日刊スポーツ

100女王御家瀬、住友電工入り「日本記録更新を」

100女王御家瀬、住友電工入り「日本記録更新を」

恵庭北陸上部の安倍顧問と握手を交わす御家瀬(左)(撮影・西塚祐司)

住友電工入りが決まった陸上女子短距離の御家瀬緑(恵庭北3年)が16日、恵庭市内の同校で会見を行った。日本選手権100メートルで29年ぶりの高校生女王となった18歳は、来春から拠点を東京に移し世界を目指す。自己ベストは11秒46で「福島千里さんの日本新記録(11秒21)を更新できるように頑張りたい」と憧れの先輩超えを誓った。

第一線で活躍する道産子の影響を受けた。同社には今年7月に男子100メートルで日本人3人目の9秒台、9秒98を記録した小池祐貴(24)が所属。以前から兄亮さん(25)を通じ交流があり、同じ世界を目指すスプリンターとして昨秋から進路を何度も相談した。小池らトップ選手の存在や競技に専念できる環境、自主性を尊重する指導方針が決め手となり入社を志望した。

今季終盤はコンディション不良のため国体などを欠場した。現在はその反省から足に負担がかからないフォームに着手する。来春からの練習場や住居などは見学済み。実家の愛犬チャコと過ごせなくなるのは「すごく寂しい」というが、「将来は世界のトップで日本人女子が戦う姿を見ていただきたい」。新しい環境で輝きを放つ。【西塚祐司】

関連するニュースを読む

サニブラウンがプロ転向、ボルト氏も「見守りたい」

サニブラウン

陸上男子100メートルの日本記録保持者で、米フロリダ大に拠点を置いているサニブラウン・ハキーム(20)が15日、プロ転向を表明した。

20年東京オリンピック(五輪)へ向け、さらなるレベルアップを目指すことが理由。スポンサー契約、レース選びなど活動の幅が広がる。その決断に陸上界の伝説ウサイン・ボルト氏(33=ジャマイカ)も「見守りたいと思うよ」と期待した。

   ◇   ◇   ◇

8カ月後に迫った東京五輪で輝きを放つため、サニブラウンが大きな決断を下した。自身のツイッターを更新し「プロの陸上選手になることは、陸上を始めてから目標の1つでした。より陸上に集中できる環境に身を置いて、高いレベルで競技に取り組み、プロという厳しい世界で結果を出していけるようにベストを尽くしたいと思っています」とつづった。現時点でスポンサーや新たな所属先は未定という。

プロ活動をしていくために、強力なタッグを組む。この日、サッカー日本代表MF香川、バドミントン日本代表桃田らが所属するマネジメント会社UDN SPORTSとの契約も発表された。今後は全米大学選手権など全米大学体育協会の大会には出場できなくなるが、レベルの高いレースの出場機会増加、スポンサー契約による環境面の充実などが期待できる。

その上で「学業は続けます」と記した。ホロウェイ・ヘッドコーチら指導者との信頼関係は変わらず厚い。しかし、まだ結論は出していないが、フロリダ大に残る可能性も、離れる可能性もあるという。これから年内をめどに、さらなる成長につながるベストな結論を模索する。

100メートルで9秒97の日本記録、200メートルで日本歴代2位となる20秒08の自己記録を持つサニブラウンは東京・城西高時代から「地上最速」を目標にしてきた。そのボルト氏も都内のイベントで、サニブラウンの決断を聞き「プロフェッショナル? オッケー。見守りたいと思うよ」と期待を寄せた。高校卒業後、海を渡った男は、さらなる挑戦を貪欲に続けていく。

▼陸上の主なプロ選手 男子短距離では桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥らがプロとして活動。マラソンでは大迫傑、川内優輝らが代表的。

今夏に記念撮影していた、左から陸上サニブラウン、サッカー香川、バドミントン桃田(香川真司インスタグラムより)

関連するニュースを読む

ボルト氏「リレー強い」五輪に向け日本選手にエール

ウサイン・ボルト氏(2016年8月14日撮影)

陸上界のスーパースターであるウサイン・ボルト氏(33=ジャマイカ)が日本の選手へエールを送った。15日、都内であった電動キックボード「BOLTMobility」の発売記念イベントに出席した。

司会者から、8カ月後に迫ってきた東京五輪に向け、日本選手へメッセージを求められ「若い選手が台頭し、(100メートルで)10秒を切る選手も出ている。リレーも強いですし、ファンの皆さんが会場で応援し、エネルギーを与えれば、日本の選手はいい成績を上げると思う」と口にした。自身は選手の立場から離れた五輪となる。「1人の観客として参加できる初めての大きなイベント。すべてが楽しみ。ファンの1人として違った視点で楽しんでいきたい」と話した。

ボルト氏はグローバルブランドアンバサダーの肩書で、新たな移動手段として期待される同製品の開発に携わったという。「都市の中の移動を変えることにより、環境汚染も減らせる解決策にもなる。ワクワクしている。しっかりとして安定性もある。誰にでも乗りやすいデザイン」とPRした。

関連するニュースを読む

高校生で100m日本女王の御家瀬緑が住友電工入り

御家瀬緑(19年6月撮影)

陸上女子短距離で6月の日本選手権100メートルを高校生としては29年ぶりに制した御家瀬緑(北海道・恵庭北3年)が来年4月から住友電工に入社することが決まった。

15日に同社が内定を発表した。御家瀬は今季の日本女子最速11秒46を記録した次世代のホープ。住友電工には同じ北海道出身で今季100メートル男子で日本人3人目の9秒台を記録した小池祐貴(24)も所属。道産子スプリンターが関西の有力実業団で将来の五輪出場を目指す。

御家瀬は札幌市出身の18歳。札幌太平南小6年時に走り幅跳びで全国制覇したが、100メートルでは高校に入るまで全国大会での優勝はなかった。小学5年から100メートル、200メートルの日本記録を持つ福島千里(31)、100メートル障害の同記録保持者の寺田明日香(29)らを指導した北海道ハイテクACの中村宏之監督(73)に師事し才能を育んだ。

高校入学時に12秒18だった100メートルの自己ベストは、3年間で高校歴代2位の11秒46まで縮めた。2年時には日本選手権4位で、昨年のアジア大会には日本代表として400メートルリレーに出場。3年になった今年6月には日本選手権を制し、高校総体では史上9人目の連覇を果たした。

今季出場した大会ではシニアも含めて日本勢に負けなし。日本代表の女子リレーヘッドコーチを務める瀧谷賢司氏(62)は「トータル的な体力に加え、修正できる総合力がある。なかなか高校生にはできない」と評価する。今季は9月の国体、10月のU18日本選手権をコンディション不良で欠場し、目標に掲げていたロンドン五輪日本代表・土井杏南(24)の日本高校記録更新こそならなかったが、次のステージであこがれの福島の持つ11秒21の日本記録更新を目指す。

◆御家瀬緑(みかせ・みどり)2001年(平13)6月2日、札幌市生まれ。札幌太平南小2年で競技を始め、6年の全国小学走り幅跳び優勝。札幌太平中3年のジュニア五輪6位。恵庭北では1年時の国体少年女子B優勝、U18日本選手権優勝。全国総体を制した2年時は日本選手権4位でアジア大会400メートルリレー日本代表。100メートルの自己記録は11秒54。家族は両親と兄、姉。161センチ、51キロ。

関連するニュースを読む

サニブラウンがプロ転向発表「学業は続けます」

サニブラウン・ハキーム(19年10月撮影)

陸上男子100メートル日本記録保持者のサニブラウン・ハキーム(20=フロリダ大)が15日、プロ転向を発表した。

自身のツイッターを更新。「突然のお知らせとなりますが、プロ選手となることを決意しました。プロの陸上選手になることは、陸上を始めてから目標の一つでした。より陸上に集中できる環境に身を置いて、高いレベルで競技に取り組み、プロという厳しい世界で結果を出していえるようにベストを尽くしたいと思っています」とつづった。

プロになった場合、全米大学選手権など全米大学体育協会(NCAA)の大会には出場できなくなるが、スポンサー契約が可能になり、企業からの金銭的支援を受けられるようになる。

また「これまで指導いただいたコーチ、支えてくれたチームメートや家族には心から感謝しています。教えていただいたこと、陸上を通して出会った仲間を大切にしながら、競技にまい進していきます。またプロになっても学業は続けます。今後とも応援よろしくお願いします」とも記した。

サニブラウンは100メートルで9秒97の日本記録、200メートルでは20秒08の日本歴代2位の自己記録を持つ。今秋の世界選手権の男子400メートルリレーではアンカーを務め、37秒43の日本新記録での銅メダルに貢献した。

◆陸上の主なプロ選手 男子短距離では桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥らがプロとして活動。マラソンでは大迫傑、川内優輝らが代表的。

関連するニュースを読む

五輪マラソン「チケット販売困難」と武藤総長が明言

武藤敏郎事務総長(19年3月撮影)

2020年東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの武藤敏郎事務総長が15日、都内の日本記者クラブで会見し、札幌に会場移転したマラソンについて「チケット販売は困難」と明言した。その場合、既に販売しているチケットは払い戻しするとした。

最終調整している同市中心部の大通公園発着案では、大規模な観客席を設置できないため。ビアガーデンをはじめとした「さっぽろ夏まつり」が同所などで同時期に行われていることもあり、十分な整備スペースがないことも要因。

競歩会場については運営拠点をマラソンと共有し、できるだけ簡素にさせるため、発着場所は近接させる必要性を主張した。組織委は競歩会場について、大通公園と交わる札幌駅前通で最終調整している。

また、今回の移転決定過程について「プロセスにおいては、はなはだ問題があった」との所感を述べた。通常は開催都市、組織委で計画を策定した後、国際オリンピック委員会(IOC)の承認を得るプロセスを取るが、今回はIOCからのトップダウンで決定した。一方で「結論は、私自身はやむを得なかったと思う」と述べた。

関連するニュースを読む

積水化学は佐藤早也伽の快走に期待/クイーンズ駅伝

全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)が24日、宮城県松島町文化観光交流館前~仙台市陸上競技場の6区間(42・195キロ)で行われる。積水化学は勝負強さが武器の佐藤早也伽(25)の快走もあって予選会のプリンセス駅伝をトップ通過した。日本屈指のスピードを持つ松崎璃子(26)が復活すれば、優勝も見えてくる。

佐藤が勝負強さに磨きをかけている。9月の全日本実業団陸上の1万メートルでは日本人トップの2位と快走。10月のプリンセス駅伝では最長区間の3区(10・7キロ)を任され、5位でタスキを受けると4人を抜いて7・5キロ地点でトップに立った。その後区間賞の青山瑠衣(30=ユニバーサルエンターテインメント)に追いつかれて並走になったが、最後は死力を振り絞って引き離した。野口英盛監督(39)も「負けず嫌いな性格。あそこまで必死の表情で粘れる選手は少ない」と評価する。クイーンズ駅伝でも3区で先頭争いに加われば、最後はトップで中継する可能性が出てきた。

佐藤の競り合いの強さを引き出すには、1区の出だしが重要になる。その役目は松崎が担うことになるだろう。積水化学はスピードランナーの育成を得意とするチームで、その代表的な選手が松崎だ。11年の全日本実業団駅伝は3・9キロの2区で区間賞を獲得。14年のアジア大会5000メートルでは15分18秒95の自己新で5位に入賞を果たした実力を持つ。

松崎は18年まで日本選手権5000メートルで6年連続入賞を続けていたが、今季は故障で同大会を欠場。プリンセス駅伝1区(区間6位)が、2月に3000メートルの室内日本新(9分9秒86)をマークして以来8カ月ぶりのレースだった。「練習がしっかりできたのはこの1カ月。スピードはあっても、体力、筋力がまだ足りませんでした。クイーンズには今より状態を上げたい」と本番を見据える。

プリンセス駅伝からクイーンズ駅伝の間隔も1カ月。松崎の「体力と筋力」が戻れば、2区で多少順位を下げたとしても、3区の佐藤に好位置でタスキをつなぐことができる。

現在連覇中のパナソニックも、17年大会はプリンセス駅伝を2位で通過してクイーンズ駅伝を制した。16年大会優勝の日本郵政グループも予選会を勝ち抜いたチームだった。

3000メートル障害で日本トップレベルの森智香子(26)は6区の区間賞候補。さらにプリンセス駅伝5区で区間3位と好走した和田優香理(24)ら新戦力も育っている。積水化学にも“予選会から優勝”の可能性は十分にある。

関連するニュースを読む

ボルト氏、9秒98小池祐貴に「道のり容易でない」

報道陣のリクエストに応え、自身の決めポーズをするウサイン・ボルト氏(左)と小池(撮影・上田悠太)

陸上界のスーパースターであるウサイン・ボルト氏(33)が男子短距離の小池祐貴(24=住友電工)にメッセージを送った。

14日、都内であった高級シャンパン「マム オランプ ロゼ」の発売記念イベントに出席。ボルト氏は今年7月に100メートルで9秒98を出し、注目度が急上昇し、戸惑いもあったという小池に「ネバーギブアップ。とにかく諦めない。これからの道のりは容易なものではないかもしれないし、非難を受けることもあるかもしれない。自分自身が求めているレベルと違うレベルを周囲が求めることもあるかと思う。しかし、立ちはだかる壁、失敗、けがに、自分自身と向き合い、前に進んでください」と述べた。

「マム オランプ ロゼ」を発売する会社のCEOを務めるボルト氏は商品も共同開発したという。「常に最高でありたい。世界最高水準のものという意味で共通点がある」と話し、「ぜひともバーやナイトクラブで友達と仲間と何本も飲んでいただきたい」とPRした。

関連するニュースを読む

札幌での五輪マラソンは市中心部の周回コースを検討

札幌市での開催が決まった2020年東京オリンピック(五輪)のマラソンについて、大会組織委員会が周回コースとする案を軸に検討を進めていることが13日、関係者への取材で分かった。大通公園を出発し、市中心部を2周する案が有力で、コスト削減と警備の効率化を進める狙いがある。

国際陸上競技連盟も周回コースを推しており、今後札幌市や北海道などとの調整に入る見通しだ。組織委は12月3日に始まる国際オリンピック委員会(IOC)理事会までに発着点を含むコースや日程を固めることを目指している。

近年の五輪や世界選手権のマラソンは、観戦のしやすさも理由に、周回コースで行われるのが主流。12年ロンドン五輪は中心部、16年リオデジャネイロ五輪は海沿いを周回するコースだった。東京で予定されていた五輪コースは、都心の観光名所を組み込む「巡回型」で周回部分はなかった。(共同)

関連するニュースを読む

中村匠吾「準備は大切」競歩で金の鈴木雄介に刺激

笑顔で拳を握る中村(撮影・上田悠太)

チームメートの金メダルに触発され、さらなる高みを目指す。20年東京五輪の男子マラソン代表中村匠吾(27=富士通)が12日、千葉市内で練習を公開した。

同じ富士通の鈴木雄介(31)が今秋の世界選手権男子50キロ競歩を制した。レースはテレビで生観戦していたという中村は「まだ僕自身もオリンピックに内定した段階。世界陸上の金メダリストがチーム内にいるのは刺激になる。もっともっと上を目指したい気持ちに駆られた」。まだ代表になっただけ。競技は違えど、世界一を身近に感じ、世界で戦うモチベーションを高めた。鈴木は入念な暑さ対策をしていただけに「どの競技においても準備はすごく大切なんだとあらためて気付かされた」と言った。

汗の量が少ない体質で、ゴール時は気温28・8度だった五輪代表選考会マラソン・グランドチャンピオンシップを制するなど暑さには絶対の自信を持つ。それだけに五輪の開催地が東京から札幌に移ったのは残念な部分もあったが、「気持ちを切り替えてやっていくだけ」と強調。その上で「気温が上がってくれた方がプラスになる」と望んだ。まだコースが決まっていない状況には本音も吐露。「正直、選手としてはできるだけ早くコースを決めていただきたい。平たんなのか上りなのかで、対策も変わってくる」と話した。

チームは元日の全日本実業団対抗駅伝出場を逃し、次走は未定。五輪までフルマラソンは走らず、この冬はハーフマラソンかロードレースに出場する見込みという。【上田悠太】

◆中村匠吾(なかむら・しょうご)1992年(平4)9月16日、三重県四日市市生まれ。上野工(現伊賀白鳳)から駒大へ。箱根駅伝では2年時から順に、3区区間3位、1区区間2位、1区区間賞。15年4月に富士通に入社し、初マラソンだった18年びわ湖毎日では日本人トップの7位、18年ベルリンでは2時間8分16秒の自己記録。好きな食べ物は焼き肉、すし。173センチ、55キロ。

ランニングをする中村(撮影・上田悠太)

関連するニュースを読む

元五輪代表の江里口匡史氏、児童に挑戦の大切さ説く

薪小学校で陸上指導を行った江里口氏

陸上短距離の12年ロンドンオリンピック(五輪)代表で、昨年競技を引退した江里口匡史氏(30=大阪ガス)が12日、京都府の京田辺市立薪小学校「創立40周年をお祝いする会」でミニ講演会&陸上教室を行った。

「かけっこからオリンピックへ」と題する講演会では「子供の頃、自分より早い子はいたけど、とにかく走ることは好きだった。オリンピック出場を目指すきっかけは、同郷熊本県の先輩、末続慎吾さんが銅メダルに輝いた03年の世界陸上をテレビで見て『かっこいいなあ』と思ったから」

12年には日本選手権男子100メートルで4連覇を達成し、ロンドン五輪出場を果たしたが、目標のメダル獲得はならなかった。しかし、陸上を通じてたくさんのことを学んだという。

薪小学校の児童には「自分は好きだった陸上を通じて成長することが出来た。挑戦しなければ成長することは出来ない。まずは失敗しても好きなことに夢中になって欲しい」と語った。

引き続き行われた陸上教室では、約40分間走り方を指導。各クラスの代表と50メートル勝負を行うと児童は見たこともない速さにびっくり。大歓声があがった。

その後、1クラスと給食を共にし、「試合の時は何を食べますか?」「靴へのこだわりは?」「一番緊張した試合は?」など食べる間もないほど質問攻めに。

帰り間際まで握手やハイタッチを求める子供たちに囲まれ終始和やかなお祝いの会となった。

関連するニュースを読む

パラ中西麻耶が走り幅跳び初V、東京パラ代表内定

<パラ陸上:世界選手権>◇11日◇ドバイ

女子走り幅跳び(義足T64)で34歳の中西麻耶(うちのう整形外科)が5メートル37で初優勝し、東京パラリンピック代表に内定した。4大会連続出場となる。高桑早生(NTT東日本)は6位。

男子走り高跳び(義足T64)は鈴木徹(SMBC日興証券)が1メートル92で銅メダルを獲得。6大会連続となるパラリンピック代表に内定したが、日本パラ陸連は東京で同種目が実施されない可能性があるとして保留する方針。成田緑夢(新日本住設)は6位だった。(共同)

関連するニュースを読む

日本郵政G・鈴木亜由子は3区か/クイーンズ駅伝

MGCで2位となり東京五輪マラソン代表を決めた鈴木亜由子

全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)が24日、宮城県松島町文化観光交流館前~仙台市陸上競技場の6区間(42・195キロ)で行われる。JP日本郵政グループは東京五輪マラソン代表の鈴木亜由子(28)トラックで日本代表常連の鍋島莉奈(25)大物ルーキーの広中璃梨佳(19)の3本柱の力で3年ぶりの優勝を狙う。

鈴木は9月のMGCで2位となり東京五輪でのマラソン代表を決めた。マラソンを走れる持久力も持つが元々はスピードランナーとしてトラックで活躍してきた。15年世界陸上は5000メートルで9位、17年世界陸上は1万メートルで10位がその証しだ。鍋島も17年と19年は世界陸上で18年はアジア大会でと3年連続でトラック種目で代表入りした実力者だ。この2人に加えルーキーの広中も5000メートルで今年の日本選手権3位、さらには国体優勝と期待以上の快走を続けている。故障などのアクシデントがなければこの3人が1区(7・0キロ)、3区(10・9キロ)、5区(10・0キロ)の主要3区間に配置される可能性が高い。

鈴木は故障が多い選手でもあったが、昨年からマラソン練習に取り組む過程でこの課題を克服してきた。MGC翌日には「入社してから5年間の積み重ねで自分の体がわかってきました。(故障になるかならないか)線引きができるようになったかな」と話した。

鈴木を最も生かせるのは、スピードとスタミナを兼ね備えるエースがそろう3区だろう。鍋島も3区タイプだが、過去2回、5区で区間賞を獲得している。緩やかな上りが続くコースで無類の強さを発揮してきた。膝下の故障で代表入りしていた9月の世界陸上を欠場したが、時間をかけて焦らず治し、10月末から練習の強度も上げ始めた。

新人の広中に対しては高橋昌彦監督は無理をさせない方針で、今季は世界陸上代表を狙わせなかった。だがこの1年のレース結果と練習を見て、東京五輪への道筋も考え始めたという。

その広中も上りで強さを見せてきた選手だ。今年1月の全国都道府県対抗女子駅伝では後半に上りがある1区で、高校生ながら実業団選手たちを抑えて区間賞を獲得している。

クイーンズ駅伝1区も後半に、かなり傾斜の大きい上りがある。7・0kmは高校駅伝にはない距離だが、広中を1区に起用できれば3区を鈴木、5区を鍋島に任せることができ、日本郵政は最強の布陣が組める。

高橋監督は「最低3位以内」と目標設定をしたが、鈴木は「MGC突破と駅伝優勝」を年頭に神社に祈願した。1つめの目標に続き、2つめもクリアするつもりだ。

関連するニュースを読む

パナソニック4チーム目3連覇狙う/クイーンズ駅伝

昨年の大会でパナソニック2区の内藤早紀子(手前左)から首位でたすきを受ける3区の渡辺菜々美

全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)は24日、宮城県松島町文化観光交流館前~仙台市陸上競技場の6区間(42・195キロ)で行われる。パナソニックは「2大会連続区間賞トリオ」を軸に史上4チーム目の3連覇に挑戦する。

3連覇以上を達成したのは1989~92年のワコールの4連覇、03~05年の三井住友海上、13~15年のデンソーの3連覇と3チームのみが達成している偉業だ。

2年前の大会では1区・森田香織(24)2区・渡辺菜々美(20)3区・堀優花(23)の3連続区間賞で独走態勢を築き優勝につなげた。昨年は1区・森田、3区・渡辺、5区・堀の布陣で3人とも2年連続区間賞の快走。2区でデンソーに並ばれるシーンもあったが、1度もトップを譲らず連覇を達成した。

安養寺俊隆監督は「(2年連続での3人区間賞は)偉業だと思いますが、できないこともないと思っていました」と3人の練習から手応えを感じていたという。

昨年のアジア大会で1万メートル代表だった堀は今年4月のシーズンイン時に「今年は3連覇と3年連続区間賞が目標です」と宣言。そして「(森田)香織さんと(渡辺)菜々美にかかっていますね」と笑いながら付け加えた。過去2年の実業団女子駅伝でも森田、渡辺、堀の順で登場した。他の2人が頑張れば、連鎖反応で自分も頑張れる。チーム全体が一体感を持った強化ができていることを示す言葉だった。

今季も6月の日本選手権5000メートルで渡辺が6位、森田が7位、堀が8位とそろって入賞。パナソニックの強さを印象づけた。

しかし懸念材料も出てきた。森田が夏に故障をして、10月の国体5000メートルは14位に終わったのだ。世界陸上代表には、チームで誰も届かなかった。「過去2年に比べれば、駅伝への準備は遅れている」と安養寺監督も認めざるを得ない。

好材料は日本選手権以降故障で試合に出られなかった渡辺が、復帰戦となった国体の成年女子5000メートルで8位と好成績を残したことだ。堀も年間を通じて練習を継続できているという。

そして一昨年は区間13位、昨年は区間19位と追い上げを許した4区(3・6キロ)が、今年は「克服できそう」だと安養寺監督。チーム全体の底上げが進み、チーム6番目の選手が走ることの多い区間で、区間賞トリオ以外の選手がこの区間をしっかり走りきれるという意味だ。「エースの戻り具合次第で、去年以上の戦力になる」と3連覇に向けて手応えをつかんでいる。

一昨年は創部30周年で8位以内に定着することを目指し、無欲の優勝を飾った。昨年は会社の創立100周年で優勝を狙い、平成最後の駅伝女王の座についた。そして今年は「令和最初の女王を目指す」と安養寺監督。宮城の地でパナソニックが強さを見せる。

関連するニュースを読む

吉田中が初V「強い気持ちで」6区水野全国制覇狙う

トップでゴールした水野のもとへ駆け寄る吉田中の選手たち

<静岡県中学駅伝>◇10日◇小笠山総合運動公園◇男子(6区間、18・4キロ)女子(5区間、12・7キロ)

男子は、吉田中が58分20秒で初優勝を飾った。1秒差の2位でタスキを受けた6区の水野健太(3年)が、終盤で逆転。チームに歓喜をもたらした。

女子は、御殿場中が44分5秒で7連覇を果たした2001年(平13)以来、18年ぶり8度目の優勝。1区から1度もトップの座を明け渡さなかった。男女の優勝校は、12月15日に滋賀県で開催される全国大会へ出場する。

   ◇   ◇   ◇

吉田中の水野は、安東中のアンカー選手との駆け引きの中、勝負の時を待っていた。「相手もラスト勝負のつもりでいたと思う。気持ちだけは切らさないように走っていました」。スタジアムへ入る直前の下り坂で一気にスパートをかけ、出遅れた相手を置き去りにした。トラックの最後の直線に入ったところで勝利を確信。両手を大きく広げて、栄光のゴールテープを切った。

8月の全国中学校体育大会・陸上では、3000メートルに出場も予選敗退。同じ陸上部の仲間が、男子400メートルリレー決勝で日本中学記録を更新して優勝した横で、悔しさを味わった。一時は競技へ懸ける思いも薄らいだが、駅伝チーム主将としての自覚を胸に再度立ち上がった。この日のレース本番は、同リレー2走の田村莉樹(りき=3年)が巻いたハチマキを巻いて臨み、チームを初の全国へと導いた。

昨年大会は2区で出走し、区間6位。チームも10位に終わった。だが、今年は大きく飛躍。初めての大舞台にも自信を持って挑む。「静岡の代表として優勝して帰ってきたい。やってやるぞと強い気持ちでいきたい」と拳を握りしめた。目指す目標はただ1つ。リレーチームに続く全国制覇だ。【河合萌彦】

両手を広げてゴールテープを切る吉田中の水野
初優勝を飾った吉田中の選手たち

関連するニュースを読む

御殿場中18年ぶりV、5区中村「全国でも優勝を」

18年ぶりの優勝を果たした御殿場中の選手たち

<静岡県中学駅伝>◇10日◇小笠山総合運動公園◇女子(5区間、12・7キロ)

女子は、御殿場中が44分5秒で7連覇を果たした2001年(平13)以来、18年ぶり8度目の優勝。1区から1度もトップの座を明け渡さなかった。

   ◇   ◇   ◇

御殿場中が、盤石の走りを見せた。1区は、森彩純(あすみ、3年)が力走。「良い流れをつくって、タスキを渡そうという思いだった」と話す通り、各校のエースが集う区間をトップで駆け抜けた。森がつくった流れに2~4区の選手たちも乗ると、5区の中村由奈主将(3年)が、危なげない走りでレースを締めた。「全国出場を目指して3年間やってきたので、うれしい気持ちでいっぱい」と満面の笑みをこぼした。

御殿場中は、1997年(平9)から全国大会で3連覇を果たすほどの駅伝強豪校だった。だが、01年を最後に大舞台から遠ざかり、昨年大会もトップと2分10秒差の3位に終わっていた。現在の選手たちは、過去の栄光を知らないが、昨年味わった悔しさを糧に練習に取り組んできた。朝練は毎日、午前6時45分開始。放課後も午後6時ごろまで走り、力を養ってきた。

努力が報われ、長いトンネルを抜けた。見える先には、全国大会という舞台が待っている。中村は「全国でも優勝したい」と目を輝かせた。チームのエース・森は「現在の仲間と走れる最後の大会になると思うので、最高の笑顔になれるように頑張りたい」と意気込んだ。【河合萌彦】

両手を高々と上げてゴールテープを切る御殿場中の中村

関連するニュースを読む

新発田商・荒井、フルマラソン初挑戦2位も納得せず

初挑戦のフルマラソンで3時間2分15秒で2位に入った新発田商・荒井

<しばた女子マラソン>◇10日◇新発田市五十公野公園陸上競技場発着(42・195キロ)

フルマラソン初挑戦となった新発田商・荒井雪絵(3年)は3時間2分15秒で2位に入った。ゴール後、荒井は「優勝したかった」と3時間切りも果たせず、納得していない様子。「これをバネに次のレースではトップでゴールしたい」。悔しさを力に変え、長距離ランナーとしての道を歩んでいく。

思い描いたレースとは逆の展開になった。「序盤は抑えようと思っていたが、集団についていったらペースが上がってしまった」。ハーフ地点を「練習よりずっと早い」1時間19分30秒で折り返す。飛ばしたツケは後半に回ってきた。「足が前に出なかった」。特に練習でも走ったことがない30キロ以降は「想像以上に苦しかった」と振り返る。それでも我慢のレースで2位に入り「この経験は次につながる」と胸を張った。

高校卒業後は地元企業に就職し、個人で練習を続ける。高校から始めた陸上で本職は1500メートル。年内は県駅伝やトラック競技記録会に出場して来春以降、ハーフマラソンなどで長距離レースの経験を積む考えだ。「目標はフルマラソンの県記録2時間38分47秒の更新」。荒井の挑戦が幕を開けた。【山岸章利】

【しばた女子マラソン】(1)豊桑弘美(埼玉・RUNJOKAI)2時間54分9秒=大会新(2)荒井雪絵(新発田商)3時間2分15秒(3)柳沢裕子(上越市陸協)3時間2分43秒

◆荒井雪絵(あらい・ゆきえ)2001年(平13)11月26日生まれ、新発田市出身。本丸中ではバスケットボール部。陸上は高校から。5月の県高校総体1500メートルで8位。高校卒業後は地元企業に就職の予定。陸上は個人的に続行する。157センチ、46キロ。

関連するニュースを読む

五輪マラソン12月3日までに発着点やコース決定へ

札幌市役所で会談する左から秋元札幌市長、中田札幌市スポーツ局長、東京五輪組織委の佐藤副事務総長、武藤事務総長(撮影・佐藤翔太)

20年東京オリンピック(五輪)のマラソン、競歩の札幌開催に関する大会組織委員会、北海道、札幌市による初めての実務者会議が8日、札幌市内で行われた。発着点は3案が提案され、12月3日に始まるIOC理事会までに発着点やコースなどを固めることになった。

市中心部の大通公園が有力視されている発着点は、札幌ドーム、円山公園を含む3案を比較した。それぞれに課題はあるが、問題点をつぶして候補を一本化し、コースの大枠を決定。IOC理事会での決定を受け、1月から地図上でのコース仮計測、雪解け後の4月には本計測を始める予定。実務者会議では、可能な限り早い段階でのコース決定を確認した。

また、組織委の武藤敏郎事務総長は発着点を視察後、前倒し案が出ている男子マラソンの日程を変更しない可能性があると明かした。7日に札幌市を訪れた森喜朗会長が「ドーピング検査に時間がかかるので最終日(8月9日)は無理」と発言していた。だが、武藤事務総長は同日夜にIOCから連絡を受けたことを明かし「ドーピングで工夫できないかという話はあった。必ず前倒しすることは考えてない」と話した。

東京五輪マラソンの発着点3案

関連するニュースを読む

女子は青森山田3年連続10度目V、都大路を照準に

女子の青森山田は3年連続10度目の優勝を決めて5サイン

<東北高校駅伝>◇7日◇山形・ながい黒獅子ハーフマラソンコース(光洋精機アスリートフィールド長井発着)◇女子5区間21・0975キロ

女子は青森山田(青森1位)が1時間11分6秒で3年連続10度目の優勝を決めた。

   ◇   ◇   ◇

女子の青森山田は11~13年に続く2度目の3連覇を達成した。1区布施日女花(3年)が区間賞獲得。「予定どおりにラスト1キロの上りでスパートしました。タイムよりも、まず区間賞。1番でタスキを渡すことを考えました。いい流れをつくることができた」とエースの務めを果たした。昨年の都大路はレース直前に痛めていた左足首が悪化。痛み止めの注射を打って強行出場したが、1区55位に沈み、チームも38位にとどまった。布施は「8位入賞が目標なので、このまま1区で先頭の背中が見える位置でタスキをつなぎたい」と全国でも雪辱を誓った。

3区で3位まで後退したが、4区加藤玲那主将(3年)が区間2位で追い上げ、5区のケニア人留学生エリザベス・ジェリー(3年)の逆転につなげた。右ひざ故障で県大会を欠場した加藤主将(3年)は「優勝は狙っていました。これからもっと練習して(調子を)上げていきたい」と、昨年の4区に続く2年連続の都大路に照準を合わせた。

関連するニュースを読む

田村9年ぶり都大路切符、OB佐藤監督8年目の歓喜

東北代表枠で9年ぶり22度目の全国出場を決めた男子の田村は、女子部員と一緒に喜び合う(撮影・佐々木雄高)

<東北高校駅伝>◇7日◇山形・ながい黒獅子ハーフマラソンコース(光洋精機アスリートフィールド長井発着)◇男子7区間(42・195キロ)女子5区間(21・0975キロ)

第70回記念大会になる男子は、田村(福島2位)が2時間9分50秒で3位に入り、「東北枠」で9年ぶり22度目の都大路出場を決めた。

5区石井楓馬主将(3年)が区間賞を獲得。後続も差を広げ、各県代表校を除く最上位でゴール。東北地区に与えられる1枠を勝ち取った。男子は仙台育英(宮城1位)が2時間7分54秒で5年ぶり10度目、女子は青森山田(青森1位)が1時間11分6秒で3年連続10度目の優勝を決めた。

   ◇   ◇   ◇

95年には全国準優勝にも輝いた田村が、名門復活へのろしをあげた。アンカー岩井駿介(3年=写真は東北題字)が東北代表枠を争った東北(宮城2位)を1分以上引き離してゴール。選手たちはOB佐藤修一監督(42)を胴上げして歓喜に包まれた。就任8年目で初の全国切符を手にした佐藤監督は「9年間悔しい思いをした卒業生の分も走ってくれた」と目頭を熱くした。

県大会は2時間13分20秒で2位。各区間で力を出し切れず、学法石川に8分以上の大差で敗れた。だが、モチベーションは落ちなかった。コースや状況は違うが、各県2位校の最上位は東北の2時間11分20秒。全員が力を出し切れば競り合える自信はあった。1区生田目惇(2年)が東北と3秒差を追う展開でタスキをつなぎ、駅伝デビューの2区富岡晃世(1年)が逆転。3区の37秒差から4区で10秒差まで迫られたが、区間賞獲得の石井主将から再びリードを広げて逃げ切った。石井主将は県大会後に一時体調を崩し、県3区(8・1075キロ)から5区(3キロ)にコンバート。「(4区で)詰められてきたので怖かった。正念場と思った」と力に変えた。オーダー組み替えが奏功した佐藤監督は「石井主将が3キロ区間で離してくれたのが1番のポイントかな」と振り返った。

県大会で温存した富岡も3キロ区間で結果を出した。県大会後、学法石川との力の差を実感した佐藤監督は1年生起用を切り札にして、東北大会にピークを合わせてきた。逆に富岡は「実力が足りなくて県大会で走れなくて悔しかった」と発奮。さらに「(東北に)すぐ追いついたのに2キロ過ぎまで出られなかった。全国ではもっと積極的なレースをしなければ」と経験値を高めた。

全国切符は確保したが、県大会からメンバー7人全員を入れ替えた2位の学法石川に18秒差で敗れた。石井主将は「全国では学石にリベンジして入賞したい」と雪辱を誓った。【佐々木雄高】

就任8年目で初の全国切符をつかんだ田村・佐藤監督は選手たちに胴上げされる
田村は3区斎藤(左)から4区高橋に2位でタスキを渡す

関連するニュースを読む

初マラソン挑む新発田商・荒井、県記録更新も視野

初のフルマラソンへ、準備万端の荒井

新発田商の荒井雪絵(3年)が、10日号砲のしばた女子マラソン(新発田市五十公公園陸上競技場発着の42・195キロ)で、フルマラソンに初挑戦する。

トラック競技での全国大会出場経験はないが、底なしのスタミナを持つ長距離ランナー。目標タイムは、2時間48分台で、近い将来に女子の県記録2時間38分47秒(05年)の更新を狙う。

   ◇   ◇   ◇

未知の距離42・195キロに挑戦する荒井は、不安より期待の方が大きかった。「1位でゴールして、マラソンの達成感を味わいたい」。苦しい練習後の達成感を走る楽しさに変えてきた長距離ランナーは、初マラソンでこれまでに感じたことがない達成感を味わうつもりだ。

荒井がフルマラソン挑戦を決めたのは5月の県高校総体直後だった。専門の3000メートルで転倒。記録が振るわず、リベンジの場をマラソンに求めた。「もっと長い距離を走りたい」。公式レースの最長は、北陸選手権(8月=福井)の1万メートル。しかし、そのタフネスぶりは難波克栄監督(46)も公認済み。「1キロ3分50秒から4分くらいのスピードであれば、どこまでも走る感じ」だと言う。

10月31日の県高校女子駅伝では、最長6キロの1区を任され区間4位(チームは14位)。駅伝を走った疲労は残らず、3、4日の練習では合計20キロを走った。早朝は、学校から1・5キロ離れた五十公野公園内の1・6キロコースを周回し、放課後は同競技場で走る。10月上旬には30キロを走って、マラソンのシミュレーションを行った。「『走れる』と感じた。これにプラス約12キロ。結構、いいタイムを狙えると思った」と荒井は言う。30キロ1時間57分台の記録をマークし自信を得た。

「県の高校で25年間指導しているが、高校生のフルマラソン挑戦は記憶にない」。そう話した難波監督はマラソンの指導は初めてながら、荒井には明確なレースプランを授けた。「後半の失速を防ぐため、前半は抑える」。目標タイムは1キロ4分ペースの2時間48分台。完走後のターゲットは、県記録2時間38分47秒の更新だ。「2、3年後には県新記録を出したい」と荒井は、マラソンの達成感を何度も味わう決意だった。【涌井幹雄】

◆荒井雪絵(あらい・ゆきえ)2001年(平13)11月26日、新発田市生まれ。本丸中ではバスケットボール部に所属し、ポジションはガード。高校から陸上を始める。5月の県高校総体1500メートルで8位。高校卒業後は、地元企業に就職予定。陸上は個人的に続行する。157センチ、46キロ。

黙々と走る荒井

関連するニュースを読む

山下佐知子氏、札幌開催に「選手をばかにすんな」

東京五輪マラソン・競歩の札幌移転決定に関して会見に臨む日本陸連の強化委員会マラソン強化戦略プロジェクトリーダーの瀬古氏、強化委員会強化委員長の麻場氏、長距離・マラソンディレクターの河野氏(撮影・小沢裕)

20年東京五輪でマラソン、競歩の札幌で開催されることに関して、日本陸連は5日、都内で会見を開いた。麻場一徳強化委員長、瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー、河野匡長距離・マラソンディレクター、山下佐知子女子マラソン五輪強化コーチ、今村文男競歩五輪強化コーチが出席。ロード種目のトップがずらりとそろった。

IOCは選手の健康に留意して「アスリートファースト」として札幌移転を決定。それに対し、反論が相次いだ。

山下コーチは91年8月、酷暑の世界選手権東京大会で銀メダルを獲得した。夏のマラソンも走っている。「競技人生を終えても影響が出るリスクとか、それこそ死人が出るとかになると(札幌で)よかったなということになるだろうが。私が知っている範囲では(そんなケースは)ない。その日の夜は寝られないとか、水風呂に入るとかあったが(影響は)一晩か二晩で終わる。準備するのがアスリートだと思ってやっている。ふに落ちない。アスリートをばかにすんなと思う」と憤った。

瀬古リーダーは「決められたことは急に変えちゃいけない。それはアスリートファーストじゃない。(04年)アテネ五輪は気温が34、35度あったと思う。暑いところはいくらでもあった。本当のところ、何で変わったのか、聞きたい。我々も真剣にやってきたわけですから」と話した。

麻場強化委員長は「IOCは東京よりも札幌が気温が低いとか湿度が低いとかでアスリートに優しいと言ったと思う。我々、強化の立場からすれば、選手は毎日、血のにじむような努力をして、代表権を勝ち取っている。また選手を支えるコーチ、スタッフも4、5年にわたって努力をしている。それを無駄にしない、それが(我々の)アスリートファースト。IOCのいうアスリートファーストは、本当のアスリートファーストじゃない」と意見の違いを明確にしていた。

東京五輪マラソン・競歩の札幌移転決定に関して無念の表情を浮かべて会見に臨む日本陸連の強化委員会マラソン強化戦略プロジェクトリーダーの瀬古氏(撮影・小沢裕)

関連するニュースを読む

今村コーチは札幌開催に困惑「はしご外された感覚」

東京五輪マラソン・競歩の札幌移転決定に関して会見に臨む日本陸連の協会員会マラソン強化戦略プロジェクトリーダーの瀬古氏、強化委員長の麻場氏、長距離・マラソンディレクターの河野氏(撮影・小沢裕)

20年東京オリンピック(五輪)でマラソン、競歩の札幌で開催されることに関して、日本陸連は5日、都内で会見を開いた。

麻場一徳強化委員長、瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー、河野匡長距離・マラソンディレクター、山下佐知子女子マラソン五輪強化コーチ、今村文男競歩五輪強化コーチが出席。ロード種目のトップがずらりとそろった。

金メダルが期待される競歩の今村コーチは「札幌に移転したのは、かけられたはしごが突然外されてしまったという感覚」と困惑した。

まだコースが決まっていない現状についても言及。「暑さの対策も具体的にどの程度の対策が必要なのか。競歩は直線1キロを定められているので、マラソンのようにコースが影響することはないが、東京の場合(皇居周辺コース)は日差しの強さがあった。東京五輪が決まってから積み重ねてきたデータが無駄にならないように、札幌になっても、そのデータ分析に基づいて、選手がしっかりとスタートラインに立つ準備をしていかなきゃいけない」と話した。

関連するニュースを読む

瀬古利彦氏「涙が出ました」五輪内定服部勇馬の言葉

東京五輪マラソン・競歩の札幌移転決定に関して会見に臨む日本陸連の強化委員会マラソン強化戦略プロジェクトリーダーの瀬古氏、強化委員長の麻場氏、長距離・マラソンディレクターの河野氏(撮影・小沢裕)

20年東京オリンピック(五輪)でマラソン、競歩の札幌で開催されることに関して、日本陸連は5日、都内で会見を開いた。

麻場一徳強化委員長、瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー、河野匡長距離・マラソンディレクター、山下佐知子女子マラソン五輪強化コーチ、今村文男競歩五輪強化コーチが出席。ロード種目のトップがずらりとそろった。

瀬古リーダーは「もっと早くいろんな意見を言いたいと思いましたが、IOCという力の前ではどうにもできない。もし東京でやらなきゃ困ります、ということを押し通したら『五輪でマラソンはやらなくていいと言われるのではないか』という思いがありました」と言葉を絞り出した。

また決定後に五輪代表に内定した服部勇馬(トヨタ自動車)と話したことを明かして「服部君は『瀬古さんのように(80年の)モスクワ五輪がボイコットになるわけじゃない。札幌の地でマラソンができることは幸せです』といっていた。僕は涙が出ました。我々のなすすべなく、札幌に決まりましたが、決まった以上は皆で札幌でメダルをとれるような、優勝できるような、ワンチームでやっていきたい」と苦しい胸の内を明かした。

関連するニュースを読む

陸連強化委員長「あってはならない」札幌開催に遺憾

東京五輪マラソン・競歩の札幌移転決定に関して会見に臨む日本陸連の協会員会マラソン強化戦略プロジェクトリーダーの瀬古氏、強化委員長の麻場氏、長距離・マラソンディレクターの河野氏(撮影・小沢裕)

20年東京オリンピック(五輪)でマラソン、競歩の札幌で開催されることに関して、日本陸連は5日、都内で会見を開いた。

麻場一徳強化委員長、瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー、河野匡長距離・マラソンディレクター、山下佐知子女子マラソン五輪強化コーチ、今村文男競歩五輪強化コーチが出席。ロード種目のトップがずらりとそろった。札幌開催に関しての心境と、強化策について口を開いた。

強化責任者の麻場委員長は「今回の決定を受けて、ひと言申し上げたい。これまで皆様に(陸連強化委員会の見解を)発信できていないところがあったので、そのことに関しておわび申し上げます」と謝罪した。その上で9カ月前の開催地変更について「強化委員会としては、あってはならない決定だと思っています。暑さ、危険とかあったが、それを承知の上で4、5年前から現場の選手、コーチ、スタッフらは準備をしてきた。それがこの時期に覆るのは極めて遺憾」と口にした。

その上で「決まったことは覆せない状況がある。今の状況の中で愚痴をいっているだけでは生産性がない。これを期にしっかり前を向いて向かっていく」と話した。

関連するニュースを読む

リオ五輪出場の女子選手に実刑判決 麻薬取締法違反

前回リオデジャネイロオリンピック(五輪)で陸上の女子1600メートルリレーに出場したマディア・ガフール(オランダ)が4日、麻薬取締法違反罪でドイツの裁判所から禁錮8年6月の判決を受けたとDPA通信が報じた。6月に約50キロの合成麻薬MDMAなどをオランダからドイツに持ち込んだという。

弁護側によると27歳のガフールは自身の成績向上のために禁止薬物を使用することを決め、同種の物質を他の選手のために運んでいるとの認識だった。(AP=共同)

関連するニュースを読む

大迫もかつて所属 サラザール氏の門下生を調査へ

大迫傑(19年9月撮影)

英BBC放送(電子版)は4日、スポーツ用品大手ナイキが運営していた陸上チーム「ナイキ・オレゴンプロジェクト」でヘッドコーチを務めていたアルベルト・サラザール氏(米国)に米国反ドーピング機関(USADA)が4年間の資格停止処分を科した問題で、同氏とトレーニングしていた全選手を世界反ドーピング機関(WADA)が調査すると報じた。

同氏はUSADAから禁止薬物の不正売買などの違反を認定された。問題を受けて閉鎖された同プロジェクトにはマラソン男子の大迫傑(ナイキ)も所属していた。(共同)

関連するニュースを読む

小池祐貴が来季60m出場意向、五輪へスタート磨く

子どもからの質問に答える小池(撮影・上田悠太)

陸上男子短距離の小池祐貴(24=住友電工)が来シーズンは60メートルのレースにも出場する意向を示した。

4日、都内であった陸上教室で子どもたちに走り方を指導。「室内レースにも出たい」と語り、スタートの強化などに生かしたい構え。今季は100メートルを中心に取り組み、9秒98も出した。200メートルでファイナルに残れるようにスピードを養ったが、さらにスタート部分に磨きをかけていく。

1月からは海外で合宿を積む予定。「体全体のパワーが目指すところには足りない」と現状の課題を見据える。トレーニングのやり方は大きく変えるつもりはない。「地道に全体を鍛えるトレーニングを繰り返す」。また「余計な部位を使わないで走ることも大事」と強調した。

今季は秋の世界選手権(ドーハ)で調子を落としただけに、来季は確実に東京オリンピックに最大のピークを合わせられるよう取り組んでいく。「今年はファイナルのレベルが分かった。目標はファイナルに残るだけ。記録とかはベストの更新はしていけると思う」と抱負を述べた。

この陸上教室は「かけっこアタックZERO」と題され、日本ランニング協会が主催(花王が共催)。小池は「得意じゃない」と苦笑いしながら、子どもたちを指導しながら、交流を深めた。最後は子どもから激励の言葉などが書かれたメッセージを受け取り「純粋にうれしいですね」と白い歯を見せた。

関連するニュースを読む

男子はカムウォロル、女子はジェプコスゲイが優勝

<ニューヨークシティー・マラソン>◇3日◇ニューヨーク市街コース

男女ともハーフマラソンの世界記録を持つランナーが制した。男子のカムウォロルは2017年以来2度目の優勝となった。中盤までペースが上がらない展開にも「スタートから調子は良かった。最後に引き離そうと思った」と余裕の表情だった。

女子のジェプコスゲイはマラソンのデビュー戦を優勝で飾った。終盤は、同じケニア勢で昨年優勝のケイタニーとの一騎打ちを制した。「彼女が経験豊富なのは分かっていた。とにかく走り切ろうと思った」と誇った。(共同)

関連するニュースを読む

竹ノ内 初の海外マラソンで8位「まとめられた」

<ニューヨークシティー・マラソン>◇3日◇ニューヨーク市街コース

初の海外マラソンとなった男子の竹ノ内佳樹は8位に入り「そこまで落ちることなくうまくまとめられたので良かった」と汗を拭った。30キロ手前までは先頭集団でレースを展開したが、最後まで粘ることはできず「30キロすぎで行かれた時はついていけなかった」と悔やんだ。

9月に行われた東京オリンピック(五輪)の代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ」(MGC)から急ピッチで仕上げ、このレースに臨んだ。2024年パリ五輪を最大の目標とする27歳のランナーは「(海外は)やはり違うなと感じた」と収穫を強調した。(共同)

関連するニュースを読む