日刊スポーツ

札幌山の手・木津谷、代表へリーチと同じ東海大進学

札幌山の手・木津谷、代表へリーチと同じ東海大進学

札幌山の手高を卒業し、それぞれの進路での活躍を誓い合うラグビー部の木津谷(左)と女子バスケ部の舘山(撮影・浅水友輝)

札幌山の手ラグビー部前主将で全国高校大会の舞台に2度立ったSO木津谷勇輝前主将(18)も学びやに別れを告げた。

19年ワールドカップ(W杯)日本大会で主将を務めたOBリーチ・マイケル(32=東芝)と同じ東海大に進学する。「日本代表で活躍するという将来を描いている。リーチさんのように、そこに向けて良い道をたどれたら」。桜のジャージーを身にまとうために歩みは止めない。

主将として迎えた最後の花園。14-19で逆転負けした鹿児島実(鹿児島)戦は、残り3分で右足首を骨折し最後までグラウンドに立つことができなかった。「自分のラグビーを見つめ直す良い時間になった。無駄な時間ではなかった」。接触が伴い故障の多い競技。ケガの経験もプラスに捉えた。前日2月28日には1、2年部員と3年生で対決。まだプレーできず監督として挑んだ。後輩チームに敗れ「新チームはとても強かった。頼もしい」。前主将の最後の務めを果たした。

高校日本代表も集う強豪の東海大では一からのスタートだ。「トップレベルの選手が周りにいて、自分がしっかりラグビーをできれば必然的にうまくなる環境がある」。校舎の玄関に飾られたリーチのジャージーを横目に「いつか自分も飾りたい」と夢を描いた。

明大の箸本主将らが加入 ラグビーTLサントリー

ラグビー、トップリーグ(TL)のサントリーは1日、明大でFW第2、3列をこなし主将を務めた箸本龍雅とロック片倉康瑛、帝京大のバックス尾崎泰雅ら5選手が新加入すると発表した。(共同)

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東海大静岡翔洋9年ぶりV 目標の50点差はならず

ナンバーワンポーズを決める東海大静岡翔洋の選手たち

<高校新人ラグビー静岡県大会:東海大静岡翔洋24-14浜松工>◇2月28日◇決勝◇浜松市・遠州灘海浜公園球技場

東海大静岡翔洋が24-14で浜松工を下し、9年ぶり9度目の優勝を飾った。

前半12分に先制トライを奪われたが、2トライを連取し、逆転して前半を終了。後半もトライを取り合い、17-14の接戦が続いた。終了直前に途中出場の安森大樹(2年)がトライを挙げ、ようやく勝利を決めた。50点差以上の勝利が目標だったが、相手を突き放せなかった。津高宏行監督(37)は「モールやラックなどで優位に立つのに時間がかかった」と振り返った。

今冬の全国大会初戦(大阪・花園)で、強豪の秋田工に完敗(0●68)。相手の守備網を突破し、得点するため、筋力強化に努めてきた。2年生以下の新チームでは、まだ力を出し切れない部分があり、津高監督は「倒されないボールキャリーなど、基礎から強化し直したい」と話した。今大会上位4チームが出場するはずだった東海選抜大会は中止。昨秋県王者は練習を重ね、チーム力アップを目指す。【倉橋徹也】

前半28分、東海大静岡翔洋の杉山慈が反撃のトライ(左下)

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神鋼11T量産の圧勝「Vチームを2チーム作る」

神戸製鋼対キヤノン 前半、ゴール前でモールを押し込み先制トライを奪う神戸製鋼FW(撮影・和賀正仁)

<ラグビー・トップリーグ:神戸製鋼73-10キヤノン>◇第2節◇28日◇ホワイトカンファレンス(白組)◇兵庫・神戸ユ

神戸製鋼が圧倒的な強さを見せた。前半8分、ラインアウトからのモールで先制トライを奪うと、計11トライを量産。デーブ・ディロンヘッドコーチ(HC)は「今日は最後の最後までいいプレーをしてくれた」。反省点はなかった。

日本代表入りを目指し、昨年に日本国籍を取得したNO・8ナエアタ・ルイ(27)が5トライを決めた。1人で打開したものはない。最初の2本はモールで押さえた。3本目はブロディ・レタリック(29)トム・フランクリン主将(31)の両ロックをフォローし、4、5本目はライン参加で最後にパスを受けた。「自分だけじゃなく、15人のハードワークで取った」。役割を果たした末の“ごっちゃんトライ”を、日本語で一生懸命に説明した。

第1節でNECに38失点。「ブレークダウン(の入り)が良くなかった。グラウンドから立ち上がるのも遅かった」とナエアタが言い、ディロンHCが「雑なプレー」という部分を修正した。ただ、それは2次的なものだ。

ベストな布陣ではない。新加入のニュージーランド代表50キャップ、SOアーロン・クルーデン(32)日本代表プロップ中島イシレリ(31)日本代表51キャップのSH日和佐篤(33)ら主力を負傷で欠き、先週はSH徳田健太(27)今週はプロップ高尾時流(24)が公式戦デビューした。それでいて、攻守が充実する。フランクリン主将は「すべては練習にある。私たちは自分を追い込み、厳しいチョイスを課している。偶然ではない」と胸を張った。

世界的プレーヤーと、たたき上げの新鋭が織りなす選手層。「みんなで“トップリーグで優勝できるチームを、2チーム作ろう”と言ってるよ」とフランクリン主将。神戸製鋼から死角が消えていく。【加藤裕一】

神戸製鋼対キヤノン 前半、ゴール前でモールを押し込みトライ奪う神戸製鋼(撮影・和賀正仁)
神戸製鋼対キヤノン 後半、ライン裏へのキックを拾いそのままディフェンスを引き連れながらトライを奪う神戸製鋼WTB井関信介(撮影・和賀正仁)

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キヤノン大敗「違うスポーツやった方が」監督怒り

神戸製鋼対キヤノン 後半、ライン裏へのキックを拾いそのままディフェンスを引き連れながらトライを奪う神戸製鋼WTB井関信介(撮影・和賀正仁)

<ラグビー・トップリーグ:神戸製鋼73-10キヤノン>◇第2節◇28日◇ホワイトカンファレンス(白組)◇兵庫・神戸ユ

キヤノンの沢木敬介監督(45)は怒りを隠せなかった。63点差の屈辱的大敗に「見ての通りです」。半ばあきれ顔で「選手には“格闘技のスポーツなんだから、コンタクトが嫌いなら違うスポーツをやった方がいい”と言いました」「土俵に上がる以前の問題」-。試合後インタビューで表情は曇りっぱなしだった。

実に11トライを献上したのに対し、奪ったトライは1本だけ。それも40点差以上離されていた後半20分過ぎと、攻め込んでもターンオーバーを許したり、ペナルティーを犯して、フィニッシュできなかった。

NTTドコモ戦から開幕2連敗。沢木監督は「チャレンジする姿勢を見たかったのに、残念ながら見ることができなかった」と言い「どの部分で?」と問われると「全てでしょう」と吐き捨てるように言った。

この日は日本代表SO田村優(32)がベンチから外れた。指揮官は負傷箇所については言葉を濁し「シーズンは長いので、100%の状態じゃないと使いません」と、今後の見通しにも言及しなかった。【加藤裕一】

神戸製鋼対キヤノン 前半、ゴール前でモールを押し込みトライ奪う神戸製鋼(撮影・和賀正仁)
神戸製鋼対キヤノン 前半、ゴール前でモールを押し込み先制トライを奪う神戸製鋼FW(撮影・和賀正仁)

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父は神鋼黄金期WTB トヨタ高橋にポスト福岡期待

トヨタWTB高橋汰地(2020年1月25日撮影)

<ラグビー・トップリーグ:トヨタ自動車47-29NTTコミュニケーションズ>◇第2節◇28日◇レッドカンファレンス(紅組)◇宮城・ユアテックスタジアム仙台◇

トヨタ自動車のWTB高橋汰地(24)が1トライを挙げて2節連続のマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)を獲得し、開幕2連勝を飾った。

開幕節に続く場面が、チームに勢いをもたらせた。前半立ち上がり、3-3となった場面での味方のドロップキック。敵陣深く蹴り込まれたボールに最短距離で向かうと、タイミング抜群のジャンプでボールを腕の中にしまい込んだ。決して大柄ではない180センチの体での跳躍で、一気にチャンスを広げるのは第1節にも見られた得意技。「深いところでマイボールにできればチャンスになる。自分の強みと思っている。(仲間と)狙っていこうという話はしています」と磨かれた武器で、その後の展開から自らトライも決めて流れを作った。

明大の22年ぶりの大学選手権優勝メンバーで、トヨタ自動車に加入して2季目。昨季も新人王に近づく活躍はあったが、2年目でさらに力強く成長した姿が印象的だ。父晃仁さんが神戸製鋼黄金時代のWTBで、ラグビーDNAをしっかりと受け継いでいる。

チームは後半に6点差まで詰められたが、自力で押し返して7トライでの勝利。しっかりトライ差でのボーナス点も得た。福岡堅樹が抜けた日本代表の後継者としての期待もかかる。オーストラリア代表主将フランカー、マイケル・フーパーが加入し、強力布陣が整うチームにあって、しっかりと存在感を示して高みを目指していく。

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パナソニック快勝 山沢が変幻自在の攻撃で23得点

パナソニック対日野 後半、パナソニックSO山沢(中央)は前方に小さくキックし、そのまま持ち込んでトライを決める(撮影・浅見桂子)

<ラグビー・トップリーグ:パナソニック60-12日野>◇第2節◇28日◇埼玉・熊谷ラグビー場

パナソニックが日野に快勝し、開幕2連勝とした。

前半は日野の攻撃に耐えて15-5で折り返すと、後半にギアを上げた。熊谷市出身で今季初先発したSO山沢拓也(26)が、変幻自在の攻撃を披露。後半14分には相手裏にキックし、ボールを自ら拾ってトライ。さらに同16分にもキックを起点に連続トライを決めるなどゴールと合わせて計23得点を稼いだ。

パナソニックは後半にフッカー堀江翔太(35)やSO松田力也(26)ら19年W杯日本代表を続々と投入し、後半だけで7トライを奪って相手を突き放した。

山沢は「後半は難しいことを考えずにプレーした。相手の疲れもあったので、プレッシャーを与えながら自分たちのラグビーができた」と振り返った。

2試合連続で先発予定だったWTB福岡堅樹(28)は、対面した知人の体調不良により大事を取ってメンバーから外れた。福岡は20日の開幕戦後、自身のツイッターで順大医学部に合格したことを発表していた。

パナソニック対日野 後半、パナソニックSO山沢は前方に小さくキックし、そのまま持ち込んでトライを決める(撮影・浅見桂子)
パナソニック対日野 後半、パナソニックSO山沢は前方に小さくキックし、そのまま持ち込んでトライを決める(撮影・浅見桂子)
パナソニック対日野 後半、パナソニックSO山沢はコンバージョンキックを決める(撮影・浅見桂子)
パナソニック対日野 後半、相手守備陣を引きずりながらトライを決めるパナソニックFL福井(左)(撮影・浅見桂子)
パナソニック対日野 後半、中盤から脱げ出して独走トライを決めるパナソニックFB野口(中央)(撮影・浅見桂子)

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神戸製鋼が爆勝で連勝、ナエアタ5本含め大量11T

神戸製鋼対キヤノン 後半、左タッチライン沿いを走りきりトライを奪う神戸製鋼NO8ナエアタ・ルイ(撮影・和賀正仁)

<ラグビー・トップリーグ:神戸製鋼73-10キヤノン>◇第2節◇28日◇ホワイトカンファレンス(白組)◇兵庫・神戸ユ

神戸製鋼が爆勝で開幕2連勝を決めた。

前半8分、20分にラインアウトからのドライビングモールで連続トライを奪い、14-0。FWのセットプレーを支配し、主導権を握った。またキックをほとんど使わず、自陣からも積極的にアタックを展開。NO・8ナエアタ・ルイ(27)の5本を含め、大量11トライを奪った。許したトライは1本だけ。第1節はNECに38失点したディフェンスも修正し、万全の白星を重ねた。

神戸製鋼対キヤノン 後半、自陣から展開した神戸製鋼は最後SOヘイデン・パーカーがインゴールに飛び込みトライ(撮影・和賀正仁)
神戸製鋼対キヤノン 後半、ライン裏へのキックを拾いそのままディフェンスを引き連れながらトライを奪う神戸製鋼WTB井関信介(撮影・和賀正仁)
神戸製鋼対キヤノン 前半、ゴール前でモールを押し込みトライ奪う神戸製鋼(撮影・和賀正仁)

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トヨタが開幕2連勝 WTB高橋が2節連続MOM

トヨタWTB高橋汰地(2020年1月25日撮影)

<ラグビー・トップリーグ:トヨタ自動車47-29NTTコミュニケーションズ>◇第2節◇28日◇レッドカンファレンス(紅組)◇宮城・ユアテックスタジアム仙台◇

トヨタ自動車が開幕2連勝を飾った。

前半から積極性が目立った。3-3で迎えた前半12分には、相手ペナルティでPG圏内ながら、トライを取りにいく。右サイドにテンポよくボールをつなぎ、最後は第1節マン・オブ・ザ・マッチ(MOM)のWTB高橋汰地がトライエリアに飛び込んだ。

元スコットランド代表主将SHグレイグ・レイドローが新加入しているNTTコムは31分にトライを返して10点差としたが、トヨタは前半だけでさらに2トライを追加し、25ー8で折り返した。

後半18分には今季加入のオーストラリア代表主将フランカー、マイケル・フーパーが、昨季加入のニュージーランド代表前主将のNO8キーラン・リードと交代で出場。一時は6点差まで詰められたが、残り10分から突き放して47-29で勝利。合計7トライも決めてトライ差でのボーナス点も獲得した。

MOMは1トライのほか、攻撃で存在感を示した高橋が2節連続で獲得した。

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ウェールズ3連勝で首位 ラグビー欧州6カ国対抗

<ラグビー:欧州6カ国対抗>◇27日◇英国・カーディフほか◇2試合

2大会ぶりの優勝を目指すウェールズがイングランドを40-24で下して3連勝で首位に立った。前回覇者のイングランドは1勝2敗となった。

ウェールズは24-24で迎えた終盤に、途中出場したSOシーディーの3PGなどで突き放した。もう1試合はアイルランドがイタリアに48-10で快勝して初勝利を挙げ、イタリアは3連敗。(共同)

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クレルモン松島幸太朗、フル出場で2戦連続トライ

松島幸太朗

<ラグビートップ14:クレルモン52-16アジャン>◇27日◇アジャン

クレルモンはアジャンに快勝した。FBでフル出場した日本代表の松島幸太朗(28)は、前半14分に2試合連続となるトライを決めた。後半は防御でチームをサポートし、勝利に貢献した。

試合は当初、13日に行われる予定だったが、コロナ禍の影響で延期されていた。クレルモンは16勝9敗1引き分けで暫定6位。

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クレルモン松島が2戦連続トライ チームは大勝

<ラグビー・フランス1部:アジャン16-52クレルモン>◇27日◇アジャン

クレルモンの松島幸太朗は27日、敵地でのアジャン戦にFBでフル出場し、前半に2試合連続となるトライを挙げた。チームは計8トライを奪って52-16で大勝した。

試合は第16節のカードで当初13日に行われる予定だったが、クレルモンに新型コロナウイルスの感染者が出て延期されていた。(共同)

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NEC2連敗 敗因は自由にさせたNZ代表ペレナラ

NTTドコモSHのTJ・ペレナラ(2021年2月19日撮影)

<ラグビー・トップリーグ:NTTドコモ38-19NEC>◇第2節◇27日◇ホワイトカンファレンス(白組)◇大阪・ヤンマーフィールド長居

NECが悔しい開幕2連敗を喫した。

19点を追う後半10分、相手ゴール前で共同主将のフランカー亀井亮依(26)が、体を張ってボールを奪い取りトライ。同14分には13人が入ったモールでインゴールになだれ込み、ゴールも決まって5点差に迫った。

だが、後半27分からは相手のニュージーランド代表SHペレナラに2トライを許し、主導権を手渡した。浅野良太ヘッドコーチ(41)は「仕留めきるところで(後半の残り)25分間、我々のラグビーができなかった。悔しい」。亀井は「ブレークダウン(ボール争奪戦)で差し込まれた。より自由に走らせ、彼の良さをすんなり出させてしまったのは敗因」とペレナラの存在感を振り返った。

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病の“仲間”に届け…ドコモNZ代表ペレナラMOM

NTTドコモのTJ・ペレナラ(20年12月20日)

<ラグビー・トップリーグ:NTTドコモ38-19NEC>◇第2節◇27日◇ホワイトカンファレンス(白組)◇大阪・ヤンマーフィールド長居

ニュージーランド代表69キャップを誇るNTTドコモSHのTJ・ペレナラ(29)が、7季ぶりの開幕2連勝に導いた。NEC相手に5点リードの後半27分、中盤でラインアウトのこぼれ球に反応。地面に弾んだボールを左手で吸い込むようにつかみ、約35メートルを走り抜いた。流れを呼び込む2試合連続トライに「ラグビーボールのバウンドは攻撃的に追いかければ、手に入ることが多い」とさわやかな笑み。4分後にも2トライ目を挙げた。38-19での勝利に貢献し「マン・オブ・ザ・マッチ」に輝いた。

この日は3歳時に発症した小児慢性疾患で入退院を繰り返し、前日26日に入団会見を行った楠本陸人くん(7)が来場した。小さな仲間の前で13-14年以来の開幕2連勝とし、ロックのエラスマス主将は「チームとして劇的に成長している途中。今後も楽しみで仕方がない」。レッドハリケーンズの名の通り、赤い旋風を巻き起こす。【松本航】

NTTドコモへの入団会見に臨んだ楠本くん(中央)(2021年2月26日撮影)

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NTTウィリアムス、ペレナラは「まぁまぁの選手」

SOオーウェン・ウィリアムス

<ラグビー・トップリーグ:NTTドコモ38-19NEC>◇第2節◇27日◇ホワイトカンファレンス(白組)◇大阪・ヤンマーフィールド長居

NTTドコモに新名物? が生まれた。

元ウェールズ代表で新加入のSOオーウェン・ウィリアムス(29)が、デビュー戦で存在感を示した。的確な状況判断、飛距離のあるキックなどでフル出場。チームの開幕2連勝に貢献しただけでなく、試合後はユーモアあふれるコメントを連発した。

新型コロナウイルス感染拡大対策として、オンラインで行われた記者会見。2トライを挙げたニュージーランド代表SHのTJ・ペレナラに関して問われると、開口一番で言い放った。

「彼はまぁまぁの選手だね」

これには隣に座っていたペレナラ、運営スタッフ、離れた場所で画面越しに取材する報道陣も大爆笑。大阪のチームの司令塔らしく? 冗談で笑いをとってから、真剣な表情で語った。

「冗談です。トッププレーヤーなので、むちゃくちゃやりやすい。見ているものが同じなので、同じ目線でやれている。今日も(ペレナラは)スターの素質を見せてくれました」

自身はこの日、NTTドコモでデビューを飾っただけでなく、29歳の誕生日だった。その点を問われた際にも、まずは笑顔で一言。

「年を取った風に感じるね」

ペレナラについての質問同様、本心は異なる。

「それは冗談です。それ(誕生日)はほとんど関係なくて、チームを勢いづけるために頑張った。これを続けていかないといけない。これからゆっくり、誕生日を楽しみます」

チームには今季、19年W杯南アフリカ代表WTBマカゾレ・マピンピが加入したが、2試合連続でベンチ外となっている。ヨハン・アッカーマン・ヘッドコーチはマピンピについて「今後使っていく予定がある」としながらも「1試合1試合、ベストなメンバーを組むのが第一。マピンピを起用するよりも、他のポジションをカバーする方が重要な状況が続いている」と選考理由について説明した。

コメントにも注目のウィリアムスに、大車輪の活躍を見せているペレナラ。そしてマピンピ。首脳陣のうれしい悲鳴が聞こえてきそうな、開幕ダッシュになっている。【松本航】

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リーチ「準備は前回と同じ」W杯イングランド戦照準

後半、タックルを決める東芝フランカーのリーチ・マイケル(左)(撮影・滝沢徹郎)

<ラグビー・トップリーグ:クボタ39-7東芝>◇第2節◇27日◇東京・秩父宮

23年ワールドカップ(W杯)フランス大会の日程発表を受け、19年W杯日本代表のリーチ・マイケル主将(32=東芝)が27日のTLクボタ戦後、オンライン会見を行った。

1次リーグD組の日本(世界ランク10位)は、9月10日の初戦で米大陸第2代表、同17日にイングランド(同3位)、同28日にオセアニア予選勝者、10月8日にアルゼンチン(同9位)と対戦する。19年W杯のアイルランド戦と同じ2試合目に優勝候補との大一番を迎える。

リーチ主将は「2試合目に大きな試合があるので、準備面は前回と同じ。1試合目に勝つことも大事になる」とキーポイントを挙げた。15年W杯では中3日で試合することもあったが、今回は最短でも中6日となり「フェアに戦えることで勝つチャンスが増える」と歓迎した。

23年W杯フランス大会日本代表の日程

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NZ代表ペレナラ立役者、NTTドコモ3季ぶり連勝

NTTドコモのTJ・ペレナラ(20年12月20日)

<ラグビー・トップリーグ:NTTドコモ38-19NEC>◇第2節◇27日◇ホワイトカンファレンス(白組)◇大阪・ヤンマーフィールド長居

NTTドコモが3季ぶりのリーグ2連勝を飾った。17年12月(16日豊田自動織機戦、24日NEC戦)以来となる連勝の立役者は、ニュージーランド(NZ)代表SHのTJ・ペレナラ(29)だった。

地元大阪で迎えた、ペレナラにとって初の公式戦。開幕節に続き、華麗なプレーで観衆を沸かせた。見せ場は5点リードの後半27分。中盤でラインアウトのこぼれ球に反応すると、左手で吸い込むようにボールをキャッチし、約35メートルを独走。2試合連続のトライで流れを呼び込み、4分後の31分にも自身2トライ目で主導権をたぐり寄せた。試合後には「みんなが良いプレーをしてくれたので、つなげてプレーができた」と控えめに喜び「お疲れさまでした、はい」と日本語で場内インタビューを締めくくった。

ペレナラは19年W杯日本大会以降も、昨秋の南半球4カ国対抗で活躍。NZ代表が試合前に披露する「ハカ」のリーダーとしても知られている。

新型コロナウイルスで打ち切りとなった昨季、1勝5敗と低迷したチームに劇的な変化をもたらせている。

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クボタ開幕2連勝「セットピースで優位」東芝に快勝

東芝対クボタ 前半、先制のトライを決めるクボタCTB立川(左)(撮影・滝沢徹郎)

<ラグビー・トップリーグ:クボタ39-7東芝>◇第2節◇27日◇東京・秩父宮

クボタが東芝に勝利し、開幕2連勝とした。

前半は両チームとも激しい攻防で7-0で折り返すと、後半はクボタが好機を逃さず得点を重ねた。後半1分、WTBファンデンヒーファーが相手裏にキックパスし、ボールを拾ったFB金がトライ。その後はSOフォーリーのPGや南アフリカ代表フッカー、マークスのトライなどで追加点を挙げ、点差を広げた。

CTB立川理道主将は「セットピースで優位に立てたことで、うまく試合を進められた。(最後のTLとなるが)1つ1つ勝つことが重要なので、次戦に向けて準備したい」と振り返った。

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7歳楠本陸人君NTTドコモ入団、目標一緒に笑う事

入団会見に臨んだ楠本くん(撮影・実藤健一)

ラグビー・トップリーグのNTTドコモは26日、大阪市内で楠本陸人くん(7)の入団会見を行った。

誕生日にちなんだ背番号28のユニホームを手に「(目標は)みんなと一緒に笑うことです」。陸人くんは3歳時に発症した小児慢性疾患で入退院を繰り返してきた。長期療養を必要とする子どもたちを支援するNPO法人「Being ALIVE Japan」のサポートで入団が実現。下沖GMは「彼の活動がチームに勇気を与える」と話した。

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ラグビー代表の今後強化プランは…藤井NTD明かす

決定した23年W杯日程についてコメントする日本代表の藤井雄一郎ナショナルチームディレクター

ラグビー日本代表の藤井雄一郎ナショナルチームディレクター(NTD、51)が26日、今後のチーム強化プランを明かした。

23年W杯フランス大会の日程が決まり、オンラインで取材に対応。新型コロナウイルスの影響で20年は代表活動を行えず「今年に関しては、昨年みたいに全く活動がないのは避けないといけない」と口にした。

今季のトップリーグ終了後には、全英代表ライオンズ戦(6月26日、スコットランド)が予定されている。春の代表戦については「コロナの状況により1週間(単位)でころころ状況が変わっている」と調整の難しさを前置きした上で「欧州のチームと2試合やると聞いている」と明かした。

ニュージーランド滞在中のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(51)についても「一応、来ることにはなっています。いかに効率よくスケジュールを当てはめられるかを考えています」と視察を目的に来日予定とした。コロナ禍でビザや隔離期間の問題があり、状況を見極めながら準備を進めていく。

約2年半後に迫ったW杯に向けては、事前に現地の視察を予定。19年日本大会での8強を踏まえ「やっぱり決勝トーナメントに行って、自分たちが行ったことがない場所まで行くのが、目標になると思います」と過去最高の成績を目指す。

◆日本代表の23年W杯1次リーグ(D組)日程

◇9月10日 米大陸第2代表(トゥールーズ)

◇9月17日 イングランド(ニース)

◇9月28日 オセアニア予選勝者(トゥールーズ)

◇10月8日 アルゼンチン(ナント)

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ラグビー日本吉兆、8強19年同様対戦順 W杯日程

19年W杯日本大会でスコットランドに勝利し決勝トーナメント進出を決め喜ぶWTB福岡(左)ら

「過去最高」へ吉兆の並びだ。国際統括団体ワールドラグビー(WR)は26日、23年W杯フランス大会の日程を発表した。1次リーグD組の日本代表(世界ランク10位)は組内最上位のイングランド(同3位)と2戦目(9月17日、ニース)、次点のアルゼンチンと最終戦(10月8日、ナント)で対戦。19年W杯日本大会で達成した8強超えを見据え、代表の藤井雄一郎ナショナルチームディレクター(NTD、51)は「気持ちの持っていき方を経験している。そういう意味で一番いい並び」と歓迎した。

19年は世界ランク1位で開幕を迎えたアイルランドから2戦目で歴史的勝利を挙げ、最終戦で15年に敗れたスコットランドに雪辱。4連勝で1位突破を決めた。23年は格下に位置づけられる米大陸第2代表戦(9月10日、トゥールーズ)を皮切りに、最短でも中6日と日程に余裕もある。藤井NTDは「決勝トーナメントに行き、自分たちが行ったことがない場所まで行くのが目標」とし、事前現地視察も行う意向を示した。

ニュージーランドで日程を把握したジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(51)は「17年のトンガ戦の際に準備も含めて(1次リーグで2試合を戦う)トゥールーズに滞在し、街にも精通していることを考えますと、私たちにとって好材料です」とコメント。大会は9月8日に開催国のフランス-ニュージーランド(サンドニ)で開幕し、10月28日に同地で決勝戦が行われる。【松本航】

◆日本代表の23年W杯1次リーグ(D組)日程 ◇9月10日 米大陸第2代表(トゥールーズ) ◇9月17日 イングランド(ニース) ◇9月28日 オセアニア予選勝者(トゥールーズ) ◇10月8日 アルゼンチン(ナント)

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日本ーイングランドは2戦目 23年ラグビーW杯

19年W杯日本大会でスコットランドに勝利し決勝トーナメント進出を決め喜ぶWTB福岡(左)ら

国際統括団体ワールドラグビー(WR)は26日、23年W杯フランス大会の日程を発表した。

19年W杯日本大会で過去最高の8強入りを果たし、1次リーグD組の日本代表(世界ランク10位)は、9月10日に米大陸第2代表とトゥールーズで初戦を迎える。強豪のイングランド(同3位)とは2戦目、アルゼンチン(同9位)とは最終戦で対戦する。

大会は23年9月8日に開催国のフランス-ニュージーランド(サンドニ)で開幕。2月22日には大会で選手の安全を守るため、中5日以上の試合間隔を確保し、1次リーグの期間を1週間延長することが発表されていた。

各チームの登録メンバーは31人から2人増え33人。決勝は10月28日にサンドニのフランス競技場で行われる。

D組に入る日本代表の1次リーグ日程は以下の通り。

◆9月10日 米大陸第2代表(トゥールーズ)

◆9月17日 イングランド(ニース)

◆9月28日 オセアニア予選勝者(トゥールーズ)

◆10月8日 アルゼンチン(ナント)

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神鋼の“魔界整体師”高尾時流、先発へ「やるだけ」

28日のキヤノン戦でトップリーグデビューを果たす神戸製鋼プロップ高尾(撮影・加藤裕一)

ラグビートップリーグ神戸製鋼の“隠し玉”だ。第2節キヤノン戦(28日、神戸ユニバー)の先発メンバーが26日、発表され、3年目のPR高尾時流(しぐれ、24)が抜てきされた。第1節NEC戦で負傷退場した日本代表PR中島イシレリの代役で、九州共立大から初めて神戸製鋼入りした男がデビューする。

高尾の笑顔はぎこちない。「チャンスです。先発を聞いて、ずっと緊張してましたけど、やることをやるだけです」。福岡・筑紫台高卒で花園経験も大学選手権経験もない。「最初は“僕なんかが入っていいんかな”と思った」と言う。実際、入った当初はスクラムを組んでも何もできなかった。しかし、同じ九州学生リーグの福岡大を出て日本代表キャップ数42を数える平島久照(38)、同キャップ数51の山下裕史(35)ら大先輩PRの指導もあり、メキメキ力をつけた。

ベンチプレスはPR陣最高の150キロ。入部前に焼き肉店でご飯大盛り10杯を平らげた胃腸の強さは、体の強さになった。デーブ・ディロンヘッドコーチ(45)は「あらゆるエリアでいいパフォーマンスができる。有名な大学の出身じゃないけど、みんなビックリすると思うよ」と期待する。

名前は「時流」と書いて「しぐれ」と読む。父がアニメ「幽遊白書」に登場する“魔界の整体師”「時雨」から命名し、漁師の祖父が「雨はいかん」と別の漢字を充てた。日本代表FB山中亮平(32)は「ウチはベテランが多いし、若い選手が上がってきたら、活気が出る」という。チーム事情という時流に乗り、強豪に新たなピースが加わる。【加藤裕一】

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ラグビーNTTドコモに闘病中の7歳少年が入団 

NTTドコモ関西への入団会見に臨んだ楠本くん(中央)(撮影・実藤健一)

ラグビー・トップリーグのNTTドコモは26日、大阪市内で楠本陸人くん(7)の入団会見を行った。陸人くんは3歳時に発症した小児慢性疾患で長期療養、入退院を繰り返してきた。長期療養を必要とする子どもたちを支援するNPO法人「Being ALIVE Japan」のサポートにより、今回の入団が実現した。

自身の誕生日にちなんだ背番号「28」のユニホームを手にした陸人くんは「一緒に頑張りたい。(目指すのは)応援すること。パスとトライです。みんなと一緒に笑いたい」とはにかみながら話した。同席した下沖GMは「彼の活動がチームに勇気を与える。一緒に頑張りたい」と期待した。

父の亮介さん(43)は「成長したなと思います」と目を細め、「入院、治療と活動が制限された中で感謝しています。びっくりした、うれしい気持ちです」。NPO法人の関係者によると、17年11月から活動を開始しており「いろんなことができる可能性がある。大きな自信になる」と活動の成果を説明した。

元気になればもちろん、チームに交じってプレーもできる。かわいい、そして大きな戦力がNTTドコモに加入した。【実藤健一】

※最初に配信した記事内で、氏名に誤りがありました。おわびして訂正いたします。

NTTドコモ関西への入団会見に臨んだ楠本くん、左は下沖GM(撮影・実藤健一)
NTTドコモ関西への入団会見に臨んだ楠本くん(右)左は下沖GM

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今季限り引退の五郎丸が開幕2戦連続メンバー外れる

ヤマハ発動機の五郎丸(2020年12月16日撮影)

ラグビートップリーグ第2節「ヤマハ発動機-リコー」(28日正午、大阪・花園)の登録メンバーが26日、発表され、ヤマ発の元日本代表FB五郎丸歩(34)は外れた。

今季限りでの引退を表明しているが、開幕から2試合連続でメンバー外となった。体調面に問題はなく、戦術的な理由とみられる。

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ヤマハ発動機WTB矢富洋則リコー戦で2戦連続Tだ

練習でボールを追うヤマハ発動機の矢富洋

ラグビートップリーグのヤマハ発動機は21日の今季開幕戦で日野に快勝(52○17)した。

開幕初先発し、前半26分に先制トライを決めた入団3年目のWTB矢富洋則(25)は24日、磐田市内での練習後に取材に応じ、「積極的にトライを狙った」と振り返った。実兄で14年目のSH矢富勇毅(36)からのパスを得点につなぎ、「なお、うれしかった」と笑顔を見せた。試合では、パスが通らず好機を逸した場面もあって「後から珍しく兄が(パスしなくて)『ごめん』と謝ってきた」と打ち明けた。他の7トライは外国人勢で「日本人トライは僕だけで、いろんな意味でいいトライになり、自信につながった」と幸先の良いスタートとなった。次節のリコー戦(28日、大阪・花園)を「フィジカルがぶつかり合うと思う。その中でもたくさんトライしたい」と意気込んだ。【倉橋徹也】

21年2月21日、日野対ヤマハ発動機 タックルを振り切ってトライを決めるヤマハ発動機WTB矢富洋

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京都成章が選抜出場権「後半に立て直した」湯浅監督

関西学院を破り、近畿地区の選抜大会第5代表の座を勝ち取った京都成章(撮影・加藤裕一)

<高校ラグビー近畿大会:京都成章50-10関西学院>◇選抜大会・近畿地区第5代表決定戦◇23日◇滋賀県内◇無観客

今冬の花園で準優勝の京都成章が、春の選抜大会(開催未定)出場権を手にした。関西学院に先制トライを許すなど前半は12-10だったが、後半はワンサイド、6トライを奪った。

SO大島泰真主将(2年)は「負けたら選抜に行けないとこやったんで、とりあえず勝って良かったです」と話したが、口調に余裕が漂った。敗れた東海大大阪仰星との2回戦、第5代表決定戦1回戦の光泉カトリック戦同様、3戦連続で先手を取られる展開を「もう慣れたというか…。ただ、ほぼゲームプラン通りです。風下の前半はロースコアになると思っていたし、そうなれば後半はああ(一方的に)なる」と話した。

湯浅泰正監督(56)は「よく我慢して、後半に立て直した。選抜に出られるんは大きいです。第5代表やから、むちゃくちゃ強い相手と当たるでしょうけど」。今後のチーム強化については「夏までにいかに体重を増やし、接点に強くなっていけるか。地道な部分を子どもらがどこまで頑張れるかですわ」と話した。【加藤裕一】

関西学院を破り、近畿地区の選抜大会第5代表の座を勝ち取った京都成章(左側、撮影・加藤裕一)

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常翔学園19年ぶり近畿V「よう体を張って守った」

大阪桐蔭のアタックに粘り強いディフェンスを見せる常翔学園(右側)(撮影・加藤裕一)

<高校ラグビー近畿大会:常翔学園34-17大阪桐蔭>◇決勝◇23日◇滋賀県内◇無観客開催

常翔学園が大阪桐蔭を破り、02年大会以来19年ぶり11度目の近畿王者となった。過去の優勝は全て、大阪工大高時代で現校名では初。野上友一監督(62)は「FWがよう体を張って、守った。だから、後半に突き放せた。しかし、えらい長いこと勝ってへんかったんや」と苦笑いした。

攻守のバランスの良さを、日本一を狙う可能性を感じさせた。大阪桐蔭に接点で入り負けるシーンもあり14-7で折り返したが、後半はSO仲間航太(2年)のゲームメークにBK陣が反応。自軍ゴール前の窮地からFB神田陸斗(2年)のロングゲインを見せ、CTBファイアラガ義信ダビデ(1年)WTB湯前心(2年)SH田中景翔(1年)が大外、内側でトライを重ねた。

チーム全体の意思統一、プレーの理解度は春先にすれば、極めて高い。野上監督が「かしこ」(大阪弁で賢い人)というCTB山本大悟主将(2年)の役割は大きい。「情報をみんなに全部出すんじゃなく、箇条書きのように端的に共有するように心がけています」という。この日のテーマは「決勝でなく大阪桐蔭に勝つ」だった。「決勝とか先を見る感じで、花園の流通経大柏戦で失敗した。目の前のやるべきことをやる」。欲を捨て、目の前のゲームに集中した。

準決勝の天理に続き、歯ごたえ十分の相手を対し、優勝できた。野上監督は「今後の選抜大会や、花園のシード決めに向けて意味がある。でも、それ以上に選手が“自分らがだいぶ強くなってきた”と感じてくれたらええね」。開催未定の選抜大会が決まれば、最高の手応えを胸に臨むことができそうだ。【加藤裕一】

大工大高時代の02年大会以来19年ぶりに近畿王者となった常翔学園(撮影・加藤裕一)
大工大高時代の02年大会以来19年ぶりに近畿王者となった常翔学園(撮影・加藤裕一)

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23年W杯フランス大会 中5日確保で1週間延長

国際統括団体ワールドラグビー(WR)は22日、2023年ワールドカップ(W杯)フランス大会で選手の安全を守るため中5日以上の試合間隔を確保し、1次リーグの期間を1週間延長すると発表した。9月8日に開幕し、決勝は10月28日に行われることになった。全48試合の日程と会場は26日に発表される。

19年日本大会の1次リーグ最終戦で中3日のスコットランドが中7日の日本に敗れるなど、過去のW杯は厳しい日程が組まれるケースがあった。選手の負担を軽減するため、各チームの登録メンバーは31人から33人に増やす。(共同)

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バレット予告通り大暴れ、サントリーの「教科書」に

前半、トライを決めるサントリーSOバレット(手前)(撮影・浅見桂子)

<ラグビー・トップリーグ:サントリー75-7三菱重工>◇第1節◇21日◇相模原ギオンスタジアム

3季ぶり最多6度目の優勝を狙うサントリーが、三菱重工に75-7で大勝した。今季新加入したニュージーランド(NZ)代表88キャップを誇るSOボーデン・バレット(29)は、1トライ8ゴールの計21得点を稼ぎ、華々しいTLデビューを飾った。

NTTドコモは、キヤノンを26-24で下した。バレットと同じく新加入したNZ代表のSHペレナラが、大車輪の活躍で勝利に貢献した。

   ◇   ◇   ◇

注目の大物が、TLで大暴れした。先発したバレットは交代した後半20分までで、1トライ8ゴールの計21得点を荒稼ぎ。世界最高峰のSOらしく予告通りの「ラン、キック、パス」で存在感を示した。「やっと開幕を迎えられて感慨深い。ファンの前でプレーできて本当に幸せ」と喜んだ。

会場の4058人から、その一挙手一投足へ視線を注がれる中、王国の紳士は躍動した。「声援NG」だが、マスク越しに女性ファンの黄色い声援も漏れていた。最初の見せ場は前半5分。連続攻撃でパスを受け、相手2人にタックルされながらもCTB中村に絶妙なパスをつなぎ、SH流のトライの起点に。急加速して相手ボールをインターセプトしたり、右手1本でパスを通す神業もあった。前半ロスタイムには、敵陣ゴール前の連続攻撃で自ら相手防御を突破し、インゴールに飛び込んだ。ゴールも9本中8本を成功させた。

“ラグビー偏差値”が高く、一瞬の「判断力」が武器。トリッキーなパスやキック、時には防御の乱れを突いて自ら突破するなど、予測不能な攻撃を開幕戦から体現した。チーム内ではグラウンド内外での「教科書」のような存在。試合後には、バレットを囲んで円陣を組み“儀式”のようなミニ反省会を実施した。CTB中村主将も「ついていきながら、サポートしたい」と絶対の信頼を置く。

最後のTLが開幕し、チームは3季ぶり最多6度目の優勝を狙う。29歳の優勝請負人は「仲間と向上して素晴らしい経験を共有したい」と目標達成を誓った。【峯岸佑樹】

<ボーデン・バレットのアラカルト>

◆生まれ 1991年5月27日、NZ・ニュープリマスに生まれる。8人きょうだいの次男として誕生

◆ラグビーとの出会い 父の影響で6歳から始める。フランシス・ダグラス・メモリアルカレッジ卒でスーパーラグビー(SR)のハリケーンズやブルーズでプレー

◆NZ代表 世界的SOのダン・カーター氏の後継者として、15年W杯でNZの2連覇に貢献。19年W杯では主にFBを務め、弟のスコット、ジョディーと3兄弟同時出場を果たした。代表キャップは88

◆TL挑戦 高年俸のフランス1部リーグのオファーを断り、19年W杯期間中の快適な住環境を気に入り、昨年12月に来日した。英紙デーリーメールによると年俸は約1億円

◆好きな日本食 豚骨ラーメン、すし、焼き肉

◆家族構成 公認会計士の妻と長女

◆趣味 ゴルフ

◆体格 186センチ、92キロ。足のサイズは28センチ

2人にタックルを受けながらオフロードパスを出すサントリーSOバレット(撮影・浅見桂子)

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