日刊スポーツ

パナソニック優勝 4度手術のエース清水邦広と一丸

パナソニック対JT 表彰式で笑顔のパナソニック清水(手前)(撮影・滝沢徹郎)

<バレーボール:Vリーグ男子1部プレーオフ決勝>◇第2戦◇14日◇東京都調布市・武蔵野の森総合スポーツプラザ

パナソニックが日本リーグ時代を含めて2季連続7度目の優勝を飾った。JTに3-0のストレートで快勝。

両チーム最多23得点でMVPに輝いたミハウ・クビアク、最優秀新人賞を獲得した大竹壱青らの活躍で7日の第1戦から連勝した。第3セットには右膝の大けがから復帰した日本代表でエースの清水邦広もコートに立った。リーグ連覇は03-04シーズンに5連覇を達成したサントリー以来15季ぶり。

   ◇   ◇   ◇   

清水が第1戦に続いてコートに立った。第3セット終盤に大竹と交代で入ってライトからの強打を決め、ジャンプサーブも打った。2段トスを打ち切れずにスパイクをアウトしてベンチに下がったが、客席からは温かい拍手が送られた。「この日を目標にやってきた。ただ、もっと点に絡みたかった。悔しい」。言葉とは裏腹に清水の顔に笑みが広がった。

昨年2月18日のJT戦で右膝前十字と内側側副靱帯(じんたい)断裂、半月板損傷で全治12カ月の重傷を負った。選手生命の危機に直面した清水を支えたのが同僚たち。福沢、永野、白沢らが病室で一緒に時を過ごしてくれたという。

今年2月2日のサントリー戦で349日ぶりに復帰したが感染症を起こして再離脱。この1年で4回の手術を受け、過酷なリハビリに耐えてきた。「清水さんがこの舞台のためにどれだけ努力されたかはみんな知っている」と大竹。選手たちは第1戦でフルセットの苦戦を強いられたJTを一蹴した。クビアクが硬軟織り交ぜた攻撃で流れを引き寄せ、ブロック失点は22から5に激減。大竹は強打とブロック、3本のエースで勝利に貢献した。

前回の決勝を松葉杖をつき、点滴を受けながら見守った清水。パナソニックはそんなエースと一緒に優勝を味わうために一丸で今季を戦い、15季ぶりのリーグ連覇を達成した。【小堀泰男】

パナソニック対JT 第3セット、スパイクを放つパナソニック清水(撮影・滝沢徹郎)
パナソニック対JT 優勝を決め、喜びを爆発させるパナソニック清水(奥左)ら選手たち(撮影・滝沢徹郎)

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パナソニックがJT破り2季連続V 清水邦広も出場

パナソニック対JT 第1セット、スパイクを放つパナソニック大竹(右)(撮影・滝沢徹郎)

<バレーボール:Vリーグ男子1部プレーオフ決勝>◇第2戦◇14日◇東京都調布市・武蔵野の森総合スポーツプラザ

パナソニックが2季連続6回目の優勝を飾った。JTにストレートの3-0(26-24、25-20、25-20)で勝利。7日の第1戦(名古屋)から連勝で王座を守った。

第1セット、パナソニックは24-24のジュースから大竹壱青、久原翼のアタックで先取。第2セットも12-14から4連続得点で流れをつかみ、大竹の連続サービスエースなどで制した。第3セットも効果的なサーブと多彩な攻撃で中盤にリードを広げ、右膝の大けがから復活した清水邦広も途中出場して強打を決めるなどして押し切った。

パナソニックはレギュラーシーズンを安定した戦いぶりで23勝4敗の1位。上位6チーム総当たりのプレーオフ1次リーグでは3勝2敗ながらレギュラー1位の持ち点が生きて1位となり、2季連続8回目の決勝に進んでいた。

パナソニック対JT 第1セット、スパイクを放つJT劉(左)(撮影・滝沢徹郎)

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久光製薬チーム力で女王死守、甦った“第6セット”

久光製薬対東レ ゴールデンセットで東レを下し優勝した久光製薬選手たち(撮影・中島郁夫)

<バレーボール:Vリーグ女子1部プレーオフ決勝>◇第2戦◇13日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

久光製薬が2季連続7回目の優勝を飾った。東レにフルセットで敗れて1勝1敗で並ばれたが立て直し、25点1セットのゴールデンセットを25-18で制して女王の座を死守した。レギュラーシーズン西地区を18勝2敗の1位。東西両地区8チーム総当たりのプレーオフ1次リーグでも7連勝で1位となり、8季連続の決勝に進んでいた。この日計23得点のアキンラデウォ(31=米国)がMVPに選ばれた。

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野本のレフトからの強打が決まって連覇を達成すると、選手たちは叫び声を上げて肩を抱き合った。岩坂主将、新鍋の両目は涙で濡れていた。第2戦を落として臨んだゴールデンセット(GS)。久光製薬が生き返った。

石井が振り返る。「本当に気持ちなんです。『チームとして戦い、やりきるだけ』と、みんなで目を合わせて声を掛け合いました」。フルセットの敗戦から15分間のインターバルで本来の姿を取り戻した。戦術に変化はない。サーブで重圧をかけ、ブロックとレシーブから逆襲に転じる。第1戦を3-0で制した時の戦いが、“6セット目”で甦った。

1セット平均1・8本だったブロックがGSだけで3本。岩坂が相手エース黒後を2本止め、アキンラデウォも壁になった。新鍋はサービスエースを決めた。「選手たちが気持ちを切り替えてくれた。内容より勝ったことが大きい」と酒井監督。日本代表の岩坂、石井、新鍋に米国代表のアキンラデウォ。十分な戦力を誇るが、岩坂は言った。「個の力ではなく、チームとしてつくり上げた結果です」。若い東レの勢いにのみ込まれそうになりながら、総力戦で踏みとどまった。久光製薬がまた1段、ステップを上がった。【小堀泰男】

東レを下しVリーグで優勝した久光製薬の選手たち(撮影・中島郁夫)
久光製薬対東レ 選手に胴上げされる久光製薬酒井監督(撮影・中島郁夫)

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久光製薬2季連続7回目V 女王の意地で東レに雪辱

久光製薬対東レ 選手たちに胴上げされる久光製薬酒井監督(撮影・中島郁夫)

<バレーボール:Vリーグ女子1部プレーオフ決勝>◇第2戦◇13日◇東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ

久光製薬が2季連続7回目の優勝を飾った。東レにフルセットの2-3(31-29、19-25、23-25、25-23、13-15)で敗戦。

6日の第1戦(名古屋)の雪辱を許して1勝1敗で並んだが、25点1セットのゴールデンセットを25-18で制して女王の座を死守した。。

久光製薬は今季、レギュラーシーズン西地区を18勝2敗の1位。東西両地区8チーム総当たりのプレーオフ1次リーグでも7連勝で1位となり、8季連続の決勝に進んでいた。

久光製薬対東レ ゴールデンセットで東レを下し優勝した久光製薬選手たち(撮影・中島郁夫)

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パナソニック深津「厳しい試合に」男子VリーグPO

会見に臨んだ、左からJT深津旭弘、山本将平主将、ブコビッチ監督、パナソニック川村慎二監督、深津英臣主将、山内晶大

バレーボールVリーグの男子プレーオフ決勝第2戦へ向けた会見が12日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで行われた。パナソニックとJTが14日に同会場で対戦する。

「今週もかなり厳しい戦いになる。目の前の試合に全力で、自信を持って戦っていけば問題ないと思っている。選手を信じたい」とパナソニック川村慎二監督。7日の第1戦(名古屋)をフルセットの3-2で制して2季連続6度目の優勝に前進したが、5セット中4セットが3点差以内で1度はマッチポイントを許しながらの逆転勝ちだった。アタック得点で8点、ブロック得点で9点も下回りながら、JTのサーブミスに助けられた。それだけに「ミスが分岐点になる。ミスを少なくという確認はしてきた」と、より集中力を高めて決戦に臨む。

JTブコビッチ監督は十分な手応え持って逆転を狙う。「先週の試合は負けはしたが、自分たちの良さを見せることができた。ミスを少しでも減らせればチャンスはある。選手の目を見ても自信を持っていることが分かる」と4季ぶりの優勝へ1歩も引かない構えだった。

決勝は2試合制で、パナソニックが連勝ならば優勝。JTが勝って1勝1敗になった場合は1セット25点のゴールデンセットが行われる。

パナソニック深津英臣主将 厳しい試合になるのは分かっているが、我々は開幕当初から目の前の1試合、目の前の1球に全員で全力を尽くすことを約束している。最後まで自分たちのバレーボールを追求したい。

パナソニック山内晶大 受け身にならずに積極的にプレーして、楽しみながら自分たちのバレーができればと思っている。

JT山本将平主将 自分たちのベストを尽くすことが大事になる。見ていただけるファンのみなさまにバレーボールって楽しいと思ってもらえるプレーをしたい。

JT深津旭弘 いつも通りのJTのバレーができるように声を掛け合っていく。ミスに対してももどうとらえていくかが大事になる。

照れながらも決勝第2戦での健闘を誓い合う深津兄弟。JTの兄旭弘(左)とパナソニックの弟英臣(撮影・小堀泰男)

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久光石井優希、東レ黒後愛らPO決勝第2戦へ決意 

決勝第2戦を前に会見に臨んだ、左から東レ黒後、堀川主将、菅野監督、久光製薬・酒井監督、岩坂主将、石井(撮影・小堀泰男)

バレーボールVリーグ女子プレーオフ決勝第2戦へ向けた会見が12日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで行われた。久光製薬と東レが13日、同会場で対戦する。

久光製薬は6日の第1戦(名古屋)に3-0で快勝。ブロックとレシーブで東レの攻撃を封じ込み、2季連続7度目の優勝に王手をかけている。酒井新悟監督は「特別な準備はしていない。先週の試合を分析し、選手のコンディションを整え、気持ちを高めることに主眼を置いて調整してきました。チーム一丸となって明日の試合に勝ちきりたい」と淡々としたコメントに意気込みをこめた。

一方、7季ぶり5度目の優勝を目指す東レの菅野幸一郎監督は「実際に力の差はあると思っている。ただ今季最後の試合ですし、最高の試合をしたい。自分たちの力を知り、相手の力を知った上で、強い執念で勝ちきりたい」と逆転へ意欲をのぞかせた。

決勝は2試合制で、久光製薬が連勝ならば優勝。東レが雪辱して1勝1敗になった場合は1セット25点のゴールデンセットを戦って決着をつける。

久光製薬・岩坂名奈主将 チームの誰ひとりとして(前回と)同じような試合展開ができるとは思っていません。今季最後の試合になるので、最後まで気を引き締めて相手にスキを見せないようにしたい。

久光製薬・石井優希 今季の集大成としてすべてを出し切るだけ。楽しみながら頂点を取れるよう頑張ります。

東レ堀川真理主将 今季積み上げてきたもの、練習してきたことを出し切るだけ。選手、スタッフ、東レが1つとなって戦いたい。

東レ黒後愛 東レらしい自分たちバレーをして、会場に足を運んでくださるみなさんに面白い、バレーをしてみたいと思ってもらえるような試合をしたい。

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Vリーグ1部・東京五輪へ向けシーズン早期終了計画

イベントで登壇してVリーグをPRしたV1各チームの選手たち(2018年10月9日撮影)

バレーボールのVリーグ1部が日本代表強化のため、2020年東京オリンピック(五輪)前の19~20年シーズンを通常より早く終了する計画であることが10日、関係者への取材で分かった。

女子は1月末、男子は2月末に終わる異例の日程となる。今季は女子が4月13日、男子は同14日がリーグ最終日。日本は男女とも開催国枠で五輪に出場できる。

関係者は「五輪で好成績を出すためにバレー界が一体となって取り組む」と話している。

シーズン開幕を早めるほか、プレーオフ期間を短縮。例年は12月開催の全日本選手権はリーグ終了後の3月に繰り下げる。五輪に向けた代表の長期強化合宿などを行うため、日本バレーボール協会からVリーグ機構に早期終了の要請があった。リオデジャネイロ五輪が開催された16年は3月中旬にリーグが終了し、5月中旬から世界最終予選兼アジア予選が行われた。

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パナソニックが先勝、2季連続6度目の優勝に王手

<バレーボール:Vリーグ男子1部プレーオフ>◇7日◇名古屋市・武田テバオーシャンアリーナ◇決勝第1戦

パナソニックがJTをフルセットの3-2(25-22、17-25、23-25、33-31、16-14)で破り、2季連続6度目の優勝に王手をかけた。

決勝は2試合制で行われ、パナソニックは14日の第2戦(東京都・武蔵野の森総合スポーツプラザ)で連勝すれば優勝が決まる。1勝1敗になった場合は25点1セットのゴールデンセットで決着をつける。

「兄弟対決というより、JTさんに勝ちたいという、その思いで頑張りました」。熱戦を制したパナソニックのセッター深津英臣(28)は、勝利インタビューに淡々と答えた。バレーボール界で知られる深津3兄弟の三男。長男の旭弘(31)はJTのセッターで、次男で豊田合成のコーチを務める貴之さん(30)はスタンドから兄と弟の優勝をかけた戦いを見守っていた。

言葉とは裏腹に兄を意識したのか、決勝の緊張感からか、英臣のトスさばきにはいつものようなバリエーションが見られなかった。ミドルを使えず、攻撃がオープンに偏った。JTのサーブにレシーブが乱れたことも影響した。攻撃陣がブロックにつかまって22失点。これが苦戦の要因になった。

3兄弟の中で一番の負けず嫌いという。「来週も苦しい展開になると思う。どんな試合になっても自分たちのやることを変えずに、目の前の1点を取りにいきたい」と英臣。旭弘とともに19年度の日本代表にも登録されている。日本トップレベルの兄弟セッター対決は、14日に第2ラウンドを迎える。

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東レがストレート負け、第2戦へ立て直し図る

<バレーボール:Vリーグ女子1部プレーオフ>◇6日◇名古屋市・武田テバオーシャンアリーナ◇決勝第1戦

6季ぶりに決勝に進んだ東レが久光製薬に0-3(21-25、13-25、25-27)でストレート負けした。準決勝のJT戦で第1戦を落としながら追いつき、ゴールデンセットで逆転した勢いも通じなかった。

久光製薬にサーブで崩され、攻撃が乱れた。高卒1年目で正セッターに定着した関菜々巳(19)のトスも微妙に揺れた。アタッカーとのコンビが合わず、思うように得点が奪えない。黒後愛(20)もクラン(31=スロバキア)の不調をカバーしきれなかった。第3セットには男子代表・石川祐希(23)の妹で、東京・下北沢成徳高から今月入社したばかりの真佑(18)の3連続得点などで一時リードを奪ったが、及ばなかった。

この日コートに立った主力の大半が20歳前後の若手選手。第2戦へ1週間で立て直しを図る。

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久光製薬エース石井「勝ち切れてよかった」連覇王手

<バレーボール:Vリーグ女子1部プレーオフ>◇6日◇名古屋市・武田テバオーシャンアリーナ◇決勝第1戦

久光製薬が優勝に王手をかけた。東レに3-0(25-21、25-13、27-25)でストレート勝ち。

ブロックとレシーブが機能して相手の攻撃を抑え込み、エースの石井優希(27)を中心に攻撃陣が着実に得点を積み上げて快勝した。

8季連続の決勝進出、前回に続く連覇を目指す久光製薬の強さが際立った。アタックでチームトップの15得点をマークした石井はニッコリ笑顔で言った、「この試合に合わせてしっかり準備してきました。スタートから勢いに乗って、勝ち切れてよかったです」。

8チーム1回戦総当たりのプレーオフをトップで通過して決勝を決め、先週行われた準決勝での東レの戦いぶりをじっくり分析した。ポイントは得点源のクラン(31=スロバキア)と黒後愛(20)をどう止めるか、だった。

サーブで崩し、ブロックでプレッシャーをかけ、粘り強く拾って逆襲-。トータルディフェンスを重視する戦略がピタリとはまった。特にクランをブロックで徹底マークし、決定率を26・7%にまで削り取った。黒後はサーブで狙い打ちして揺さぶった。東レの攻撃を封じてボールをつなぎ、石井、アキンラデウォ(31=米国)、新鍋理沙(28)らがオープン、ミドルから多彩な攻撃でポイントを重ね、最後まで流れを手放さなかった。

ブロック、サーブでの得点は合計14を数え、同1の東レを圧倒した。「セットの入りをしっかりして、サーブで主導権を握ることができた」と酒井新悟監督(49)。これまではスロースターターでセット序盤にリードされるケースも多かったが、この日は立ち上がりから連続得点で突き放した。第3セットは終盤に一時4点のビハインドも再逆転するなど、チームの完成度も上がっている。

決勝は2試合制で、13日の第2戦(東京都・武蔵野の森総合スポーツプラザ)で連勝すれば2季連続7度目の優勝が決まる。1勝1敗なら25点1セットのゴールデンセットで決着をつけるが、酒井監督は「今日の試合もしっかり分析して、コンディションをもう1度整えて来週に臨みたい。まだ、終わっていませんから」。久光製薬にスキは見当たらない。

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久光製薬V王手、東レにストレート勝ち Vリーグ

<バレーボール:Vリーグ女子1部プレーオフ>◇6日◇名古屋市・武田テバオーシャンアリーナ◇決勝第1戦

久光製薬が優勝に王手をかけた。6季ぶりの決勝に臨んだ東レに3-0(25-21、25-13、27-25)でストレート勝ち。ブロックとレシーブが機能して相手の攻撃を抑え込み、エースの石井優希(27)を中心に攻撃陣が着実に得点を積み上げて快勝した。

決勝は2試合制で行われ、久光製薬は13日の第2戦(東京都・武蔵野の森総合スポーツプラザ)で連勝すれば2季連続7度目の優勝が決まる。1勝1敗になった場合は25点1セットのゴールデンセットで決着をつける。

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石川祐希苦難シエナでつかんだ自信、新入社員に届け

石川祐希はデサントの新入社員に祝辞を送った(撮影・小堀泰男)

バレーボール男子日本代表のエース石川祐希(23)が4日、アドバイザリー契約を結ぶデサントの東京オフィスを訪れ、イタリア・セリエA(1部リーグ)シエナでのシーズンを報告し、同社の新入社員に対して祝辞を贈った。

「これからいいことばかりではなく、苦しくつらいこともあると思いますが、それをチャンスだと思って何にでもチャレンジしていってください」。石川の祝辞は直近の実体験に基づいた説得力のあるものだった。

プロ選手としての1年目、在籍したシエナは3勝23敗で14チーム中13位に終わり、1シーズンでの2部降格が決まった。それでも苦しい戦いの中、チームに貢献することを常に念頭に置いてコンディションを維持し、全26試合にスタメン出場し、リーグ12番目の376得点を記録。常に結果が求められるプロとして感じた思い、手に入れた自信を自分と同世代の新入社員に届けた。

3月24日にシーズンを終え、29日に帰国。その後は地元の愛知県に戻って関係者へのあいさつ回りをしながら疲れをいやしてきた。1日には日本協会が発表した19年度の日本代表登録メンバーに順当に名を連ね、今後は5~7月のネーションズリーグ(世界各国)、9月のアジア選手権(テヘラン)、10月のW杯(福岡、広島、長野)と日の丸を背負った戦いが続く。

「東京五輪の前年で、結果が出ないと僕たちも見ている方も(五輪が)イメージできないと思う。内容よりも結果ですが、内容がよくなければ勝てませんから」。石川は代表活動スタートを前に、主力としての責任感をコメントに詰め込んだ。なお、石川は帰国時に来季所属チームについて海外と国内の両方の可能性を持って検討すること明かしている。

石川祐希(前列中央)はデサントの新入社員に囲まれてガッツポーズ(撮影・小堀泰男)

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金蘭会・宮部、18歳石川が女子バレー代表初選出

金蘭会・宮部愛芽世(奥)(2018年1月7日撮影)

日本バレーボール協会は1日、ことしの日本代表登録選手女子28人、男子24人を発表し、女子は全日本高校選手権2連覇に貢献した大阪・金蘭会高3年の宮部愛芽世、今春東レ入りの18歳、石川真佑が初めて選ばれた。男子は石川祐希(シエナ)、柳田将洋(ルビン)らが入った。石川はきょうだいそろっての選出となった。

女子は2012年ロンドンオリンピック(五輪)銅メダルの荒木絵里香(トヨタ車体)や黒後愛(東レ)、男子は08年北京五輪代表の福沢達哉、清水邦広(ともにパナソニック)もメンバー入りした。

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JT小野寺「悔しい思い晴らせた」4季ぶり決勝進出

JT対東レ 第3セット、得点を決めたJTトーマス・エドガー(右)は小野寺大志と肩を組んでガッツポーズ。手前はリベロ井上航、左は劉力賓(撮影・小堀泰男)

<バレーボール:Vリーグ男子1部プレーオフ>◇31日◇川崎市とどろきアリーナ◇準決勝第2戦

JTが東レを3-1(25-19、25-22、20-25、28-26)で下して30日の第1戦から連勝、4季ぶりの決勝進出を決めた。エースのトーマス・エドガーが1人で35点を挙げる一方、ブロックとレシーブが機能して相手攻撃陣を抑え込んだ。新装リーグの王座をかけてパナソニックと4月7日(名古屋・武田テバオーシャンアリーナ)、14日(東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)に2試合制で対戦する。

守り勝ちだった。JTが的確なブロックとレシーブで東レの攻撃力をそぎ落とした。攻撃でも両輪のエドガー、劉力賓がともにブロックで5得点。安永拓弥、小野寺大志のミドルブロッカー陣もプレッシャーをかけ続け、相手のスパイクコースを限定し、ミスを誘った。第1戦では東レのルジェ・アントニン、アウン・トゥにスパイクで計50点を許したが、この日は38点。チームのブロック得点は15を数えた。

「ブロックがカギになると思ってプレーした。去年の悔しい思いを晴らせてよかった」と小野寺。1年前の準決勝で豊田合成に先勝しながら逆転負けした屈辱も晴らした。第4セット、相手の返球をお見合いして先にセットポイントを許したが、その直後に小野寺がミドルから打ち抜いて嫌な流れを止め、再逆転への流れをつくった。このセットで決着をつけ、第1戦に続くフルセットマッチを阻止した。

優勝した14-15シーズン以来の決勝進出。セッター深津旭弘は言った。「決勝にふさわしいと思ってもらえるプレーをすることが大事。決勝に進んだだけで何も得られないこともある。安心している場合じゃない」。4季ぶりのリーグ制覇へJTがパナソニックに挑む。

JT対東レ 連敗で決勝進出を逃した東レの選手たちはコートに座り込んでJTの勝利インタビューを聞く(撮影・小堀泰男)

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東レがフルセットの末にJTに敗れる「悔しい結果」

<バレーボール:Vリーグ男子1部プレーオフ>◇30日◇川崎市とどろきアリーナ◇準決勝第1戦

バレーボールVリーグ男子1部のファイナル3第1戦は30日、川崎市とどろきアリーナで行われ、東レがJTにフルセットの末、敗れた。

第2セットと第4セットを奪い、最終セットに持ち込んだが、及ばなかった。小林敦監督は「予想通りタフなゲームになったが、最後は勝ち切れず、悔しい結果となってしまった。まだ終わったわけではないので、気持ちを切り替えて第2戦に臨みたい」とコメントした。31日の第2戦でJTを退け、直後の1セット25点のタイブレーク(ゴールデンセット)にも勝てば、4月7、14日のファイナル(対パナソニック)進出が決まる。

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JTブコビッチ監督「タフな試合」連勝で決勝目指す

JT対東レ 第3セット、ライトからの強打を決めたJTのトーマス・エドガー(左から2人目)と好レシーブでつないだリベロ井上航(背番号10)はバンザイポーズで喜びを表す(撮影・小堀泰男)

<バレーボール:Vリーグ男子1部プレーオフ>◇30日◇川崎市とどろきアリーナ◇準決勝第1戦

JTが東レを3-2のフルセット(25-21、25-27、28-26、23-25、15-13)で振り切って先勝した。31日の第2戦でJTが連勝すれば決勝進出。東レが雪辱して1勝1敗になった場合は、試合後に1セット25点のゴールデンセットが行われる。準決勝を勝ち上がったチームが4月7日、14日の決勝(2試合制)でパナソニックと対戦する。

取って取られてのクロスゲームを制したJTブコビッチ監督(モンテネグロ)は、大きく息を吐き出しながら言った。「予想した通りのタフな試合。実力差がないし、お互いに手の内を知り尽くしているからね」。レギュラーシーズンは1勝2敗と負け越したが、上位6チームによるプレーオフでは勝ち、これまでの対戦成績はまったくの互角だった。

JTのエドガー(オーストラリア)劉力賓(中国)に対して東レのアントニン(フランス)アウン・トゥ(ミャンマー)。外国人同士がノーガードで打ち合う中、勝負を分けたのはミドルブロッカー陣の決定力だった。安永拓弥、小野寺大志が勝負どころで速攻、ブロックで得点を挙げ、試合の流れを最後まで手放さなかった。2人合わせて23点。東レのミドル陣の17点を上回り、ブコビッチ監督も「安定した、いいパフォーマンスだった」と評価した。

前回の準決勝では豊田合成に先勝しながらタイにされ、ゴールデンセットを落として涙をのんだ。セッター深津旭弘は「ギリギリの試合で勝てたことは大きい。明日も勝ち急がず、1点1点を積み上げる気持ちで戦いたい。明日3セット取って初めて勝ちですから」。JTが王手から一気に決勝進出を決める。

JT対東レ フルセットの熱戦を制した瞬間、JTの深津旭弘(右)は歓喜の絶叫。トーマス・エドガー(右から2人目)はバンザイで小野寺大志(同3人目)山本将平(同4人目)と抱き合う(撮影・小堀泰男)

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バレー石川イタリアで手応え、来季は国内でプレーも

イタリアでのシーズンを終え、成田空港に帰国した石川祐希は報道陣の質問に答える(撮影・小堀泰男)

バレーボール男子日本代表のエースで、イタリアでプロ1年目を戦った石川祐希(23)が、来季は日本国内でプレーする可能性があることを明らかにした。

セリエA(1部リーグ)シエナでのシーズンを終えた石川は29日に帰国し、成田空港でこう語った。「来季ですか? オリンピック(五輪)の前なので日本、海外の両方の可能性を考えています。日本協会の話も聞きながら判断したいと思っています」。

石川は中大在学時代に部の活動とイタリアでのプレーを両立。同大を昨年3月に卒業後、プロ選手としてシエナと契約した。昨秋からのシーズンは今月24日に終了したが、「結果については満足できません。負けて帰ってきたんですから」。チームは3勝23敗と大きく負け越して14チーム中13位に終わり、2部降格が決まった。

ただ、低迷したチームにあって中心選手としての地位を確立したことには手応えも感じている。チームでただ1人、全26試合にスタメン出場。111セットでリーグ12番目の376得点を記録した。アタックだけでなく、ブロックやサーブレシーブの安定感も増した。

慢性的な膝、腰の痛みに悩まされていたが、昨春から夏にかけて治療、リハビリに専念したことで解消した。「コンディションを維持し、全試合スタメン出場という、自分のやるべきことは果たせました」。食事と体のケア、筋力強化に取り組んだことで、シーズンを終えて体重が2キロ増の87キロになったという。

20年東京五輪を前に今年10月には国内でワールドカップ(W杯)が開催される。昨年の世界選手権(イタリア・ブルガリア共催)で「ベスト8相当」の目標を掲げながら1次リーグで敗退しただけに、代表エースとしての責任も感じている。「結果を出さなければならない。五輪のためにもW杯で上位に入ることが最低ラインになると思う」と言葉に決意をにじませた。

世界最高峰セリエAで経験を生かして、万全の状態で東京五輪へ。スケールアップした石川のプレーがW杯後、この秋から国内リーグで見られるかもしれない。

イタリアでのシーズンを終え、成田空港に帰国した石川祐希(撮影・小堀泰男)

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東レがファイナル3進出王手「粘り強い戦いできた」

第3セット、高橋(手前右)のブロックポイントに沸く東レの選手たち

<男子バレーボール・Vプレミアリーグ:東レ3-2豊田合成>◇ファイナル6◇23日◇東京・大田区総合体育館

東レが豊田合成を下し、「ファイナル3」進出に王手をかけた。小林敦監督(45)は「先行される難しい展開が多かったが、最後まで諦めず粘り強い戦いができた」と勝因を分析。フルセットの接戦を制した選手たちをたたえた。

ミドルブロッカー(MB)高橋健太郎(24)が、貴重な2ポイント獲得の原動力となった。2-2の最終第5セット。高橋のブロックポイントを契機に計4本を決め、豊田合成を振り切った。MB富松崇彰(34)の負傷の影響でチャンスが巡ってきている成長株は、両軍最多の5セット計6本のブロックを記録。「(試合)中盤以降にブロックが出たことは成長。チームのプラスになれて良かった」と、白い歯を見せた。

鬱憤(うっぷん)を晴らす活躍だった。「ファイナル6」の初戦から3試合を終え、チームのブロック決定本数は1セットあたり1・62本。6チーム中最下位だった。高橋は「周りからも言われていたし、自分自身もしびれを切らしていた」。第3セット中盤からリードブロック(相手のトスを確認してから跳ぶ)に変更した機転も功を奏した。

今日24日の最終戦は堺と対戦する。勝てば、上位3位以内が確定。指揮官は「明日のゲームに向けてコンディションを整えたい」と言えば、高橋も「しっかり『ファイナル3』に進みたい」と言った。気の緩みはない。勝って、2季ぶりの優勝へ前進する。【前田和哉】

第5セット、相手のスパイクをブロックする東レの高橋(奥右)とルジェ

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東レがフルセットで惜敗「大変悔しい結果」監督

バレーボール・V1リーグ男子ファイナル6が9日、このはなアリーナ(静岡市駿河区)で開幕した。

東レは2-3でJTにフルセットで敗れた。最終セット途中まで12-10とリードしたが、終盤に連続でブロックポイントを許すなど、14-16で力尽きた。

小林敦監督(44)は「どちらが勝ってもおかしくないゲームを取り切れず、大変悔しい結果となった。ブレークを続けることができなかったのが大きな敗因」とコメントした。第2戦は16日、丸善インテックアリーナ大阪でパナソニック(レギュラーラウンド1位)と対する。

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竹下佳江監督率いる姫路、2連勝で悲願V1へ大前進

戦況を見守る姫路の竹下佳江監督(左)(撮影・松本航)

<女子バレーボール・V2リーグ:姫路3-0GSS東京>◇3日◇ファイナル6◇兵庫・ウインク体育館

元日本代表セッターの竹下佳江監督(40)率いる「ヴィクトリーナ姫路」が、V2(Vリーグ2部)上位6チームで戦う「ファイナル6」で2連勝を飾った。

地元姫路での今季最終戦で3-0(25-23、26-24、25-13)とストレート勝ち。レギュラーラウンド首位通過で得た5点に加えて「3-0もしくは3-1での勝利(3点)」による2連勝で、勝ち点を11とした。

残り3戦でトップを守ればV1(1部)自動昇格決定。2位となればV1チームとの入れ替え戦に進む。

1、2セット目はミスで流れをつかめない展開が続いた姫路だが、要所で元ブラジル代表のスエレ・オリベイラ(31)、19年度の入団が内定する貞包(さだかね)里穂(22=東海大)の両アウトサイドヒッターらが躍動。竹下監督は「昨日(初戦)より硬さはとれた。1ポイントも無駄にできないというのは、うちのチームも分かっている」と表情を引き締めた。

悲願のV1昇格へ、また1歩前進だ。姫路は16年3月に日本初の女子プロバレーボールチームとして誕生。12年ロンドンオリンピック(五輪)で女子日本代表を28年ぶりの表彰台となる、銅メダルに導いた真鍋政義ゼネラルマネジャー(GM=55)が中心となり、08年北京五輪代表のセッター河合由貴主将(29)ら、プロ契約3選手からスタートした。

この日の試合後には河合が「3年前にはV2のレギュラーラウンドで首位など、考えられなかった」と本音を口にした。それでも地域でのバレーボール教室などで「たくさん応援してくれる」とバレー熱の高まりを実感する毎日といい「コンビニに行っても、声を掛けてくれるようになった」。ファイナル6を翌日に控えた今月1日にも、住民から「明日、頑張ってね」と声をかけられたといい「そういう方々のためにも結果を残したい」と明るい口調で意気込んだ。

竹下監督は18年2月1日に第2子を出産。かねて「女性のためのチーム」と口にしてきた真鍋GMらが産休を推進し、指揮官は同年1~8月まで現場を離れた。今も子育てと指導を両立する竹下監督が復帰後、初めてVリーグを戦ったチームは、レギュラーラウンド17勝1敗。当初見えた「相手に流れを渡したら、そのまま返ってこなかった」(竹下監督)という弱点も、専門家によるメンタル面の講義などを通して、劣勢時に前向きな言葉をかけ合うことで改善されてきた。

すでに主力として躍動する貞包は「『姫路から世界へ』という目標に向かって頑張っているのを、大学から見ていて(入団を)決めました。助けてもらっていることが多いけれど、その中で思いっきりプレーさせてもらっている」と充実感を口にする。

最年長35歳のミドルブロッカー高木理江から、内定選手までが一体となった現在のチーム。真価が問われる残り3戦へ、姫路がギアを上げていく。

「ファイナル6」での2連勝を振り返る姫路の竹下佳江監督(撮影・松本航)
仲間に指示を出す姫路のセッター河合由貴(左)(撮影・松本航)

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Vリーグ3部サフィルヴァ北海道がファイナル進出

スパイクを打つサフィルヴァ北海道の河西(撮影・奥村晶治)

バレーボール全国6人制総合男女優勝大会東部決勝リーグは24日、札幌・東海大札幌体育館で行われた。

来季からVリーグ男子3部に参入するサフィルヴァ北海道が2戦して1勝1敗、リーグ戦6勝2敗で準優勝。東西の上位2チームで争うグランドチャンピオンマッチ(3月9日、大阪)に初めて進出した。

第1試合で三菱UFJ銀行を3-2で下し、第2試合は千葉に2-3で惜敗。ともにフルセットにもつれ込んだ。青島賢司主将(30)は「まだ若いチーム。優勝できず、甘さや未熟さを感じるが、去年3位から順位を上げファイナル進出がかなったことは素直に喜びたい」と話した。

16年に総合スポーツクラブ、サフィルヴァ北海道のバレーボール部門として創設。昨年10月、各種大会の成績などでVリーグ参入が承認された。当初3人から、現在は23~38歳の22人が在籍する。職種は約半数が小中学校の教諭。練習時間は限られるが、エース河西智洋(27)は「課題はたくさんあるが、その分やりがいもある」。実業団、クラブの日本一を決めるファイナルへ、青島主将は「関西の強豪とぶつかって、チームが全国でどの位置にいるか確かめたい」と気持ちを高ぶらせた。【奥村晶治】

準優勝したサフィルヴァ北海道の選手(撮影・奥村晶治)

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バレー柳田将洋が治療で帰国…靱帯損傷、亀裂骨折も

柳田将洋(2018年9月13日)

バレーボール日本男子代表で主力の柳田将洋が所属するポーランド1部リーグのルビンは20日、柳田が左足首を痛めたため帰国して治療すると発表した。靱帯(じんたい)を損傷し、亀裂骨折も生じているという。

26歳の柳田はインスタグラムに「これからはまた先のことを見据え、次のステージで絶対にコートに戻ってきます」と記した。

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東レ4連勝でファイナル進出「次の週も勝つ」監督

東レの小林監督

バレーボール・V1リーグ男子5位の東レは17日、富山・氷見市ふれあいスポーツセンターで大分三好と戦い、3-1で今季初の4連勝を飾った。

勝ち点を46(15勝10敗)に増やし、レギュラーシーズン6位以内が進むファイナルステージ(3月9日開幕)進出を決めた。小林敦監督は「ファイナル6進出は確定しましたが、1つでも高い順位につけたいので、次の週も勝ち続けたい」とコメントした。

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清水桜が丘が初V 女子島田商V2 静岡高校バレー

初優勝を決めて喜ぶ清水桜が丘の選手たち

<静岡県高校新人バレーボール兼県高校バレーボール選手権>◇11日◇静岡・このはなアリーナ◇男女決勝

男子は清水桜が丘が、聖隷クリストファーを2-0で退け、初優勝を飾った。

エース山田大貴主将(2年)が、チーム最多25得点の活躍。自身3度目の県大会決勝で悲願の県頂点に立った。女子は島田商が、浜松市立に2-0のストレート勝ち。大会2連覇を果たした。スタメンでただ1人の2年生・遠藤彩萌(あやめ)主将が、チームをけん引した。今大会4強以上の男女各8校が、東海選抜大会(3月16日開幕、岐阜)に出場する。

エースが決めた。マッチポイントで、山田はレフトから高い打点でボールをたたき、聖隷クリストファーのコートに突き刺した。「最後は自分で気持ちよく決めようと、思い切り腕を振りました」。昨年の新人戦、春高予選と2度の準優勝。遠かった県頂点の座を3度目にして手に入れ、「『やっと優勝できた』という達成感と安心感が強いです」と笑顔で話した。

昨年11月、この日と同じ会場で行われた静清との県大会決勝に0-3で敗れた。「3セット目は何もできなかった。大勢の人の前で、恥ずかしさと悔しさでいっぱいでした」。新チームでは主将に就任。メンバーの前で「もう、あんな思いはしたくない」と話し、強い気持ちでチームを引っ張る決意を固めた。

それ以来、「自分で決める」と自らを追い込んでいた姿勢を変えた。「仲間を信頼するようにして楽になった。自分が落ち着いてやれば、みんなも落ち着く。仲間が安心できるような主将を目指します」。

ずっと勝てなかったコートでの初勝利で、夏の高校総体や冬の春高出場へ向け弾みをつけた。頼れる主将は「過信はダメですが、自信にはなった。全国出場を目指して頑張っていきたい」と気を引き締めた。【河合萌彦】

2連覇を果たし、笑顔がはじける島田商の選手たち

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静岡・西遠女子は2人の主将でV目指す 新人バレー

全体に目を配りチームをまとめる西遠女子の吉田

県高校新人バレーボール大会が明日2日、浜松工体育館ほかで開幕する。女子の西遠女子(西部3位)は、チーム主将の吉田虹歩(ななほ=2年)とゲーム主将の鈴木みこと(2年)の2人のリーダーがチームを引っ張り、上位進出を目指す。

西遠女子の吉田と鈴木は、お互いを補いながらチームを引っ張っている。吉田が「みことは経験豊富で、試合中も何をすれば良くなるかの指示が出せる。私にはないことなので、頼りになる」と言うと、鈴木は「虹歩はまじめで一緒に考えてくれる。プレーにも思い切りさがあるので、心強い存在です」と話した。

メンバーはわずか8人。現チームは昨年6月から始動し、春高予選で8強入りした。吉田は「準々決勝で島商に負けましたが、強豪相手にここまでできるんだと自信になりました」。しかし、優勝を目指した1月の地区大会では、準決勝で浜松商に0-2と完敗。その試合を鈴木は「レシーブでのミスが多く、相手にいいようにやられた」と振り返り、吉田は「全員のレシーブ力を高めて、1プレーへの執念を強めたい」と力を込めた。

昨年は新人戦、県総体、春高予選のすべてで準々決勝敗退。ベスト8が壁となっている。吉田は「まずはそこを越えたい。今大会は駿河総合や富士見が同じブロックにいますが、優勝だけを目指していきたいです」。鈴木は「自分たちは小柄なチームですが、工夫して得点し、大きな相手を倒したい」と意気込んだ。

献身的なプレーでチームを引っ張る西遠女子の鈴木
両手で西遠のSを示す西遠女子の選手たち

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静岡大成・渡辺主将初の県制覇へ「地道なバレーを」

強烈なジャンピングサーブを武器とする静岡大成の渡辺

県高校新人バレーボール大会が2日、浜松工体育館ほかで開幕する。男子では静岡大成(中部2位)が、渡辺訓嗣(さとし=2年)主将を中心に、創部15年目で初の県頂点を目指す。

静岡大成の渡辺は、2年連続で春高予選4強入りした前チームを超えるべく、日々の努力を重ねている。「1つ上の代はみんな上手でしっかりしていた。現チームは技術力が劣るので、団結力を高め、地道なバレーを心がけています」。

これまでに、チーム事情でさまざまなポジションをこなしてきた。1年時はサイド。持ち味のバネを生かしたスパイクでチームに貢献した。1年冬に腰の疲労骨折をしたことでセンターにコンバート。それまでと違う役割を求められたが、反復練習を繰り返して適応した。昨年12月からはセッターを務めるが、「視界が全然違うので最初はうまくできなかった。地区準々決勝の静岡農戦からよくなってきた」と手応えを感じ始めている。

県制覇を目指す上で、3年連続春高出場の静清など、超えるべき強敵は多い。中でもユース日本代表・山田大貴(2年)を擁する清水桜が丘への意識は強い。「背の高い選手が多く、地区決勝ではボコボコにされた。山田とは仲が良いですが、彼のスパイクをブロックして勝ちたいです」。高校入学時から全国大会出場を目指してきた渡辺は「目標に向けて弾みをつけるためにも優勝したい」と力を込めた。

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東レ快勝で5位浮上「いい感じでチームを回せた」

ポイントを奪い歓喜する東レの藤井(右端)

<V1リーグ男子:東レ3-0VC長野>◇20日◇静岡・草薙総合運動場体育館◇観衆620人

東レが3-0のストレートでVC長野を下した。日本代表セッター藤井直伸(27)が攻撃陣をけん引。巧みなトスワークで的を絞らせず、最下位に沈む相手から着実に勝ち点3を積み上げた。「多くの選手が出場して勝てた。いい感じでチームを回せました」と手応えを示した。

6得点の米山裕太(34)は今季2度目の先発出場。ブロックアウトを奪うなど、巧みなプレーを見せた。「相手がどこに打ってくるかわからないよう(スパイクを)工夫しています」と、ベテランの味を出した。

第2セット途中から出場した落合一貴(25)も躍動。6得点を決めた。「先輩たちが、やりやすい雰囲気をつくってくれました」。しかし満足することなく、アタック決定率46・2%にとどまった点を課題に挙げた。「空いたコースへ素直に打ってしまった。強弱やタイミングなど、変化をつけたい」と反省した。

2連勝で5位に浮上。レギュラーラウンド6位以内が進むファイナルステージに、1歩近づいた。次戦は26日に堺と対する。小林敦監督(44)は「ファイナルに向け、勢いを加速していきたい」と力を込めた。【古地真隆】

スパイクを打つ東レの落合(右)

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仙台商ストレート勝ちで白星発進 宮城高校バレー

仙台商対仙台 第2セット中盤、仙台商は鈴木が時間差攻撃を決める

<宮城県高校バレーボール新人大会>◇19日◇角田市総合体育館ほか◇男女1、2回戦

男子では、2回戦から登場の仙台商が仙台に2-0でストレート勝ちし、今年初公式戦を白星発進した。

仙台商が地力の違いを見せ、県王座奪還にのろしを上げた。第1セットは16点差、第2セットは8点差で1度もリードを許さずに快勝。それでも千葉伸次監督(52)は「(初公式戦の)1回目は(練習の)発表会だが、プランがなさ過ぎる。チームの約束事も守り切れていない」と引き締めた。

中学時以来のセッターにセンターからコンバートされた寺島慎梧(2年)とリベロ篠沢幸絃(1年)を含む主力5人が昨年からのレギュラー。リベロを除く先発の平均身長は約178センチと高さはない。寺島は「速攻中心に組み立てたい。ブロックも武器にしたい」と、183センチの長身を生かしたトスワークで司令塔の役割をこなす。

名取一中からの後輩、鈴木晴之(1年)もレフトエースに名乗りを上げた。左攻撃に加え、中央からの時間差で相手ブロックをほんろうした。同校OBの兄智之さん(仙台大1年)はリベロで活躍した。鈴木は「レシーブも大事にしたい。東北高校の時代にはさせない」。昨年10月、全日本高校選手権の県代表決定戦で東北に6連覇を阻まれたが、今夏の県高校総体で8連覇から全国コート返り咲きを誓った。【佐々木雄高】

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東レ高橋「練習通りに」5試合ぶり先発で勝利に貢献

ブロックに飛ぶ東レ高橋(左)

<バレーボールV1リーグ男子> ◇19日◇静岡・草薙総合運動場体育館◇観衆1020人

東レが3-0のストレートでFC東京を退けた。5試合ぶり先発出場のミドルブロッカー高橋健太郎(23)が、アタック決定率85・7%をマーク。2本のブロックポイントも奪い、攻守で勝利に貢献した。

第2セット序盤、高橋が立て続けに得点を決め、相手を突き放した。さらにブロッカー陣の中心として守備をけん引。何度も相手スパイクを手に当て、自由な攻撃を許さなかった。「周りから指示を出してもらい、とてもやりやすかった。練習通りにできました」と胸を張った。

同じポジションのレギュラー、富松崇彰(たかあき、34)が両アキレス腱(けん)痛で離脱中。前日練習での調子の良さを買われ、チャンスを得た。小林敦監督(44)は「非常に能力が高い。ミスが減れば、もっとすごい選手になれると思います」と大きな期待を寄せる。

現在6位。レギュラーラウンドを6位以内で終えれば、ファイナルステージに進める。20日は、ホームで最下位のVC長野と対戦。高橋は「優勝だけを目指している。とにかく勝つだけ」と力を込めた。着実に勝ち点を積み上げ、2シーズンぶりの王座奪還を狙う。【古地真隆】

第2セット、アタックを決めて歓喜する東レ高橋(中央)

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湖西市チームがアベックVで東海大会へ 中学バレー

<県中学新人バレーボール選手権>◇14日◇静岡・このはなアリーナ◇男女準決勝、決勝

男女決勝は、ともに湖西市のチームが制した。男子は、岡崎中が2-0で浜名中を退け、6年ぶりの優勝。セッターの鈴木孝(2年)が、スパイカーとの二刀流で攻撃をけん引した。

女子は、新居中がエース石塚日咲(ひさき=2年)の活躍で桜が丘中を2-0で破り、13年ぶりの県頂点に輝いた。今大会の準決勝に進出した男女計8校が、3月23日開幕の東海大会(県内開催)に出場する。岡崎中の正セッター鈴木が、大車輪の活躍でチームを頂点に導いた。攻撃ではトスだけでなく、自ら積極的にスパイクを放つ。浜名中との決勝戦でも、左右からの正確なスパイクで得点を重ねた。「いつも相手の空いてる所をよく見て、打ち分けています。今日はブロックアウトもよく取れました」と振り返った。

小5からセッターを務めるが、昨年8月の新チーム発足からスパイカーも任された。村松伸浩監督(57)は「今のチームで打てるのが主将の伴(銀大=2年)しかいないので、経験値が高い彼にやらせました」。鈴木はすぐに順応し、チームの得点源に成長した。東海大会へ向けて「優勝が目標です」と宣言。他県の強豪相手にも果敢なプレーで向かっていく。

【河合萌彦】

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