日刊スポーツ

竹下佳江監督率いる姫路、2連勝で悲願V1へ大前進

東レがフルセットで惜敗「大変悔しい結果」監督

バレーボール・V1リーグ男子ファイナル6が9日、このはなアリーナ(静岡市駿河区)で開幕した。

東レは2-3でJTにフルセットで敗れた。最終セット途中まで12-10とリードしたが、終盤に連続でブロックポイントを許すなど、14-16で力尽きた。

小林敦監督(44)は「どちらが勝ってもおかしくないゲームを取り切れず、大変悔しい結果となった。ブレークを続けることができなかったのが大きな敗因」とコメントした。第2戦は16日、丸善インテックアリーナ大阪でパナソニック(レギュラーラウンド1位)と対する。

関連するニュースを読む

竹下佳江監督率いる姫路、2連勝で悲願V1へ大前進

戦況を見守る姫路の竹下佳江監督(左)(撮影・松本航)

<女子バレーボール・V2リーグ:姫路3-0GSS東京>◇3日◇ファイナル6◇兵庫・ウインク体育館

元日本代表セッターの竹下佳江監督(40)率いる「ヴィクトリーナ姫路」が、V2(Vリーグ2部)上位6チームで戦う「ファイナル6」で2連勝を飾った。

地元姫路での今季最終戦で3-0(25-23、26-24、25-13)とストレート勝ち。レギュラーラウンド首位通過で得た5点に加えて「3-0もしくは3-1での勝利(3点)」による2連勝で、勝ち点を11とした。

残り3戦でトップを守ればV1(1部)自動昇格決定。2位となればV1チームとの入れ替え戦に進む。

1、2セット目はミスで流れをつかめない展開が続いた姫路だが、要所で元ブラジル代表のスエレ・オリベイラ(31)、19年度の入団が内定する貞包(さだかね)里穂(22=東海大)の両アウトサイドヒッターらが躍動。竹下監督は「昨日(初戦)より硬さはとれた。1ポイントも無駄にできないというのは、うちのチームも分かっている」と表情を引き締めた。

悲願のV1昇格へ、また1歩前進だ。姫路は16年3月に日本初の女子プロバレーボールチームとして誕生。12年ロンドンオリンピック(五輪)で女子日本代表を28年ぶりの表彰台となる、銅メダルに導いた真鍋政義ゼネラルマネジャー(GM=55)が中心となり、08年北京五輪代表のセッター河合由貴主将(29)ら、プロ契約3選手からスタートした。

この日の試合後には河合が「3年前にはV2のレギュラーラウンドで首位など、考えられなかった」と本音を口にした。それでも地域でのバレーボール教室などで「たくさん応援してくれる」とバレー熱の高まりを実感する毎日といい「コンビニに行っても、声を掛けてくれるようになった」。ファイナル6を翌日に控えた今月1日にも、住民から「明日、頑張ってね」と声をかけられたといい「そういう方々のためにも結果を残したい」と明るい口調で意気込んだ。

竹下監督は18年2月1日に第2子を出産。かねて「女性のためのチーム」と口にしてきた真鍋GMらが産休を推進し、指揮官は同年1~8月まで現場を離れた。今も子育てと指導を両立する竹下監督が復帰後、初めてVリーグを戦ったチームは、レギュラーラウンド17勝1敗。当初見えた「相手に流れを渡したら、そのまま返ってこなかった」(竹下監督)という弱点も、専門家によるメンタル面の講義などを通して、劣勢時に前向きな言葉をかけ合うことで改善されてきた。

すでに主力として躍動する貞包は「『姫路から世界へ』という目標に向かって頑張っているのを、大学から見ていて(入団を)決めました。助けてもらっていることが多いけれど、その中で思いっきりプレーさせてもらっている」と充実感を口にする。

最年長35歳のミドルブロッカー高木理江から、内定選手までが一体となった現在のチーム。真価が問われる残り3戦へ、姫路がギアを上げていく。

「ファイナル6」での2連勝を振り返る姫路の竹下佳江監督(撮影・松本航)
仲間に指示を出す姫路のセッター河合由貴(左)(撮影・松本航)

関連するニュースを読む

Vリーグ3部サフィルヴァ北海道がファイナル進出

スパイクを打つサフィルヴァ北海道の河西(撮影・奥村晶治)

バレーボール全国6人制総合男女優勝大会東部決勝リーグは24日、札幌・東海大札幌体育館で行われた。

来季からVリーグ男子3部に参入するサフィルヴァ北海道が2戦して1勝1敗、リーグ戦6勝2敗で準優勝。東西の上位2チームで争うグランドチャンピオンマッチ(3月9日、大阪)に初めて進出した。

第1試合で三菱UFJ銀行を3-2で下し、第2試合は千葉に2-3で惜敗。ともにフルセットにもつれ込んだ。青島賢司主将(30)は「まだ若いチーム。優勝できず、甘さや未熟さを感じるが、去年3位から順位を上げファイナル進出がかなったことは素直に喜びたい」と話した。

16年に総合スポーツクラブ、サフィルヴァ北海道のバレーボール部門として創設。昨年10月、各種大会の成績などでVリーグ参入が承認された。当初3人から、現在は23~38歳の22人が在籍する。職種は約半数が小中学校の教諭。練習時間は限られるが、エース河西智洋(27)は「課題はたくさんあるが、その分やりがいもある」。実業団、クラブの日本一を決めるファイナルへ、青島主将は「関西の強豪とぶつかって、チームが全国でどの位置にいるか確かめたい」と気持ちを高ぶらせた。【奥村晶治】

準優勝したサフィルヴァ北海道の選手(撮影・奥村晶治)

関連するニュースを読む

バレー柳田将洋が治療で帰国…靱帯損傷、亀裂骨折も

柳田将洋(2018年9月13日)

バレーボール日本男子代表で主力の柳田将洋が所属するポーランド1部リーグのルビンは20日、柳田が左足首を痛めたため帰国して治療すると発表した。靱帯(じんたい)を損傷し、亀裂骨折も生じているという。

26歳の柳田はインスタグラムに「これからはまた先のことを見据え、次のステージで絶対にコートに戻ってきます」と記した。

関連するニュースを読む

東レ4連勝でファイナル進出「次の週も勝つ」監督

東レの小林監督

バレーボール・V1リーグ男子5位の東レは17日、富山・氷見市ふれあいスポーツセンターで大分三好と戦い、3-1で今季初の4連勝を飾った。

勝ち点を46(15勝10敗)に増やし、レギュラーシーズン6位以内が進むファイナルステージ(3月9日開幕)進出を決めた。小林敦監督は「ファイナル6進出は確定しましたが、1つでも高い順位につけたいので、次の週も勝ち続けたい」とコメントした。

関連するニュースを読む

清水桜が丘が初V 女子島田商V2 静岡高校バレー

初優勝を決めて喜ぶ清水桜が丘の選手たち

<静岡県高校新人バレーボール兼県高校バレーボール選手権>◇11日◇静岡・このはなアリーナ◇男女決勝

男子は清水桜が丘が、聖隷クリストファーを2-0で退け、初優勝を飾った。

エース山田大貴主将(2年)が、チーム最多25得点の活躍。自身3度目の県大会決勝で悲願の県頂点に立った。女子は島田商が、浜松市立に2-0のストレート勝ち。大会2連覇を果たした。スタメンでただ1人の2年生・遠藤彩萌(あやめ)主将が、チームをけん引した。今大会4強以上の男女各8校が、東海選抜大会(3月16日開幕、岐阜)に出場する。

エースが決めた。マッチポイントで、山田はレフトから高い打点でボールをたたき、聖隷クリストファーのコートに突き刺した。「最後は自分で気持ちよく決めようと、思い切り腕を振りました」。昨年の新人戦、春高予選と2度の準優勝。遠かった県頂点の座を3度目にして手に入れ、「『やっと優勝できた』という達成感と安心感が強いです」と笑顔で話した。

昨年11月、この日と同じ会場で行われた静清との県大会決勝に0-3で敗れた。「3セット目は何もできなかった。大勢の人の前で、恥ずかしさと悔しさでいっぱいでした」。新チームでは主将に就任。メンバーの前で「もう、あんな思いはしたくない」と話し、強い気持ちでチームを引っ張る決意を固めた。

それ以来、「自分で決める」と自らを追い込んでいた姿勢を変えた。「仲間を信頼するようにして楽になった。自分が落ち着いてやれば、みんなも落ち着く。仲間が安心できるような主将を目指します」。

ずっと勝てなかったコートでの初勝利で、夏の高校総体や冬の春高出場へ向け弾みをつけた。頼れる主将は「過信はダメですが、自信にはなった。全国出場を目指して頑張っていきたい」と気を引き締めた。【河合萌彦】

2連覇を果たし、笑顔がはじける島田商の選手たち

関連するニュースを読む

静岡・西遠女子は2人の主将でV目指す 新人バレー

全体に目を配りチームをまとめる西遠女子の吉田

県高校新人バレーボール大会が明日2日、浜松工体育館ほかで開幕する。女子の西遠女子(西部3位)は、チーム主将の吉田虹歩(ななほ=2年)とゲーム主将の鈴木みこと(2年)の2人のリーダーがチームを引っ張り、上位進出を目指す。

西遠女子の吉田と鈴木は、お互いを補いながらチームを引っ張っている。吉田が「みことは経験豊富で、試合中も何をすれば良くなるかの指示が出せる。私にはないことなので、頼りになる」と言うと、鈴木は「虹歩はまじめで一緒に考えてくれる。プレーにも思い切りさがあるので、心強い存在です」と話した。

メンバーはわずか8人。現チームは昨年6月から始動し、春高予選で8強入りした。吉田は「準々決勝で島商に負けましたが、強豪相手にここまでできるんだと自信になりました」。しかし、優勝を目指した1月の地区大会では、準決勝で浜松商に0-2と完敗。その試合を鈴木は「レシーブでのミスが多く、相手にいいようにやられた」と振り返り、吉田は「全員のレシーブ力を高めて、1プレーへの執念を強めたい」と力を込めた。

昨年は新人戦、県総体、春高予選のすべてで準々決勝敗退。ベスト8が壁となっている。吉田は「まずはそこを越えたい。今大会は駿河総合や富士見が同じブロックにいますが、優勝だけを目指していきたいです」。鈴木は「自分たちは小柄なチームですが、工夫して得点し、大きな相手を倒したい」と意気込んだ。

献身的なプレーでチームを引っ張る西遠女子の鈴木
両手で西遠のSを示す西遠女子の選手たち

関連するニュースを読む

静岡大成・渡辺主将初の県制覇へ「地道なバレーを」

強烈なジャンピングサーブを武器とする静岡大成の渡辺

県高校新人バレーボール大会が2日、浜松工体育館ほかで開幕する。男子では静岡大成(中部2位)が、渡辺訓嗣(さとし=2年)主将を中心に、創部15年目で初の県頂点を目指す。

静岡大成の渡辺は、2年連続で春高予選4強入りした前チームを超えるべく、日々の努力を重ねている。「1つ上の代はみんな上手でしっかりしていた。現チームは技術力が劣るので、団結力を高め、地道なバレーを心がけています」。

これまでに、チーム事情でさまざまなポジションをこなしてきた。1年時はサイド。持ち味のバネを生かしたスパイクでチームに貢献した。1年冬に腰の疲労骨折をしたことでセンターにコンバート。それまでと違う役割を求められたが、反復練習を繰り返して適応した。昨年12月からはセッターを務めるが、「視界が全然違うので最初はうまくできなかった。地区準々決勝の静岡農戦からよくなってきた」と手応えを感じ始めている。

県制覇を目指す上で、3年連続春高出場の静清など、超えるべき強敵は多い。中でもユース日本代表・山田大貴(2年)を擁する清水桜が丘への意識は強い。「背の高い選手が多く、地区決勝ではボコボコにされた。山田とは仲が良いですが、彼のスパイクをブロックして勝ちたいです」。高校入学時から全国大会出場を目指してきた渡辺は「目標に向けて弾みをつけるためにも優勝したい」と力を込めた。

関連するニュースを読む

東レ快勝で5位浮上「いい感じでチームを回せた」

ポイントを奪い歓喜する東レの藤井(右端)

<V1リーグ男子:東レ3-0VC長野>◇20日◇静岡・草薙総合運動場体育館◇観衆620人

東レが3-0のストレートでVC長野を下した。日本代表セッター藤井直伸(27)が攻撃陣をけん引。巧みなトスワークで的を絞らせず、最下位に沈む相手から着実に勝ち点3を積み上げた。「多くの選手が出場して勝てた。いい感じでチームを回せました」と手応えを示した。

6得点の米山裕太(34)は今季2度目の先発出場。ブロックアウトを奪うなど、巧みなプレーを見せた。「相手がどこに打ってくるかわからないよう(スパイクを)工夫しています」と、ベテランの味を出した。

第2セット途中から出場した落合一貴(25)も躍動。6得点を決めた。「先輩たちが、やりやすい雰囲気をつくってくれました」。しかし満足することなく、アタック決定率46・2%にとどまった点を課題に挙げた。「空いたコースへ素直に打ってしまった。強弱やタイミングなど、変化をつけたい」と反省した。

2連勝で5位に浮上。レギュラーラウンド6位以内が進むファイナルステージに、1歩近づいた。次戦は26日に堺と対する。小林敦監督(44)は「ファイナルに向け、勢いを加速していきたい」と力を込めた。【古地真隆】

スパイクを打つ東レの落合(右)

関連するニュースを読む

仙台商ストレート勝ちで白星発進 宮城高校バレー

仙台商対仙台 第2セット中盤、仙台商は鈴木が時間差攻撃を決める

<宮城県高校バレーボール新人大会>◇19日◇角田市総合体育館ほか◇男女1、2回戦

男子では、2回戦から登場の仙台商が仙台に2-0でストレート勝ちし、今年初公式戦を白星発進した。

仙台商が地力の違いを見せ、県王座奪還にのろしを上げた。第1セットは16点差、第2セットは8点差で1度もリードを許さずに快勝。それでも千葉伸次監督(52)は「(初公式戦の)1回目は(練習の)発表会だが、プランがなさ過ぎる。チームの約束事も守り切れていない」と引き締めた。

中学時以来のセッターにセンターからコンバートされた寺島慎梧(2年)とリベロ篠沢幸絃(1年)を含む主力5人が昨年からのレギュラー。リベロを除く先発の平均身長は約178センチと高さはない。寺島は「速攻中心に組み立てたい。ブロックも武器にしたい」と、183センチの長身を生かしたトスワークで司令塔の役割をこなす。

名取一中からの後輩、鈴木晴之(1年)もレフトエースに名乗りを上げた。左攻撃に加え、中央からの時間差で相手ブロックをほんろうした。同校OBの兄智之さん(仙台大1年)はリベロで活躍した。鈴木は「レシーブも大事にしたい。東北高校の時代にはさせない」。昨年10月、全日本高校選手権の県代表決定戦で東北に6連覇を阻まれたが、今夏の県高校総体で8連覇から全国コート返り咲きを誓った。【佐々木雄高】

関連するニュースを読む

東レ高橋「練習通りに」5試合ぶり先発で勝利に貢献

ブロックに飛ぶ東レ高橋(左)

<バレーボールV1リーグ男子> ◇19日◇静岡・草薙総合運動場体育館◇観衆1020人

東レが3-0のストレートでFC東京を退けた。5試合ぶり先発出場のミドルブロッカー高橋健太郎(23)が、アタック決定率85・7%をマーク。2本のブロックポイントも奪い、攻守で勝利に貢献した。

第2セット序盤、高橋が立て続けに得点を決め、相手を突き放した。さらにブロッカー陣の中心として守備をけん引。何度も相手スパイクを手に当て、自由な攻撃を許さなかった。「周りから指示を出してもらい、とてもやりやすかった。練習通りにできました」と胸を張った。

同じポジションのレギュラー、富松崇彰(たかあき、34)が両アキレス腱(けん)痛で離脱中。前日練習での調子の良さを買われ、チャンスを得た。小林敦監督(44)は「非常に能力が高い。ミスが減れば、もっとすごい選手になれると思います」と大きな期待を寄せる。

現在6位。レギュラーラウンドを6位以内で終えれば、ファイナルステージに進める。20日は、ホームで最下位のVC長野と対戦。高橋は「優勝だけを目指している。とにかく勝つだけ」と力を込めた。着実に勝ち点を積み上げ、2シーズンぶりの王座奪還を狙う。【古地真隆】

第2セット、アタックを決めて歓喜する東レ高橋(中央)

関連するニュースを読む

湖西市チームがアベックVで東海大会へ 中学バレー

<県中学新人バレーボール選手権>◇14日◇静岡・このはなアリーナ◇男女準決勝、決勝

男女決勝は、ともに湖西市のチームが制した。男子は、岡崎中が2-0で浜名中を退け、6年ぶりの優勝。セッターの鈴木孝(2年)が、スパイカーとの二刀流で攻撃をけん引した。

女子は、新居中がエース石塚日咲(ひさき=2年)の活躍で桜が丘中を2-0で破り、13年ぶりの県頂点に輝いた。今大会の準決勝に進出した男女計8校が、3月23日開幕の東海大会(県内開催)に出場する。岡崎中の正セッター鈴木が、大車輪の活躍でチームを頂点に導いた。攻撃ではトスだけでなく、自ら積極的にスパイクを放つ。浜名中との決勝戦でも、左右からの正確なスパイクで得点を重ねた。「いつも相手の空いてる所をよく見て、打ち分けています。今日はブロックアウトもよく取れました」と振り返った。

小5からセッターを務めるが、昨年8月の新チーム発足からスパイカーも任された。村松伸浩監督(57)は「今のチームで打てるのが主将の伴(銀大=2年)しかいないので、経験値が高い彼にやらせました」。鈴木はすぐに順応し、チームの得点源に成長した。東海大会へ向けて「優勝が目標です」と宣言。他県の強豪相手にも果敢なプレーで向かっていく。

【河合萌彦】

関連するニュースを読む

洛南14年ぶりV最高到達点338センチ大塚MVP

ストレート勝ちで優勝を決めた洛南の選手たちは笑顔で1番ポーズ(撮影・小堀泰男)

<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー):洛南3-0清風>◇男子決勝◇13日◇東京都調布市武蔵野の森総合スポーツプラザ

男子は洛南(京都)が清風(大阪)を3-0で下し、14年ぶり2度目の優勝を飾った。エース大塚達宣(3年)が両チーム最多の25得点。昨年の決勝で敗れた悔しさを晴らし、5試合すべてストレート勝ちの原動力になってMVPに輝いた。

洛南・大塚が押しも押されもしないエースに成長した。身長193センチ、最高到達点338センチの高さから、速く重いスパイクが清風のブロック、レシーブをはじき飛ばした。昨年の決勝で鎮西(熊本)の鍬田(現中大)に打ち負けてストレート負け。だから「最後の大事な1点を決めてチームを勝たせる選手になろうとやってきた」。卒業後は早大に進学し、近い将来の日本代表入りを目指す。「24年パリ・オリンピック(五輪)に出場したい」。大塚の言葉は力強かった。

関連するニュースを読む

連覇の金蘭会2年生宮部「来年も続けたい」V3誓う

フルセットの戦いを制して優勝を決めた金蘭会の選手たちは笑顔で1番ポーズ(撮影・小堀泰男)

<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー):金蘭会3-2東九州龍谷>◇女子決勝◇13日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

昨年と同カードになった女子は金蘭会(大阪)が東九州龍谷(大分)を3-2のフルセットで退け、2年連続3度目の優勝を果たした。

苦しんだ末の連覇だった。前年度は絶対的エース林琴奈(現JT)を軸に国体と2冠。今年のチームは林が抜けただけなのに、その穴を埋めきれず高校総体、国体とも下北沢成徳(東京)に敗れ、準優勝にとどまっていた。「成徳と決勝で戦うことはできなかったが、総合力でいい戦いをしてくれた」と池条監督。MVPに選ばれた2年生エース宮部は「最後に3年生のうれし涙を見られてよかった。来年も続けたい」と3連覇を誓った。

関連するニュースを読む

金蘭会が連覇「総合力でいい戦いをした」池条監督

女子決勝 金蘭会対東九州龍谷 フルセットの戦いを制して優勝を決めた金蘭会の選手たちは笑顔で1番ポーズを決める(撮影・小堀泰男)

<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー):金蘭会3-2東九州龍谷>◇女子決勝◇13日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

金蘭会(大坂)が東九州龍谷(大分)を3-2にフルセットで退け、2年連続3度目の優勝を果たした。

苦しんだ末の連覇だった。前年度は絶対的エース林琴奈(現JT)を軸に国体と2冠。今年のチームは林が抜けただけなのに、その穴を埋めきれず高校総体、国体とも下北沢成徳(東京)に敗れ、準優勝にとどまっていた。「成徳と決勝で戦うことはできなかったが、総合力でいい戦いをしてくれた」と池条監督。

MVPに選ばれた2年生エース宮部は「最後に3年生のうれし涙を見られてよかった。来年も続けたい」と3連覇を誓った。

関連するニュースを読む

洛南・大塚MVP「将来は日の丸背負って戦いたい」

男子決勝 洛南対清風 エースとして洛南を優勝に導いた大塚達宣(撮影・小堀泰男)

<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー):洛南3-0清風>◇男子決勝◇13日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

押しも押されもしない絶対的エースとして“春高”の舞台に戻ってきた。洛南(京都)大塚達宣(3年)。昨年の決勝で鎮西(熊本)に敗れてから1年。清風(大阪)戦では両チーム最多の25点をたたき出して14年ぶり2度目の優勝、初戦の2回戦から全5試合ストレート勝利の原動力になり、大会最優秀選手賞(MVP)も獲得した。

「去年はエース対決と言われて、僕が打ち負けました。インターハイでも僕が最後の1点を決められなかった。その悔しさをバネに、チームを勝たせることができる選手になろうとやってきました」

2年生エースとして挑んだ昨年の大会で鎮西の鍬田憲伸(現中大)に力の差を見せつけられてストレートで敗れ去った。夏の高校総体決勝でも市尼崎(兵庫)にフルセットの末、苦杯を喫した。細田哲也監督(50)は言う。「彼は失敗を恐れるタイプ。試合中、苦しくなると(スパイクを)入れに行くところがあるんです」。勝負どころで打ち切れない。そんな大塚が国体の戦いの中で目を覚ました。

洛南のメンバーに他校から1人の選手が加わった京都選抜で練習、試合を重ねるうちに気づいたことがある。「僕がスパイクを決めると、その1人の彼が喜んでくれる。逆に彼が決めれば僕たちもうれしい。勝ちを意識しすぎて重圧を感じるより、楽しんでバレーをすればいいんだと分かったんです」。国体を制したことで、大塚は重圧から解放された。苦しい場面でもトスを要求し、フルパワーでボールをたたけるようになった。決勝の第3セット終盤、清風に追い上げられながらレフト、バックから強打を連発して得点を重ねた姿は進化の証しだった。

身長193センチで最高到達点は338センチ。日本代表級の高さを持つオールラウンドプレーヤーは卒業後、早大に進学する。「まだ僕は線が細いし、パワーも足りませんから」と謙遜するが、「将来は日の丸を背負って戦いたい」という夢も抱く。高校生活最後の大会で輝きを増したアタッカーは、新たな環境でステップアップを目指していく。【小堀泰男】

◆大塚達宣(おおつか・たつのり)2000年(平12)11月5日、大阪府枚方市生まれ。両親の影響で小3からバレーボールを始め、枚方市立中宮中卒業までパナソニック・パンサーズ・ジュニアでプレー。中3時に大坂北選抜として全国都道府県対抗中学大会に出場し、MVPに当たるJOC・JVA杯を受賞。洛南ではスポーツコースではなく一般コースに在籍。17年に16歳でU19日本代表に選出され、世界ユース3位に貢献した。193センチ、80キロ。ウイングスパイカー。

関連するニュースを読む

洛南14年ぶりV、女子は金蘭会2連覇 高校バレー

女子決勝 金蘭会対東九州龍谷 フルセットの戦いを制して優勝を法を決めた金蘭会の選手たちは笑顔で1番ポーズを決める(撮影・小堀泰男)

<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー)>◇男女決勝◇13日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

男子は洛南(京都)が清風(大阪)に3-0で快勝し、14年ぶり2度目の優勝を飾った。

立ち上がりからエース大塚達宣、垂水優芽(ともに3年)のアタッカー陣が好調で、レフト、バックから強打を打ち込んで第1セットを25-22で先取。第2セットに入るとブロックとレシーブの好連係から守備も安定し、2-1から10連続得点するなど25-13と攻守に圧倒した。第3セットも主導権を握り、大塚の強打を軸にした多彩な攻撃で25-21で奪い、ストレート勝ちした。

洛南は高校総体決勝で市尼崎(兵庫)に敗れたが、今大会準決勝で雪辱。国体と合わせて2冠となった。

女子は金蘭会(大阪)は東九州龍谷(大分)を25-14、22-25、25-17、24-26、15-9のフルセットで下し、2年連続3度目の優勝を果たした。

男子決勝 洛南対清風 ストレート勝ちで優勝を決めた洛南の選手たちは笑顔で1番ポーズを決める(撮影・小堀泰男)

関連するニュースを読む

洛南が14年ぶりV 清風を攻守で圧倒し国体と2冠

男子決勝 洛南対清風 ストレート勝ちで優勝を法を決めた洛南の選手たちは笑顔で1番ポーズを決める(撮影・小堀泰男)

<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー)洛南3-0清風>◇男子決勝◇13日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

洛南(京都)が清風(大阪)に3-0で快勝し、14年ぶり2度目の優勝を飾った。

立ち上がりからエース大塚達宣、垂水優芽(ともに3年)のアタッカー陣が好調で、レフト、バックから強打を打ち込んで第1セットを25-22で先取。第2セットに入るとブロックとレシーブの好連係から守備も安定し、2-1から10連続得点するなど25-13と攻守に圧倒した。第3セットも主導権を握り、大塚の強打を軸にした多彩な攻撃で25-21で奪い、ストレート勝ちした。

洛南は高校総体決勝で市尼崎(兵庫)に敗れたが、今大会準決勝で雪辱。国体と合わせて2冠となった。

関連するニュースを読む

洛南が市尼崎に雪辱、エース大塚決勝は「集大成」

<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー):洛南3-0市尼崎>◇男子準決勝◇12日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

洛南(京都)が2年連続3度目の決勝進出を決めた。昨年の高校総体決勝で敗れた市尼崎(兵庫)に3-0のストレートで雪辱。山本龍主将(3年)は「じっくり対策を立ててきました」と笑顔でインタビューに応じた。

4日間の中断期間中にサーブレシーブを徹底チェックした。高校総体では勝負どころで相手サーブに崩され、フルセットの末に惜敗。その反省をしっかり生かしてミドル、サイドと多彩な攻撃で揺さぶり、ブロックも効果的に決まって終始主導権を握った。

絶対エース大塚達宣(3年)は両チーム最多の27得点も「試合中盤で少し気持ちが引いてしまった」と反省。昨年は決勝で鎮西に屈しただけに「1年生からコートに立たせてもらっている。最後の1点を自分が決める気持ちで、集大成として戦いたい」と言葉に力がこもった。

関連するニュースを読む

女子は金蘭会-東九州龍谷、男子は洛南-清風が決勝

ストレート勝ちで初の決勝進出を決めた清風の選手たちは抱き合って喜び合う(撮影・小堀泰男)

<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー)>◇男女準決勝◇12日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

女子で昨年の高校総体、国体に続く3冠を狙った下北沢成徳(東京)が、東九州龍谷(大分)とフルセットの末、2-3で敗れた。

第1セットを中盤の連続失点から21-25で失ったが、第2セットを主将でエースの石川真佑(3年)の強打、宮地佳乃(2年)の速攻などで25-23と逆転で奪い返した。

第3セットは大崎琴未(3年)のライトからの連続得点で流れをつかんで25-18。しかし、第4セットを23-25、最終第5セットを13-15で失った。

東九州龍谷は高校総体準決勝で下北沢成徳に敗れた雪辱を果たし、昨年に続いて決勝に進んだ。

連覇を目指す金蘭会(大坂)は八王子実践(東京)を25-15、25-15、28-26のストレートで撃破。女子決勝は昨年と同カードの金蘭会-東九州龍谷になった。

男子は洛南(京都)が2年連続3度目の決勝進出を決めた。昨年の高校総体決勝で敗れた市尼崎(兵庫)に25-22、25-23、25-23のストレートで雪辱。連覇を狙った鎮西(熊本)は清風(大阪)に15-25、16-25、21-25で敗れた。清風は初の決勝進出。

関連するニュースを読む

金蘭会が連覇王手、昨年決勝と同カード東九州龍谷戦

女子準決勝 金蘭会対八王子実践 連覇へ決勝進出を決めた金蘭会の選手たちはスタンドの応援団に勝利の報告(撮影・小堀泰男)

<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー):金蘭会3-0八王子実践>◇女子準決勝◇12日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

金蘭会(大阪)が連覇へ王手をかけた。八王子実践(東京)に25-15、、25-15、28-26でストレート勝ち。西川有喜、曽我啓菜(ともに3年)、宮部愛芽世(2年)らが確実にアタックを決め、ブロックでも8得点と安定した攻守で名門を圧倒した。

「(下北沢)成徳と当たるまでは負けないつもりで戦ってきた。予定とは違ったが、戦略を立て直して決勝に臨みます」と池条義則監督(57)は複雑な表情。昨夏の高校総体決勝で敗れた下北沢成徳(東京)へのリベンジを期していたが、決勝の相手は昨年と同じ東九州龍谷(大分)になった。

セッターの中川つかさ主将(3年)は「龍谷の速いバレーに注意したい。知り合いが多い成徳の選手たちの思いも持って決勝を戦いたい」と2年連続3度目の優勝へ決意を明かした。

関連するニュースを読む

下北沢成徳エース石川真佑、3冠逃し涙「悔しい…」

女子準決勝 東九州龍谷対下北沢成徳 フルセットで敗れた下北沢成徳の石川真佑は、涙をこらえながらインタビューに応じる(撮影・小堀泰男)

<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー):東九州龍谷3-2下北沢成徳>◇女子準決勝◇12日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

あふれ出る涙をこらえきれなかった。下北沢成徳(東京)の主将でエース、石川真佑(3年)はタオルで顔を覆ったままコートを離れると約15分間、控室に閉じこもった。昨年の高校総体、国体に続く3冠を目指したが、準決勝敗退。男子日本代表エースの兄祐希(23=シエナ)は星城(愛知)時代に2年連続3冠を果たしているが、きょうだいでの快挙はならなかった。

落ち着きを取り戻し、報道陣に囲まれた石川は言葉を絞り出した。「悔しい、です。3冠は口で言うのは簡単ですが…、実際には難しかった」。高校総体準決勝で敗れた雪辱に燃える東九州龍谷の速いコンビバレーに第1セットを先取されたが、第2、3セットを連取。レフトからの強打とブロックでチームメートを鼓舞し、決勝進出に前進したかに見えた。しかし、第4セットの立ち上がりにブロックにつかまり、ミスも重なって0-4とリードされて試合の潮目が変わった。

「みんなが信頼してくれたのに、私が…決めきれなかった。勝ちたい気持ちがあって、力んでスパイクが決まらなかった」。1度手放した流れは戻らず、2セットを失って逆転負け。最終セットに11-14とマッチポイントを許しながら連続得点で追い上げたが届かなかった。

身長174センチ。ウイングスパイカーとしては小柄だが、天性のバネに筋力、体幹の強化でこの1年間に最高到達点は4センチアップして299センチまで伸びた。レフトからのクロスは破壊力十分で卒業後は実業団入りし、近い将来の日本代表としても期待される。代表を率いる中田久美監督(53)は「彼女がどこを意識してプレーするのか。世界を相手に戦うのであれば、独自の武器を身につけてほしい」と厳しい言葉で激励する。

1年時は日本代表の新エース、黒後愛(20=東レ)と一緒に“春高”優勝を味わった。それから2年連続で準決勝敗退。「この悔しさを忘れずに、次のステージで頑張っていきたい」。石川はほおを涙で光らせたまま、真っすぐ前を向いて言った。【小堀泰男】

フルセットで敗れた下北沢成徳の石川真佑は、タオルで顔を覆ってコートから引き揚げる(撮影・小堀泰男)
女子準決勝 東九州龍谷対下北沢成徳 フルセットで敗れた下北沢成徳の石川真佑(中央)は、涙で試合後のあいさつに向かう(撮影・小堀泰男)

関連するニュースを読む

下北沢成徳フルセットも無念 東九州龍谷が3冠阻む

フルセットで敗れた下北沢成徳の石川真佑は、タオルで顔を覆ってコートから引き揚げる(撮影・小堀泰男)

<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー)>◇女子準決勝◇12日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

昨年の高校総体、国体に続く3冠を狙った下北沢成徳(東京)が東九州龍谷(大分)にフルセットの末、2-3で敗れた。

第1セットを中盤の連続失点から21-25で失ったが、第2セットを主将でエースの石川真佑(3年)の強打、宮地佳乃(2年)の速攻などで25-23と逆転で奪い返した。

第3セットは大崎琴未(3年)のライトからの連続得点で流れをつかんで25-18。しかし、第4セットを23-25、最終第5セットを13-15で失った。

東九州龍谷は高校総体準決勝で下北沢成徳に敗れた雪辱を果たし、昨年に続いて決勝に進んだ。

連覇を狙う金蘭会(大坂)は八王子実践(東京)を25-15、25-15、28-26のストレートで撃破。女子決勝は昨年と同じカード、金蘭会-東九州龍谷になった。

フルセットで敗れた下北沢成徳の選手たちは試合後、涙をこらえきれなかった(撮影・小堀泰男)

関連するニュースを読む

下北沢成徳3冠ならず、東九州龍谷がリベンジ果たす

<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー):東九州龍谷3-2下北沢成徳>◇女子準決勝◇12日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

昨年の高校総体、国体に続く3冠を狙った下北沢成徳(東京)が東九州龍谷(大分)にフルセット2-3で敗れた。

第1セットを中盤の連続失点から21-25で失ったが、第2セットを主将でエースの石川真佑(3年)の強打、宮地佳乃(2年)の速攻などで25-23と逆転で奪い返した。

第3セットは大崎琴未(3年)のライトからの連続得点で流れをつかんで25-19。しかし、第4セットを23-25、最終第5セットを13-15で失った。

東九州龍谷は高校総体準決勝で下北沢成徳に敗れた雪辱を果たし、昨年に続いて決勝に進んだ。

関連するニュースを読む

富士見惜敗、前年V金蘭会に自分たちのバレー出来た

16強で力尽き、涙を流す富士見の選手たち

<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー):金蘭会2-0富士見>◇女子3回戦◇7日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

初の8強入りを目指した富士見(静岡)は、2連覇を狙う金蘭会(大阪)に0-2で敗れた。接戦の末に第1セットを23-25で落とすと、第2セットはエンジンのかかった相手に力の差を見せつけられた。試合後、伊藤麻緒主将や山崎ひなのら3年生たちは、晴れ晴れとした表情を見せ、2年生の藤村若奈は、再びこの地へ戻ってくることを誓った。

富士見の選手たちは、前年の女王に対し、勇敢に立ち向かった。第1セット。一時のリードから、次第に点差を広げられる展開だったが、13-17から山崎が左からの強烈なスパイクで3連続得点。互角に渡り合った。「緊張して自信もありませんでしたが、やっていくうちに、相手が金蘭会という意識がなくなりました」。わずかの差でこのセットを落としたが、チームは自信を深めた。

しかし、金蘭会は第2セットで2年生エース宮部愛芽世(あめぜ)を投入。攻撃の幅を広げた相手に、富士見は防戦一方となった。終盤に主将の伊藤がスパイクやブロックで意地を見せたが、力の差は歴然。伊藤は「相手は、2セット目では全然違うチームになった。対応力の高さを見て、これが強豪だと感じました」と振り返った。

ただ、全国トップ級を相手に自分たちのバレーができた満足感は、大きかった。山崎は「相手を本気にさせたかなと思ったら、少しうれしくなった」と言うと、伊藤は「ボールを呼び込んで、勝負どころで打ち切れた。相手が強かったですが、満足です」と、すっきりとした表情だった。

そんな中、終了直後に大粒の涙を流した藤村は、今大会の経験を糧にするつもりだ。「今まで3年生の存在が大きくて頼りすぎていた。今度は自分たちがチームを引っ張って、頼られるようになりたい。日本一を目指せるような練習をする」。2年生が決意を固めた。【河合萌彦】

関連するニュースを読む

雄物川5年ぶり4強ならず、東北勢すべて姿消す

雄物川対市尼崎 スパイクを止めガッツポーズする雄物川・高橋慶(中央・3番)(撮影・中島正好)

<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー)市尼崎2-0雄物川>◇男子準々決勝◇7日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

東北勢はすべて姿を消した。1日2試合のこの日、男女を通じて唯一、準々決勝に進出した男子の雄物川(秋田)はストレートで市尼崎(兵庫)に敗れ、5年ぶりの4強進出を逃した。右ひざ故障のレフトエース栗田陸主将(3年)が痛み止めを服用して踏ん張ったが、強豪の壁は厚かった。

反撃が期待された第2セット、一時は16-13とリードしたが、攻守が乱れて8連続失点。栗田主将は「相手の高さとサーブにもやられた」と涙を見せた。それでも、強烈なドライブサーブにバックアタックと大黒柱の活躍。3回戦の西原(沖縄)戦は1人で23得点。最後もチーム最多の11得点を挙げた。宇佐美大輔監督(39)は「エースですから。苦しい場面でも頑張ってくれた」とねぎらった。

現チームは昨年2月の東北新人大会・予選リーグ敗退からスタート。チーム記録に並ぶ全国4強の目標は果たせなかったが、宇佐美監督の夫人が手作りした「執念」の刺しゅう入り鉢巻きで5年ぶりの全国高校選手権勝利から2勝を挙げた。来春、東北福祉大進学予定の栗田主将は「スタメンに入ってもう1度、大きな大会で活躍したい。(鉢巻きは)後輩たちに受け継いでいきます」と、飛躍を託した。【佐々木雄高】

関連するニュースを読む

3冠狙う下北沢成徳、男子は市尼崎など4強出そろう

全日本バレーボール高校選手権 女子準々決勝 下北沢成徳対鎮西 小川良樹監督(左から2人目)の指示を聞く石川真佑(中央)ら下北沢成徳の選手たち(撮影・小堀泰男)

<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー)>◇男女準々決勝◇7日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

ベスト4が出そろった。女子で昨年の高校総体、国体に続く3冠を目指す下北沢成徳(東京)は、佐賀清和を2-0(25-14、25-17)、鎮西(熊本)を2-0(25-10、25-14)で下した。

6日の初戦(2回戦)、郡山女大付(福島)戦から3試合6セットを戦い、相手をすべて10点台に抑え込む圧勝を続けている。

連覇を狙う金蘭会(大阪)は富士見(静岡)、就実(岡山)にストレート勝ち。八王子実践(東京)、東九州龍谷(大分)も勝ち上がった。

男子は昨年の高校総体王者・市尼崎(兵庫)が松阪工(三重)、雄物川(秋田)にストレート勝ち。連覇がかかる鎮西(熊本)、清風(大阪)、洛南(京都)とともに準決勝へ進んだ。

準決勝のカードは女子が東九州龍谷-下北沢成徳、金蘭会-八王子実践、男子が鎮西-清風、市尼崎-洛南で、12日に行われる。決勝は13日。

全日本バレーボール高校選手権 女子準々決勝 八王子実践対福井工大福井 準決勝進出を決めた八王子実践のセッター籾井あき(中央)ら選手たちはスタンドの声援に応える(撮影・小堀泰男)

関連するニュースを読む

葛和監督日本航空8強ならずカミナリ一転ホトケの顔

ベスト8進出を逃した日本航空の葛和伸元監督(中央)は涙の選手たちにねぎらいの言葉をかける(撮影・小堀泰男)

<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー)>◇女子3回戦、準々決勝◇7日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

元女子日本代表監督の葛和伸元氏(64)が率いる日本航空(山梨)は3回戦で敗れ、ベスト8進出はならなかった。福井工大福井に1-2。第1セットを19-25で失い、第2セットは逆転で25-23と奪い返したが、最終第3セットは16-25で力尽きた。

6日の2回戦勝利後にはカミナリを落とした葛和監督だが、この日は別人だった。「ご苦労さま。よく頑張った。特に3年生はよくやった。この大会の経験を今後の人生に生かせるよう、一生懸命頑張ろう。1、2年生はもっともっと力をつけないといけないよ」。涙に暮れる選手たちに優しく、諭すように語りかけた。

「本当なら0-2で負けている試合。第2セットに意地を見せてくれた。今持っている力は出したと思います」。葛和監督自身、2回戦はベンチに座って指揮を執ったが、この日はコートサイドに立ちっぱなしで指示を送り続けた。それに応えるように選手たちは拾ってつなぐ粘りのバレーで強豪に立ち向かった。

4年ぶり6度目の出場。エース上島杏花は涙をこらえながら言った。「私たちにとって春高は小さい頃から憧れの大会。葛和さんとの出会いで初めて出場することができて、感謝しています」。昨年4月に就任した葛和監督は何よりもチームの一体感を重視し、「人のことを感じられる人間になれ」と指導してきた。それから10カ月、「上下関係がなくなり、学年に関係なく仲良くなれた」(上島)ことが今大会の1勝につながった。

指導者生活は30年超。初めて高校生チームを指揮する葛和監督は、充実感に満ちた表情でインタビューを締めくくった。「高校生は純粋。ただ、純粋にバレーに取り組んでいる。教えがいがあります。責任が重いし、勉強になる」。【小堀泰男】

劣勢の第3セット、タイムアウトで選手に指示を与える日本航空の葛和伸元監督(右から2人目)(撮影・小堀泰男)

関連するニュースを読む

長岡商が初戦敗退 ピンチで笑顔も橘に雪辱ならず

長岡商対橘 1セットを落とした後の第2セットを笑顔で挑む長岡商メンバー

<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー)橘2-1長岡商>◇女子2回戦◇6日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

女子の長岡商(新潟)は、初戦の2回戦で橘(神奈川)と対戦。フルセットの末、1-2で負けた。セットカウント0-1から第2セットを奪い並んだが、最後は力尽きた。昨年8月の全国高校総体(インターハイ)でフルセットで敗れている相手との全国大会での再戦となったが、リベンジはならなかった。

相手が放ったウイニング・ショットに長岡商の誰もが触ることができなかった。左サイドラインとエンドラインが交わる味方陣の奥深くでボールは弾んだ。夏に続き「春高」も、同じ相手にフルセット負け。コートを引き揚げるメンバーは悔し涙を浮かべたが、佐藤淳司監督(43)は言い切った。「『1年間で最高のバレーをしてこい』と送り出した。ベストゲームと言いたい」。コート上の選手たちは、約束事の「楽しむ」を実践。ピンチにも、笑顔だけは失わなかった。

橘とは昨年8月のインターハイで対戦しているだけに、対策は練ってきた。高さのある相手スパイクには、ブロックのタイミングを遅らせてワンタッチ。ボールのスピードを削って、レシーブから攻撃につなげた。セットカウント1-1で迎えた第3セットはポイント14-25と大差がついたが、反撃を諦める選手は1人もいなかった。リベロの堀之内彩美主将(3年)は「目の前の1点、1点に集中して楽しんだ」と話した。

長岡商選手たちの左手甲には「素人」。右手には笑顔のマークがフェルトペンで記されていた。「この大会に出場している、どの選手より、私たちは中学の実績はない。素人の気持ちでチャレンジする、という意味を込めた」と堀之内主将が説明する。夏と同じくフルセット負けも、“素人の挑戦”は夏よりも中身が詰まっていた。「楽しむという約束の中で勝負する、という精神を貫いていた。成長を感じた」。負けはしたが佐藤監督は選手たちの奮闘をほめていた。【涌井幹雄】

長岡商対橘 レフトからスパイクを放つ長岡商・枝村

関連するニュースを読む

富士見が16強、藤村の豪快スパイクで流れ乗り逆転

強烈なスパイクを放つ富士見の藤村

<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー):富士見2-1沼田>◇女子2回戦◇6日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

女子の富士見(静岡)は、2-1のフルセットで沼田(広島)を退け、3回戦進出を決めた。第1セットを落としたが、第2セットからは調子を上げ、連続得点に何度も成功。逆転で2セットを連取した。勢いそのままに、今日7日の3回戦で前回優勝の金蘭会(大阪)に挑戦する。

圧巻の逆転劇だった。富士見は1回戦同様、セットの入りでリズムに乗ることができず、相手にリードを許す展開。中盤に3連続ポイントを2度奪うなど、巻き返したが、相手の多彩な攻撃パターンが決まり、第1セットを22-25で落とした。しかし、主将の伊藤麻緒(3年)が「やっていることは合っていました」と話したように、選手たちに焦りはなかった。

「対応はできている。最後までやり通して、第2、3セットで取り返そう」と甲斐健悟監督(35)からハッパを掛けられ、コートへ散った選手たちは、第2セットから躍動。特に、WS藤村若奈(2年)が、レフトからスパイクを立て続けに決めきり、勢いづかせた。「最初は緊張しましたが、(第1セットも)良い形で打てていたので自信を持ってプレーしました。負けたくない、私がやらなきゃという気持ちでした」。

藤村の豪快なスパイクで調子に乗ったチームは、ブロックなどいろいろな形から得点を奪い、連続ポイントを重ねていった。第2セットを25-20で取り返すと、その勢いは止まらず、第3セットは25-17と大差をつけ、試合を決めた。

極度の緊張に襲われるはずの全国の晴れ舞台で、リードされながらの逆転勝利。精神面の成長を感じさせた。3回戦の相手は、前年覇者の金蘭会(大阪)。高い壁にぶち当たる。伊藤は「金蘭会のような強豪とやれるのは、全国の舞台だけなので、縮こまらないようにしたい」と、自分に言い聞かせるように話した。【和田憲明】

関連するニュースを読む