【春高バレー】東京学館新潟8強ならず 強豪鎮西に攻守で粘り接戦に持ち込むもあと1歩届かず
<バレーボール全日本高校選手権(春高バレー)男子:鎮西2-0東京学館新潟>◇6日◇男子3回戦◇東京体育館
新潟の男子代表、東京学館新潟(2年ぶり15度目)は、2年連続で春高準Vの鎮西(熊本、15年連続36度目)と接戦を演じたが、0-2で敗れ、07年以来の8強入りを逃した。
試合開始から一進一退の攻防戦。エースのOH皆木海人(3年)ら攻撃陣と、持ち前の守備力で粘った。だが、今大会注目アタッカー井坂太郎(3年)を擁し過去3度Vを誇る強豪校撃破へは、あと1歩届かなかった。それでも主力2年生が多数残る新チームへ、望みはつないだ。
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東京学館新潟は最後まで粘りを見せた。チームを41年間率い、今年3月で定年退職を迎える石山雅一総監督(65)が与えた「挑戦者!~こんにゃく魂~」のスローガンの下、まさに柔軟に鎮西に対応し、「粘り強いディフェンスからのコンビバレー」で36度の出場回数を誇る相手に真っ向勝負を挑んだ。
試合開始から激しい主導権争いを演じた。取っては取られのシーソーゲーム。そのなかで2年生セッターの相田悠一郎がクイックや左右、真ん中と使い分け、アタッカー陣も相田のトスに応えた。第1セット、20-23からはエース皆木も得点を重ね、4連続得点を奪い、逆転で先にマッチポイントを取った。だが鎮西の粘りでジュースに持ち込まれると、第1セットは25-27で落とした。
第2セットも点の取り合いだった。MB小林裕太(3年)が磨き上げてきたブロード攻撃も決まり出し、自慢のブロックも相手エースの井坂を要所で止めるなど「粘りのバレー」で食らいついた。それでもセットを奪うことは出来なかった。渡辺健太郎監督(39)は「ディフェンスは割としつこくやれていたと思いますし、攻撃もそれなりにできていた。だが鎮西が粘り強かった」と振り返った。
県3冠を達成し、乗り込んだ春高の舞台。「日本一」にこそ届かなかったが、確かな手応えもつかんだ。主将の高橋快(3年)は「残った悔いは1、2年生が春高に戻ってきて返してくれると思うので、頑張ってもらいたい」と後輩に思いを託した。新チームには今大会でエース級の活躍を見せたOH斎藤寿明ら主力だった2年生が残る。悔しさと経験を糧に、さらなる進化を遂げ、全国の大舞台に戻ってくる。【大島享也】
- 東京学館新潟対鎮西 スパイクを放つ東京学館新潟・小林(撮影・横山健太)
- 東京学館新潟対鎮西 得点を奪いガッツポーズの東京学館新潟の選手たち(撮影・横山健太)
- 東京学館新潟対鎮西 試合に敗れ涙する東京学館新潟の選手たち(撮影・横山健太)
- 東京学館新潟対鎮西 試合を終えあいさつへ向かう高橋(手前)ら東京学館新潟の選手たち(撮影・横山健太)