりちょっと強めで走る気満々で順調に来ています。走りたがるくらい気合が乗っていますね」と納得の表情。「サウジカップのダメージはありましたが立ち直って、連覇に向けて去年と変わらずいい状態で臨めると思います。応援よろしくお願いします」と万全の態勢で大一番に臨む。
名将A・オブライエン師がディープインパクト産駒最終世代のオーギュストロダンをドバイシーマCに送り出す。
昨年は英愛ダービー、愛チャンピオンS、BCターフとG1・4勝。種牡馬入りも検討されたが現役を続行し、今年初戦をドバイで迎える。次走以降はダート挑戦が浮上し、8月のホイットニーSが候補に挙がる。師は「彼はダートでも素晴らしい動きをする。非常に珍しい行動をする馬なので、このシーズンがどのように進むかを見るのは非常に興味深い」と期待する。
<桜花賞:1週前追い切り>
クイーンCを制したクイーンズウォーク(牝3、中内田)が28日、牝馬クラシック1戦目の桜花賞(G1、芝1600メートル、4月7日=阪神)に向けて1週前追い切りを行った。
Cウッドでロードプレジール(古馬3勝クラス)と併せ馬。大きく追走する形で最後は半馬身遅れたが、力強い走りを披露した。時計は6ハロン84秒5-11秒5。福永助手は「1週前追い切りを予定通りに行うことができたことでもう一段、体調は上向いてくるとみています」。半兄グレナディアガーズに続き、きょうだいG1制覇を目指す。
<皐月賞:2週前追い切り>
無傷の2連勝で共同通信杯を制したジャスティンミラノ(牡3、友道)が28日、皐月賞(G1、芝2000メートル、4月14日=中山)に向けて2週前追い切りを行った。
Cウッドで藤岡康騎手(レースは戸崎騎手)を背に、ダンテスヴュー(古馬オープン)と併せて馬なりで3馬身先着した。時計は6ハロン84秒9-11秒4。大江助手は「2週前としては素晴らしい動きでした。相変わらずいいフットワークをしていますし、そのフットワークも強くなっています。走りのバランスも良くなって、1戦ごとに良くなっていると思います」。無傷でのG1制覇を狙う。
<大阪杯:追い切り>
重賞2勝馬ベラジオオペラ(牡4、上村)が「細心の木曜追い」でG1奪取への態勢を整えた。
Cウッドでセオ(古馬3勝クラス)を追走して馬なりのまま内から首差先着。持ち前のダイナミックなフットワークで余力十分に駆け抜けた。手綱をとった上村師は「思った通りにできた。細心の注意を払っていい追い切りができた。前走よりピリッとしていい状態」と満足を口にした。
当初は前日27日に追い切りを予定していた。だが、雨で不良まで悪化した馬場を嫌って当日に1日延期を決めた。トレーナーは「1週前に(6ハロン80秒9-11秒2で)しっかりやったし、なるべく負担のかからない最終調整がしたかった」と説明。臨機応変の判断でオーバーワークを避けた。
ダービーでタイム差なしの4着の実績に加え、阪神2000メートルでは2走前にチャレンジCを制している。「操作性の高さとセンスの良さが武器。うちの厩舎で一番G1に手が届く1頭」。直前まで万全の準備を積み重ね、厩舎初のG1タイトル獲得を目指す。
<ドバイ最前線(4)>
【ドバイ(UAE)28日=桑原幹久】ドバイWCなど日本で馬券を発売する4競走の枠順が28日に確定した。海外初取材の東京・桑原幹久記者が担当する「ドバイ最前線」第4回は、海外競馬に精通するオーストラリアのアンドリュー・ホーキンス記者に突撃取材。4カ月ぶりの再会に浸る間もなく? 自身の予想的中に向け、ドバイWCなど3レースの見解を聞き出した。今年のメイダン競馬場の芝、ダートコンディションも紹介する。
◇ ◇ ◇
日本勢の調教が一段落した午前7時頃、多数の海外メディアから見覚えのある顔を発見した。小走りで駆け寄り「エクスキューズミー」と声をかけると「オー! アイリメンバーユー!」と肩をたたいてくれた。相手はホーキンス記者。世界を飛び回り、競馬記者歴は16年。昨年11月、美浦トレセンの見学に訪れた同記者を取材したことがあった。雑談でも…と思ったが、余裕は皆無。「レースの見解を聞きたくて…」と困り顔を見せると「OK!」と快諾してくれた。
まずはドバイターフ。
ホーキンス記者 ドウデュースはイクイノックスを倒した馬の1頭として世界から注目されている。武豊騎手も有名。海外でもう1度勝ってほしいと思う記者は世界中にいると思う。ロードノースは3連覇中だけど正直衰えは否めない。ドウデュースとナシュワがいい勝負をすると思うよ。
続いてドバイシーマC。
ホーキンス記者 リバティアイランドは特別に素晴らしい馬。オークスの時のような走りをしたら間違いなく勝つだろう。オーギュストロダンはドバイの時計の速い馬場が合いそう。エミリーアップジョンはリバティと同じくらいの強さを持っているけど、不安定なところがある。日本勢の上位独占もあり得ると思う。
心強い…。最後はドバイワールドC。
ホーキンス記者 各馬にチャンスがあって予想が難しいね。注目すべきはカビールカーン。カザフスタン、ロシアとパート1国以外からここにたどり着くのは珍しいこと。米国勢ではニューゲートが面白い。セニョールバスカドールは距離延長が少し疑問。
サウジC覇者を疑問視とは鋭い視点。
ホーキンス記者 デルマソトガケ、ウシュバテソーロ、カビールカーン、ローレルリバー。この4頭に絞る。地元のローレルが逃げて、デルマ、カビールも好位から。ウシュバやカビール、デルマが捉えるか、ローレルが止まらないか。現状ではウシュバを推すけど非常に難しいレースだね。
「ローレルリバー!?」と超大穴馬の名に思わず声を上げると「ハッハッハ。健闘を祈るよ」と笑顔で返された。日本勢の活躍は願うが、予想は別物。現地取材の強みを生かして、締め切り間際まで頭を悩ませたい。(つづく)
■芝の状態は
「硬い」「時計が速い」との声が多数だ。川田騎手が「今年の芝がとても硬いなというのが第一印象ですね」と話せば、ルメール騎手も「馬場は速い。風が強いから下が結構硬い。去年より硬いみたい。スターズオンアースは日本の速い馬場で結果を残しているから問題ない」と感触を口にする。馬場に精通する関係者によれば、日本の芝より丈が長く密度も濃い。例年だとドバイのクッション値はJRAが日本で発表している「8」前後で「雨上がりの良馬場」に近いという(写真)。実際に芝を触ると「長くてねちっこい」という印象だが、ジョッキーらの感触通りに時計勝負ならスピード水準の高い日本馬が優勢か。
■ダートの状態は
今月上旬の大雨の影響で地盤が固まり、昨年以上にスピードを求められそうだ。ルメール騎手は「前が止まりづらいしスピードが大事」、ウィルソンテソーロの追い切りに騎乗した原騎手は「昨年来た人に聞くと、今年は路盤が硬くて芝馬向きの馬場だそうです。ウィルソンには合うと思います」と話していた。実際に手を入れると、砂は軽く、風でさらさらと飛んでいった。ただレース当日は頻繁に水をまくそうで、ウシュバテソーロで連覇を狙う川田騎手は「話は聞いた上で乗りましたけど、個人的にはさほどの違いは感じなかったので心配することはないと思います」と意に介さなかった。
大阪杯(G1、芝2000メートル、31日=阪神)の枠順が29日、下記の通り確定した。
<大阪杯:確定枠順>
1枠1番 ミッキーゴージャス
1枠2番 ローシャムパーク
2枠3番 タスティエーラ
2枠4番 ハヤヤッコ
3枠5番 スタニングローズ
3枠6番 ジオグリフ
4枠7番 ハーパー
4枠8番 プラダリア
5枠9番 ステラヴェローチェ
5枠10番 ソールオリエンス
6枠11番 ベラジオオペラ
6枠12番 キラーアビリティ
7枠13番 ルージュエヴァイユ
7枠14番 エピファニー
8枠15番 リカンカブール
8枠16番 カテドラル
ドバイワールドC(G1、ダート2000メートル、30日=メイダン)の枠順が27日(日本時間28日)、確定した。
ウィルソンテソーロ(牡5、小手川)は希望の外枠、12頭立ての11番ゲートを確保した。残り4枠から原騎手自らくじを引き、発表直後にガッツポーズ。「最初からどのくじを引くか決めていました。もまれない外枠が希望で、10番辺りが欲しいと思っていた中での11番だったので、欲しい枠を引けたなという感じです」と笑みをこぼした。
◆陣営コメント
ウシュバテソーロ(川田騎手)それほど悪くないですが、後ろから運ぶ馬なのでどの枠順でも変わりません。
ドゥラエレーデ(ムルザバエフ騎手)キックバックを嫌うところがあるので外目の枠が理想でしたが、3番ゲートになったので、特にスタートには気をつけたいと思います。
デルマソトガケ(ルメール騎手)あまり無理をせずに最初のコーナーに向かうことができるので、この枠はいいと思います。
〈ドバイワールドC〉(左からゲート番、馬名、馬番)
(1)クルーピ(馬番2)
(2)カビールカーン(馬番6)
(3)ドゥラエレーデ(馬番5)
(4)ミリタリーロー(馬番8)
(5)ウシュバテソーロ(馬番11)
(6)ニューゲート(馬番9)
(7)クラプトン(馬番1)
(8)デルマソトガケ(馬番4)
(9)ディファンデッド(馬番3)
(10)セニョールバスカドール(馬番10)
(11)ウィルソンテソーロ(馬番12)
(12)ローレルリバー(馬番7)
ドバイにサッカー界の超大物が現れました。
本番2日前の28日は早朝からじめっとした空気。午前7時ごろからようやく朝日が昇り、心地よい風を浴びていると、赤い帽子をかぶった年配の方に多くのメディアが群がっていました。様子をうかがうと、輪の中心には元マンチェスター・U監督のサー・アレックス・ファーガソン氏の姿が。
聞けば自身が所有し、ドバイシーマCに出走予定のスピリットダンサー(セン7、R・フェイヒー)の調教を見学に来たとのこと。マンチェスターUを27年間指揮し、プレミアリーグ優勝13回、UEFAチャンピオンズリーグ優勝2回を誇る名将で、ベッカム、スコールズ、ギグスなど名選手を育て上げ“レッドデビルズ(赤い悪魔)”を作り上げた熱血漢。どんな人だろうと興味を持って耳を傾けると「ドバイで出走できることは素晴らしいことだよ」と穏やかな口調で笑みを浮かべていました。
現在82歳の名将は競走馬の生産から携わっており、スピリットダンサーは自家生産馬。3走前はバーレーンでG2勝ち、2走前は当地メイダンでG1・4着、前走はサウジでネオムターフC(G2、芝2100メートル)に参戦し差し切り勝ちと中東連戦で結果を出しています。調教を見た同氏は「走りはファンタスティックだったね。相手は強くなるけど、いろんな部分で楽しみですよ」と今回も好走を期待していました。
この日は他国の有力陣営の様子を取材しようと試みましたが、芳しい成果は得られず。それでも世界的な著名人の話を聞き、ご厚意でツーショットまで撮らせてもらったのは一生の宝物です。リバティアイランド、スターズオンアース、ジャスティンパレスの日本勢に加え、オーギュストロダン、エミリーアップジョンと世界の強豪が集ったシーマC。これから予想に入りますが、スピリットダンサーの取捨選択をファーガソン氏級? の分析力で、慎重に見極めたいと思います。【桑原幹久】