日刊スポーツ

南アフリカ監督強気「日本メリットなくなり平等だ」

南アフリカ監督強気「日本メリットなくなり平等だ」

日本戦3日前にメンバー発表を行う南アフリカのエラスムス監督(撮影・狩俣裕三)

ラグビー南アフリカ代表(世界ランキング5位)のエラスムス監督(46)が17日、日本代表(同7位)のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、49)の手腕をたたえた。

W杯日本大会準々決勝となる日本戦(20日、東京・味の素スタジアム)に向け、都内での会見に出席したエラスムス監督は、日本を初の8強進出に導いたジョセフHCについて「かなり良いコーチ。個人的には一番良い監督だと思っている」と評価した。対戦相手によって戦術を変えるなど“勝負師”としても認めた上で、「勝つための準備は我々も同じ。分析や戦術など出来ることは全てやってきた。簡単に勝とう、勝てるとも思っていない」と気を引き締めた。

この日、日本より1日早く登録メンバー23人を発表。チーム内では13日夜に発表し、170センチの「ポケットロケット」の異名を持つWTBコルビや、ジンバブエ生まれのパワフル「ビースト」ことプロップのムタワリラらが先発に名を連ねる最強布陣だ。

15年大会で日本に歴史的敗北を喫し、9月のテストマッチでは41-7で大勝した。指揮官は「W杯はテストマッチとは違う」と強調し、「9月は両チームともW杯の準備で多くのことを試した。日本はW杯で大きく成長して、美しく格好良くもみえる。しかし、我々も(10点差で敗れた)ニュージーランド代表などと挑戦して多くのトライを決めるなど成長している」。1次リーグ最多185得点、最多27トライをたたき出すなど超攻撃的なチームであることをアピールした。

海外勢で一番乗りの9月1日に来日し、岐阜県関市などで合宿を敢行した。日本の気候にも慣れ、さらに気温や湿度も下がったことで「日本のメリットもなくなり、互いに平等だと思う」と話した。15年大会後に成績不振に陥った強豪を1年半で立て直した46歳の名将は、チームミーティングで台風19号の被災状況についても共有しているという。

「日本大会の開催は、本当に称賛に値する。日本の方は誠実で素晴らしい。ただ、分かってほしいのが我々にも誇りがある。いろいろなことがあり、さまざまなものを背負ってここにいる。母国のために信念を貫き、満員の会場で攻撃的なラグビーを見せたい」

「スプリングボクス」の誇り高き伝統を胸に、3度目の大勝負へ臨む。

日本戦3日前にメンバー発表を行う南アフリカのエラスムス監督(撮影・狩俣裕三)
日本戦3日前にメンバー発表を行う南アフリカのエラスムス監督(撮影・狩俣裕三)

関連するニュースを読む

南アフリカ快足コルビが先発復帰!最強布陣で日本戦

日本戦3日前にメンバー発表を行う南アフリカのエラスムス監督(撮影・狩俣裕三)

ラグビーの南アフリカ代表(世界ランク5位)が17日、W杯準々決勝の日本戦(20日、東京・味の素スタジアム)のメンバーを発表、最強布陣で3度目の大勝負に臨む。

都内での会見で、エラスムス監督は各選手の名前を読み上げずに「イタリア戦と同じ23人で戦う」と発表した。49-3で快勝した4日のイタリア戦で足首を負傷した快足WTBのコルビが先発復帰。世界最強フッカーのマークスが控えに入るなど万全の態勢で挑む。

日本を含む各チームは試合の2日前にメンバー発表するが、南アは昨年3月のエラスムス体制となってから「3日前制度」を導入。発表を早めることで、選手に落ち着いて試合へ備えさせる狙いがある。チーム内には、日本がスコットランドに勝利した13日夜にメンバー発表した。「既に準備は終わっている。何も隠すことはない。日本が我々のメンバーを見て変更するかどうかは関係ない」。2度の優勝を誇る強豪としての強い自信を示した。

15年大会で日本に歴史的敗北を喫し、9月のテストマッチでは41-7で大勝した。3度目の勝負となる今大会は1次リーグで最多185得点、最多27トライをたたき出すなど超攻撃的だ。3度目の栄光を見据えて名将は「体の強みを生かして戦うだけ。日曜はフレンドリーな試合にはならないだろう」と予告した。【峯岸佑樹】

タックル練習をする南アフリカ代表のコルビ(撮影・狩俣裕三)

関連するニュースを読む

世界が認めるジャッカル、NO8姫野「もっと磨き」

会見で記者の質問に答える姫野(撮影・鈴木みどり)

世界から注目を浴びる男が大暴れする。ラグビーW杯日本大会で初の8強入りを果たした世界ランク7位日本代表は17日、同5位南アフリカとの準々決勝(20日、東京・味の素スタジアム)に向けて都内で練習。海外メディアから注目を受けるNO8姫野和樹(25=トヨタ自動車)が、優勝候補との一戦に向けて武者震いした。

南アフリカは都内で調整し、日本より1日早く登録メンバー23人を発表した。

   ◇   ◇   ◇

W杯初出場ながらも日本の屋台骨となった姫野は、堂々とした姿勢で会見に臨んだ。1次リーグ全4試合にフル出場し、チームの快進撃に貢献。次戦へ「相手は世界で1、2位のチーム。南アフリカのフィジカルにどれだけ自分が前に出られるか。自分自身に期待している」と語った。

密集での力強さが海外で高い評価を受けている。相手ボールを奪う「ジャッカル」は、スタッツ社のデータによると4試合で5度決め、チームトップ。高い突破力も魅力の1つで、英スポーツ専門局や南アフリカメディアが独自に決めた、1次リーグのベスト15に選出された。それでもオーストラリアのフランカー、フーパー主将の名前を挙げ「おごらず、そいう選手を見てもっと磨きをかけたい」と向上心を見せた。

会見冒頭には海外メディアから「ティア1とティア2の違い、概念をたたき壊したのは本当か」と質問を受けた。「もちろん。見ての通りいいラグビーをしている。自信を持ってアイルランドとスコットランドと戦った。自信を持ってそう言える」と即答。世界を相手に確実に大きな手応えをつかんでいる。

W杯直前の9月に7-41で敗れた南アフリカ戦は、左足首負傷でベンチ外だった。それだけに「W杯という舞台で対戦できるのは楽しみでしかない」と待ち遠しそうにした。ここまでフル出場も「日程に余裕があったので全く問題ない」と余裕の表情。若手ながらも頼もしさを見せた。

所属先のトヨタ自動車では元南アフリカ代表監督のジェイク・ホワイト氏から指導を受けている。「ジェイクがやりたいことと南アは似ている。トヨタもそういうラグビー。やってくることはイメージできている」。未知なる大舞台で、さらに世界を驚かせる。【佐々木隆史】

◆ジャッカル タックルで倒した相手のボールを奪い取る、密集のボール争奪戦が仕事の1つのFW第3列にとっての花形プレー。元オーストラリア代表のジョージ・スミスが、激しくボールに絡みつくプレースタイルから、どう猛な動物にちなんで「ジャッカル」という愛称で呼ばれ、プレー名として世界に広まった。オーストラリア代表のポーコックやフーパーが名手として知られる。

徳永(右)からパスを受けながら笑顔を見せる姫野(撮影・狩俣裕三)

関連するニュースを読む

南アSHデクラーク「神から与えられた指を使う」

都内で行われた練習でボールをキックする南アフリカ代表のデクラーク(撮影・狩俣裕三)

南アフリカのSHファフ・デクラークは、己を信じて戦うことを誓った。

正確な高速パスを武器とするチームの支柱は会見で、日本代表SH流大が指先にテーピングを巻いていることについて問われると「(クラブに所属する)イングランドでも多く使っている選手がいるけど好きではない。僕は神から与えられた指を使う。体をぶつけて全力を尽くせば結果はついてくる」と長い金髪をなびかせて、勝利への自信をのぞかせた。

指先にテーピングをする日本代表SH流大
タックル練習をする南アフリカ代表のデクラーク(撮影・狩俣裕三)

堀江ピコピコハンマー対決でHCから強烈一撃食らう

会見で笑顔を見せる堀江(撮影・鈴木みどり)

ラグビーワールドカップ(W杯)フッカー堀江翔太とジェイミー・ジョセフHCが、ピコピコハンマー対決をする様子がCTB中村亮土のSNSに掲載された。

ジャンケンで負けてヘルメットをかぶり、同HCから力強い一撃を受けたシーンについて堀江は「ゲームの力じゃなかった。でも最後は日本人らしくスキルで」と報道陣を笑わせた。宿舎内で時々行うレクリエーションの一場面で「くじで選んで今回は僕とジェイミーが選ばれた」と笑顔で話すなど、チーム内には和やかムードが漂っている。

厳しい表情で選手を見つめるジョセフ・ヘッドコーチ(中央)(撮影・狩俣裕三)

関連するニュースを読む

プロップ稲垣、南ア戦スクラムはcm単位でこだわる

会見で記者の質問に答える稲垣(撮影・鈴木みどり)

ラグビーワールドカップ(W杯)日本代表プロップ稲垣啓太が、大型FWを擁する南アフリカとのスクラムに向けて「足を何センチ前に上げるのか。それが鍵。数センチでも下がったら姿勢が伸びる」とこだわりを見せた。

アイルランド戦ではスクラムで相手の反則を誘うなど、大会を通して自信をつけてきた。1試合を通して質の高いスクラムを組み続けるのは難しいといい「ディテールを忘れさせない声かけも大事」と心がけた。

ダッシュで汗を流す稲垣(撮影・狩俣裕三)

関連するニュースを読む

テレビ神奈川20日「神戸製鋼vs三洋電機」放送

テレビ神奈川は17日、ラグビーW杯準々決勝日本-南アフリカ戦が行われる20日の午後11時から、「ラグビースペシャル 伝説の名勝負 神戸製鋼VS三洋電機」を放送すると発表した。

同日は元日本代表SO平尾誠二さんの命日。放送する試合は1991年1月に行われた全国社会人大会決勝で、平尾さんが主将を務めた神戸製鋼が大会3連覇を達成した。テレビ神奈川は「日本がそして世界が、ワールドカップにわく今こそ、あらためてこの試合を、そして平尾誠二さんの魅力をじっくりとご覧いただき、日本ラグビー界へエールを送ります」としている。

関連するニュースを読む

イングランド、豪州戦へファレルら先発メンバー

イングランド代表エディー・ジョーンズHC(2019年9月26日撮影)

ラグビーW杯で4大会ぶり2度目の優勝を目指すイングランド代表のエディー・ジョーンズ監督は17日、準々決勝オーストラリア戦(19日、大分)に臨むメンバーを発表した。先発メンバーは以下の通り。

1M・ブニポラ

2ジョージ

3シンクラー

4イトジェ

5ローズ

6カリー

7アンダーヒル

8B・ブニポラ

9ヤングズ

10ファレル(主将)

11メイ

12ツイランギ

13スレード

14ワトソン

15デーリー

関連するニュースを読む

ラグビー豪州、準々決勝イングランド戦メンバー発表

オーストラリア代表

ラグビーW杯で5大会ぶり3度目の優勝を目指すオーストラリア代表は17日、準々決勝イングランド戦(19日、大分)に臨むメンバーを発表した。先発メンバーは以下の通り。

1シオ

2ラトゥ

3アラアラトア

4ロッダ

5アーノルド

6ポーコック

7フーパー(主将)

8ナイサラニ

9ゲニア

10リアリーファノ

11コロイベティ

12ケレビ

13ペタイア

14ホッジ

15ビール

関連するニュースを読む

アイルランド戦へリードら先発/NZメンバー一覧

2日の試合前、ハカを披露するニュージーランドの選手

ラグビーW杯で史上初の3連覇を目指す世界ランク1位のニュージーランド代表は17日、準々決勝アイルランド戦(19日、東京・味の素スタジアム)に臨むメンバーを発表した。先発は以下の通り。

1ムーディー

2テーラー

3ラウララ

4レタリック

5ホワイトロック

6サベア

7ケーン

8リード(主将)

9A・スミス

10モウンガ

11ブリッジ

12レーナートブラウン

13グッドヒュー

14リース

15B・バレット

関連するニュースを読む

日本戦にポラードら/南アフリカ先発メンバー一覧

南アフリカSOポラード(2019年10月4日撮影)

ラグビーの南アフリカ代表(世界ランク5位)が17日、W杯準々決勝の日本戦(20日、東京・味の素スタジアム)のメンバーを発表した。先発は以下の通り。

1ムタワリラ

2ムボナンビ

3マルヘルベ

4エツベス

5デヤハー

6コリシ(主将)

7デュトイ

8フェルミューレン

9デクラーク

10ポラード

11マピンピ

12デアレンデ

13アム

14コルビ

15ルルー

FWの軸となってきたフッカーのマルコム・マークスはベンチスタートとなった。

世界ランク7位の日本代表は18日にメンバー発表を予定している。

関連するニュースを読む

南ア・SOポラードにボールを持たすな/村上晃一氏

4日イタリア戦での南アフリカSOポラード

<村上’Sポイント(2)>

ラグビージャーナリストの村上晃一氏(54)が南アフリカの警戒選手を「村上's ポイント」として5回連載で紹介します。2人目は司令塔であり、得点源でもあるSOハンドレ・ポラード(25)です。

  ◇   ◇   ◇  

何でもできる-。それが世界屈指のSOポラードの強みです。プレーメーカーであり、正確なショットで得点源でもある。彼が気持ち良くプレーする展開になれば、南アの強さが最大限に引き出されてしまいます。パス、キックの技術も一流ですが、どうにもならなければ189センチ、98キロの体で強引に前にも出られる。1次リーグのニュージーランド戦ではタックル5回をすべて成功させ、2回のターンオーバーも記録と、防御でも体を張れます。

若い頃からその才能は世界で高い評価を受けていました。18歳で出場したU-20世界選手権で優勝に貢献し、14年には主将として準優勝。その年に南アフリカ代表に選ばれ、21歳で15年ワールドカップ(W杯)メンバーにも入りました。その後はけがに苦しみましたが、W杯を前に完全復活。天才が心身ともに充実の時を迎えています。

日本としては、とにかく反則がかぎになります。プレースキックは50メートル程度は余裕で蹴ってきますしエリアを取るキックも距離が出て、かつ正確です。1つの反則で自陣ゴールライン付近からのラインアウト、そこから南アの強力FWを生かしたモールでトライ。この展開でどのチームも得点を許してしまうのです。ポラードにいかにボールを持たせないか。それが試合のポイントになりそうです。

関連するニュースを読む

南ア上回る日本の進化 アナリストが4年前と比較分析

15年大会1次リーグとの比較から分析

日本ラグビーの進化はデータが証明していた。南アフリカを破りながら決勝トーナメント進出を逃した前回15年W杯と4戦全勝で1位突破を決めた今大会。

1次リーグの数字を比較して変化と成長を探った。ラグビーなどスポーツのデータ解析を行う「データスタジアム」の豊富な情報をもとに、同社ラグビーアナリストの小川孝明氏(35)に聞いた。(聞き手=荻島弘一)

   ◇   ◇   ◇

-前回大会の1次リーグ4試合と比べ、今大会で目立つデータはありますか

小川 ディフェンスではタックル成功率ですね。スコットランド戦で86・1%とやや落としましたが、4試合の平均で今大会は91・5%。前回の85・9%を上回っています。相手を止められているんです。

-成功率向上には、何か要因があるのでしょうか

小川 狙うところが、変わっています。前回は4分の1近くが脚にいっています。下半身を狙うことが多かったですね。ところが、今回は60%近くが胸で、脚は3%だけ。上半身を狙うとターゲットも大きいので成功率も上がります。

-日本は低いタックルが持ち味でしたが

小川 確かに小さな選手が大きな相手を倒すのには有効です。上半身だとパワーの差ではじかれるリスクもありますから。ただ、かわされる可能性も高い。日本選手の個々の能力が上がってパワー負けしないようになったので、上半身に行けるようになったんです。

-ボールに行くというのは鉄則でもありますね

小川 下半身を止めても上半身がフリーだとボールをつながれてしまう。オフロードパス(タックルを受けながらのパス)のスキルも上がっていますから。今回はボールを殺しているので、つながれるオフロードパスが半減しました。

-オフェンスでは、特徴的なことはありますか

小川 ボールを持って前進するキャリー距離が伸びています。1試合平均で600・5メートルだったのが、751・8メートルまでになっています。1キャリーの平均獲得距離も5・4メートルから6・8メートルに伸びました。

-個々の推進力が伸びたということですね

小川 もちろん、それもあります。あとは、攻撃チャンネルの変化。どこを攻めるかです。ラック周辺、SO周辺、CTB周辺、外まで展開、ブラインド(狭いサイド)と5つに分けて攻撃データをみると、劇的な変化が分かります。

-今回は大きく外に展開することが多いですね

小川 そうなんです。実は前回大会で外まで展開したのは2・2%。CTB周辺からの攻めを合わせても8%程度です。ところが、今回は外が11・2%。CTBを合わせると20%近くになります。前回はラック周辺で連続攻撃した。今回は大きく外に振る。松島や福岡のトライも増えます。

-それも、個々の能力がアップしたからですか

小川 ヒートマップ(選手のプレー位置)を見ると一目瞭然で、前回はポイント周辺に多くの選手を配していた。今回はポイント周辺に人数をかけず、外に開いている。少ない人数でも相手に対応できるようになった。個々のパワー向上が戦い方にでています。

-前回は、個々の能力に合った戦い方だったと

小川 メンバーも変わっているし、体格やパワーは4年前よりも間違いなく上がっています。前回大会のエディー(・ジョーンズヘッドコーチ)さんは、あの時点でベストな戦い方をした。それが、今の躍進につながったといえます。

-4年間の進化を踏まえて、データから南アフリカ戦を占ってください

小川 正直言って、1次リーグのデータではほとんど南アフリカが上回っています。ラインアウトなど100%ですから。でも、試合はやってみないと。ホームの利もありますから。勝ってベスト4に進出することを期待しています。

データをもとに4年前との違いを説明するデータスタジアム社アナリストの小川孝明氏
データスタジアム社アナリストの小川孝明氏

関連するニュースを読む

南ア戦闘モード全開「強さ見せたい」入念対策で自信

会見で笑顔を見せる南アフリカのコルビ(左)とH・ヤンチース(撮影・鈴木みどり)

南アフリカ代表は日本戦を「新たな挑戦」と位置づけた。16日、東京都府中市で練習を報道陣に公開し、南アに比べると小柄な日本選手を意識してか、低い姿勢で入るタックルを確認する練習を繰り返した。

15年大会で日本に敗れ、今年9月のテストマッチでは34点差で大勝した。16年リオ五輪7人制で銅メダルに貢献した快足WTBのコルビは「今回は新たな挑戦で非常に楽しみ。より勝ちにこだわった方が準決勝に進むと思うし、南アフリカの強さを見せたい」と戦闘モード全開だ。過去2度の優勝を誇る強豪は海外勢で一番乗りの9月1日に来日し、コンディションも万全。「体の調子も良い。日本の素早い展開ラグビーを封じるオプションも準備している」とトライゲッターは自信をのぞかせた。

記者の質問に答える南アフリカのコッホ(左)。右はモスタート(撮影・鈴木みどり)
記者の質問に答える南アフリカのH・ヤンチース(撮影・鈴木みどり)

関連するニュースを読む

ジョセフHC契約延長へ「早急に決まると」協会見解

ジェイミー・ジョセフHC(2019年10月11日撮影)

日本ラグビー協会の森重隆会長は16日、都内で行われた理事会後に取材に応じ、日本代表をW杯で初めてベスト8進出に導いたジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(49)との契約延長について「ジェイミーじゃなきゃおかしい。早急に決まると思う」と見解を示した。

W杯開幕前に続投に向けた交渉は始めており、条件面などの詳細を詰め、早期の合意を目指していく。理事会では、森会長を筆頭とした選考委員会を立ち上げ、W杯後の体制を決めていくことを確認した。

森重隆日本ラグビー協会会長(2019年10月15日撮影)

関連するニュースを読む

日本ラグビー協会が代表の帯同スタッフ募集 定員1人

日本ラグビー協会は16日、日本代表カテゴリー各チームの「チームサポートスタッフ」を公募すると発表した。

募集人数は1人で、主な業務内容は「日本代表カテゴリー各チームの合宿及び遠征の手配、備品管理、ヘッドコーチの指示による遠征・合宿日程管理、合宿・試合などへの帯同、スタッフ・選手・関係者の通訳など」。協会側の希望条件として「マネージャー経験、英語力(TOEIC700点以上もしくは相当レベル)、普通免許」としている。契約期間は今年12月1日から2020年11月30日までで、更新の可能性もある。

応募締め切りは10月20日で、詳しくは日本ラグビー協会のウェブサイトまで。

関連するニュースを読む

南ア撃破へ「私はテレサの何?」クイズで脳フル回転

会見で笑顔を見せる坂手(撮影・鈴木みどり)

脳までフル回転で下克上の再現だ。ラグビーW杯日本大会で初の8強入りを果たした世界ランク7位日本代表は16日、同5位南アフリカとの準々決勝(20日、東京・味の素スタジアム)に向けて都内で練習。

ジムトレーニング中にクイズを解きながら、試合の苦しい時間帯に頭を使う意識付けを行った。前回大会で日本に敗れて雪辱を狙う南アフリカも、都内で調整した。

   ◇   ◇   ◇

決戦まで残り4日となった日本代表の練習場。FWは体にキレを出すトレーニングの合間、次々とホワイトボードの前へ向かった。

「テレサの娘が私の娘の母だったら、私はテレサの何にあたる?」

「a:祖母 b:母 c:娘 d:孫娘 e:テレサ本人」

フランカーのリーチを筆頭に、じっと問題を見つめ、また次のトレーニングに移る。練習後の記者会見でフッカー坂手は「しんどい状態で、どう頭を使うか。一番しんどい時に判断を下さないといけない。考えながら、相談しながらやっている」と種明かしをした。

8月の北海道・網走合宿から、ガルブレイス・メンタルコーチが導入。WTB福岡、フランカーのラブスカフニらが得意というクイズで、問題を解決する力を高めてきた。「今日の答えは娘です」と笑った坂手は「7点差で守っているところとかで、生きている」。前戦のスコットランド戦最終盤を、実用例で挙げた。

開幕前の9月に行われた南アフリカ戦は7-41で敗戦。リーチは「自分たちで集中しすぎて、周りやスペースが見えなかった」と反省点を挙げる。15年W杯の歴史的勝利再現へ、必ず訪れる正念場。「頭」も武器の1つになる。【松本航】

室内で練習するリーチ(撮影・鈴木みどり)
室内で練習に励む稲垣(撮影・鈴木みどり)

関連するニュースを読む

V2狙う静岡聖光学院、花園で「シード校撃破する」

試合形式でゲインライン突破の練習をする静岡聖光学院ラグビー部の選手ら(撮影・倉橋徹也)

全国高校ラグビー県大会が20日に開幕する。昨年優勝の静岡聖光学院は、少ない時間をムダなく集中して練習に取り組み、全国大会レベルで戦い合うイメージでチーム力を上げてきた。1回戦は静岡高対焼津水産の勝者とぶつかり合う。

   ◇   ◇   ◇

2年連続6度目の全国出場がかかる強豪校。チームを引っ張る、フォワード(FW)の大西馨汰(けいた)主将(3年)は「花園に出て、シード校を撃破する」と高いチーム目標を語った。

取り組んできた課題は主に4つ。攻守切り替えの素早さ、ゲインラインを突破されたときに前へ出る守り、ラインアウトでのセットプレーの安定化、インパクトがあるタックルだ。3番目以外は「どれもできている」とし、第1シードとして迎える初戦の来月4日までに、3番目も仕上げるつもりだ。

実は主将は、今夏の合宿中に激しいアタックで脳振とうに見舞われた。影響はもうないが、大事をとって1カ月ほど練習から遠ざかった。練習に参加できなかった3つ目の課題は、「残された時間でクリアする」。

チームの2~10月の練習は週3回。1回は90分。残り時間はあるようで、あまりない。だが「短時間に集中することで、充実してできている」と心配はしていない。自身は昨年の花園に出場。全国レベルでの選手の強さを実感した。チーム全体で1年かけ高めた技と体力で、再び全国の舞台を勝ち取りにいく。【倉橋徹也】

県大会を目前に士気を高めた静岡聖光学院ラグビー部の選手ら(撮影・倉橋徹也)

関連するニュースを読む

FB山中が恩人に思い、南アフリカ戦は平尾さん命日

記者の質問に答える山中(撮影・鈴木みどり)

W杯日本大会で8強進出を果たしたラグビー日本代表は16日、20日の準々決勝南アフリカ戦(東京・味の素スタジアム)に向けて、都内で調整した。

20日は16年に胆管細胞がんで亡くなった元日本代表監督、平尾誠二さん(享年53)の命日。過去4戦全てに出場し、所属する神戸製鋼で指導を受けてきたFB山中亮平(31)は「今、ここまで来られていて『よく頑張ったな。思い切って楽しんでやるだけだ』って言ってくれると思う。すごい日に試合がある。思い切ってぶつかって、全力で楽しんでプレーしたいと思います」と恩人に思いをはせた。

平尾さん率いる日本代表の選手として、99年W杯に出場した長谷川慎スクラムコーチ(47)は「私を日本代表に選んでくれたのは平尾さん。試合に出してくれたのも平尾さん。平尾さんと(コーチを務めた)土田(雅人)さんの関係を見ていて、僕もW杯のコーチになりたいと思いました。特別な人の命日に、特別な試合がある。しっかり恩返しできるように、そのことだけを考えて、ラグビーをやりたいと思います」。初めての4強へ、気持ちを高ぶらせた。

会見で笑顔を見せる山中(撮影・鈴木みどり)

関連するニュースを読む

南ア戦はイングランドの40歳ベテラン審判が笛

ラグビーの国際統括団体ワールドラグビーは15日、ワールドカップ(W杯)準々決勝の審判団を発表し、日本-南アフリカ(20日・味の素スタジアム)はウェイン・バーンズ氏(イングランド)が主審を務める。

40歳のバーンズ氏はW杯4大会目のベテランで、1次リーグでは南アフリカ-イタリアなどで笛を吹いた。

関連するニュースを読む

新設白紙「ネーションズ選手権」の検討継続

ワールドラグビーのギルピン・ワールドカップ統括責任者は15日、22年の新設を目指しながら白紙になった国際大会「ネーションズ選手権」について、検討を継続していることを明らかにした。

ギルピン氏は「競技の発展のために、いい考えだったと信じている。計画を捨てたわけではない」と話した。

関連するニュースを読む

スコットランド協会発言は独立紛争委が判断

日本戦を是が非でも開催したいと訴えるスコットランド・ラグビー協会ドットソンCEO(撮影・狩俣裕三)

ワールドラグビー(WR)は15日、台風19号の影響で日本戦の開催が危ぶまれた際のスコットランド協会トップの発言が大会の懲戒規定に抵触した疑いがあり、独立紛争委員会が判断すると発表した。

スコットランドは台風で試合が中止ならそのまま1次リーグで敗退する可能性があり、協会トップが中止となった場合の法的措置を示唆し、順延での開催を求めていた。試合は13日に予定通りに実施された。15日の記者会見で、WRのギルピンワールドカップ(W杯)統括責任者は「スコットランド協会の発言については独立紛争委員会に委ねた」と話すにとどめた。

関連するニュースを読む

南ア・マークスはブルドーザー級突破力/村上晃一氏

練習場に入る南アフリカ代表のマークス(右)。左はマルヘルベ(撮影・狩俣裕三)

<村上'Sポイント(1)>

ラグビージャーナリストの村上晃一氏(54)が日本が準々決勝で対戦する南アフリカの警戒選手を「村上‘s ポイント」として5回連載で紹介します。1人目はフッカーのマルコム・マークス(25)です。17年に同国内の最優秀選手に選ばれ、18年のスーパーラグビーでFW選手最多の12トライをあげた「フィジカルモンスター」が、日本の前に立ちはだかります。

マークスの前で孤立したら最後、瞬時に絡まれ、屈強な体を生かした世界トップクラスのジャッカルでボールを奪い取られます。ランも強烈で、勢いに乗るとブルドーザーのように相手を蹴散らしながら前進してきます。私が最初にマークスを認識したのは、16年2月のサンウルブズ対ライオンズ戦。試合途中からピッチに立つと、3人のタックラーをはじき飛ばす突進を見せ、「すごい選手が出てきたな」と感じました。その試合は、わずかな出場時間ながら、3回ボールを持ち、63メートル前進。当時21歳。その半年後に代表デビューを果たし、一気に世界のトップに駆け上がりました。

185センチ、107キロ。魅力はパワーだけではありません。高校までFW第3列でプレーしており、華麗なパスでトライを演出する器用さも彼の武器です。強くて、うまい。間違いなく、現在、世界で3本の指に入るフッカーです。止めるには1人でいかず、日本の武器であるダブルタックルが必須です。そして、攻撃時は孤立せずに、いかに2人目のサポートが早く入れるかが重要です。1次リーグでは本来の活躍はできていませんが、本当の力を見せるのはここから。そんな不気味な雰囲気を感じます。

19年9月、日本戦でプレーする南アフリカのフッカー・マークス(左)

関連するニュースを読む

日本8強39・2%「紅白歌合戦」クラスの数字

日本対スコットランド 後半、突破を図るNO8姫野和樹(左)(19年10月13日撮影)

ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で日本代表が史上初の決勝トーナメント(T)進出を決めた13日のスコットランド戦で、日本テレビ系生中継(午後7時30分)の平均視聴率が、関東地区39・2%(関西地区37・2%)だったことが15日、ビデオリサーチの調べで分かった。

平均視聴率が40%に迫る数字は、テレビ界では「NHK紅白歌合戦」クラスといえる。例えば昨年大みそかの紅白第2部では41・5%、第1部は37・7%を記録。第2部だけみると17年39・4%、16年40・2%と近年40%前後の数字が続いている。最近10年間の高視聴率ドラマをみると、13年9月放送のTBS系「半沢直樹」最終回で42・2%。11年12月放送の日本テレビ系「家政婦のミタ」最終回で40・0%を記録した。ちなみに昨年のサッカーW杯における日本代表戦では、同6月19日にNHKが放送したコロンビア戦が48・7%、同28日にフジテレビが放送したポーランド戦が44・2%だった。

関連するニュースを読む

日本8強39・2%「魂のプレーが視聴者の心に」

スコットランドを破って決勝トーナメント進出を決めて喜ぶWTB福岡(左)ら(19年10月13日撮影)

ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会で日本代表が史上初の決勝トーナメント(T)進出を決めた13日のスコットランド戦で、日本テレビ系生中継(午後7時30分)の平均視聴率が、関東地区39・2%(関西地区37・2%)だったことが15日、ビデオリサーチの調べで分かった。今年のスポーツ中継番組トップで、瞬間最高視聴率53・7%(同52・2%)という盛り上がりぶり。その影響を受けたNHK「いだてん~東京オリムピック噺」は大河ドラマワーストを更新する苦しい数字となった。

まさに「今年1番の盛り上がり」だった。午後9時41分。7点差を追うスコットランドの猛攻。必死に耐える日本。スタンドからは試合終了へカウントダウンの大合唱。ラックから出たボールを山中亮平が蹴り出し日本初の8強が決まった瞬間の視聴率は、関東地区で53・7%をたたき出した。平均39・2%は、同局系で中継された5日サモア戦の32・8%、1月3日の箱根駅伝復路の32・1%を上回った。午後7時からの試合直前番組も平均15・3%を記録した。

同局スポーツ局の渡辺卓郎プロデューサーは「初の決勝T進出という歴史的快挙の放送を担当させていただいたこと、大変光栄に思います。日本の不屈の闘志と、スコットランドの意地、両チームの魂のプレーが多くの視聴者の心に届いた結果と感じています」とコメントした。

日テレにとっても、悲願の中継と言えそうだ。これまで南アフリカを破った15年W杯、アイルランドを破った今大会9月28日の試合はともにNHKが中継。「ジャイアントキリング」や劇的な試合との縁に恵まれなかった日テレに、4連勝の日本代表が追い風を吹かせた。渡辺氏は「台風19号の影響がある中、早朝からグラウンド等の復旧作業をされ、歴史に残る名勝負の舞台を整えた関係各所のご尽力に敬意を表したいと思います」と感謝した。

W杯の盛り上がりと比例するように、日本代表の視聴率はうなぎのぼり。20日の準々決勝南アフリカ戦を再び中継するNHKは、大河「いだてん」放送を休止してBSから総合に変更した。ただ日本代表が準決勝に進めば、決勝まで放送権は日テレ。渡辺氏は「今後はラグビー日本代表の1歩1歩がそのまま歴史に刻まれていきます。引き続き日本の躍進と、世界最高峰の戦いを楽しみにしつつ、決勝トーナメントの放送責任を果たしていきたい」。日本戦中継の機会が再び訪れることへの期待感もにじませた。

関連するニュースを読む

日本が平尾さん命日に4強届ける!20日運命南ア戦

14年5月に開かれた伏見工山口総監督の祝賀会で壇上に立った高崎氏(右)と平尾さん(高崎氏提供)

日本代表が運命の日に世界4強の扉を開く。W杯準々決勝・南アフリカ戦(20日、東京・味の素スタジアム)に向け、15日は都内で冒頭15分の筋力トレーニングを報道陣に公開。決戦の日は、16年に胆管細胞がんで亡くなった元日本代表監督、平尾誠二さん(享年53)の命日。日本ラグビーの停滞期を支え、W杯招致に尽力した天国の恩人へ、三たび歴史的勝利を届ける。

  ◇  ◇  ◇  

これも日本代表に課された使命か。史上初の準々決勝となる南アフリカ戦が行われる10月20日は偶然にも日本ラグビー界を支えた恩人の命日。この日の会見で司会を務めたのは神戸製鋼時代、平尾さんと日本選手権7連覇を達成した日本協会の藪木宏之広報部長だった。試合ではSOとCTBとしていつも隣にいた。

藪木広報部長 今の選手は「平尾さんのために」というのはないのかもしれないけれど、これも何かの導きなのでしょうね。日本の活躍はもちろん、この大会の大成功を平尾さんは待ち望んでいると思います。

何度も世界の壁にはね返されて、今がある。平尾さんは87年の第1回W杯から3大会連続で出場し1勝8敗。監督として出場した99年大会は3戦全敗。世界に勝ちたい-。その思いはだれよりも熱かった。伏見工(現京都工学院)時代の80年度に初の全国制覇を達成。当時、ハーフ団を組んだ元同校監督の高崎利明氏(57)とは、深夜まで飲み明かし、愚痴を言い合った。

高崎氏 平尾は代表で監督をしていた時に、結果を出せなかったことを悔やんでいたんです。監督を退いてからも、日本のためにできることはないかを、考えていた。今回のW杯を、見届けたかったはずです。

その思いは見えない糸でつながっている。大会が開幕した9月20日、平尾さんの愛娘が第2子を出産。孫が増えた。神戸製鋼のFB山中は11年大会前、育毛剤に禁止薬物が含まれていたとして2年の出場停止処分。救ったのは当時GMの平尾さんだった。W杯メンバー選出時、山中は「ラグビーを続けられたのは平尾さんのおかげ」と感謝。伏見工出身のSH田中、CTB松田も遺志を受け継ぐ。

スコットランドを破って初の8強進出を決めた夜。藪木広報部長は横浜のホテルに戻ると、小さな遺影を出した。ビールを2本。久しぶりに2人で祝杯を挙げたという。神戸の街並みを一望する平尾さんの墓石にはこう刻まれている。

「自由自在」

自由に楽しく魅了する。日本が世界を驚かせる戦いはまだ続く。【益子浩一】

14年5月に開かれた伏見工山口総監督の祝賀会で記念撮影する高崎氏(右)と平尾さん(高崎氏提供)

関連するニュースを読む

南アフリカの「ロールスロイス」が松島と福岡を警戒

都内練習場に入る南アフリカ代表のルルー(撮影・狩俣裕三)

南アフリカ代表は15日、都内で日本戦に向けた練習を開始した。

W杯2大会連続出場で代表58キャップのFBウィリー・ルルーは「日本には正確なキックがあり、外には2人のフェラーリ軍団がいる。1つ1つにフォーカスを当てて、しっかりと守っていきたい」と、1次リーグで2人合わせて9トライのWTB松島と同・福岡を警戒した。

日本代表内では以前、ジェイミー・ジョセフHCからロシア戦の3トライで「フェラーリのよう」とたたえられた松島が、続くアイルランド戦を前に「僕の中でのフェラーリは福岡堅樹」と語り、盛り上がりを見せていた。一連のやりとりを知る海外メディアから、会見で「ロールスロイスのような選手」と高級車に例えられたルルーは「僕はピックアップトラックのような選手。うまく外の選手を生かしたい」と控えめに話した。攻撃ではボールの運び屋に徹し、防御では最後のとりでFBらしく日本のエースを止める。

15年から2シーズン、トップリーグのキヤノンでプレー経験がある。「日本のラグビーは7人制のような速さがある」と警戒した。スティック・アシスタントコーチも「オールブラックスと似たような展開ラグビーをしてくる。ティア2として見ずに、世界ランク7位の強豪国として挑む」と、日本の攻撃をW杯2連覇中のニュージーランド代表と重ねた。優勝候補が日本への警戒を最大限に高め、快進撃を止める。【佐々木隆史】

ウオーミングアップをするルルーら南アフリカ代表の選手たち(撮影・狩俣裕三)
都内で行われた練習でウオーミングアップをする南アフリカ代表のムタワリラ(撮影・狩俣裕三)

関連するニュースを読む

森会長「20年後ぐらいにもう1度」W杯再度日本で

記者の質問に答える森重隆日本ラグビー協会会長(撮影・鈴木みどり)

日本ラグビー協会の森重隆会長(67)が15日、都内で2度目のW杯開催へあらためて意欲を示した。4連勝で1次リーグA組首位突破を決めた日本代表に「ベスト8は信じられない」とニッコリ。全国のラグビー熱の高まりを肌で感じ「20年後くらいにもう1度、W杯をやりたい。1回ではもったいない」と青写真を描いた。

この日、都内で行われた記者会見では、台風19号の影響で3試合が中止となった点に質問が相次いだ。国際統括団体、ワールドラグビーのビル・ボーモント会長は「日本開催に全く後悔していない。日本の結果(8強入り)は大変素晴らしい。世界ランキングは7位。強豪を倒している」と開催国の奮闘を評価した。

関連するニュースを読む

フッカー北出流行グルメ「北出丼」で胃袋から一体感

会見を終え、笑顔で肩に手を置きながら引き揚げる、左から北出、木津、徳永(撮影・鈴木みどり)

長期戦を「北出丼」で乗り越える。ラグビーW杯で初の4強を目指す日本代表が15日、準々決勝の南アフリカ戦(20日、東京・味の素スタジアム)に向けて都内で再始動。1次リーグで出場機会がなかったフッカー北出卓也(27=サントリー)は、自らが流行の発信源になった「北出丼」の存在を明かした。今大会出番のない5人もメンバー争いを激化させ、登録31人が「ONE TEAM」で強敵を食いにかかる。

   ◇   ◇   ◇

代表31人の一体感が、記者会見の入場に象徴された。都内ホテルの大広間。右前方の扉が開くと、フッカー北出、フランカー徳永、プロップ木津が三位一体で現れた。試合前のウオーミングアップ後、主将を先頭に、前の人の肩に手を置いてロッカー室に戻る恒例の儀式。今大会出場機会のない北出は「ピッチに立っていたいというのは、常に持っている気持ち。でも、チームが勝つのはうれしい」と素直な心境を明かした。

4連勝で決めた8強の裏には、試合メンバーから外れた選手の支えがある。練習で組み合うスクラム。北出は「僕らが意識するのは、試合以上のプレッシャーをかけること」と胸を張る。食事はバイキング形式だが、長期間のホテル暮らしには飽きもくる。小腹がすいたある日、ごはんに高菜、めんたいこ、しらす、ネギをかけ、最後に卵とごま油を添えて食べていると、周囲が「何それ!?」とまねを始めた。通称「北出丼」の発案者は「今では選手の7割が食べています」とオチをつけて笑わせた。

個々の思いは複雑だ。試合でウオーターボーイを務める徳永は「毎週(メンバーに)入りたいと思っていて、外れたら、どうしても落ち込む」。それでも他のFWと相手ラインアウトを分析し、試合では首脳陣の指示を選手に届ける。「ずっと引きずらない。勝つためにはサポートが大事」。決して腐らない姿勢は、ピッチで戦う23人の力の源だ。フッカー堀江は「メンバー外がいなければ、出ている選手たちはいい練習できていない」と感謝を示す。

SH茂野、WTBモエアキオラを含めた5人は、W杯初出場を諦めない。その決意を代表するように、茂野は「どこで試合に出られるチャンスがあるか分からないので、常に準備する」と力を込めた。激しい競争はもちろん、ピッチを離れれば「北出丼」で生まれる一体感。本当の「ONE TEAM」が、日本を高みへ押し上げる。【松本航】

会見で記者の質問に答える北出(撮影・鈴木みどり)
会見で記者の質問に答えるモエアキオラ(撮影・鈴木みどり)

関連するニュースを読む

ラグビー日本8強、札幌地区の平均視聴率42・9%

スコットランドに勝利し決勝トーナメント進出を決め喜ぶWTB福岡(左から2人目)ら(2019年10月13日撮影)

13日にSTVで放送されたラグビーW杯日本大会・日本-スコットランド戦は、札幌地区の平均視聴率が42・9%だったことが15日、ビデオリサーチの調べで分かった。

5日の日本-サモア戦の38・6%を上回り、道内全局を含む今年の最高視聴率をマーク。STVの歴代平均視聴率でも9位に入った。瞬間最高は53%で、試合終了から残り1分の場面だった。

関連するニュースを読む