日刊スポーツ

クラーク初陣飾る、塚原主将に野球部員サプライズ

クラーク初陣飾る、塚原主将に野球部員サプライズ

苫小牧中央対クラーク 勝利し笑顔を撮影に応じるクラークの選手たち(撮影・佐藤翔太)

<全日本バレーボール高校選手権北海道大会(春高バレー):クラーク2-0苫小牧中央>◇2回戦◇14日◇北海道立総合体育センター

女子で今春創部のクラークが苫小牧中央を2-0で下し、全道初陣を白星で飾った。

この日、16歳の誕生日を迎えた塚原百恵主将(1年)はチームメートからプレゼントされたサポーターをつけて試合に臨み、勝利後には応援に来た野球部員らからバースデーソングのサプライズも受けた。8人きょうだいの6番目。チームの精神的支柱は「応援に応えられてものすごくうれしい」と喜んだ。

苫小牧中央対クラーク 勝利しチームメートたちと喜び合うクラークの塚原(左から2人目)(撮影・佐藤翔太)
苫小牧中央対クラーク 強烈なスパイクを放つクラークの塚原(撮影・佐藤翔太)

関連するニュースを読む

東海大札幌が歓喜「せんとくん」とつかんだ16強

東海大札幌対網走桂陽 試合終了後、奈良県のマスコットキャラクターせんとくんと記念撮影する東海大札幌の選手たち(撮影・佐藤翔太)

<全日本バレーボール高校選手権北海道大会(春高バレー):東海大札幌2-0網走桂陽>◇2回戦◇14日◇北海道立総合体育センター

女子は東海大札幌が網走桂陽を2-0で下し、16強に進出した。3月の奈良遠征をきっかけに、同地マスコットキャラクター「せんとくん」のクッションがチームに仲間入りした。緊張をほぐすゆるキャラ効果もあり、今夏総体道予選は8強と躍進した。2月の新人戦から続く道内3大会連続ベスト8へ、15日の3回戦は強豪の旭川実と対戦する。

   ◇   ◇   ◇

東海大札幌が輪になって歓喜の声を上げた。マッチポイントではレフト木下亜耶(1年)のスパイクを相手がはじき勝負がついた。2回戦を勝ち上がり、試合後にはラッキーアイテム「せんとくん」のクッションと一緒に記念撮影。佐藤向日葵主将(3年)は「緊張している部分もあったけど、ベンチも一体となって戦えました」と胸を張った。

ベンチで異彩を放つ「せんとくん」は、3月末の奈良遠征で村上惇嗣監督(34)が、東海大四OBで奈良女を強豪に育てた鬼嶋浩一監督からプレゼントされたもの。同監督の風貌がどことなく似ていて、ゆるキャラはいつしか選手から「先生」と呼ばれるようになった。5月に結婚した指揮官は「御利益があった」と冗談めかす。その上で「選手たちはちょっとしたことで元気になる」と強調した。

力を引き出すアイテムを手に入れた新チームは、6月の総体道予選8強と力をつけてきた。ベンチ入り最長身が171センチ、主力は165センチ以下の小柄なチーム。「小さいので役割をきちんと持って、粘るのが基本」と村上監督。35度優勝の男子と比べると、中学時代に実績のある選手は少ない。チームは「いい顔・攻める・やりきる」の3原則を掲げ、一体感をテーマに練習を積んできた。佐藤も「身長は低いけど粘り負けしない」。チームワークが最大の武器だ。

8強入りをかけて戦う旭川実には新人戦、総体で1セットも取れずに敗れた。佐藤は「試合がどうなっても全部の力を出し切りたい」。幸運のマスコットとともに快進撃を目指す。【浅水友輝】

東海大札幌対網走桂陽 試合中、指示をする東海大札幌の村上監督(撮影・佐藤翔太)
東海大札幌対網走桂陽 試合終了後、奈良県のマスコットキャラクターせんとくんと記念撮影する東海大札幌の村上監督(左)と佐藤主将(撮影・佐藤翔太)

関連するニュースを読む

羽幌“ニノロス”乗り越え「粘り強いバレーできた」

羽幌対江別 得点を決め喜び合う羽幌メンバー(撮影・佐藤翔太)

<全日本バレーボール高校選手権北海道大会(春高バレー):羽幌2-0江別>◇1回戦◇13日◇北海道立総合体育センター

女子で2年連続3度目出場の羽幌が、江別を2-0で下し、初戦を突破した。選手6人全員が苫前郡の中学出身。チームワークと堅守を武器に、初出場した12年以来7年ぶりに白星を挙げた。センター土田佳澄(2年)野村心優(1年)は、12日に結婚を発表した人気アイドルグループ嵐・二宮の大ファン。“ニノロス”を乗り越えて、創立70周年を迎えた同校節目の1勝に貢献した。

   ◇   ◇   ◇

勝利を告げる笛が鳴り響き、羽幌の選手たちの笑顔がはじけた。6人はコート中央で飛び跳ね、抱き合う。セッターの神永杏花梨主将(あかり=2年)は「うれしいです。粘り強いバレーができました」。少しとまどいながら感想を口にする主将のそばには、チームメートがピタリと寄り添う。一丸で勝利をつかみ取った。

先にセットポイントを握られた第1セットでは、野村が「1セットを取らないとチームの流れが悪くなる」と、2連続スパイクで逆転劇を演出。第2セットでは土田がチーム最多5得点を挙げた。ともに“ニノロス”を乗り越えた2人だ。

12日に結婚を発表した嵐・二宮の大ファン。カラオケでは同グループの楽曲を歌い、ライブチケットも応募する。それだけに2人は「ショックだった」と乙女心をのぞかせたが、昨年果たせなかった全道1勝のために気持ちを切り替えた。最新曲「Turning Up」を聴いて試合に臨んだ土田は「集中できた」と発奮材料に変えた。

5月の総体地区予選後に3年生6人が引退し、現在は6選手のみ。バレーボール部のある近隣高校も約1時間の距離があり、実戦練習は夏休みなどに限られる。地理的ハンディも抱えるが松原吉孝監督(37)は「レシーブでつないで攻撃に組み立てるバレー」で全道に駒を進めてきた。

同校にとって初出場の12年以来の1回戦突破。次は初の16強をかけて七飯と14日に対戦する。土田は「みんながつないでくれたボールを決められるようにしたい」。創立70年。メモリアルイヤーに旋風を巻き起こす。【浅水友輝】

羽幌対江別 試合終了後、記念撮影に応じる羽幌メンバー(撮影・佐藤翔太)
羽幌対江別 試合終了後、記念撮影に応じる羽幌メンバー(撮影・佐藤翔太)
羽幌対江別 スパイクを決める羽幌の野村(撮影・佐藤翔太)

関連するニュースを読む

3連勝狙う東レが調整 上位進出カギは日本人選手

スパイクを放つ東レ・星野(左奥)

バレーボールV1リーグ男子の東レが、磨いた攻撃力で3連勝を狙う。13日は静岡・三島市内の体育館で約2時間の調整。16、17日に草薙総合運動場体育館(静岡市)で、今季初の県内開催となるリーグ戦を行う。

現在勝ち点8(3勝2敗)で5位につける。攻撃の核となるウイングスパイカー(WS)のアウン・トゥ(28)が、ミャンマー代表として東南アジア競技大会(フィリピン)に参加中。開幕戦から不在が続き、今週末も欠場が決まっている。今季就任した篠田歩監督(39)は「外国人に頼りすぎない。日本人選手が攻撃面で活躍すれば、さらに上を目指せる」。言葉通り、開幕前からサイド攻撃を強化してきた。WS星野秀知主将(29)は「(アウン・トゥと)同じプレーは難しい。効果率を上げたり、ミスを減らすことで結果を出したい」と意気込んだ。

16日は7位WD名古屋戦。17日は現在首位のジェイテクトと対する。篠田監督は「我々のレベルを測るのに、これ以上ない相手。今後へのキーポイントになる」。星野は「今季は各チームの仕上がりが早い。勝つチャンスは十分にある」と闘志を燃やした。【古地真隆】

関連するニュースを読む

不来方2年ぶりVで春高切符「もっともっとできる」

男子で2年ぶり13度目の優勝を果たした不来方の選手たち(撮影・野上伸悟)

<全日本バレーボール高校選手権岩手大会(春高バレー):不来方3-0盛岡誠桜>◇男子決勝◇4日◇タカヤアリーナ

男子は不来方が3-0のストレートで盛岡誠桜を下し、2年ぶり13度目(全国大会は14度目)の優勝を決めた。

第1セットこそ28-26と苦戦したが、第2セットからはセッターの中田拓斗主将(3年)を中心にした多彩な攻撃と強力なブロックで、初優勝を狙った盛岡誠桜を振り切った。女子は盛岡誠桜が、総体予選決勝で敗れた一関一にリベンジし、6年連続25度目の優勝を果たした。男女の優勝チームは春高バレー(来年1月5日開幕、東京・調布市武蔵野の森総合スポーツプラザ)に出場する。

   ◇   ◇   ◇

第1セット終盤に見せた落ち着きぶりが、不来方の成長を証明していた。今季県内無敗で迎えた大一番も、20-15から5連続ポイントを奪われる苦しい展開。前日の準決勝、第1セットを22-25で落とした一関修紅戦とダブりかけたが、中田主将は「競った場面でも焦らないで自分たちのプレーをしようと言い合った」。相手の191センチのエース今颯希(3年)のスパイクにも3枚ブロックで対応するなど、この日は最後まで浮足立たなかった。 夏のインターハイでは決勝トーナメント初戦で北海道科学大(北海道)に2-0で敗れた。第2セットはジュースの末、26-28で力尽きた。この日、レシーブ、アタックとオールラウンドの活躍を見せた佐藤生真(2年)は「1点の重みを感じた。どんな形でも1点をとり切らないと全国では戦えない」。これまでは他のチーム同様、スパイクが決まると全員でコートを走り回り喜んでいたが、今大会は違った。「ゲームの流れを考えながら次、次を考えようと。喜ぶよりもみんなで確認することが大事」と、常にプレーに集中した。2年ぶりの王者奪還にも派手に喜ぶ選手は皆無で、視線は先に向いていた。 今季就任したOBの高橋新哉監督(38)は「能力があるから勝つのではなく、当たり前のことを当たり前にやれるのが強いチーム。常にみんなで声をかけたりして、人間としても成長してほしい」と技術以上にコミュニケーションを大切にしてきた。受験準備で12人いた3年生は4人に減ったが、チーム力は落ちなかった。「もっともっとできる選手たちだと思う」と春高までにさらなる成長を期待する。「レシーブなどまだまだ甘いところがある。攻撃もバリエーションを増やして精度も上げていきたい」と中田主将は、ベスト8以上を目標に決意を新たにした。【野上伸悟】

不来方対盛岡誠桜 相手のスパイクにブロックで対抗する左から不来方・中田主将、高橋(撮影・野上伸悟)
不来方対盛岡誠桜 スパイクを決める不来方・高橋(撮影・野上伸悟)
不来方対盛岡誠桜 ブロックを決める不来方・佐藤(撮影・野上伸悟)

盛岡誠桜「変わらないとダメだと」雪辱Vで春高切符

女子で6年連続25度目の優勝を果たし喜ぶ盛岡誠桜の選手たち(撮影・野上伸悟)

<全日本バレーボール高校選手権岩手大会(春高バレー):盛岡誠桜3-0一関一>◇女子決勝◇4日◇タカヤアリーナ

女子は盛岡誠桜が、総体予選決勝で敗れた一関一にリベンジし、6年連続25度目の優勝を果たした。

男女の優勝チームは春高バレー(来年1月5日開幕、東京・調布市武蔵野の森総合スポーツプラザ)に出場する。

   ◇   ◇   ◇

女王がチャレンジャー精神を取り戻し、リベンジを果たした。伊藤崇博監督(45)は「向かっていく時はいいけど、向かってこられると弱かった。1ステップ上がったと思います」とたくましくなった選手をたたえた。10連覇を阻止された総体予選後は、ショックから練習中に泣きだす選手もいた。朝と放課後のミーティングでは納得いくまで意見をぶつけ合った。奥山結愛主将(3年)は「全員で信頼関係を強くしてきた」。セッターの滝田遥菜(3年)は「1人1人が変わらないとダメだと思った」と辛い日々を乗り越えてきた。春高では過去5度の2勝も、盛岡女子時代(11年度)の8強が最高。「あと2カ月で面白くなると思う」(伊藤監督)。3勝以上を目指し、新たな歴史を作る。

▽盛岡誠桜・上村響主将(3年)「3年生を中心に一丸となってチャレンジャーとして戦えて楽しかった。後輩たちには自分たちを超えて全国に行ってほしい」

盛岡誠桜対一関一 スパイクが決まり喜ぶ盛岡誠桜の選手たち。後方は伊藤監督(撮影・野上伸悟)
盛岡誠桜対一関一 スパイクを決める盛岡誠桜・奥山主将(撮影・野上伸悟)

関連するニュースを読む

長岡商V2で春高切符!高井楓が負傷乗り越え奮起

V2の瞬間、コートで喜びを爆発させる長岡商メンバー

<全日本バレーボール高校選手権新潟大会(春高バレー):長岡商3-0関根学園>◇女子決勝◇3日◇新潟市東総合体育館

長岡商はアクシデントを乗り越えてV2を決めた。3-0の快勝も第2セットにはセンター高井楓(3年)が右足首をひねり、1度リタイアしていた。動揺したチームは一時は10-18のビハインド。「みんなのために頑張りたい」と高井は患部にテーピングを施し、第3セットからコートに復帰。起爆剤になった。

今年4月に赴任ばかりの曽根喜広監督(43)は「前任監督(佐藤淳司・現新潟中央監督)が選手の自立を作り上げてくれた。ベンチで指示を出さず、ミーティングも選手同士で行う」と強さの要因を明かした。

関連するニュースを読む

1、2年生チームの佐渡が初の春高切符 北村が躍動

応援スタントに向かって喜びを爆発させる佐渡のメンバー

<全日本バレーボール高校選手権新潟大会(春高バレー):佐渡3-1東京学館新潟>◇男子決勝◇3日◇新潟市東総合体育館

男子は1、2年生だけの佐渡が42年ぶり2度目の優勝を決め、初の「春高」切符を手にした。東京学館新潟に第1セットを奪われながら、3-1で逆転勝ちした。

169センチのエース北村宏樹主将(2年)は最高到達点3メートル10の高さを駆使して活躍。24-18で迎えた第4セットのマッチポイントもレフトから3枚ブロックを抜くスパイクを放った。全国大会(東京)は来年1月5日に開幕する。

   ◇   ◇   ◇

佐渡のエース北村がレフトに跳んだ。「オリャーッ」と大声を発しながら放ったスパイクは3枚ブロックをぶち抜いてコートに弾んだ。第4セット、24-18のマッチポイント。「3枚ブロックをよく見て、内側なら抜けると思った」と冷静に状況判断しながら強烈な“ウイニングショット”をクロスに打った。

「北村は非常にいい出来と言うか、いつも通り。彼らしくやってくれた」と源氏篤史監督(41)は主将のエースを評した。セットカウント1-1で迎えた第3セットは連続8点を稼ぎ、8-3とリードを広げた。最高到達点3メートル10の跳躍力を生かして放つ強烈なスパイクのほか、ブロック、ジャンプサーブでも得点。第1セットの最初のスパイクはネットに引っかけたが「みんなが笑って『いいよ、切り替えろ』と言ってくれて落ち着いた」。

そんなチームワークは小学世代から培ってきた。北村ほか主力メンバーは県を制した金井ジュニア出身。中学年代はクラブチームで全国大会準Vの実績がある。1、2年生だけのチームながら経験は豊富だ。セッター亘孝(2年)と北村は金井小からの同級生で呼吸もピタリ。佐渡バレーボール部OBの源氏監督は「大事に育ててきた佐渡の宝物」と選手たちを評した。

77年の県総体以来、42年ぶりの優勝だが春高バレーは初出場となる。北村は「全国の3年生は気迫があると思うが1、2年生の勢いを大事に戦いたい」と晴れの初舞台へ視線を向けた。【涌井幹雄】

佐渡対東京学館新潟 3枚ブロックをレフトから抜く佐渡のエース北村

関連するニュースを読む

ヴォレアス北海道古田主将「1人1人が成長」求める

V2リーグ開幕戦を心待ちにするヴォレアス北海道の古田主将(左)と降旗GM(撮影・浅水友輝)

バレーボールVリーグ男子2部(V2)が2日に開幕する。今季V3から昇格したヴォレアス北海道は、旭川市リアルター夢りんご体育館で同じ昇格組のきんでんと対戦。16年の結成時に掲げた目標「20-21シーズンのV1昇格」への戦いが始まる。

チーム発足から3季連続で主将を務める元日本代表の古田史郎(31)は今季も先頭に立っていく。平均年齢26・2歳と若返ったチームについて「シーズンを通して1人1人が成長していかないといけない。V1で戦うためには、まだまだ足りない部分がある」。自身は2シーズン前に腰の椎間板ヘルニアに苦しんだが、今季は万全で「50歳ぐらいまで頑張りたい」と順調な仕上がりをアピールした。

関連するニュースを読む

ヴォレアス北海道、来季Vリーグ1部昇格への戦い

V1昇格を目指すヴォレアス北海道の降旗GM(撮影・浅水友輝)

バレーボールVリーグ男子2部(V2)が2日に開幕する。今季V3から昇格したヴォレアス北海道は、旭川市リアルター夢りんご体育館で同じ昇格組のきんでんと対戦。16年の結成時に掲げた目標「20-21シーズンのV1昇格」への戦いが始まる。今年5月に就任した降旗雄平GM(34)は開幕を目前に「まずは開幕2連戦を勝利していきたい」と話し、今季の展望、クラブのビジョンを語った。

会社員時代に営業でクラブに関わりその理念に共鳴した降旗GMは、会社を退職し昨年10月に事務局に入った。競技経験はなく自らを「新参者」と称す。「気づいたことは遠慮なく言おうと決めている」。GM就任後はV1昇格を見据えた戦力補強を進め、台湾代表の張育陞(19)など3人を加入させた。10月には来季のV1昇格の必須条件となるS1ライセンスの取得が内定。比布中学旧校舎などを専用体育館として利用することを模索するなど、環境の整備にも力を入れる。

9月にはチームが総体道予選4強の高校と対戦する「ヴォレアスカップ」を主催。「強化の部分は若い世代からやりたい。どういう選手がどの学校にいるかも一貫して見える」と、長期的なビジョンでジュニアの強化も図る。昨季最終戦は1121人の観客が集まり、地域行事への参加などファン獲得の地道な活動が実り始めた。「ファンに喜んでもらえる会場にしていく」。チーム、フロントが一体となってV1昇格を目指していく。【浅水友輝】

関連するニュースを読む

古川学園15年連続春高切符、留学生メリーサ大暴れ

古川学園対聖和学園 強烈なスパイクを放つ古川学園のメリーサ(左)(撮影・山田愛斗)

<全日本バレーボール高校選手権宮城大会(春高バレー):古川学園3-0聖和学園>◇女子決勝◇26日◇セキスイハイムスーパーアリーナ

絶対女王の古川学園がストレートで聖和学園を破り、15年連続40度目の「春高切符」をつかんだ。身長183センチのキューバ人留学生バルデス・メリーサ(2年)が28得点の大暴れ。最高到達点は女子としては異次元の3メートル20。将来的には日本国籍取得を見据えるエースが日本一へと導く。

   ◇   ◇   ◇

大砲メリーサがレフトから攻撃を引っ張った。スタメン4人が1、2年生の若き古川学園は、第1セットこそ最大4点差をつけられ追う展開。同セット途中から入った上沢沙織主将(3年)が「1、2年生は自分のプレーだけに集中して」と勇気づけ、流れが変わった。キューバ人エースが豪快なスパイクを次々と決めるなど、16点目で初めてリードを奪い、25-22で接戦を制した。第2、3セットは危なげなく快勝した。

勝利の立役者メリーサは「優勝できてすごくうれしい。今日はサーブとスパイクが良かった」。来年1月5日に開幕する全国大会に向けては「日本のレベルは高いので楽しみ。レシーブとブロックを鍛え直したい」。昨年度まで在籍した同郷のマルチネス・レグラ(20)に続く留学生。「(故郷を離れ)寂しいけどバレーをやっていれば大丈夫」と笑顔を見せた。

将来の夢は「火の鳥NIPPON(女子日本代表の愛称)」入りだ。「日本人になってオリンピックを目指したい。東京(五輪)はちょっと早いけど」。ほとんど話せなかった日本語も上達し、すでにU18日本代表強化合宿にも参加。夢の実現へ1歩1歩近づいている。最高到達点はすでに代表クラスを上回る数字を残し、男子のエース石川祐希(23)の3メートル51とは約30センチ差。どこまで近づけるのか期待は膨らむ。

岡崎典生監督(50)は「メリーサはどんなチームにも通用するスパイカー。周りも遜色がないぐらい決める力があるが、頼ってしまっている。頼らず生かせるようにしたい」。チームがさらに成熟すれば日本一も夢ではない。【山田愛斗】

古川学園対聖和学園 強烈なスパイクを放つ古川学園のメリーサ(右)(撮影・山田愛斗)
古川学園対聖和学園 強烈なスパイクを放つ古川学園のメリーサ(中央奥)(撮影・山田愛斗)

綾瀬ファイターズ初優勝 小学生ビーチバレー大会

「SANNO CUP」で初優勝した綾瀬ファイターズ

産業能率大学が主催する小学生ビーチバレーの大会「SANNOCUP2019」が26日、神奈川県伊勢原市の同大湘南キャンパスで開催され、綾瀬ファイターズ(神奈川・綾瀬市)が初優勝した。

3度目の出場となった綾瀬ファイターズは、予選リーグを2勝1敗の2位で初めて通過すると、決勝トーナメント1回戦では昨年準優勝の「金田」が合同チームで出場した平塚金田(神奈川・平塚市)に21-17で快勝。準決勝では第3回大会優勝のSAMURAI-LEGEND(神奈川・座間市)に21-19で競り勝って決勝に進んだ。

その決勝では、初出場の横浜並木ジュニアバレーボールクラブと対戦。原田心(6年)が「練習の成果」という3連続のサービスエースを奪うなど、2-3から一挙に7連続得点で試合をひっくり返した。その後も遠藤美波、渋谷凜々(ともに6年)がサービスエースを決めて、21-12で快勝した。遠藤美は「風の流れを意識しました」としてやったりだった。

初優勝の勝因を「声」「笑顔」「パワフル」と口をそろえて挙げた選手たち。渋谷は「今まで2位、3位が多かったので、優勝できて良かった」と笑みをこぼした。決勝前の入場で、観客に手を振りながら行進するなど人一倍、明るく笑顔を振りまいていた福原雅志監督は「子供たちには監督に負けるなと言っている。練習通りの成果を出してくれて、素直にうれしいです」と、選手の成長を目の当たりにして喜んでいた。

「SANNOCUP」は、ビーチバレーの普及を目的として12年から開かれている大会で、産業能率大で「イベントプロデュース」の科目を履修している学生が企画、運営、報道を担っている。今年はファイテン、大塚製薬、ニチバン、ライトアベイルの各社が協賛していた。

今年で8回目を迎えた大会は、神奈川、東京、千葉から19チームが参加。5組に分かれてリーグ戦を行い、勝ち上がった8チームがトーナメント方式で優勝を争った。

関連するニュースを読む

バレー男子がW杯初の8勝 格上カナダ倒し締めた

<男子バレーボール:ワールドカップ(W杯)>◇15日◇広島グリーンアリーナ

バレーボール男子のワールドカップ(W杯)最終日は15日、広島県立総合体育館で行われ、世界ランキング11位の日本は世界6位のカナダに3-2で競り勝ち、大会史上初めて8勝(3敗)を挙げ、4位で終えた。

最終順位は(1)ブラジル(2)ポーランド(3)米国(4)日本(5)アルゼンチン(6)ロシア(7)イタリア(8)イラン(9)カナダ(10)エジプト(11)オーストラリア(12)チュニジア

関連するニュースを読む

中垣内日本24年ぶり6勝「最終的に勝てて良かった」

<男子バレーボール:ワールドカップ(W杯)>◇11日◇広島グリーンアリーナ

バレーボール男子のワールドカップ(W杯)第8日は11日、広島県立総合体育館で行われ、世界ランキング11位の日本は同13位のエジプトに3-2で競り勝ち、24年ぶりとなる6勝目(2敗)を挙げた。

エジプトは2勝6敗。日本は第1セット、高橋(東レ)や小野寺(JT)の速攻でリズムをつかんで25-14で先取。第2セットは落としたが、第3セットは石川(パドバ)が要所で決めて25-23で奪取。第4セットを落として迎えた第5セットは15-13で競り勝った。中垣内監督は「エジプトは高さもパワーも速さもあって苦しんだが、最終的に勝てて良かった」と話した。

関連するニュースを読む

Vリーグ12、13日の女子5試合の中止発表 台風影響

Vリーグは9日、台風19号接近のため12、13日に実施予定だった女子5試合の中止を発表した。

対象は滋賀・ウカルちゃんアリーナでの東レ-埼玉上尾(12日)と、愛知・西尾市総合体育館でのデンソー-久光製薬、NEC-岡山シーガルズ(以上12日)デンソー-岡山シーガルス、久光製薬-NEC(以上13日)。代替開催日は未定。金沢市と秋田市の試合は予定通り開催する。

関連するニュースを読む

中垣内ジャパン4勝目ストレートで豪破る

<男子バレーボール:ワールドカップ(W杯)>◇9日◇広島グリーンアリーナ

世界ランキング11位の日本は同16位のオーストラリアに3-0で快勝して4勝2敗とした。オーストラリアは1勝5敗。

日本は第1セット、関田(堺)と石川(パドバ)のサーブで連続得点するなど25-17で先取。第2セットは要所で柳田(ユナイテッド・バレーズ)が強打を決めて25-22で連取し、第3セットも25-22で押し切った。

関連するニュースを読む

中垣内ジャパン世界4位ポーランドに1-3敗戦

<男子バレーボール:ワールドカップ(W杯)>◇2日◇マリンメッセ福岡

バレーボール男子のワールドカップ(W杯)第2日は2日、福岡市のマリンメッセ福岡などで行われ、世界ランキング11位の日本は、若手中心で同4位のポーランドに1-3で敗れて1勝1敗となった。

ポーランドは2連勝。日本は第1セット、石川(パドバ)や西田(ジェイテクト)の攻撃で食い下がったが23-25で落とすと、第2セットも17-25。第3セットは福沢(パナソニック)が要所で決めて25-19で奪取したものの、第4セットは17-25で失った。

関連するニュースを読む

石川「自信ある」中垣内日本、世界3位イタリア破る

バレーボール男子代表の石川祐希

バレーボール男子のワールドカップ(W杯)は1日、福岡市のマリンメッセ福岡などで開幕し、世界ランキング11位の日本は同3位のイタリアに快勝して白星発進した。

第1セット、石川(パドバ)のサーブでリズムをつかんで先取。第2セットも石川や西田(ジェイテクト)の強打が決まって連取した。主力不在とはいえ、イタリアにストレートで勝つのは31年ぶり。石川は「格上を倒す自信はある」と力強く言った。

関連するニュースを読む

久光製薬・石井優希「連覇」Vリーグ10・12開幕

10月12日の開幕を記念して記者会見に臨んだVリーグ女子のメンバー

バレーボールVリーグの女子全12チームの選手が30日、10月12日からの今季開幕を前に、大阪市内で記者会見を行った。今季は10月12日に秋田、愛知、滋賀、石川の4会場で「Vリーグ・ディビジョン1女子」が開幕する。「Vリーグ・ディビジョン2女子」は11月9日に長野、広島の2会場同時開催で開幕する。

日本バレーボールリーグ機構の嶋岡健治代表理事会長は「昨日までのワールドカップバレーの熱戦冷めやらぬ中で、今日からはVリーグ。今シーズンは来年のオリンピックに向け、チーム含めリーグ全体が一丸となって日本代表を支援するため、短いシーズンとなっているが、オリンピック前の大事なシーズンである。ぜひ皆さまに会場へお越しいただきたい」と、あいさつした。

久光製薬の石井優希は「今年のチームのスローガンは『挑戦』。これまで取り組んできた挑戦にさらにスピード感への挑戦など、さまざまな挑戦を加え連覇を目指したい」と話し、東レの黒後愛は「東レの高さとパワー、そして勢いのあるプレーを出して今シーズンも頑張りたい」と意気込みを語った。

関連するニュースを読む

中田久美監督「よく戦ってくれた」3連勝で5位

<女子バレーボール:ワールドカップ(W杯)>◇29日◇丸善インテックアリーナ大阪

バレーボール女子のワールドカップ(W杯)最終日は29日、大阪市の丸善インテックアリーナ大阪などで行われ、世界ランキング6位の日本は同じ5勝5敗で同7位のオランダに3-1で勝った。

日本は3連勝、6勝5敗の5位で終えた。中田監督は「最後まで集中力を切らさず、よく戦ってくれた。この勝ちを次につなげたい」と話した。16年リオデジャネイロオリンピック(五輪)金メダルの中国がアルゼンチンにストレート勝ちし、既に決めていた大会2連覇を11戦全勝で飾った。米国が韓国を3-1で退けて10勝1敗で2位。

関連するニュースを読む

石川祐希「メダルへ思い強い」男子W杯メンバー一覧

W杯を前にした会見で大会への決意を語る石川祐希(後列中央)(撮影・小堀泰男)

日本バレーボール協会は25日、男子ワールドカップ(W杯)(10月1日開幕、マリンメッセ福岡ほか)の日本代表16選手を発表した。

アジア選手権が行われたイランから23日夜に帰国したばかりのチームは都内で会見。

エース石川祐希(23=パドバ)は「妹のことではなく男子代表のことを」と、女子大会で活躍中の真佑(19=東レ)に関する質問をシャットアウト。「勝ちたいと思って勝てなかった。その分、W杯のメダルへの思いが強い」と、準決勝でオーストラリアに屈して3連覇を逃したアジア選手権の悔しさを原動力に「米国、イタリア、イランには勝ちたい」と強豪撃破を誓った。

代表選手は以下の通り。

◆オポジット 清水邦広(33=パナソニック)大竹壱青(23=パナソニック)西田有志(19=ジェイテクト)

◆アウトサイドヒッター 福沢達哉(33=パナソニック)柳田将洋(27=ユナイテッド・バレーズ)高野直哉(26=堺)石川祐希(23=パドバ)久原翼(24=パナソニック)

◆ミドルブロッカー 山内晶大(25=パナソニック)李博(28=東レ)高橋健太郎(24=東レ)小野寺太志(23=JT)

◆セッター 藤井直伸(27=東レ)関田誠大(25=堺)

◆リベロ 古賀太一郎(29=名古屋)山本智大(24=堺)

W杯を前に会見に臨んだ男子日本代表。後列左から3人目が石川祐希(撮影・小堀泰男)

関連するニュースを読む

中田久美監督「大事な試合。勝てて良かった」

<女子バレーボール:ワールドカップ(W杯):日本3-0ケニア>◇予選リーグ◇23日◇北海きたえーる

バレーボール女子W杯第7日は23日、札幌市の北海きたえーるなどで行われ、世界ランキング6位の日本は3-0で同20位でケニアに快勝し、3勝4敗とした。

エースとして期待されながら、今大会は不調に苦しんできた古賀が第2セットからの出場にもかかわらずチーム最多の13得点。「点を取ることを意識して入った」と、少しだけ表情を緩めた。中田監督は「昨日の敗戦から気持ちを切り替える意味で大事な試合だった。勝てて良かった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

関連するニュースを読む

中田久美監督「点の取り方、勝ち方は大きな課題」

<女子バレーボール:ワールドカップ(W杯)>◇予選リーグ◇22日◇北海きたえーる

バレーボール女子のワールドカップ(W杯)第6日は22日、札幌市の北海きたえーるなどで行われ、世界ランキング6位の日本は同3位の米国に2-3で敗れて2勝4敗となった。

奪った第2セットは攻守がかみ合い、全勝の米国相手にフルセットまで粘ったが、いい流れが続かない悪癖が出た。第5セットは序盤から0-5まで走られて試合は決まった。黒星が2つも先行し「点数の取り方、勝ち方はこれからの大きな課題の1つ」と中田監督は渋い表情だった。

関連するニュースを読む

バレー日本、準決で豪に敗れる アジア選手権

バレーボール男子のアジア選手権は20日、テヘランで行われ、日本は準決勝でオーストラリアに2-3で敗れた。(共同)

関連するニュースを読む

中田久美ジャパンがカメルーン下し2勝 バレーW杯

<バレーボール女子:W杯>◇第4日◇18日◇横浜アリーナほか◇12チーム総当たり戦

世界ランキング6位の日本は同17位のカメルーンを3-0(25-17、25-17、25-20)で破り、2勝2敗とした。カメルーンは4敗。

日本は第1セット立ち上がりにリードを許したが、古賀紗理那(NEC)奥村麻依(デンソー)のサービスエースなどで5連続、4連続得点を挙げ、逆転で先取。第2セットは中盤に奥村のブロック、石井優希(久光製薬)のバックアタックをきかっけに突き放して連取した。第3セットは長内美和子(日立)のサービスエース、バックアタックなどで序盤に5連続得点を挙げて押し切った。

日本は19日に世界2位で4戦全勝の中国と対戦する。

関連するニュースを読む

中田久美監督「悔しい以外何物でもない」韓国に完敗

中田久美監督

<女子バレーボール:ワールドカップ(W杯)>◇予選リーグ◇16日◇横浜アリーナ

世界ランキング6位の日本は同9位の韓国に1-3で逆転負けし、1勝2敗と黒星が先行した。

今大会初先発の石川真佑(東レ)がチーム最多の17点、石井優希(久光製薬)が15点を挙げたが、常に韓国に先行を許す展開でセッター佐藤美弥(日立)のトスが精度を欠き、ミスも目立った。第4セットも19-24から6連続得点でセットポイントを握りながら、佐藤の低いトスを打った石井がブロックにつかまって再逆転された。8月のアジア選手権で石川ら若手主体のB代表が倒した韓国に完敗。中田久美監督(54)は「悔しい以外の何物でもない。責任を感じている。先手を取られ、追いついてもミスで突き放された。修正したい」と厳しい表情だった。日本は18日に世界17位のカメルーンと対戦する。

関連するニュースを読む

日本が韓国に1-3で敗れる 女子バレーW杯

<バレーボール女子:W杯>◇第3日◇16日◇横浜アリーナほか◇12チーム総当たり戦

世界ランキング6位の日本は同9位の韓国に1-3(25-23、19-25、22-25、25-27)で敗れ、1勝2敗と黒星が先行した。

日本は初代表の石川真佑(東レ)を今大会初めて先発起用。石井優希(久光製薬)とともに攻撃を引っ張り、第1セットを逆転で先取した。第2セットは韓国のブロックに苦しんで失い、第3セットも要所でサーブレシーブが乱れて落とした。第4セットも立ち上がりにリードを許したのが響き、終盤に6連続得点で追い上げたものの力尽きて韓国に大会初勝利を献上した。

日本は18日に世界17位のカメルーンと対戦する。

関連するニュースを読む

バレー代表に新戦力 石川祐希の妹真佑が20得点

石川真佑(2019年4月24日撮影)

バレーボール女子日本代表に新たな戦力が芽を出した。19歳、石川真佑(東レ)。男子代表のエース、石川祐希の妹で、今春、高校バレー界の強豪・下北沢成徳(東京)を卒業したばかりの“ルーキー”だ。

15日に横浜アリーナで行われたW杯第2戦。世界ランキング6位の日本は同5位のロシアにフルセットの2-3(11-25、25-23、27-25、19-25、7-15)で惜敗して開幕2連勝を逃したが、二転三転のクロスゲームで石川は輝きを放った。

「少しでもチームの勢いになるようにと思ってコートに入った。ロシアのブロックは高いので、コースを狙ったり、ブロックを利用したりすることを考えていた」

出番は第1セット中盤にやってきた。エースの古賀が連続シャットアウトされるなど、4-13とリードされた場面。中田久美監督(54)はその古賀に代えて石川をコートに送り出した。

14日のドミニカ共和国戦で4度ピンチサーバーで出場したが、得点はなかった。待望の代表初得点は10-23からだった。セッター佐藤のやわらかいトスをレフトからたたいてブロックアウト。平均身長で11センチ上回るロシアの高さに圧倒されてセットは失ったが、173センチのアタッカーはその後も日本に力と勇気を与え続けた。

第2セット、19-19の勝負どころで2本続けてレフトからクロスを打ち抜いた。第3セットの23-21からはブロックにつかまり、スパイクアウトして追いつかれたが、それでも佐藤は石川を使った。三度目の正直で強打をロシアコートにたたきつけて流れを放さなかった。

レフト、ライト、そしてバックアタック。ロシア高い壁の間を打ち抜いたかと思えばブロックアウトを誘う。サービスエース1本を含む20得点。今大会が代表デビューの石川のプレーが先輩たちを鼓舞し、一方的になりかねなかった展開に歯止めをかけた。

第2、3セットを連取して1度はリードしながらの再逆転負けに中田監督は「リーダーがいない。ああいう流れでチームを引っ張る、リードする、背負える選手がいない」と険しい表情だった。だた、石川に関しては「途中出場で何度か流れを変えてくれた。そこは評価している」と合格点を出した。

今年1月。石川は下北沢成徳の主将、エースとして全国高校選抜(春高バレー)で高校3冠を目指しながら準決勝敗退。こみ上げる涙をこらえながら「この悔しさを忘れずに、次のステージで頑張りたい」と話していた。当時の中田監督の石川への評価は「彼女がどこを意識してプレーするのか。世界を相手に戦うのであれば、独自の武器を身につけてほしい」と厳しいものだった。

しかし、石川は実力でその評価を覆した。今年7月のU20世界選手権(メキシコ)、若手のB代表で臨んだ8月のアジア選手権(ソウル)でともに優勝の原動力になり、大会MVPに輝いた。そのプレーを見た中田監督は「高いブロックに対し、相手のブロックを見て、打てる技術を持っている。競った場面で絶対、気持ち的に負けない強さがある。スパイク決定力はチームでも1、2」とW杯メンバーに抜てきした。

中田監督が日本の課題の1つとして挙げるのが「アタックの点数」。古賀、石井、黒後、新鍋らアタッカー陣の得点力をいかに高めていくかだ。そこに石川という新たなカードが加わった。「代表に合流したばかり。連戦で疲れもあるので、体調をみながら慎重に使っていきたい」と同監督は大切に新エース候補を育成していく方針だ。

「2、3セットまでは良かったんですが、その後ロシアに対応されてブロックされることもあった。これからは試合の中で修正できるようにしたい」

石川は20得点の喜びよりも反省点を挙げてニコリともしなかった。そんな19歳が少しだけ表情を崩した。日本協会や今大会のデータで「173」「171」と異なる身長について問われた時だった。

「できれば『3』にしてもらえますか。『3』の方がいいです、ハイ」

【小堀泰男】

関連するニュースを読む

19歳石川真佑20得点「よくやった」中田久美監督

石川真佑(2019年4月24日撮影)

<女子バレーボール:ワールドカップ(W杯)>◇予選リーグ◇15日◇横浜アリーナ

世界ランキング6位の日本は同5位のロシアに2-3のフルセットで敗れ、1勝1敗となった。

第1セットを平均身長で11センチ上回るロシアに圧倒されたが、中田久美監督(54)は同セット中盤に初代表の石川真佑(19=東レ)を投入。石川は代表初得点を決めるとそのまま最終セットまでプレーし、石井の27点に次ぐ20点を挙げた。

173センチの身長で高い壁に立ち向かった男子代表・石川祐希の妹は「チームに勢いをつけたかった。2、3セットは流れをつくれた」。勝利を逃して厳しい表情だった中田監督も「まだ代表に合流したばかり。よくやったと思う」と合格点を与えた。日本は16日に世界9位の韓国と対戦する。

関連するニュースを読む

中田久美ジャパンフルセット負け ロシアに雪辱許す

<バレーボール女子:W杯>◇第2日◇15日◇横浜アリーナほか◇12チーム総当たり戦

世界ランキング6位の日本は同5位のロシアに2-3(11-25、25-23、27-25、19-25、7-15)で敗れ、1勝1敗となった。ロシアは2勝。

日本は第1セット、平均身長で11センチ上回るロシアのブロック、スパイクに圧倒されて失った。第2セットは今大会が初代表の石川真佑(東レ)や石井優希(久光製薬)のスパイクと粘りの守備で競り合いの末に制した。

第3セットも石川、石井のスパイクに荒木絵里香(トヨタ車体)のミドル攻撃も決まって連取。しかし、第4セットを中盤に突き放されて落とし、最終セットも立ち上がりにブロックなどで4連続失点したのが響いて失った。5月のネーションズリーグで勝った相手に雪辱を許し、中田久美監督就任以降の対戦成績は2勝3敗となった。

日本は16日に世界9位の韓国と対戦する。

関連するニュースを読む