日刊スポーツ

紀平梨花「安心感ある」透明ギプスで3回転半5本

紀平梨花「安心感ある」透明ギプスで3回転半5本

公開練習で、笑顔で調整する紀平(撮影・浅見桂子)

フィギュアスケート女子で今季国際大会無敗の紀平梨花(16=関大KFSC)が15日、大阪・高槻市の同大学リンクで練習を公開した。

初優勝した4大陸選手権開幕直前の練習で左手薬指を亜脱臼。12日の帰国後にMRI検査などを受け、予定通りにチャレンジカップ(21日開幕、オランダ)出場を決めた。

アナハイムではテーピングによる固定だけだったが、特注の「透明ギプス」が完成。この日も終盤はトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を5本成功させ「こけても(薬指が)反らないようにフィットしているので『こけても大丈夫かな』っていう安心感がある」と力強い“援軍”を得た。

グランプリ(GP)ファイナル、4大陸選手権、世界選手権(3月20日開幕、さいたま市)の3冠となれば男女通じて日本勢初で「一番重要な試合は世界選手権なので、そこで勝たないと。今まで以上のショート(プログラム)、フリー完璧な演技で自己ベストを更新したい」と力を込めた。

公開練習で、大人びた表情で滑走する紀平(撮影・浅見桂子)
公開練習で、髪の毛をなびかせジャンプする紀平(撮影・浅見桂子)

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宮原知子「また違うイメージ」見せ場スパイラル変更

公開練習で、優雅に演技を披露する宮原知子(撮影・浅見桂子)

フィギュアスケート女子で世界選手権(3月20日開幕、さいたまスーパーアリーナ)に出場する宮原知子(20=関大)が15日、大阪・高槻市の同大学リンクで練習を公開した。

10日まで行われていたババリアン・オープン(ドイツ)で優勝。ショートプログラム(SP)「小雀に捧げる歌」では終盤のステップ時に組み込んでいた、見せ場のスパイラル(片足を腰より高い位置に挙げた姿勢で滑ること)を振り付けの変更で取りやめた。その意図などを説明した一問一答は、以下の通り。

-今の調子は

宮原 ババリアン・オープンから帰ってきて、まだ2日目の練習。まだ時差ぼけしている感じですけれど「その割には悪くないかな」って思います。

-世界選手権に向けては

宮原 プログラムの中でしっかりと要素をこなすことが必要だと思うので、なるべく試合に近い形で、プログラムを通す練習をしっかりしたいと思います。

-ババリアン・オープンでは、プログラムが大きく変わっていた

宮原 ババリアン・オープンの2週間前にトロント(カナダ)に行ってから、コロラド(米国)に行って、最初にショート(SP)を手直ししました。コロラドでフリーを手直しして、フリーは細かい振り付けの部分の手直しが多かったんですけれど、ショートはステップを大幅に変えました。

-ステップで(最高の)レベル4がなかなか取れていない

宮原 自分でもはっきりとした原因が分かっていないので、上半身の動きをたくさん入れたり、クラスターっていうターンを3つ組み合わせるのがあるので、それの組み合わせを変えてみたり。多めにターンを入れたりとか、いろいろ組み替えてやるようにはしています。

-SPではスパイラルをやめた

宮原 最初はスパイラルのところも気に入っていたので、ちょっと「なくなっちゃうの」っていう気持ちがあったんですけれど、同じようなスパイラルがたくさん入っているので、違う振り付けが入ることで「また違うイメージが作れるんじゃないかな」って思っています。

-振付師から提案があったのか

宮原 スパイラルを(ステップの)途中で入れると「スパイラルの前でステップが終わってしまっているように(ジャッジに)見られがちかな」っていうことになった。もっと(スパイラルの部分も)ステップ(の一部)っぽく見えるように変えました。

-レベルを取ることを第一に考えての変化か

宮原 一番はレベル4を取ることを目標に(振り付けを)変えています。

公開練習で、最後まで滑り込む紀平(手前)を見つめる宮原(撮影・浅見桂子)
公開練習後の囲み会見で笑顔でガッツポーズする紀平(左)と宮原(撮影・浅見桂子)

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紀平梨花、世界選手権で「今までの感謝を」一問一答

公開練習後の囲み会見で、痛めた左手薬指にギプスのようなものをはめ、笑顔で説明する紀平(撮影・浅見桂子)

フィギュアスケート女子で今季国際大会無敗と躍進している紀平梨花(16=関大KFSC)が15日、大阪・高槻市内の同大学リンクで練習を公開した。

初出場初優勝を果たした4大陸選手権(米アナハイム)では、大会前の練習で左手薬指を亜脱臼。帰国後の様子や、3月の世界選手権(さいたまスーパーアリーナ)への意気込みを語った一問一答は以下の通り。

-現在の状態は

紀平 指も少しずつ痛みがマシになってきたので、今はオランダ(チャレンジカップ、21日開幕)と世界選手権に向けて調整していこうかなと思っています。

-指の具合は

紀平 こけたらダメなんですけれど、だいぶ(指を守る)装置も作ってもらってやりやすくなりました。

-オランダを経て、1カ月後に世界選手権もある

紀平 まずは調子を落とさずに、自信をもって世界選手権に挑むためにも、オランダでいい成績を残したい。あとは毎日いろいろな振り付けとかも気にしながら、いい演技ができるようにしたいなと思っています。

-GPファイナル、4大陸選手権、世界選手権で3冠すれば日本勢初になる

紀平 やっぱり今まで(今季は)何度か優勝もできたけれど、一番重要な試合は世界選手権。そこで勝たないと。今までやってきていても世界選手権(が大事)と思っているので、とにかく世界選手権で今まで以上のショート(プログラム、SP)、フリー、完璧な演技で自己ベストを更新したいと思います。

-世界選手権は日本開催

紀平 今まで日本の試合はあったけれど、少ない。それにすごくたくさんの方が入る会場(さいたまスーパーアリーナ)なので、いい演技で、今までの感謝の気持ちをあらわせられるような演技をしたいです。

-シニアになってからのフリーは7大会全て1位。何点差なら逆転できると思えるのか

紀平 相手のフリーの演技にもよると思うので…。どの選手も完璧な演技をすれば、巻き返せないこともあると思うので。今までは何とか巻き返せていたけれど、相手の演技にもよると思うので、何点差かはちょっと分からないけれど、完璧な演技をすれば、だいぶ巻き返しができる。それでもショート(SP)でしっかり決めないと、世界選手権ではみんないい演技をしてくると思う。何とかミスのない演技をしたいと思います。

公開練習後の囲み会見で、痛めた左手薬指にギプスのようなものをはめ、笑顔で説明する紀平(撮影・浅見桂子)
公開練習で、笑顔で調整する紀平(撮影・浅見桂子)

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紀平梨花「痛みがマシに」21日チャレンジCへ練習

公開練習後の囲み会見で笑顔でガッツポーズする紀平(左)と宮原(撮影・浅見桂子)

フィギュアスケート女子で今季国際大会無敗と躍進している紀平梨花(16=関大KFSC)が15日、大阪・高槻市内の同大学リンクで練習を公開した。

初出場初優勝を果たした4大陸選手権(米アナハイム)では、大会前の練習で左手薬指を亜脱臼。12日の帰国後にあらためて日本で診察やMRI検査を受けたことを明かし「指も少しずつ痛みがマシになっている。オランダと世界選手権に向けて調整していきたい」。今後は予定通りチャレンジ・カップ(21日開幕、オランダ・ハーグ)に出場し、3月の世界選手権(さいたまスーパーアリーナ)でシニア1年目での頂点を目指す。

この日は同じく世界選手権に出場する宮原知子(20=関大)も練習。前回3位の大舞台に向けて「プログラムの中できっちりと要素をこなす練習が一番必要。なるべく試合に近い形でプログラムを通していきたい」とピークをもっていく。

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宇野昌磨「支えてくれた人のため」世界選手権もVだ

4大陸選手権を終えて帰国した宇野は、金メダルを手に微笑む(撮影・浅見桂子)

4大陸選手権をフリー世界最高得点で初優勝した宇野昌磨(21=トヨタ自動車)が12日、帰国し、世界選手権に向けて闘志を燃やした。

これまで順位にはこだわらなかったが、今シーズンは多くの人から支えられて気持ちが変わった。

「自分のためではなく、支えてくれた人のために優勝したい。優勝するための練習をしていきたい」と話した。昨年12月の全日本選手権で捻挫した右足首の痛みはなく「これからはできるだけテーピングの量を減らして練習していきたい」と意気込んだ。

4大陸選手権を終えて帰国した宇野は、囲み前、眠そうに目をこする(撮影・浅見桂子)

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紀平「ノーミスでそろえたい」世界選手権へ堂々宣言

4大陸選手権を終えて帰国した紀平は、金メダルを手に笑顔を見せる(撮影・浅見桂子)

フィギュアスケートの4大陸選手権で初優勝した紀平梨花(16=関大KFSC)が早くも3月の世界選手権(さいたま)に照準を合わせた。12日、大会が行われた米国から成田空港に凱旋(がいせん)した。同選手権は左手薬指の亜脱臼で演技の難度を落としたが、次戦のチャレンジ・カップ(21日開幕、オランダ)では、フリーで2本のトリプルアクセル(3回転半)を跳ぶ本来の構成に戻し、初出場初優勝を目指す世界選手権への準備を整える。

◇   ◇   ◇

初出場で挑む世界選手権について問われた紀平は堂々と宣言した。「世界選手権では初めての出場ですけど、ショートとフリーでは完璧な演技でノーミスでそろえたい思いが強い。ノーミスでそろえて自己ベストを更新できるように頑張りたいです」。4大陸選手権を制した女王らしく、強気な発言だった。

シニアデビューした今季は、昨年12月のグランプリ(GP)ファイナル(カナダ)や4大陸選手権など国際大会は5戦全勝。世界選手権では日本勢初となる初出場初優勝へ周囲からの期待は大きい。それを本人も自覚しているかのように、優勝に近づける自己ベストを誓った。

もちろん今のままでは優勝できるとは思っていない。今の課題は集中力。逆転優勝した4大陸選手権を振り返って「ショートよりもフリーが集中できた。その集中をショートから出せるようにしたい。ショートもフリーもミスがないようにしたい」と話した。

その課題を克服するためにも今月行われるチャレンジ・カップへの出場を見据えた。4大陸選手権の練習中に負傷した左手薬指は今後検査する予定だが、演技については「今のところは変更はありません。トリプルアクセルはフリーで2本いきたいと思います」とためらうことなく言い切った。これまでの演技構成に戻し、世界選手権に向けて自信を深める。【佐々木隆史】

4大陸選手権を終えて帰国した紀平は、金メダルをかけて報道陣の前を笑顔で歩く(撮影・浅見桂子)
4大陸選手権を終えて帰国した紀平は、金メダルをかけて報道陣の質問に笑顔で答える(撮影・浅見桂子)

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宇野昌磨が白血病の池江に「ケガや病気は自分が…」

宇野昌磨(18年12月22日撮影)

フィギュアスケート男子で4大陸選手権(米アナハイム)初優勝を果たした宇野昌磨(21=トヨタ自動車)が12日、成田空港に帰国した。

大勢の報道陣や居合わせた観光客に出迎えられ「試合前はあまり練習できていなかったけれど、優勝できてうれしく思います。日本に帰ってきて、優勝と準優勝でこれだけの違いがあるんだと思いました」と振り返った。

この日、競泳女子の池江璃花子(18=ルネサンス)が白血病の診断を受けたことが明らかになった。

若くして世界で活躍するアスリートとして質問を振られた宇野は「僕はすごく無知なので、白血病の詳しいことは答えられない。ケガや病気は自分が苦しい。自分が無知な状態で発言できる権利はない」と答えた。

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逆転Vの宮原知子が帰国「いい流れになってきた」

ドイツで行われたババリアンオープンで優勝し、伊丹空港で取材に応じた宮原知子(撮影・鶴屋健太)

ドイツで行われていたフィギュアスケートの「ババリアンオープン」で優勝した宮原知子(20=関大)が12日、帰国し、大阪・伊丹空港で取材に応じた。

宮原は同大会で、10日に行われたショートプログラムは2位発進と出遅れたが、同日のフリーで136・77点をマークし、逆転優勝を決めた。

「点数は気にせずに試合全体を楽しむことができました。思い切って滑れたのでそれが良かったです」と大会を振り返った。

3月には今季最大の舞台である世界選手権(さいたま市)を控えている。

「まだまだ世界選手権までに、やらないといけないことはいっぱいある。とくに、振りの部分を重点的にやっていきたい」

大舞台に向けて気を引き締めていたが「この優勝でいい流れになってきたかな」と言い、弾みの1勝に笑顔を浮かべていた。

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宇野「楽しむ」は挑戦者の論理 世界一へ変化と自覚

世界選手権の日本勢シングル代表

<フィギュアスケート:4大陸選手権>◇10日(日本時間11日)◇カリフォルニア州アナハイム◇エキシビション

【アナハイム(米カリフォルニア州)=松本航】男子シングルで主要国際大会初優勝を果たした宇野昌磨(21=トヨタ自動車)が「脱エンジョイ」で世界一を目指す。フリーから一夜明け、エキシビションに出演。前日のフリー後、目標を優勝に設定した世界選手権(3月20日開幕、さいたまスーパーアリーナ)へ「楽しい気持ちは今年は持たない」と勝負師の姿へ変貌する。

フリー世界最高得点での逆転劇から、約12時間。前夜、日付が変わる間近まで記者会見に出席していた宇野に「ドーピング(検査)が終わったら(午前)1時過ぎ。寝て、そのまま来た感じなので『本当に忙しいな』ということしか…」と初優勝の余韻は皆無だった。疲れの残った表情を見せつつ再度、3月の世界選手権へと目を向けた。

「ジャンプを全部成功させるっていうのは、やはり条件になる。優勝するにあたって『失敗しない』っていうところが、何より大切なところだと思う」

1年前の平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)を制した羽生、昨季世界王者のチェン(米国)らが集う今季最大の舞台。これまで順位にこだわらなかった男は「自分で優勝したいという思いが強く出たからこそ、発言した」と心境の変化を説明した。

では、どう勝つのか。その話題に口調は強まった。

「『楽しい』という気持ちを、今年は持たないようにしている」

現在は世界ランク1位も、今大会までは主要国際大会6連続2位ともがいた。「楽しむと緊張もしないし、いい方向に向きやすい。でも『楽しむ』って挑戦する側だからこそできる。いつまでも追いかけているだけじゃなく、追われるっていうのを考えつつ、『やるぞ』というところで『やる』選手になりたい」。21歳の変化と自覚がにじんだ。

残りの約1カ月は故障後の右足首に気を配りながら、今大会回避した4回転サルコーの練習も積む予定。「世界選手権では少しのミスも、大きな結果の違いに出る」。2年連続2位からの脱却へ、腹は固まった。

◆19年世界選手権 3月20~24日にさいたまスーパーアリーナで行われる今季最大の世界大会。公式戦は世界国別対抗戦(4月、福岡)を残すが、世界中の選手が同選手権に照準を合わせる。今回で20年同選手権の国・地域別出場枠が決まる。男子には18年優勝のチェン(米国)ら、女子は強豪ロシアが出場選手こそ未定だが3枠を確保している。

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田中刑事「ゆっくり考える」4回転トーループを視野

フリーから一夜明け、心境を語る田中刑事(撮影・松本航)

4大陸選手権で男子7位の田中刑事(24=倉敷芸術科学大大学院)は世界選手権での4回転トーループ導入を視野に入れた。

前夜のフリーで4回転サルコーを2本成功。今大会中の練習でもトーループを練習しており「何を跳ぶかまだ決めてない。そこはゆっくり考える」と2種類目に意欲を見せた。

12位だった友野一希(20=同大)は3月の冬季ユニバーシアード大会(ロシア)へ「早くこの(低迷する)状況から抜け出せるよう、しっかり練習したい」と話した。

フリーから一夜明け、心境を語る友野(撮影・松本航)

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リカ・キヒラに大拍手!4大陸選手権Vで名前売れた

エキシビション後半のパフォーマンスで笑顔を見せる三原(中央)。左は紀平(撮影・松本航)

フィギュアスケートの4大陸選手権(米アナハイム)で初出場初優勝を果たした紀平梨花(16=関大KFSC)がエキシビションで観衆を沸かせた。

紫と黒の衣装で「フェイデッド」を熱演。全身を使った優雅な滑りで、3回転サルコー2本、ダブルアクセル(2回転半)とジャンプをそろえて作品を完成させた。

フィナーレでは男子の宇野ら、各種目優勝の選手たちと最後まで居残って記念撮影。「リカ・キヒラ」の名は急速に世界へ浸透しており、名前を呼ばれる際には大きな拍手に包まれた。

宇野は黒の衣装に赤のネクタイを装着して、ジャズナンバー「タイム・アフター・タイム」を演じた。終盤には背中を氷のすれすれまで倒す「クリムキンイーグル」を披露。今季のプログラムには組み込んでいない見せ場で、会場はどっと沸いた。女子3位の三原は「シンデレラ」で5連続ジャンプを決めた。

エキシビションのエンディングで笑顔を見せる紀平梨花(右から6人目)ら(撮影・松本航)

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宇野昌磨、世界選手権Vへ「楽しい気持ち持たない」

フリーから一夜明け、心境を語る宇野昌磨(撮影・松本航)

男子シングルで主要国際大会初優勝を果たした宇野昌磨(21=トヨタ自動車)が「脱エンジョイ」で世界一を目指す。

フリーから一夜明け、エキシビションに出演。前日のフリー後、目標を優勝に設定した世界選手権(3月20日開幕、さいたまスーパーアリーナ)へ「楽しい気持ちは今年は持たない」と勝負師の姿へ変貌する。

フリー世界最高得点での逆転劇から、約12時間。前夜、日付が変わる間近まで記者会見に出席していた宇野に「ドーピング(検査)が終わったら(午前)1時過ぎ。寝て、そのまま来た感じなので『本当に忙しいな』ということしか…」と初優勝の余韻は皆無だった。疲れの残った表情を見せつつ再度、3月の世界選手権へと目を向けた。

「ジャンプを全部成功させるっていうのは、やはり条件になる。優勝するにあたって『失敗しない』っていうところが、何より大切なところだと思う」

1年前の平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)を制した羽生、昨季世界王者のチェン(米国)らが集う今季最大の舞台。これまで順位にこだわらなかった男は「自分で優勝したいという思いが強く出たからこそ、発言した」と心境の変化を説明した。

では、どう勝つのか。その話題に口調は強まった。

「『楽しい』という気持ちを、今年は持たないようにしている」

現在は世界ランク1位も、今大会までは主要国際大会6連続2位ともがいた。「楽しむと緊張もしないし、いい方向に向きやすい。でも『楽しむ』って挑戦する側だからこそできる。いつまでも追いかけているだけじゃなく、追われるっていうのを考えつつ、『やるぞ』というところで『やる』選手になりたい」。21歳の変化と自覚がにじんだ。

残りの約1カ月は故障後の右足首に気を配りながら、今大会回避した4回転サルコーの練習も積む予定。「世界選手権では少しのミスも、大きな結果の違いに出る」。2年連続2位からの脱却へ、腹は固まった。【アナハイム(米カリフォルニア州)=松本航】

エキシビションに出演した男子優勝の宇野昌磨(撮影・松本航)

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羽生結弦は世界選手権を照準に準備、コーチが明かす

羽生結弦(撮影・PNP=2018年11月18日)

フィギュアスケート男子で冬季五輪2連覇の羽生結弦(ANA)を指導するブライアン・オーサー・コーチが米アナハイムで10日までに取材に応じた。

右足首故障からの復帰を目指す日本のエースについて「世界選手権(3月20日開幕・さいたま)へ照準を合わせて準備している」と語った。

羽生は昨年12月のグランプリ(GP)ファイナルと全日本選手権を欠場。オーサー・コーチは羽生が4回転ジャンプを跳んでいるかなど練習の詳細については「トップシークレットだ」とした上で、右足首の状況については「理学療法で回復している」と説明した。

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宇野昌磨、黒の衣装に赤のネクタイでエキシビション

エキシビションに出演した男子優勝の宇野昌磨(撮影・松本航)

フィギュアスケート4大陸選手権(米アナハイム)でシニア転向後の主要国際大会初優勝を果たした男子の宇野昌磨(21=トヨタ自動車)が10日(日本時間11日)、会場のホンダセンターでエキシビションに出演した。

黒の衣装に赤のネクタイで「タイム・アフター・タイム」を演じた。3回転サルコーとダブルアクセル(2回転半)を成功させ、ショートプログラム(SP)、フリーとは違った世界観がにじみ出た。

3月の世界選手権(さいたま市)に向けては、前日9日のフリー後に「もっとたくさん練習して、なおかつ『優勝』できるようにしたい」と力強く言い切った。約1カ月後の大舞台へ、さらなる成長を目指す。

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三原舞依シンデレラ熱演、5連続ジャンプで会場魅了

エキシビションに出演した三原舞依(撮影・松本航)

フィギュアスケートの4大陸選手権(米アナハイム)で女子3位に入った三原舞依(19=シスメックス)が10日(日本時間11日)、会場のホンダセンターでエキシビションに出演した。

青の衣装でおなじみの「シンデレラ」を熱演。途中には2回転のトーループやループを続ける5連続ジャンプを盛り込むなど、現地の観衆を沸かせた。

次戦は日本選手団主将として臨む冬季ユニバーシアード大会(3月2~12日、ロシア・クラスノヤルスク)。前日9日には「(主将経験は)ないです、ないです。何もやったことがないです。(過去のクラスでの係も)書記でした。書くやつ」と笑わせ「ショート(プログラム)もフリーも完璧な演技をして、主将らしくできたらいいと思います」と意気込んでいた。

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アイスダンス小松原美里、ティム・コレト組は9位

フリーダンスで演技する小松原美里、ティム・コレト組(AP)

<フィギュアスケート:4大陸選手権>◇10日(日本時間11日)◇カリフォルニア州アナハイム◇アイスダンス

アイスダンスのフリーダンス(FD)で小松原美里(倉敷FSC)ティム・コレト(米国)組は94・20点、合計149・14点で9位だった。

マディソン・チョック、エバン・ベイツ組(米国)がフリーダンス126・25点、合計207・42点で、リズムダンス2位から逆転で優勝した。2位に合計203・93点でケイトリン・ウィーバー、アンドリュー・ポジェ組(カナダ)、3位はパイパー・ギレス、ポール・ポワリエ組(カナダ)が入った。

フリーダンスで演技する小松原美里、ティム・コレト組(AP)
フリーダンスで演技する小松原美里、ティム・コレト組(AP)

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宇野フリー世界最高で逆転初V 銀コレクター返上

日の丸を手にポーズを取る宇野(AP)

<フィギュアスケート:4大陸選手権>◇9日(日本時間10日)◇米カリフォルニア州・アナハイム◇男子フリー

男子ショートプログラム(SP)4位の宇野昌磨(21=トヨタ自動車)が15年のシニア転向後、主要国際大会12戦目で初の頂点に立った。新ルールで今季前に得点記録がリセットされ、フリー世界最高の197・36点でSP8・42点差を逆転し、合計289・12点で6戦連続2位から浮上した。日本勢の男女同時優勝は5年ぶり。

最後に名前を呼ばれた宇野が、笑顔で表彰台の中央に立った。主要国際大会では、決まって左に王者がいた。世界のメディアと向き合う記者会見も、この日は真ん中の優勝者席。「結果にこだわらずに試合に挑むと言い続けてきたけれど、やはり優勝できたのはすごくうれしい」。頂点に立って分かる心地よさだった。

魂を込めた4分の演技。直前の6分間練習では「攻める」「自分を信じる」「大丈夫」「できる」と次々にキーワードが浮かんだ。だが、最終組の1番滑走で演技に入ると無心だった。

冒頭からフリップ、トーループと単発の4回転を決めた。関係者によると昨年12月の全日本選手権で右足首の靱帯(じんたい)を部分断裂し、休養と捻挫を繰り返した。練習不足は否めないが、演技構成点は5項目全てで10点満点の9点台。滑り切ると四つんばいで倒れ込んだ。「本当はそこで寝転びたいぐらい、しんどかった」。フリー世界最高点でシルバーコレクターは返上。するとオリンピック(五輪)金メダルにさえ欲を見せなかった男が、劇的に変わった。

「世界選手権(3月、さいたま市)ではもっとたくさん練習して、なおかつ『優勝』できるようにしたい。結果にこだわった試合をしてみても、いいのかな」

順位に対するこだわりを持つのは、15年世界ジュニア選手権以来という。もちろんシニアでは初めてだ。

4位だった2日前のSP後、ホテルのベッドで17年5月から担当する出水慎一トレーナー(40)のケアを受けた。何げない会話が続いた1時間。その中で出水氏の言葉が引っかかった。

「昌磨には世界選手権で1位を取ってもらいたい。その方針でこの1年、やりたいと思っていた」

これまでは練習の成果が試合に出れば満足し、出なければ1位だろうが自分を責めた。考え方は変わらないが「僕ってあんまり自分の言葉(本音)を言える人が少なかった」。心を許す相手の思いは胸に響いた。

「1位を取るっていうのが、そこで『自分のためではなくて、みんなのためにもなるんだな』って思った。今年はたくさんの方に世話を焼かせてしまった」

その覚悟は具体的だ。「無理せずに無理する。本当に『けがする』『しない』のギリギリのラインで頑張って練習します」。残りは約1カ月。宇野が、かつてない使命感に燃えている。【松本航】

◆宇野昌磨(うの・しょうま)1997年(平9)12月17日、名古屋市生まれ。16年4月に国際スケート連盟公認大会で史上初めて4回転フリップを成功。18年平昌(ピョンチャン)五輪で銀メダル、17、18年世界選手権、GPファイナルでいずれも2位。全日本選手権3連覇中。浅田真央らを育てた山田満知子、樋口美穂子両コーチに師事。中京大中京高を経て中京大在学中。159センチ。

◆4大陸選手権 国際スケート連盟主催で欧州以外の国・地域(アメリカ、アジア、オセアニア、アフリカの4大陸)が参加する。毎年1月か2月に開催。同時期に行われる欧州選手権に対抗し、国際経験を積ませることが目的。参加枠は各国最大3人(3組)まで。今大会が21回目。

4大陸選手権の歴代優勝者

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田中刑事が自己ベストの得点で7位 4回転2度成功

<フィギュアスケート:4大陸選手権>◇9日(日本時間10日)◇米カリフォルニア州・アナハイム◇男子フリー

田中刑事(24=倉敷芸術科学大大学院)は2度の4回転サルコーを鮮やかに成功し、SPに続いてフリー、合計でもルール改正後の自己ベストを更新した。7位にとどまったが「試合への入り方がうまくはまった。それが演技に出た」。

曲のテンポが一気に速くなる演技終盤では力強いスケーティングで観客を魅了した。3年連続で出場する世界選手権へ「(回転で)抜けたジャンプもあった。まだ点数は出る」と言った。

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友野一希「みっともない」初大舞台でミス重ねて12位

<フィギュアスケート:4大陸選手権>◇9日(日本時間10日)◇米カリフォルニア州・アナハイム◇男子フリー

友野一希(20=同大)は12位だった。序盤に予定した2度の4回転サルコーが不発になるなど、大きなミスを重ねた。

初出場の舞台は12位に終わり「みっともない演技だった。こんなにミスしたのは久しぶり」と目元を拭った。「リバーダンス」の楽曲に乗せたステップでは会場を盛り上げたが「エキシビションではなく競技。アスリートとして勝てる演技をしていきたい」と言葉を振り絞った。

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宇野、世界選手権へ「もっともっと万全な状態に」

フリーから一夜明け、心境を語る宇野昌磨(撮影・松本航)

フィギュアスケートの4大陸選手権(米アナハイム)男子で初優勝を果たした宇野昌磨(21=トヨタ自動車)が10日(日本時間11日)、フリーから一夜明けて会場のホンダセンターで心境を語った。

シニア転向後、主要国際大会を初めて制したが「ドーピングが終わって(10日午前)1時過ぎで、そのまま寝て、そのまま(エキシビションに向けて会場へ)来た感じなので、本当に忙しいなということしか…」と実感は湧いていない様子だった。

今大会の2位は金博洋(中国)で21歳、3位はビンセント・ゾウ(米国)で18歳だった。同世代や年下と表彰台に上がることが増えてきている。「僕もまだ21(歳)という、そこまで年を取っているわけでもないので、まだまだ成長できる部分がたくさんあるかなと思う」。頂点を目指す世界選手権(3月、さいたま市)へ「もっともっと万全な状態にしたい。けがをしないようにしつつも、たくさんの練習を積み重ねて、頑張って(状態を)整えたい」と意気込んだ。

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宮原がフリー1位で逆転V、SP首位の青木は2位

宮原知子(2018年12月21日、撮影・清水貴仁)

<フィギュアスケート:ババリアン・オープン>◇10日◇ドイツのオーベルストドルフ◇女子フリー

女子ショートプログラム(SP)で2位につけていた世界選手権(3月・さいたま)代表の宮原知子(関大)が、フリーで136・77点の1位となって逆転し、合計204・56点で優勝した。9日のSPで68・43点をマークし、首位に立っていた青木祐奈(横浜清風高)は182・90点で2位に入った。

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紀平、世界選手権で羽生の4回転サルコー「観察を」

優勝から一夜明け、ディズニーランドのあるアナハイムらしい格好で笑顔を見せる紀平梨花(撮影・松本航)

4大陸選手権初出場で優勝した女子の紀平梨花(16=関大KFSC)が“羽生流”の4回転サルコー習得を目指す。

フリーから一夜明け、来季導入を目指す大技に言及。カナダ・トロントで五輪男子2連覇の羽生結弦(ANA)にジャンプを教えるジスラン・ブリアン・コーチから、今季前に指導を受けた縁で「サルコーはあまり近くで見たことがないので、じっくり観察してみたいなと思います」。羽生とともに出場を予定する3月の世界選手権を心待ちにした。

トリプルアクセル(3回転半)が武器の紀平にとって、羽生は4回転習得へのこれ以上ない教材だ。右足を振り上げて左足で踏み切るサルコーだが、従来の紀平は右足に体重をかけず、ほぼ左足だけで跳ぶイメージだった。だが、ブリアン・コーチが教えるのは右足にも体重をかけ、両足で跳ぶイメージ。羽生のスロー映像を何度も参考にした。当初は回転軸の作り方に苦労の連続だったが「ちょっと慣れてきた。私が変えた後は羽生選手の跳び方。『こういう風に跳べればいい』というイメージがある」。1月の米コロラド合宿でも感触が良くなってきた。

今月末からは浜田美栄コーチと、再びコロラドを訪問。ロシアのジュニア勢による来季のシニア参戦も頭に、高地の利点を生かしてさらに精度を上げていく。これまで重点的に取り組んでいたのは、最も基礎点が低いトーループだったが「今の時点ではサルコーの方が安定している気がする」。合宿後の世界選手権は、ピョンチャン・オリンピック(平昌五輪)金メダルを引き寄せた羽生の4回転サルコーを生で見る貴重な機会だ。

この日午前は母実香さん(47)、トレーナーと現地のイタリア料理店を訪れてプチ祝勝会。気分転換を終え「完璧な演技をしたい」と3月の大舞台を見据えた。シニア1年目の世界女王を目指す先には、目標の22年北京オリンピック(五輪)金メダルがある。世界屈指の技術は、その道しるべとなるはずだ。

◆女子の4回転ジャンプ 02年ジュニアGPファイナルで安藤美姫が4回転サルコーを世界初成功。以後は成功者は現れていなかったが、昨年3月の世界ジュニア選手権で当時13歳だったトルソワ(ロシア)が史上初のトーループ成功。一気にサルコーとの2種類を決め、10月のジュニアGP第7戦アルメニア大会ではルッツも決めた。12月のロシア選手権では国際スケート連盟非公認ながら、14歳シェルバコワが4回転ルッツを決め、平昌五輪金メダルのザギトワらを抑えて優勝。両者は来季、シニア転向が可能な年齢(6月30日時点で15歳)に達する。

優勝した紀平(AP)

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無頓着だった宇野が恩返しV…心許す人の存在が欲に

初優勝を飾った宇野昌磨(AP)

<フィギュアスケート:4大陸選手権>◇9日(日本時間10日)◇米カリフォルニア州・アナハイム◇男子フリー

男子ショートプログラム(SP)4位の宇野昌磨(21=トヨタ自動車)が15年のシニア転向後、主要国際大会12戦目で初の頂点に立った。

新ルールで今季前に得点記録がリセットされ、フリー世界最高の197・36点でSP8・42点差を逆転し、合計289・12点で6戦連続2位から浮上した。日本勢の男女同時優勝は5年ぶり。田中刑事(倉敷芸術科学大大学院)は7位、友野一希(同大)は12位。

   ◇   ◇   ◇

最後に名前を呼ばれた宇野が、笑顔で表彰台の中央に立った。主要国際大会では、決まって左に王者がいた。世界のメディアと向き合う記者会見も、この日は真ん中の優勝者席。「結果にこだわらずに試合に挑むと言い続けてきたけれど、やはり優勝できたのはすごくうれしい」。頂点に立って分かる心地よさだった。

魂を込めた4分の演技。直前の6分間練習では「攻める」「自分を信じる」「大丈夫」「できる」と次々にキーワードが浮かんだ。だが、最終組の1番滑走で演技に入ると無心だった。

冒頭からフリップ、トーループと単発の4回転を決めた。関係者によると昨年12月の全日本選手権で右足首の靱帯(じんたい)を部分断裂し、休養と捻挫を繰り返した。練習不足は否めないが、演技構成点は5項目全てで10点満点の9点台。滑り切ると四つんばいで倒れ込んだ。「本当はそこで寝ころびたいぐらい、しんどかった」。フリー世界最高点でシルバーコレクターは返上。すると五輪金メダルにさえ欲を見せなかった男が、劇的に変わった。

「世界選手権(3月、さいたま市)ではもっとたくさん練習して、なおかつ『優勝』できるようにしたい。結果にこだわった試合をしてみても、いいのかな」

順位に対するこだわりを持つのは、15年世界ジュニア選手権以来という。もちろんシニアでは初めてだ。

4位だった2日前のSP後、ホテルのベッドで17年5月から担当する出水慎一トレーナー(40)のケアを受けた。何げない会話が続いた1時間。その中で出水氏の言葉が引っかかった。

「昌磨には世界選手権で1位を取ってもらいたい。その方針でこの1年、やりたいと思っていた」

これまでは練習の成果が試合に出れば満足し、出なければ1位だろうが自分を責めた。考え方は変わらないが「僕ってあんまり自分の言葉(本音)を言える人が少なかった」。心を許す相手の思いは胸に響いた。

「1位を取るっていうのが、そこで『自分のためではなくて、みんなのためにもなるんだな』って思った。今年はたくさんの方に世話を焼かせてしまった」

その覚悟は具体的だ。「無理せずに無理する。本当に『けがする』『しない』のギリギリのラインで頑張って練習します」。残りは約1カ月。宇野が、かつてない使命感に燃えている。【松本航】

◆4大陸選手権◆ 国際スケート連盟主催で欧州以外の国・地域(アメリカ、アジア、オセアニア、アフリカの4大陸)が参加する。第1回は99年で、毎年1月か2月に開催。同時期に行われる欧州選手権に対抗し、選手たちに国際経験を積ませることが目的。参加枠は各国最大3人(3組)まで。今大会が21回目

初優勝を飾った宇野昌磨(AP)
初優勝を飾った宇野昌磨(AP)

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坂本花織、涙から切り替え 大人っぽさ出す口紅購入

フリーから一夜明け、ディズニーランドのあるアナハイムらしい格好で笑顔を見せる坂本花織(左)と三原舞依(撮影・松本航)

フィギュアスケートの4大陸選手権(米アナハイム)女子4位で涙を流した坂本花織(18=シスメックス)は「まずは自分に勝てるようにして、世界選手権は思いっきりいきたい」と前夜から切り替えた。この日午前は「深い赤」の口紅を購入。いつもは明るめの赤だが、大人っぽさをSPで出す予定だ。

3位の三原舞依(19=シスメックス)は日本選手団主将を務める冬季ユニバーシアード大会(3月2~12日、ロシア)へ「一番高いところへ上れたら」と頂点を見据えた。

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宇野V「あきらめない」フリー世界最高197・36点

逆転初優勝を飾った宇野昌磨(AP)

<フィギュアスケート:4大陸選手権>◇9日(日本時間10日)◇米カリフォルニア州・アナハイム◇男子フリー

ショートプログラム(SP)4位の宇野昌磨(21=トヨタ自動車)が、フリー197・36点の合計289・12点で悲願の逆転初優勝を飾った。

宇野のフリーの得点は、ルール改正後では羽生結弦の190・43点を上回る世界最高得点。

▽宇野の話 うれしいというより何とかやりきった。全日本選手権からいろいろあったけど、あきらめないことが大事だと思った。

逆転初優勝を飾り金メダルを手にする宇野昌磨(中央)左は銀メダルの金博洋、右は銅メダルのビンセント・ゾウ(AP)

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宇野Vも高みへ4回転サルコー「世界選手権でやる」

逆転初優勝を飾った宇野昌磨(AP)

<フィギュアスケート:4大陸選手権>◇9日(日本時間10日)◇米カリフォルニア州アナハイム◇男子フリー

ショートプログラム(SP)4位と出遅れた宇野昌磨(21=トヨタ自動車)が今季フリー世界最高の197・36点を記録し、合計289・12点で悲願の逆転初優勝を飾った。

冒頭から4回転フリップ、4回転トーループの成功ですべり出し、最後まで集中力を維持した。シニアとなり初めて主要国際大会(五輪、世界選手権、グランプリファイナル、4大陸選手権)を制した。

「1位という順位になれたのは素直にうれしいけれど、世界選手権ではもっともっと練習した上での優勝を目指したいなと思います」

3月の世界選手権(さいたま市)優勝への意欲を隠すことなく「(今回)4回転サルコーはやっていない。世界選手権ではやるつもりで、練習を再開させたい」と具体的なプランも明かした。

逆転初優勝を飾った宇野昌磨(AP)

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宇野昌磨が逆転初V「やりきった」けが糧に入念準備

逆転初優勝を飾った宇野昌磨(AP)

<フィギュアスケート:4大陸選手権>◇9日(日本時間10日)◇米カリフォルニア州・アナハイム◇男子フリー

ショートプログラム(SP)4位と出遅れた宇野昌磨(21=トヨタ自動車)が、シーズンベストとなるフリー197・36点の合計289・12点で悲願の逆転初優勝を飾った。同大会は4年前から5、4、3、2位と、1歩ずつ成長。5年の歳月をかけてついに表彰台の真ん中に立った。

鮮やかな逆転劇を演じた宇野は「うれしいというより何とかやりきった。全日本選手権からいろいろあったけど、あきらめないことが大事だと思った」と喜びをかみしめた。

この日たたき出したフリーの197・36点は、ルール改正後では羽生結弦の同190・43点を抜き「世界最高のフリー演技」だった。

18年12月の全日本選手権で右足首を捻挫。以降の1カ月間でさらに2度、同じ箇所をひねった。宇野は以前に「僕は人から何か学ぼうとは思っていない。自分で自分をどんどん成長させていこうと思っている。たぶん、これから先、良い意味でも悪い意味でも、あまり人の言うことは聞かない。自分で考えて、自分で答えを出して、自分で悩んで、また自分で答えを出して…を繰り返していこうと思う」と語ったことがある。その上で今回の再発には、思うところがあった。

「3回同じ場所をケガして、これまで(ウオーミング)アップは『体が動けばいい』と思っていたので、いろいろなアップをしていたんですけれど、3回目にケガをしたときは『僕もちゃんとアップをして、ちゃんとケアをしなければ治らないんだ』『足を鍛えていかないと、またケガしてしまうんだな』と思った」

試合前の準備は「周りの選手が見たら、驚くぐらい」に変わった。「いつもなら、遊んでいる感じだった。アップっぽいというか、様になっているというか、そんな感じになった」。周囲はいつも自らの意思を尊重してくれる。その中で宇野はケガから新しい学びを見つけた。

次なる大舞台は2年連続2位の世界選手権(3月、さいたま市)。今季の集大成をぶつける戦いになる。

日本勢は田中刑事が7位、友野一希が12位だった。

逆転初優勝を飾った宇野昌磨(AP)

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坂本花織「本当に悔しくて表彰式見に行けなかった」

フリーから一夜明け、ディズニーランドのあるアナハイムらしい格好で笑顔を見せる坂本花織(撮影・松本航)

フィギュアスケートの4大陸選手権(米アナハイム)女子で4位となった坂本花織(18=シスメックス)が9日(日本時間10日)、フリーから一夜明けて会場のホンダセンターで心境を語った。

ショートプログラム(SP)2位発進だったが、フリーは低調に終わり、表彰台を逃した。18年12月のグランプリ(GP)ファイナルでも同じ4位だったが、その際には何げなく「自分が表彰式にいたかったな」と言うと、中野園子コーチから「本当に悔しくないから、そう思えるんだ」と返ってきたという。

「その時は『そんなことない』と思っていたけれど、今回は本当に悔しくて、表彰式を見に行けなかった。(中野コーチに)『これでファイナルの時に言っていたことが分かったでしょう。これからまた帰って、しっかり練習して世界選手権頑張ろう』と言われた」

今後は初出場となる3月の世界選手権(さいたま市)へギアを上げる。「五輪シーズン以外では一番、世界選手権が大きい(大会)。そこでしっかり結果を残せたら、少しは強くなれるかな」。前夜の涙から切り替え、前を向いていく。

フリーから一夜明け、ディズニーランドのあるアナハイムらしい格好で笑顔を見せる坂本花織(左)と三原舞依(撮影・松本航)

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三原「衣装も靴も片付け、表彰台は『え?』な感じ」

フリーから一夜明け、ディズニーランドのあるアナハイムらしい格好で笑顔を見せる三原舞依(撮影・松本航)

フィギュアスケートの4大陸選手権(米アナハイム)女子で3位に入った三原舞依(19=シスメックス)が9日(日本時間10日)、フリーから一夜明けて「人生初の主将」に気合を入れた。

本番会場で「本当に驚いていて、表彰台に乗れると思っていなかったので、衣装も靴も片付けてしまって『え?』っていう感じだったんですけれど、全日本(選手権)でまた4位になってしまって、すごく落ち込んでいた中で、表彰台に上がることができたのは、すごくうれしかったです」と大会を振り返った。

次戦は冬季ユニバーシアード大会(3月2~12日、ロシア・クラスノヤルスク)となり、三原は日本選手団の主将を務める。これまでの経験については「ないです、ないです。みんなについていくっていう感じで、初めてなんで、何をしたらいいのか分からないですけれど、もし何かアドバイスがあったら教えてください」と笑顔を見せた。

ショートプログラム(SP)の「イッツ・マジック」と、2シーズン使用した「ガブリエルのオーボエ」は今季限りの予定。「日本代表として選んでいただけたので、やっぱり『一番高いところに上れたらいいな』と思っているんですけれど、そこにいくための練習をまずは積んでいけたら」と意気込んだ。

フリーから一夜明け、ディズニーランドのあるアナハイムらしい格好で笑顔を見せる三原舞依(撮影・松本航)

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紀平「とにかく全力尽くそうと」V一夜明け心境語る

優勝から一夜明け、ディズニーランドのあるアナハイムらしい格好で笑顔を見せる紀平梨花(撮影・松本航)

フィギュアスケートの4大陸選手権(米アナハイム)女子で初出場初優勝を果たした紀平梨花(16=関大KFSC)が9日(日本時間10日)、会場のホンダセンターでフリーから一夜明けた心境を明かした。

前夜は記者会見が終わったのが、日付をまたぐ直前。そのまま午前3時半ごろまで起きていたといい「(祝福の)ラインを返したり、ストレッチしたりしていました」。この日の午前中には母、トレーナーとイタリア料理店を訪れてリフレッシュし、同じ初出場初優勝だった18年12月のグランプリ(GP)ファイナルとの違いにも「本当に海外の試合の2つ、という感じにしか捉えていなくて。とにかく全力を尽くそうという感じでやっていました」と冷静に振り返った。

10日にはエキシビションがあり「(ファンからのメッセージを)まだ読んでいないので、今日帰ってから(読みたい)かな。ファンレターを集めて飛行機で読んだり、プレゼントの写真を撮ったりもできたらなって思います」。アナハイムで過ごす残りの時間は、つかの間の気分転換となりそうだ。

帰国後は大会前に亜脱臼と診断された左手薬指の精密検査を受け、問題がなければチャレンジカップ(21~24日、オランダ)、世界選手権(3月、さいたま市)へと進んでいく。チャレンジカップに向けては「『ポイントを取るためにはいいかな』って思って入れました。ショートプログラムでミスがあったりするので、(GP)ファイナルの時の感じを思い出して、自信を付けたい。ショートを確認して、あとは万全の状態でいつも通り不安無くできるか、です」とテーマを掲げた。

優勝から一夜明け、ディズニーランドのあるアナハイムらしい格好で笑顔を見せる紀平梨花(撮影・松本航)

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