日刊スポーツ

張本1カ月半ぶり勝利、大坂なおみからメンタル学ぶ

彩たま対東京で全日本選手権以来の公式戦に出場した東京の張本智和(撮影・三須一紀)

<卓球Tリーグ:東京4-0彩たま>◇9日◇埼玉・越谷市総合体育館ほか

男子世界ランク4位の張本智和(15)が約1カ月半ぶりの勝利し、東京が4-0で彩たまを下した。第2戦のシングルスに登場し、彩たま平野友樹に3-0のストレート勝ち。第1ゲームでは6連続得点を挙げ、序盤から主導権を握った。

連覇を狙った1月の全日本選手権ではまさかの準決勝敗退。大会翌日の21日にはインフルエンザが発症した。一時は39・4度までの高熱が出た。体調面を考え今月2、3日に北海道・帯広で行われたリーグ戦は回避。全日本以来の公式戦に「本調子ではなかったけど、思ったよりミスは少なかった」と語った。

JOCエリートアカデミー所属の張本は、インフルエンザ中の1週間、ナショナルトレーニングセンター内の別部屋に完全隔離された。「ずっと同じ部屋で1週間。テレビを見るか、携帯ゲームをやっていた」。中でも注目したのが女子テニスの全豪オープン。大坂なおみが初優勝を果たした。「準決勝、決勝を見ました。初めてテニスの試合を丸1試合見た」。同じラケット競技という観点から「試合の流れが勉強になった。メンタルの強さも学んだ」とヒントをつかんだ。

大坂はこの試合で世界ランク1位に上り詰めた。自身も1位を目指す1人として「バドミントンの桃田(賢斗)さんも1位で、同じ球技として次は自分がという思いもある」と語った。

この日は前期MVPの表彰も受けた。Tリーグのタイトルパートナーである家電量販店ノジマから賞品として30万円分の商品券をゲットし「焼き肉が好きなので、焼き肉プレートを買いたい」と話した。

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張本智和「かっこいいと憧れていた」トヨタと契約

張本智和(2019年4月25日)

卓球男子世界ランク4位の張本智和(15=木下グループ)は10日、トヨタ自動車とスポンサー契約を結んだ。同社が発表した。

張本は「小さい頃から車が好きでかっこいいと憧れていた。世界有数のグローバル企業であるトヨタ自動車にご支援していただくことになり、本当に感謝している。その気持ちに応えられるよう、世界一を目指して一生懸命頑張る」とツイッターなどでコメントした。

個人出場となる全日本選手権などのユニホームにトヨタのロゴが入る。日本代表やTリーグでは適用されない。

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早田ひな凱旋帰国、V後カメムシも撃破「成長した」

世界選手権とセルビアオープンを転戦し、監査空港に帰国した早田ひな(撮影・松本航)

卓球のワールドツアーチャレンジ・セルビアオープン女子シングルスを制した早田ひな(18=日本生命)が7日、関西空港に帰国した。

女子ダブルスで銀メダルを獲得した世界選手権(ブダペスト)から日本代表で唯一、転戦し「絶対に負けられない気持ちだった。シングルスの感覚を戻せた」。セルビアのホテルでは20~30匹のカメムシが部屋の内外にいる災難も乗り越え「優勝した後は(自分で)2体(匹)撃破して、そこも成長した」と笑った。20年東京五輪選考に関わる世界ランクは現在30位。日本人9番目だが、ポイントが高いワールドツアーの中国オープン(5月28日~6月2日、深■)へ弾みを付けた。

※■は土ヘンに川

世界選手権とセルビアオープンを転戦して帰国し、関西空港で歓迎を受ける早田ひな(撮影・松本航)

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早田ひなセルビアOP制す世界卓球「誤審」乗り越え

世界卓球、中国ペアとの女子ダブルス決勝に敗れ、肩を落とす伊藤(後方右)と早田(2019年4月28日撮影)

卓球のワールドツアーチャレンジ・セルビアオープン女子シングルスで5日(日本時間6日)、早田ひな(18=日本生命)が優勝した。決勝で香港選手に4-1で勝利した。

早田は先月28日に閉幕した世界選手権個人戦(ブダペスト)の女子ダブルスで伊藤美誠(18=スターツ)とともに銀メダルを獲得。決勝では強豪中国ペアに善戦するも「誤審問題」で悔しい敗戦となっていた。

早田は同大会のシングルスには出場できなかったため、東京五輪の代表選考基準となるシングルスの世界ランクポイントは獲得できなかった。五輪へは来年1月時点で日本人上位2人がシングルス代表、団体戦要員となる3人目は日本卓球協会の強化本部推薦となる。推薦枠について同協会は、ランク上位が選出される可能性が高いとの見方を示している。

早田は現在、同ランク30位で日本人9番目。五輪代表を勝ち取るには大きくランキングを上げる必要がある。そのため早田は世界選手権後、日本選手団とともに帰国はせず、ポイントは低いチャレンジシリーズだったものの、そのままセルビアオープンに参戦した。

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日大三島女子卓球 男女合同練習で「悔しさ晴らす」

男女アベックでの全国大会出場を目指す日大三島の選手たち

静岡県高校総体卓球の東部地区大会女子シングルスが、6月3日に行われる。3月の全国選抜で8強入りした日大三島・松本恵実(めぐみ、2年)は、強化したサーブを武器に、全国総体出場を目指す。団体の東部地区男女学校対抗戦は、翌4日に開催。同校は男女アベックでの全国行きを狙っている。

  ◇    ◇    ◇

女子学校対抗の部では、15年ぶりの全国舞台を目指す。昨秋の新人戦は7位。5位までの東海大会出場権を逃した。東部地区で16強以上に進んだのは同校のみ。だが、強豪校がそろう中西部地区校に屈した。主将の高橋夏穂(3年)は「東部にはいない、ラバーや戦法を使う選手への対応力が足りなかった」と唇をかんだ。

今大会に向けて練習内容を一新した。以前は、男女分かれてメニューを消化していたが、新人戦後は合同で練習に取り組んでいる。男子選手と打ちあい、高橋は「男子のボールは重くて速い。ドライブ攻撃への対応力が向上しました」と手応えを口にする。「新人戦の悔しさを晴らす一心でやってきた。必ず結果に結びつけたい」と意気込んだ。

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日大三島男子卓球 攻めのスタイルで全国を目指す

男女アベックでの全国大会出場を目指す日大三島の選手たち

静岡県高校総体卓球の東部地区大会で日大三島が全国総体出場を目指す。団体の東部地区男女学校対抗戦は、6月4日に開催。同校は男女アベックでの全国行きを狙っている。   ◇    ◇    ◇

男子学校対抗戦では、23年ぶりの全国大会出場を狙う。昨年11月の新人戦は、4強に進出した。だが、上位4校で争う総当たりのリーグ戦は、3試合全てストレート負け。連続攻撃を仕掛ける相手に対して後手に回り、全国選抜出場を逃した。主将の岩本幸大(3年)は「4つに入るまでは良かったが、そこからの壁が厚かった」と振り返った。

敗戦を糧に、チーム全体で常に先手を取るプレーを徹底。卓球台から近い位置に立ち、返球までの時間を短縮することを狙った。「より高い打点で打つことを心掛けている。攻めていても、下がって打てば相手に考える時間を与えてしまいますから」。攻撃的なスタイルで、全国切符をつかみ取る。

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伊藤美誠“誤審問題”ビデオ判定導入に「賛成です」

伊藤美誠(2019年4月25日撮影)

卓球日本代表が世界選手権個人戦が行われたブダペストから4月30日、羽田空港着の航空機で帰国した。女子ダブルス銀メダリストの伊藤美誠(18=スターツ)は取材に応じ、決勝の中国戦で起きた「誤審問題」で日本協会が国際卓球連盟(ITTF)に抗議文を送付し、ビデオ判定の導入を求めたことについて賛同した。

「言わないといけないところは言わないといけない」と伊藤。ビデオ判定導入にも「もちろん賛成です。他の選手が同じようにされているのも見たことがある。人間の目は100%正しいことは難しい。特に卓球は(球の動きが)速い競技なので。他のスポーツでも取り入れている」と答えた。

今回の経験を行かし、同様の事案が起きても動じない精神力と実力をつけていく意向だ。「私自身も審判にしっかりと言っていかなければいけない。慣れていないので自分のプレーを見失いがちだけど次、こういうことがあっても平常心で戦えるようにしたい。『全然平気だ、実力で勝てるから』という風になりたい」と語った。

19年4月28日、中国ペアとの女子ダブルス決勝に敗れた、伊藤(右)と早田

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国際卓球連盟から”誤審”抗議に返答「検討する」

中国ペアとの女子ダブルス決勝に敗れ、肩を落とす伊藤(後方右)と早田(2019年4月28日撮影)

卓球世界選手権個人戦(ブダペスト)の女子ダブルスで銀メダルを獲得した伊藤美誠(18=スターツ)早田ひな(18=日本生命)組が挑んだ決勝戦で起きた「誤審問題」で、日本協会が国際卓球連盟(ITTF)に抗議文を送付した件に関し、ITTFからの返答が30日までに届いたことが分かった。

抗議文ではビデオ判定の導入も要望している。日本協会によると、抗議文の返答がITTF事務局長の名前で協会専務理事のもとに届いたという。返答は、受け取った抗議文について「検討する」との内容だったとしている。

優勝した中国ペアが優勝トロフィーも持って喜ぶ中、銀メダルにも笑顔がない、左から早田ひな、伊藤美誠(2019年4月28日撮影)

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中国に8戦全敗 五輪へ本気になった王国と広がる差

卓球女子日本代表の馬場監督(19年1月撮影)

<卓球:世界選手権>◇28日(日本時間29日)◇ブダペスト◇女子ダブルス、男子シングルス決勝

卓球世界選手権個人戦が終わり、日本協会首脳陣が女子の総括をした。男子も含めて強豪中国に8戦全敗。女子の馬場監督は「昨年、中国に差を詰めたと思ったが、今回また開いた感じ」と語った。今後の対策について「中国のまねではダメ」と日本独自の強化策で差を縮める。

女子シングルス3回戦で同じ18歳の孫穎莎に負けた伊藤について宮崎強化本部長は「いろんなサーブを出しすぎで、逆に自分に返ってくるレシーブが読みづらかったのでは。もっと横綱相撲の卓球をすれば良かった」と指摘した。

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張本智和「馬竜学びたい」敗戦を機に/インタビュー

19年4月25日、卓球世界選手権シングルス4回戦で敗れた張本

【ブダペスト29日=三須一紀】卓球世界選手権個人戦の男子シングルスで4回戦敗退となった張本智和(15=木下グループ)が29日までに記者団の取材に応じた。シングルスの世界ランキング4位のため4強シードとして、準決勝まで中国選手に当たらないブロックに入り、同種目40年ぶりのメダルが期待されたが、届かなかった。

同157位の安宰賢(19=韓国)に敗れ、試合翌日まで悔しさを拭えなかった。2日後にやっと「ふつうの157位ではなくベスト4に入る選手だったんだなと思い、切り替えるようにした」と語った。

とはいえ同年代、格下の選手に向かっていけない精神面の弱点が見つかった。格上選手であれば、向かっていけるが、同年代、格下選手だと「自分を解放して卓球が出来ない」と話した。今年1月、シングルス連覇が懸かった全日本選手権の時からそうだという。

来年は東京オリンピック(五輪)。その課題について「オリンピックはさらに1勝ごとに緊張感が高まっていく。同じ過ちを繰り返さないよう、この経験を生かしたい」と語った。体操の内村航平、フィギュアスケートの羽生結弦と五輪連覇を果たした選手の名を挙げ「期待が懸かる中で金を取っている。気持ちの強さを見習いたい」と話した。

今大会前、右手薬指のけんしょう炎となり、十分な練習時間が取れなかったことも敗因の1つ。「3回戦のフレイタス戦から少し疲れが出てきた」と語り、ケガがなければ全3種目に出場していたことを踏まえ「簡単に3種目、3種目と言ってはダメだなと思いました」と笑った。「心が一番疲れた」とも言った。

今後、戦術の幅、選択肢を増やすことにも言及した。現在はバックハンドが強い武器だが、フォアハンドや台上技術も強化する。16年リオデジャネイロ五輪の男子シングルス金、今大会も優勝した馬竜(中国)の名を挙げ「サーブ、ラリーなどコピーじゃないけど、全て馬竜のようになりたい。今まで人のマネはしてこなかったけど、これからは馬竜の映像を見て学びたい」と語った。

東京五輪での金メダル獲得を目標と公言してきたが、今回の敗戦を通じて「全てうまくいくわけではない。焦らず、2020年以降も僕にとってのオリンピックはある」と、東京大会に固執しすぎない考え方に変わっていた。母からも「今までうまくいき過ぎていた」と言われ、自分にプレッシャーをかけ過ぎないためにも、そう言った。

明日1日からの新元号令和への期待を聞かれ「卓球が野球やサッカーのように注目されるスポーツになってほしい。ワールドツアーがテレビ放送され、2020年以降は、日本卓球界と言えば張本と言われるようにしたい」と語った。

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日本卓球協会、誤審問題で国際卓球連盟に抗議文送付

中国ペアとの女子ダブルス決勝に敗れ、肩を落とす伊藤(右)と早田(撮影・三須一紀)

<卓球:世界選手権>◇28日◇女子ダブルス、男子シングルス決勝

【ブダペスト28日=三須一紀】卓球の世界選手権個人戦で、伊藤美誠(18=スターツ)早田ひな(18=日本生命)組が中国の孫穎莎、王曼■ペアに敗れた女子ダブルス決勝で起きた「誤審問題」で、日本卓球協会が国際卓球連盟(ITTF)に抗議文書を送付したことが分かった。誤審と表現し、審判の不可解なジャッジに強く抗議した。

2-2で迎えた第5ゲーム。得点9-9から早田のサーブに中国選手がレシーブミスし、サービスエースかに思われた。しかし、サーブがネットにかすったと審判が「レット」の判定。大型スクリーンにはスローモーションで、ネットに当たらず相手コートに球が入る映像が流れた。2人はスクリーン映像を「見て」と審判に抗議。それでも判定は覆らなかった。

現在、卓球競技にビデオ判定はない。関係者によると14年、東京で開催した世界選手権団体戦でビデオ判定導入に向け動いていたが、直前になってITTFから計画の中止が通達された。

日本協会はそれからもビデオ判定導入の必要性を訴えてきたが、ここまで導入されていない。卓球のトーナメントは序盤、コート数が多く、全コートにビデオ判定を導入するのは難しいため、決勝、準決勝などのビッグマッチだけ導入するなどの議論もある。

来年は東京五輪が開催される。現時点で、ビデオ判定の導入はない。ただ、今回の「誤審問題」で日本協会が強く抗議した結果、ITTFが考え方を変えれば、導入される可能性はゼロではない。厳正な大会運営、アスリートファーストの観点から検討されるべき課題であることは間違いない。

※■は日の下に立

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誤審問題で抗議の日本卓球協会がビデオ判定導入要望

銀メダルにも笑顔がない、左から早田ひな、伊藤美誠(2019年4月28日撮影)

【ブダペスト28日(日本時間29日)=三須一紀】卓球の世界選手権個人戦で、伊藤美誠(18=スターツ)早田ひな(18=日本生命)組が中国の孫穎莎、王曼■(■は日の下に立)組に2-4で敗れた女子ダブルス決勝で起きた「誤審問題」で、日本卓球協会が国際卓球連盟(ITTF)に抗議文書を送付したことが分かった。審判の不可解なジャッジに強く抗議し、ビデオ判定の導入を要望した。

                           ◇   ◇   ◇

日本協会は試合終了後、即座にITTFに抗議文を送付した。問題の場面は、2-2で迎えた第5ゲーム。得点9-9から早田のサーブに相手がレシーブミスし、サービスエースかに思われた。しかし、サーブがネットに触れたと審判が「レット」の判定をした。

場内の大型スクリーンにはスローモーションで、ネットに当たらず相手コートに球が入る映像が流れた。2人はスクリーン映像を「見て」と審判に抗議。それでも判定は覆らなかった。

卓球でサーブの「レット」は卓球台に一番近い選手が手を挙げて自己申告する文化で、それを審判が認めるシステム。今回の場面では両国の選手ともボールがネットを越える瞬間、手を挙げずにプレーを続行するも、副審がレットだと手を挙げ、主審も同調した。日本協会関係者は「これでは卓球が成り立たなくなる」と憤った。

現在、卓球にビデオ判定はない。関係者によると14年、東京で開催した世界選手権団体戦でビデオ判定導入に向け動いたが、直前になってITTFから計画の中止が通達された。

日本協会はそれからもビデオ判定導入の必要性を訴えてきたが、ここまで導入されていない。卓球の大会は序盤、同時間帯に多くのコートで試合が行われ、全コートにビデオ判定を導入するのは難しいため、決勝、準決勝などの重要な試合だけ導入するなどの議論もある。

来年は東京オリンピック(五輪)が開催されるが、現時点でビデオ判定はない。ただ、今回の「誤審問題」で日本協会が強く抗議し、ビデオ判定を要望した結果、ITTFが考え方を変えれば、導入される可能性はゼロではない。厳正な大会運営、アスリートファーストの観点から検討されるべき課題であることは間違いない。

※■は日の下に立

▽伊藤 多分全員がレットじゃないと思っていた。あの1本ものすごく大きかった。言い訳にはしたくないけど、これがなければタイムアウトも取らないで、勝てたと思う

▽早田 私がサーブを出して、ネット越えて軌道も変わらなかった。相手もレシーブをミスしたという表情だった

女子ダブルス決勝で伊藤美誠(右)と早田ひなは入念にコミュニケーションを取る(2019年4月28日撮影)

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みまひな誤審疑惑に抗議 協会がビデオ判定導入要望

卓球の世界選手権個人戦の女子ダブルス決勝(28日・ブダペスト)で伊藤美誠(スターツ)早田ひな(日本生命)組が判定を不服として主審に訴えながら受け入れられなかった問題で、日本協会が藤重貞慶会長名で国際連盟(ITTF)に抗議文を提出し、ビデオ判定の導入を要望したことが28日、関係者の話で分かった。

審判の質の向上も求めた。試合の映像も提出したという。ITTF関係者によると、主審はマレーシア人で副審はスウェーデン人だった。

ゲームカウント2-2の第5ゲーム、9-9から日本ペアが得点したかと思われたが、早田のサーブがネットに触れていたとして再プレーになった。このゲームを落とした伊藤、早田組は逆転負けで金メダルを逃し、伊藤は「絶対に違うと思ったし、審判にも言ったがビデオも見てくれなかった」、早田は「(サーブの)軌道も変わらず、相手もミスしたという表情をした」と話していた。

テニスでは選手がビデオ判定を求める「チャレンジ制度」を採用しており、サッカーではゴールやPKの判定でビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)導入が進んでいる。

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伊藤、早田組は準V 日本人ペア52年ぶり金ならず

中国ペアとの女子ダブルス決勝に敗れ、肩を落とす伊藤(右)と早田(撮影・三須一紀)

<卓球:世界選手権>◇28日◇女子ダブルス、男子シングルス決勝

【ブダペスト=三須一紀】女子ダブルス決勝で伊藤美誠(18=スターツ)早田ひな(18=日本生命)組は、強豪中国の孫穎莎、王曼■ペアに2ー4で敗れ、準優勝となった。1967年の森沢幸子、広田佐枝子ペア以来52年ぶりの日本人ペア金メダルを目指したが、かなわなかった。

※■は日の下に立

伊藤美誠(右)と早田ひな(ロイター)

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みまひな誤審に泣く…伊藤「ビデオ見てくれなくて」

優勝した中国ペアが優勝トロフィーも持って喜ぶ中、銀メダルにも笑顔がない、左から早田ひな、伊藤美誠(撮影・三須一紀)

<卓球:世界選手権>◇28日◇女子ダブルス、男子シングルス決勝

【ブダペスト=三須一紀】女子ダブルス決勝で伊藤美誠(18=スターツ)早田ひな(18=日本生命)組が2-4で強豪中国の孫穎莎、王曼■ペアに敗れ、日本人同士のペアでは1971年の平野美恵子、阪本礼子組以来、48年ぶりの銀メダルを獲得した。67年の森沢幸子、広田佐枝子組以来52年ぶりの金メダルを目指したが、2-0から4ゲームを連取された。今大会、日本勢は男女シングルスでメダルなしに終わり、女子と混合のダブルスで計3個のメダル(銀2、銅1)を獲得した。

   ◇   ◇   ◇

みまひな組は“誤審”でリズムを崩した。2-2で迎えた第5ゲーム。9-9から早田のサーブに中国選手がレシーブミスし、サービスエースかに思われた。しかし、サーブがネットにかすったと審判が「レット」の判定。大型スクリーンにはスローモーションで、ネットに当たらず相手コートに球が入る映像が流れた。

2人はスクリーン映像を「見て」と審判に抗議。それでも判定は覆らず、女子代表の馬場監督がタイムアウトを取った。その直後のプレーで、中国が得点し、9-10。そのままそのゲームを落とし、流れは完全に相手に行ってしまった。

伊藤は「多分全員がレットじゃないと思っていた。審判にも何回も言って、ビデオも見てくれなくて。言い訳にはできないけど、あの1本ものすごく大きかった。タイムアウトも取らないで、勝てたと思う」と悔やんだ。早田も「私がサーブを出して、ネット越えて軌道も変わらなかった。相手もレシーブをミスしたという表情だった」と振り返った。

孫穎莎は伊藤が女子シングルス3回戦で敗れた相手。リベンジに燃えたが、再び敗れた。今大会、中国に1勝もできなかった日本勢。来年の東京五輪へ向け、中国の壁があらためて大きく立ちはだかった。

※■は日の下に立

伊藤美誠、早田ひな組(AP)
中国ペアとの女子ダブルス決勝に敗れ、肩を落とす伊藤(右)と早田(撮影・三須一紀)

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東京五輪へ卓球ダブルスでカットマン佐藤瞳をテスト

女子ダブルス準決勝、カット打ちでみまひなペアに挑む佐藤瞳と橋本帆乃香(左)組。手前は早田ひな(2019年4月27日撮影)

【ブダペスト=三須一紀】日本卓球協会の宮崎義仁強化本部長が28日までに取材に応じ、世界選手権個人戦の女子ダブルスで銅メダルを獲得した佐藤瞳(21=ミキハウス)を、来年の東京オリンピック(五輪)に向けたダブルス要員として今後のワールドツアーで石川佳純(26=全農)、伊藤美誠(18=スターツ)と組ませる計画を明かした。

東京五輪の出場選手は、来年1月のシングルス世界ランク上位2人がシングルス代表に、団体戦代表の3人目を強化本部推薦で決める。佐藤は同ランク13位で日本人4番目のため、試す必要性があるという。

宮崎氏は「カットマンと前陣の選手がダブルスを組むこと自体は難しいことではない」と説明。ただし、カットマンは試合のペースがスローになるため、「前陣の選手がスローペースのダブルスの影響で、シングルスの調子を崩すようだったら問題があるので、まずは代表合宿で試してから」とも語った。

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平野美宇復活、中国人コーチと再タッグで前向きに

卓球世界選手権を終えインタビューに応じた平野美宇(撮影・三須一紀)

<卓球:世界選手権>◇27日

【ブダペスト=三須一紀】卓球世界選手権個人戦の女子シングルスで8強入りした平野美宇(19=日本生命)が27日、全日程を終え記者団のインタビューに応じた。

1月の全日本選手権では5回戦で敗れるなど、結果につながらない時期が長かったが、今大会で復活を大きくアピールした。ここまでの道のりで、卓球を辞めようと思ったほど、苦しい時期を過ごしたことを告白した。

17年10月から18年前半まで、「病んでいた。卓球はもういいかなと思っていた」とまで言った。17年10月、信頼する中国人コーチが諸事情で帰国したことが引き金となった。前回の17年世界選手権で3位となり、達成感も生まれていた。

「ラケットを握ると涙が出た。吐き気もした。卓球に対して良いイメージがなく、つらい、苦しい方が勝っていた」。18年2月、初めて3週間、練習を休んだ。ナショナルトレーニングセンターの合宿所の部屋に閉じこもった。

両親と相談して「苦しいんだったら辞めたら」と言ってくれ、JOCエリートアカデミーを出ることを決めた。「プロになって危機感を持たないとダメだと思った」。1年前倒しで、エリートアカデミーを修了した。

18年7月にはコーチが中国から戻り、今も指導を受ける。今では前向きな気持ちになり、来年の東京五輪を目指す。

「現役の時に、東京五輪があるのは恵まれている」と感謝し、「東京五輪が1つの区切り」と語った。20歳で迎える五輪だが、その後、選手を続けるかはまだ決めていないという。「明日、卓球を辞めても後悔がないよう、毎日練習に取り組んでいる」。それだけの覚悟を持って日々を過ごす19歳。世界8強が「ハリケーンみう」復活ののろしだ。

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佐藤瞳&橋本帆乃香カットマンペア敗戦「悔しい」

女子ダブルス準決勝、カット打ちでみまひなペアに挑む佐藤瞳と橋本帆乃香(左)組。手前は早田ひな(撮影・三須一紀)

<卓球:世界選手権>◇27日◇女子ダブルス準決勝ほか

【ブダペスト=三須一紀】女子ダブルス準決勝は日本人ペア対決となり、カットマンペアの佐藤瞳(21=ミキハウス)橋本帆乃香(20=同)組が2-4で、伊藤美誠(18=スターツ)早田ひな(18=日本生命)組に敗れた。

佐藤が「これまで3度対戦し、1ゲームも取れていなかった」と話す格上を苦しめた。第3ゲーム、デュース戦を粘りに粘って16-14でもぎ取る。しかし、第4ゲーム、一時、2-10と大量リードされて落とすと、そのまま3ゲーム連続で奪われ、終戦した。

佐藤は「勝てるチャンスがあった試合。すごく悔しい」。橋本も「今までで一番惜しい試合だった。でも勝ちきる力が足りなかった」と肩を落とした。

カットマンは相手の出方に対応するため、試合前から、みまひなペアの攻撃パターンを予想して、いくつもの対応パターンを用意していた。それでも「4ゲーム目、相手のピッチが速くなって対応できず、自分たちのミスが増えてしまった」と橋本。さらに「私たちより相手の方が挑戦者のように見えた」とメンタル面でも反省した。

カットマン受難の時代。00年、球が直系38ミリから40ミリに大きくなり、15年ごろには材質がセルロイドからプラスチックに変わり、ボールに回転がかけづらくなったことで変化が効きづらくなった。

不利と言われてもカット戦型を続ける理由を佐藤は「小さい頃からカットマンなので意地じゃないけど、勝てないって言われるからこそ勝ってぎゃふんと言わせてやりたい」と話していた。橋本も「(私たちの)動画を見てカットできるという勇気を与えたい」と言った。そして世界選手権で銅メダルを獲得。自分たちの色を貫き努力した先につかんだ栄光だった。

日本ペア対決となった女子ダブルス準決勝でスマッシュを打ち込む伊藤美誠(左から3人目)と早田ひな(左端)(撮影・三須一紀)

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伊藤&早田組48年ぶり決勝へ 日本人ペア対決制す

女子ダブルスの日本人対決を制し、決勝進出を決めハイタッチする伊藤美誠(左)と早田ひな。奧は橋本帆乃香(撮影・三須一紀)

<卓球:世界選手権>◇27日◇女子ダブルス準決勝ほか

【ブダペスト=三須一紀】女子ダブルス準決勝は日本人ペア対決となり、伊藤美誠(18=スターツ)早田ひな(18=日本生命)組が4-2で、佐藤瞳(21=ミキハウス)橋本帆乃香(20=同)組を下した。日本人ペアの決勝進出は48年ぶり。金メダルを取れば日本人ペアとしては1967年の森沢幸子、広田佐枝子ペア以来52年ぶり。国際ペアでを含めると75年の高橋省子、マリア・アレキサンドル(ルーマニア)ペア以来44年ぶりとなる。

みまひなペアは勝利の瞬間、静かにニコリとハイタッチした。目標の金メダルまでは、喜びを爆発させない。

第3ゲーム、14-16でデュースを制されゲームカウントを1-2とリードされた。早田は「『スマッシュ打っちゃえ』と打ち急ぎがあった。心の余裕がなかった。美誠のも焦った打ちミスがあった」と振り返った。

しかし、第4ゲームは一時、10-2と大量リードし、そのまま取り返す。橋本は「3ゲーム目まで同じやり方で来ていたが、4ゲーム目でピッチを早くしてきた」と感想を述べたが、みまひなペアに聞くと真相は違った。

早田は「足を動かしていこうと言っただけでした。そうすることで息が合ってきてテンポが上がったのだと思う」と説明。伊藤も「それが、どハマリした」と言った。そこから3ゲーム連取し、勝ちきった。

48年ぶりの決勝、52年ぶりの金メダルと、歴史の重みがのしかかるが伊藤は「52年ぶりは知らなかった。でも48年ぶりの決勝と言われるより、52年ぶりの金メダルと言われたい」と、悲願へ熱い思いを語った。

決勝の相手は強豪中国ペア孫穎莎、王曼■ペア。孫穎莎は伊藤が女子シングルス3回戦で敗れた相手。リベンジを果たし、世界の頂点を目指す。

※■は日の下に立

女子ダブルス準決勝で試合中、相談をする伊藤美誠(左)と早田ひな(撮影・三須一紀)
女子ダブルス準決勝、カット打ちでみまひなペアに挑む佐藤瞳と橋本帆乃香(左)組。手前は早田ひな(撮影・三須一紀)
日本ペア対決となった女子ダブルス準決勝でスマッシュを打ち込む伊藤美誠(左から3人目)と早田ひな(左端)(撮影・三須一紀)

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張本は攻撃パターン増を/宮崎強化本部長が男子総括

卓球世界選手権会場で取材に応じる宮崎義仁強化本部長(撮影・三須一紀)

<卓球:世界選手権>◇個人戦第7日◇27日◇男子シングルス準決勝ほか

【ブダペスト=三須一紀】日本卓球協会の宮崎義仁強化本部長が27日、世界選手権で全日程を終えた日本男子を総括した。

シングルスは丹羽孝希(24=スヴェンソン)の8強が最高で、世界ランク4位の張本智和(15=木下グループ)は4回戦で同157位の格下選手に敗退した。その要因や、来年の東京オリンピック(五輪)を見据えたダブルス編成など見解を示した。

   ◇   ◇   ◇   

準決勝まで強豪中国と当たらない組み合わせで男子シングルス40年ぶりのメダルが期待された張本だが、格下に敗退。宮崎氏は「張本は飛び級で大きな大会に出ている半面、同年代や格下に向かっていくメンタルが弱いことが分かった」と語った。今後、張本のような飛び級選手が出てきた場合、格下にも向かっていける精神をつくるため、同年代の大会にも出すことを協会として検討するという。

男子の倉嶋監督は「チキータだけでなく中国の馬竜のように多くの攻撃パターンを身に付ける必要がある」と今後の強化方針を示した。張本は帰国翌日の5月1日~7日まで、右手薬指のケガを治すために休養を取る。

宮崎氏は8強の丹羽について「低身長、パワーもない日本選手は独創的なプレーが必要。丹羽はそのお手本」と高く評価した。「日常の練習から、そのプレーを増やした方が良い」と付け加えた。

東京五輪へ向けたダブルスのペアリングも本格化する。5月末の中国オープンでは丹羽、水谷が男子ダブルスにエントリー。左利き同士は難しいとされるが「五輪へ向けて世界ランクが日本人で2番目、3番目の2人なので、試す必要性がある」と話した。

混合ダブルスでは、吉村・石川組が銀メダルを獲得したが、吉村は同ランク33位で日本人6番目。来年1月のランク上位2人が五輪シングルス代表に、団体戦代表の3人目を強化本部推薦で決める。五輪新種目の混合についても3人に入らなければ出場できない。吉村については「当然3番目が優先される。3番目の選手がダブルス不向きなら4番目。6番目では難しい」と一定の目安を示した。

卓球世界選手権シングルス4回戦で敗れた張本はベンチで頭を抱えて悔しがる(2019年4月25日撮影)

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丹羽孝希「五輪チャンスある」40年ぶりメダル肉薄

シングルス準々決勝で、バックハンドを打ち込む丹羽(撮影・三須一紀)

<卓球:世界選手権>◇個人戦第6日◇26日◇男子シングルス準々決勝

【ブダペスト=三須一紀】男子シングルスで世界ランク8位の丹羽孝希(24=スヴェンソン)が準々決勝で同9位梁靖崑(中国)に3-4で敗れ、40年ぶりのメダルにあと1歩届かなかった。

フルゲームに持ち込んだ丹羽に突如、極度の重圧がふっと降りてきた。「40年ぶりのメダルを意識した。ものすごくプレッシャーがかかった」。体が硬くなり、最終ゲームで0-5とされ、流れを逃した。「無心でプレーすれば良かった」と、無念そうに言った。

ゲームカウント1-3から追い上げた。サービスエースを連発。技巧派のカットを見せて観客から「コーキ、コーキ!」の大合唱。会場を味方に付け、強豪中国を追い込んだ。

孤高の天才はひょうひょうとトリッキーな技をやってのけた。序盤はラバー赤面をフォア側に使い、第2ゲームで0-6とされた場面で、フォア側を黒面に反転させてプレー。その黒面で巧妙なカットをかけて、得点を奪った。第3ゲームでは再びフォア側を赤面にして、相手に回転を読ませず、翻弄(ほんろう)。宮崎強化本部長は「こんな選手はほとんどいない」と言った。

丹羽は「会場の湿気を考えてそうしてる」と説明した。今回の会場は冷房が効いておらず、湿気が充満。ラバーが湿り、柔らかい黒側だとボールの勢いが減り、硬めの赤側ではその逆と、使い分けた。

79年の小野誠治さん(62)以来のメダルは夢に終わった。張本、水谷の陰に隠れがちだが「普段は陰で良いけど、今日は主役で楽しかった」と笑った。丹羽は「常にメダルを取り続けてる中国は最終ゲーム、ミスが少なかった」と中国のすごさを肌で感じた。だが、最後まで苦しめた。来年の東京オリンピック(五輪)に向け「今回のように中国選手に接戦していけば、五輪でのメダルチャンスはある」と手応えを感じた。

シングルス準々決勝で、フォアドライブを打ち込む丹羽(撮影・三須一紀)

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吉村、石川組が銀!混合は単以上に中国倒せる可能性

混合ダブルスで銀メダルを獲得し、表彰台で笑顔を見せる石川(左)と吉村(撮影・三須一紀)

<卓球:世界選手権>◇個人戦第6日◇26日◇混合ダブルス決勝

【ブダペスト=三須一紀】混合ダブルスは3大会連続決勝の吉村真晴(25=名古屋ダイハツ)石川佳純(26=全農)組が1-4で許■・劉詩〓(中国)に敗れ、銀メダルとなった。1957年、59年の荻村伊智朗・江口冨士枝以来、60年ぶりだった連覇を逃した。それでも世界ランク男子シングルス2位、同女子5位の中国組に善戦した。

当初、ケガをした張本が混合を取りやめ、緊急で吉村が招集された。石川は「急きょ組んで銀メダルを獲得できて誇りに思います」と語った。

特に許■のペンハンドから繰り出される強烈フォアドライブに苦しんだ。中国トップクラスと相対した感想を聞かれ石川は「レシーブの大切さがあらためて分かった。ちょっとでも球が浮くと、許■選手は回り込んで強い球を打って来る」と話した。吉村は「チャンスボールが来た時につないだらだめ。そこで決めないといけなかった」と振り返った。

同種目は東京五輪から新種目となる。金メダルを目指し中国も世界ランク男女1位の樊振東・丁寧を混合ペアに組むなど、本気度を増してきた。それでも石川は「確かに個の力は強い。でもダブルスは『1+1=2』ではなく『1+1=5』にもなる。シングルス以上に(中国を倒す)可能性はある」と熱く語った。

日本協会は東京五輪出場枠について、来年1月時点の同ランク男女上位2人をシングルス代表にし、団体戦枠の1人ずつは協会推薦枠としている。混合ダブルスもその3人ずつからしか出場できない。石川は世界ランク6位で現在、日本女子1位だが、吉村は同33位で日本男子では5番目で、今年中にワールドツアーのシングルスで上位に食い込みランクを上げる必要がある。

石川は「もちろんこのペアで出場したい。そのためには代表に選ばれないといけない」。世界選手権で3大会連続の決勝でアピールもできた。吉村は「石川さんがどのようにプレーするか分からない時は、すぐに聞くし、コミュニケーションはしっかりしている」とコンビ間連携にも自信を持つ。

吉村はランキングを上げる必要があり「シングルスで代表になれるよう頑張りたい。そして東京五輪で石川さんとコートに立つことが目標」と覚悟を語った。

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〓は雨カンムリに文の旧字体

混合ダブルスで銀メダルを獲得した左から石川佳純と吉村真晴は中国の国歌を真剣な表情で聞く(撮影・三須一紀)

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卓球79年世界王者の小野誠治さんが日本代表激励

79年世界選手権個人戦の男子シングルスで獲得した金メダルを首からかける小野誠治さん

【ブダペスト26日=三須一紀】平壌の新体育館、珍しい国際競技大会の開催に2万人以上の観客が押し寄せていた。

今から40年前、79年の世界選手権。当時、日本楽器所属だった小野誠治さん(62)は、世界王者を懸けて戦っていた。

相手は当時世界トップ選手の郭躍華。大観衆も「歓声は全く聞こえなかった。聞こえたのはボールの音だけ。今で言うゾーンに入っていた」。卓球が正式採用された88年ソウル五輪で男子最高の16強入りしたが「ゾーンに入ったのは、79年のあの1度だけ」と振り返る。「カミソリスマッシュ」と呼ばれたフォア強打で決勝まで連続で中国人4人を倒し、王者になった。

当時はナショナルトレーニングセンター(NTC)はなく、代表合宿も東京、千葉、埼玉などの体育館を借りた。国際大会も年3、4回。80年代以降、日本卓球界は低迷したが「日本が努力しなかったわけではない。中国、欧州の努力が上回っただけ」と語る。08年にNTCができ「良い練習ができるようになり、若い子が伸びた」と昨今の競技力向上に目を細めた。

男子シングルス準々決勝で40年ぶりのメダルに挑んだ丹羽孝希だったがフルセットの末、あと1歩及ばなかった。張本智和も16強で姿を消した。小野さんは「とても残念です。でも良い試合でした」と語った。

張本へアドバイスも送った。「張本選手のバックハンドは超一流。でも世界のトップとラリーになった時には、強いフォアハンドが必要。スマッシュ、ドライブと強いフォアができれば幅広い攻撃ができてさらに強くなる」。

来年はいよいよ東京五輪。小野さんは当時を思い返し「『これが最後のプレーだ』と退路を断って試合に臨んでほしい。そうすれば来年の東京五輪でも良い結果が出ると思います」と日本代表にエールを送った。

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吉村、石川組が銀 みまひなメダル確定 世界選手権

準決勝進出を決めて笑顔の伊藤(右)と早田(撮影・三須一紀)

<卓球:世界選手権>◇個人戦第5日◇25日◇女子ダブルス準々決勝ほか

【ブダペスト=三須一紀】男子シングルスで世界ランク8位の丹羽孝希(24=スヴェンソン)が準々決勝で同9位梁靖崑(中国)に3-4で敗れ、40年ぶりのメダルにあと1歩届かなかった。

混合ダブルスは吉村真晴(25)石川佳純(26)組が銀メダル。女子ダブルスは前回大会銅の伊藤美誠(18)早田ひな(18)組と、佐藤瞳(21)橋本帆乃香(20)組が表彰台を決めた。両ペアは準決勝で対戦するため、日本人同士のペアでは1971年大会銀の平野美恵子・阪本礼子以来の決勝進出。1大会複数メダルも48年ぶりになる。

みまひなペアが2大会連続のメダルを決めた。息の合ったコンビネーションで北朝鮮ペアを寄せ付けなかった。勝利の瞬間、ニコリと笑ってハイタッチしただけ。早田は「ここで喜んでいるようでは世界一はない」と先を見据えた。

前日、伊藤がシングルス、混合ダブルスの2種目で敗退。3冠を狙っていただけにショックは大きかった。それでも今大会は切り替えがテーマ。伊藤は「ダブルスに懸ける思いが一層強くなった。負けを引きずらずにできた」と語った。早田も前夜、なぐさめの連絡は入れず、普段通りに翌日の練習で顔を合わせ、対戦相手の対策を話し合った。

佐藤・橋本ペアについて早田は「たぶん1回も負けたことがないので向こうも戦術を変えてくると思う。しっかり対策したい」。伊藤は「世界選手権の大舞台で日本人同士戦えることはすごいこと。楽しんで絶対に勝ちたい」と意気込んだ。

準決勝進出を決めて涙ぐむ佐藤瞳(右)と橋本帆乃香(撮影・三須一紀)

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石川佳純「誇りに」吉村と急きょペア組み銀メダル

決勝進出を決めて笑顔の石川(左)と吉村(撮影・三須一紀)

<卓球:世界選手権>◇個人戦第4日◇26日◇混合ダブルス決勝

混合ダブルスの吉村真晴・石川佳純ペアは1957年、59年の荻村伊智朗・江口冨士枝以来、60年ぶりだった大会連覇を逃した。

それでも世界ランク男子シングルス2位、同女子5位の中国コンビに善戦し、銀メダル。当初、ケガをした張本が混合を取りやめ、緊急で吉村が招集された。石川は「急きょ組んで銀メダルを獲得できて誇りに思います」と語った。

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丹羽孝希「重圧感じた悔しい」40年ぶりメダル逃す

シングルス準々決勝で、フォアドライブを打ち込む丹羽(撮影・三須一紀)

<卓球:世界選手権>◇個人戦第5日◇25日◇男子シングルス準々決勝

男子シングルス準々決勝で丹羽孝希が梁靖崑(中国)に3-4で敗れ、40年ぶりのメダルに1歩届かなかった。1-3とリードされてから3-3まで追いついたが突然、「40年ぶりのメダルを意識した。ものすごくプレッシャーを感じた。悔しい」と語った。

チーム日本全員から期待を背負い、トリッキーなレシーブで会場から「コーキ、コーキ!」の大合唱。張本、水谷の陰に隠れがちだが「普段は陰で良いけど、今日は主役で楽しかった」と笑った。

シングルス準々決勝で、バックハンドを打ち込む丹羽(撮影・三須一紀)

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吉村真晴、石川佳純組が決勝進出、Vへ中国組と対戦

<卓球:世界選手権>◇個人戦第5日◇25日◇混合ダブルス準決勝ほか

【ブダペスト=三須一紀】混合ダブルスで吉村真晴(25=名古屋ダイハツ)石川佳純(26=全農)組が2大会連続の決勝進出を果たした。

ドイツ組に4-1で勝利。石川は前日、シングルス4回戦で敗れ、大きなショックを受けていたが、気持ちを切り替えて試合に臨んだ。

寝たのは夜中の3時。ずっと悔しい思いを巡らせていた。「どうしてああしなかったんだろうという後悔の気持ちがあった。でも終わったことを後悔してもしょうがないので。今日のミックスは崩れずに最高のプレーをすることが自分に出来ることと思って、準備した」と振り返った。

同種目は来年の東京オリンピック(五輪)で新種目として採用されたため、中国もこれまでに増して本気で臨んでいる。決勝の相手も世界ランク男子2位、女子5位の中国ペア。日本も銀メダル以上が確定し、五輪でのメダルが大きく期待される。

日本協会は東京五輪出場枠について、来年1月時点の同ランク男女上位2人をシングルス代表にし、団体戦枠の1人ずつは協会推薦枠としている。混合ダブルスもその3人ずつからしか出場できない。石川は世界ランク6位で現在、日本女子1位だが、吉村は同33位で日本男子では5番目で、今年中にワールドツアーのシングルスで上位に食い込みランクを上げる必要がある。

吉村は「石川さんと『2人で東京五輪に出られたらいいね』と話すことがある。そのためには俺が代表にならないと始まらない。そのためにも今大会、混合ダブルスで金メダルを取ってアピールしたい」と覚悟を語った。

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丹羽8強「チャンス来た」次戦予定の世界1位が敗北

丹羽孝希

<卓球:世界選手権>◇個人戦第5日◇25日◇男子シングルス4回戦

男子シングルスで丹羽孝希(24=スヴェンソン)が前回大会に続き、8強に駒を進めた。

試合前、隣のコートで次戦の相手を争う試合で、世界ランク1位の樊振東(中国)が1-3で負けているのが見えた。「樊には正直どうしようもないと思っていた。これ勝てば(さらに上に)行けるかなと思った」と試合に臨んだ。結果、樊は同じ中国の同9位梁靖崑に敗れた。40年ぶりの男子シングルスメダルへ「チャンスが来た」と意気込んだ。

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張本智和8強届かず チキータ封じられ格下に敗戦

シングルス4回戦で敗れた張本はベンチで頭を抱えて悔しがる(撮影・三須一紀)

<卓球:世界選手権>◇個人戦第5日◇25日◇男子シングルス4回戦など

【ブダペスト=三須一紀】男子シングルスで世界ランク4位の張本智和(15=木下グループ)が同157位の安宰賢(19=韓国)に2-4で敗れ、前回大会のベスト8に届かなかった。

丹羽孝希(24=スヴェンソン)は、クロアチア選手に4-2で勝利し、前回に続き8強入り。混合ダブルスの吉村真晴(25=名古屋ダイハツ)石川佳純(26=全農)組は、スロバキアのペアを4-2で下し、準決勝に進出。15年銀、17年金に続き、3大会連続のメダルを決めた。

相手サーブをフォアで払い返した球は、無情にも台の向こう側に落ちていった。転がる球を、張本はしばらくぼう然と見つめ、力なくその場にしゃがみ込んだ。負けた瞬間「何も考えられなかった」と会見場では涙がこぼれた。

格下の相手に押し込まれた。サーブを工夫され、得意のバックハンドレシーブ「チキータ」が封じられた。「得点パターンがなかなかなかったので勝つイメージが持てなかった。ずっと緊張していた」と語った。

4強シードの利点を生かし、抽選会では準々決勝までは中国選手がいないブロックに入り、40年ぶりの男子シングルスのメダル獲得に前進した。一方でそれがメダルを意識させ、「今日はあと少しでメダルというところで、守りに入ってしまった部分はある」と、相手に向かっていく良さが失われた。

来年の東京五輪に向けて「1年半もない中で、メダルを取る自信をつけたかったけど、東京五輪に出てこない選手に負けるということは、残念」と肩を落とした。男子の倉嶋監督は張本の得意技チキータを封じられると勝てない現実に「戦術の引き出しをもっとつくらないといけない」と言及した。

シングルス4回戦で敗れた張本は、ぼうぜんと立ちつくした(撮影・三須一紀)

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平野美宇、丁寧に3大会連続敗戦「焦ってしまった」

世界ランク1位の丁寧と対戦する平野美宇(撮影・三須一紀)

<卓球:世界選手権>◇個人戦第5日◇25日◇女子シングルス準々決勝

平野美宇(19=日本生命)は3大会連続で丁寧に敗れた。

第2ゲーム、平野はサーブやレシーブで短めの球を使いリズムをつくった。バックハンドレシーブや、丁寧の甘くなった返球をフォア強打で打ち返すなどし、11ー4でゲームを取った。

しかし、終わってみれば1-4で「サーブミスなどで焦ってしまった。中国選手は見逃さない」と完敗だった。来年の東京オリンピック(五輪)へ向け「世界選手権で戦ってみて、やっぱり大舞台が好きだなと思った。頑張りたい」と切り替えた。

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丹羽孝希8強、張本智和と女子勢は敗戦 世界選手権

シングルス4回戦で敗れた張本はベンチで頭を抱えて悔しがる(撮影・三須一紀)

<卓球:世界選手権>◇個人戦第5日◇25日◇男子シングルス4回戦ほか

【ブダペスト=三須一紀】男子シングルスでは同4位張本智和(15=木下グループ)が同157位安宰賢(19=韓国)に2-4で敗れ、前回大会のベスト8に届かなかった。

丹羽孝希(24=スヴェンソン)は、クロアチア選手に4-2で勝利し、前回に続き8強入りを決めた。

女子シングルスは同9位平野美宇(19=日本生命)が同1位の丁寧(中国)に1-4で敗戦。同22位加藤美優(20=日本ペイントHD)は同5位劉詩■に1-4で敗れた。同種目の日本女子は全員、姿を消した。

※■は雨カンムリに文の旧字体

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