【ACL】山東-川崎Fなど決勝T1回戦の日程発表 日本勢の第1戦はアウェー、第2戦はホーム
アジア・サッカー連盟は10日、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメント1回戦の日程を発表した。
横浜F・マリノスはバンコク・ユナイテッド(タイ)と2月14日、21日に対戦。山東(中国)と顔を合わせる川崎フロンターレは2月13日と20日、J2ヴァンフォーレ甲府は蔚山(韓国)と同15日、21日に試合を行う。いずれも日本勢の第1戦はアウェー、第2戦はホームで実施される。
アジア・サッカー連盟は10日、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメント1回戦の日程を発表した。
横浜F・マリノスはバンコク・ユナイテッド(タイ)と2月14日、21日に対戦。山東(中国)と顔を合わせる川崎フロンターレは2月13日と20日、J2ヴァンフォーレ甲府は蔚山(韓国)と同15日、21日に試合を行う。いずれも日本勢の第1戦はアウェー、第2戦はホームで実施される。
アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメントの組み合わせ抽選会が28日、マレーシアで行われた。
I組首位の川崎フロンターレはG組2位の山東泰山(中国)、G組首位の横浜F・マリノスはF組首位のバンコクユナイテッド(タイ)、H組首位のJ2ヴァンフォーレ甲府はI組2位の蔚山現代(韓国)と敵地で対戦することがそれぞれ決まった。
東地区と西地区に分かれて行われるノックアウトステージで、決勝トーナメント1回戦は来年2月13、14日、第2戦は同20、21日を予定している。ノックアウトステージではホームアンドアウェー方式が採用される。準決勝までは東西の地区をまたいだ対戦はなく、決勝でぶつかるレギュレーションになっている。来年2月12日~同5月18日まで行われる。
Jリーグは19日、24年シーズン以降のAFCクラブ競技会の出場枠について発表した。
今季まではアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)に3枠プラスプレーオフ1枠。来季から大会構造が変わり、アジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)、アジア・チャンピオンズリーグ2(ACL2)となる。それに伴い出場枠は、ACLEに3枠、ACL2に1枠となる。
25年以降については、AFCランキング東地区1位の場合、ACLEが3枠、ACL2が1枠となる。前年のJ1リーグ1~3位チームがACLE、天皇杯優勝クラブがACL2に出場する。Jクラブが前年のACL2で優勝した場合、ACLEのプレミナリーステージからの出場となり、本大会に出場した場合は、ACLE、敗退の場合はACL2に出場することになるという。
<アジア・チャンピオンズリーグ(ACL):横浜3-0山東泰山>◇1次リーグ◇13日◇横浜国際総合競技場
横浜F・マリノスがホームで山東泰山(中国)に3-0で勝ち、日本勢では川崎F、甲府に続いて決勝トーナメント進出を決めた。
今季J1得点王のFWアンデルソン・ロペスら、強力外国人の3トップがそれぞれ得点。突破へ2点差以上、首位通過へ3点以上の勝利が必要な状況下、ケビン・マスカット監督(50)は「毎試合、目指しているのは多くのゴール。全く怖くなかった」と持ち前の攻撃力で3位からの逆転1位に胸を張った。
約2年半、指揮を執ったマスカット監督は退任が決まっており、この日がラストゲームだった。FWヤン・マテウスの鮮やかなループシュートを例に挙げ「美しいゴールやサッカーを、お客さんは見に来ていると思う」と自軍の魅力を最後まで語った。横浜を屈指の攻撃的チームに仕上げ、22年にはJ1を3年ぶりに制覇。最後はACL16強を置き土産にした。【岡崎悠利】
<アジア・チャンピオンズリーグ(ACL):横浜3-0山東泰山>◇13日◇1次リーグ◇横浜国際総合競技場
横浜F・マリノスが山東泰山(中国)に3-0で勝ち、決勝トーナメント進出を決めた。
1次リーグ突破へ2点差以上の勝利が必要だった横浜の先制点は、前半ロスタイム4分。FWヤン・マテウスからの、スペースへのパスに抜け出したFWエウベルが、DF2人に挟まれて体勢を崩しながらも決め切った。
後半12分には今季J1得点王のFWアンデルソン・ロペスが追加点を決め、これで突破条件である2点差を満たす。すると19分にはFWヤン・マテウスが鮮やかなループシュートを決め、3点差として突破をより確実なものにした。
A・ロペスは「試合が始まった1分目から目標の突破まで、やるべきことをしっかりやった。ホッとしています。我々の特長であるパスワーク、うまく連係を取って、得点につながって良かったです」
今季限りの退任が決まっているケビン・マスカット監督体制で、この日がラストゲーム。持ち味である攻撃サッカーを存分に発揮して締めくくり「監督は、このチームで素晴らしい仕事をしたし、名を残せたと思います。今日は突破して監督を送り出したい。選手全員がそう思っていたので、みんなで監督のところへ走りました」とA・ロペスは満足そうに振り返った。
これで決勝トーナメント進出は川崎フロンターレ、ヴァンフォーレ甲府に続いて日本勢では3クラブ目となった。
<アジア・チャンピオンズリーグ(ACL):横浜F・マリノス3-0山東泰山>◇13日◇1次リーグG組◇最終節◇横浜国際競技場
22年J1王者の横浜F・マリノスが山東泰山(中国)に3-0で勝ち、首位通過を決めた。
3勝2敗でG組3位に沈んでいた中、この最終節で2点差の勝利を収めれば各組2位の上位に食い込んで決勝トーナメントへ進める状況。さら3点差をつければ逆転の首位突破が決まる条件を見事に満たした。
今季限りで退任するマスカット監督の最終戦。エウベル、アンデルソン・ロペス、ヤン・マテウスの外国籍選手がそろい踏みの3得点。ホームでうれしい16強入りを果たした。
ACLの東地区は20クラブが5組に分かれ、ホームアンドアウェーで対戦。各組1位と、同2位のうち上位3チームが決勝Tへ進むレギュレーションになっていた。
決勝T1回戦は来年2月に行われる。
横浜FW宮市亮が、今年最終戦となるACLホーム山東泰山(中国)戦の勝利を誓った。
1次リーグ突破には2得点以上を奪っての勝利が求められる状況。退任が決まったマスカット監督の下で成熟させてきた攻撃サッカーの真価が問われる一戦になる。「(点を)取れるだけ取って勝ちたい」と気合十分。決勝トーナメント進出を確定させる勝利で、指揮官を送り出す。
<アジア・チャンピオンズリーグ(ACL):蔚山現代2-2川崎F>◇第6節◇12日◇蔚山文殊フットボールスタジアム
川崎フロンターレがACL1次リーグ第6戦で、蔚山現代(韓国)とアウェーで対戦し、2-2で引き分けた。首位突破を決めていたI組を5勝1分けの負けなしで終えた。
アカデミー上がりのMF大関友翔(18)が念願のプロデビューを果たした。今季最終戦となった一戦で、大関は後半33分にMF瀬古樹(25)に代わって中盤に入った。
ロサンゼルスオリンピック(五輪)世代のU-18日本代表で10番を背負う逸材。今季新人の中で唯一出番がなく、11月28日の本拠地最終戦後には、「個人としては本当に悔しいシーズンでした」と振り返った。そして「等々力でデビューしたかったですけど、それはかなわなかったので、切り替えて残り試合に全力で絡めるようにアピールしたい」と意気込んでいたが、アジアの舞台で出番が巡ってきた。韓国王者相手に、球際で負けず堂々としたプレーを披露。プロとしてたしかな一歩を踏み出した。
<アジア・チャンピオンズリーグ(ACL):蔚山現代2-2川崎F>◇第6節◇12日◇蔚山文殊フットボールスタジアム
川崎フロンターレがACL1次リーグ第6戦で、蔚山現代(韓国)とアウェーで対戦し、2-2で引き分けた。5勝1分けで1次リーグを首位突破した。
川崎Fが蔚山との今季最終戦を総力戦で戦い抜き、勝ち点1を獲得した。PK戦までもつれ込んだ9日の天皇杯決勝から中2日ということもあり、先発メンバーに高卒新人のDF松長根やMF名願ら、経験の浅い選手を多く起用。前半17分にMF遠野がボレーで合わせ、押し込んで先制した。
同31分にはMF瀬古が左足でリードを広げる。前半終了間際と後半8分に失点を重ねて同点に追いつかれたものの、終盤を耐えしのいで逆転は許さなかった。鬼木監督は「もちろん勝ち切りたかった」としながらも「この日程の中で選手はよくやってくれた。最後、崩れてもおかしくない場面で、アウェーでしっかり勝ち点を取った。褒めてあげたい」と選手をたたえた。
後半33分には、アカデミー上がりの新人MF大関も念願のプロデビュー。アジアの舞台で堂々としたプレーを披露した。チームは終盤の公式戦12試合負けなしで23年シーズンを終えた。
<アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)>◇12日◇東地区1次リーグ最終節◇ブリラムほか
H組のJ2甲府が敵地でブリラム(タイ)に3-2で勝ち、J2勢で史上初となる決勝トーナメント(T)進出を決めた。3勝2分け1敗の勝ち点11。FWピーター・ウタカ(39)の2得点などで逃げ切った後、得失点差で並んでいた2位メルボルンC(オーストラリア)が浙江(中国)と1-1で引き分けてH組首位が決まった。既に1次リーグを首位突破していたI組の川崎Fは、蔚山(韓国)とアウェーで2-2と引き分けて5勝1分けとした。
気温30度超の蒸し暑いアウェーで、J2の甲府が苦しみながら歴史を変えた。3-2で逃げ切ると、しばらくしてスタンドから歓声が湧き起こる。結果速報を気にしていたサポーターから、勝ち点8で並んでいた2位メルボルンCが浙江と引き分けた吉報がもたらされた。各国を通じACLで初めて2部クラブが1次リーグを突破し、篠田監督は「日本を代表して走ってくれた」と選手を称賛した。
ヒヤヒヤだった。前半はMF長谷川の先制弾にFWウタカの2発で3-0。ところが、後半はロングボールを多用され、開始早々の3分に失点した。10分にはハンドでPKを献上し、一気に1点差まで詰め寄られる。篠田監督は流れを変えるため、後半14分にDF蓮川を投じて4バックから3バックに変えた。猛攻にピンチの連続も、はね返してゴールを割らせなかった。
リーグ戦では悲劇的な幕切れを経験していた。J1プレーオフ圏内の6位で迎えた11月12日の最終節山形戦。後半ロスタイムに失点して8位に転落した。4日間のオフで切り替えてACLへ。同29日のホーム国立競技場でのメルボルンC戦は、試合勘が戻らない中だったが、土壇場で追いつき勝ち点1を手にした。MF鳥海は「リーグ戦は敵地で負けたけど、ACLでは敵地で笑って終わりたい」とブリラム戦へ誓っていた。
この日は繰り返さなかった。ウタカは「最高。サポーターの歓声で、首位で次に進めると確信した」。甲府からは500人を超えるサポーターが集結。J2各クラブの応援団にも後押しされて1次リーグを首位通過した。篠田監督は「また新たな歴史が生まれる。できると信じている」。23年を手応えで締めくくった。
<アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)ブリラム・ユナイテッド2-3ヴァンフォーレ甲府>◇12日◇1次リーグH組◇最終節◇ブリラム
昨季の天皇杯を制して初出場のヴァンフォーレ甲府が、敵地でブリラム・ユナイテッド(タイ)を下し、J2勢で史上初となるACLの決勝トーナメント(T)進出を決めた。
前半24分に背番号10のMF長谷川元希(25)が右足で先制すると、同38分と43分にFWピーター・ウタカ(39)が2発。前半だけで3得点と、快挙へ大きく前進した。
このまま大勝かと思われた後半は一転、劣勢に。最初の10分で2点を返され、リードはわずか1点となった。その後も攻め立てられたが、GK河田晃兵(36)の好セーブなどで逃げ切った。
他会場では、得失点差で並んでいた2位のメルボルン・シティ(オーストラリア)が浙江FC(中国)と1-1で引き分け。甲府の首位が確定、J2クラブとしてアジア舞台に進出しただけでなく、決勝Tへの道までこじ開けた。
ACLの東地区は20クラブが5組に分かれ、ホームアンドアウェーで対戦。各組1位と、同2位のうち上位3チームが決勝Tへ進むことになっていた。その中で甲府は東京の国立競技場をホームに、Jリーグ各クラブのサポーターから後押しされ、前節まで首位に立っていた。
堂々の16強入りにウタカは「最高ですね。今日2点を決められて勝利につながったことは大きい。最後のサポーターの歓声で、首位で次に進めることを確信した」。甲府から500人を超えるサポーターも集結した中で、またクラブの歴史を塗り替えた。
11月29日に中国・浙江省湖州市オリンピックスポーツセンターで行われたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグH組・浙江(中国)-ブリーラム(タイ)戦後の乱闘が大きな話題で、アジアサッカー連盟(AFC)が処分を発表した。
浙江が3-2で勝利した直後、ピッチ上で両チームの選手とスタッフが入り乱れ、乱闘を繰り広げた。AFCは、浙江の2選手、ブリーラムの選手1人に8試合出場停止、また浙江選手1人、スタッフ1人、ブリーラム選手2人に6試合出場停止、さらに浙江とブリーラムに対し、罰金1万ドル(約150万円)を課した。
川崎フロンターレが12日にACL1次リーグ第6戦で、蔚山現代(韓国)とアウェーで対戦する。11日に前日会見に出席した鬼木達監督(49)とDF高井幸大(19)が意気込みを語った。
9日にPK戦までもつれ込んだ天皇杯決勝を戦い抜き、中2日で蔚山戦を迎える。チームはすでに5連勝で1次リーグ突破を決めているが、今季最終戦にかける思いは強い。監督は「最後の活動になりますので、とにかく6連勝。勝って終わりたい。アウェーで難しいと思いますし、日程的にも自分たちは苦しいですけど、チーム一丸となって勝ちたいと思います」と力を込めた。高井も同じ思いで「必ず、今シーズンをいい形で終われるように頑張りたい」とモチベーションは高い。
天皇杯ではピッチ状態や相手の戦術もあり、川崎Fらしいパスワークを披露できなかった悔しさがあるという。鬼木監督は「我慢強く戦うところは成長した部分。ぶらさずやりたい。でも目指すところは我慢より自分たちからアグレッシブに戦って勝つところ」と理想を追い求める。高井も「チームみんな1人1人が明日の試合についての重要性は分かっている」。
自身は天皇杯決勝のピッチに立てなかった。「難しいシーズンになって最後天皇杯という大きな大会で優勝できてみんながうれしそうな顔をしていてうれしかった」としつつ「決勝の舞台のピッチに立てなかった悔しさはある。まだまだ実力不足。成長という意味で、悔しさはサッカー人生の中でもいい経験になった」。悔しさを全力でぶつけ、最高の形でシーズンを締めくくる。
<アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)ハノイ2-1浦和>◇1次リーグ◇6日◇ミーディン
前回王者の浦和レッズがハノイ(ベトナム)に1-2で敗れ、まさかの1次リーグ敗退が決まった。J組2位となったが、勝ち点は7で2位突破の道も絶たれた。前回優勝チームが1次リーグで去るのは15年ウエスタン・シドニーと16年の広州恒大以来3クラブ目となる。
3日のリーグ最終節から中2日で、長距離移動もあったため先発6人を入れ替えた。ホームで6-0と圧勝していたが、今回は相手の5バックに大苦戦。前半11分、ペナルティーエリア内の相手ハンドでPKを獲得も、キッカーのDFショルツがセーブされて先制に失敗。後半8分に左CKから失点し、後半20分にFWリンセンの得点で追いつくも、後半42分にDF荻原のファウルで相手にPKを与え、決められて力尽きた。
GK西川は「非常に受け入れがたい結果」とした上で「PKでチームを助けられなかった。もっとチームを助けられるGKになりたい」。2連覇どころか早期敗退に、ぼうぜんとした。
11月29日に中国・浙江省湖州市オリンピックスポーツセンターで行われたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグH組・浙江(中国)-ブリーラム(タイ)戦後の乱闘が大きな話題となっている。
浙江が3-2で勝利した直後、ピッチ上で両チームの選手とスタッフが入り乱れ、乱闘を繰り広げた。審判団があっけにとられる中、スタジアムの警備員が双方の間に入り場を収めたが、両チームの選手は試合後の握手をかわすことなくロッカールームへと消えた。
さらに試合後、ブリーラムはクラブの公式インスタグラムに乱闘の様子を動画で詳報し、「これはAFCチャンピオンズリーグなのか? 我々はサッカーをやりに来たのか、それとも戦闘に来たのか?」と浙江側を非難するメッセージを添えた。
Jリーグのヴィッセル神戸、横浜F・マリノスでプレーした主将のティーラトンらが浙江側のスタッフと選手につかみかかられ、押し倒された上に殴打される様子を動画で公開した。対する浙江側もインスタグラムのストーリーで動画をアップし、「タイのキャプテンがF●●K chineseと叫んだ」と反発した。
AFCは今回の件について調査し、報告書を待って対処する方針。
中国とタイは現在、ワールドカップ(W杯)北中米大会2次予選C組で同居しており、11月16日のタイ-中国戦でもサポーター同士が金網越しに罵り合い、互いにコップなどの物を投げ合う衝突が発生した。この試合は中国が2-1でアウェーで勝利を収めている。C組は韓国の1位突破が堅い中、2位での最終予選進出を狙うライバル同士とあって、今後のヒートアップが懸念される。そんな遺恨も乱闘の伏線にあるようだ。
なおACLのH組には、日本からJ2ヴァンフォーレ甲府も参加しており、現在1位が甲府(勝ち点8)、2位にメルボルン・シティー(8)、3位にブリーラム(6)、4位に浙江(6)となっている。12月12日の最終節では甲府がブリーラムと、メルボルン・シティーが浙江と対戦する。
<アジア・チャンピオンズリーグ:浦和2-1武漢>◇1次リーグ第5節◇29日◇埼玉
浦和レッズは武漢(中国)に勝利し、1次リーグ突破に望みをつなげた。
浦和が決勝トーナメント進出へ、わずかな望みをつないだ。先制しながら前半で2人が負傷交代。後半の半ばに追い付かれる嫌な流れだったが、今季限りでの引退を発表しているカンテが終了間際に決勝ゴールを決めた。首の皮一枚つながったものの、1次リーグ突破が難しい状況に変わりはない。12月6日敵地で行われるハノイ(ベトナム)との最終戦に勝利した上で、他組の結果を待つことになる。
<アジア・チャンピオンズリーグ:甲府3-3メルボルンC>◇1次リーグ第5節◇29日◇国立
J2のヴァンフォーレ甲府は勝ち点7で並ぶメルボルンC(オーストラリアとの打ち合いの末、引き分けに終わった。
浙江(中国)-ブリラム(タイ)は浙江が3-2で勝利。甲府は総得点の差で1位をキープした。J2初の1次リーグ突破には、12月12日の敵地でのブリラム戦で勝利することが近道。他会場の結果次第では、得失点差勝負にもつれこむ可能性がある。
甲府は前半5分に失点も、直後の前半8分、セットプレーの流れからDF井上のヘディング弾で同点に。前半43分には、DF井上のロングボールに抜け出したFW鳥海が長身の相手DFにスピードで上回り、技ありのカンフーキック弾を決め勝ち越した。
だが、後半14分にペナルティー・エリア内でのハンドの反則で相手にPKを与え同点に。直後の後半19分にもクロスから失点し勝ち越しを許した。
敗戦の色を払拭(ふっしょく)したのは途中出場のFW宮崎だった。後半40分、宮崎がFWクリスティアーノのクロスを頭であわせ同点弾。今回のACLで甲府のホーム最多となる1万5877人の観客が駆けつけ、土壇場で勝ち点1をもぎ取り、1次リーグ突破へのぞみをつなげた。
<アジア・チャンピオンズリーグ(ACL):甲府3-3メルボルンC(オーストラリア)>◇第5節◇29日◇国立
J2ヴァンフォーレ甲府は、勝ち点7で並んだメルボルンCと打ち合いの末に引き分けた。後半の立て続けの失点で一時は勝ち越しを許したが、後半40分、FW宮崎純真(23)のヘディング弾で同点に追い付いた。12月12日の敵地でブリラム(タイ)に勝利すれば、J2で初の1次リーグ突破が見えてくる。浦和は武漢(中国)に勝利し、1次リーグ突破に望みをつなげた。
◇ ◇ ◇
2-3の後半40分、途中出場のFW宮崎純真(23)が貴重な同点弾を決めチームを救った。
昨年の天皇杯準決勝・鹿島アントラーズ戦で決勝弾を決めた勝負強さをACLの舞台でも発揮した。宮崎は「ACLで点が取りたかった。チームの望みがつながったゴールになってうれしいですけど、次は勝たせるゴールを決めたい」と笑みをこぼした。
約1万6000人のサポーターの後押しに「勝てなくて申し訳なかったが力になったのを感じる」と振り返った。
H組は混戦で、甲府は総得点で首位をキープしている。自力での1次リーグ突破は、12日の最終節・敵地でのブリラム(タイ)で勝利することが近道。あとは得失点差の勝負になってくる。
12日のJ2山形との敵地での最終節では、先制しながらも後半アディショナルタイムに勝ち越しを許し、J1昇格の目標が絶たれた。今回の1次リーグ最終節「自分たちは勝つしかない。山形ではアウェーで決めきれなかった。借りを返す意味でも、アウェーで成し遂げたい」と決意を語った。
<アジア・チャンピオンズリーグ(ACL):川崎F5-0ジョホール>◇第5節◇28日◇等々力競技場
川崎Fがアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)東地区1次リーグ第5戦でジョホール・ダルル・タクジム(JDT、マレーシア)に5-0で大勝し、決勝トーナメント進出を決めた。MF家長昭博(37)とDF山根視来(29)がともに1得点1アシストを記録。ベテラン2人の活躍で、悲願のACL制覇に向けて5連勝を成し遂げた。
鬼木フロンターレがアジア王者に1歩前進した。ジョホールに勝って勝ち点を15に伸ばし、最終節を残してI組首位を確定させた。
前半8分、DF大南の右クロスを家長が左足で押し込んで先制。後半5分に家長の右クロスにFWレアンドロ・ダミアンがボレーシュートを決めてリードを広げた。さらに同15分に山根のクロスにマルシーニョ、同24分にFW小林、同43分に山根が得点を重ねて突き放した。
MOMに輝いた家長は、「ボールがこぼれてきたので最後押し込むだけでした」。同じく1得点1アシストの山根も自身のゴールを「リラックスして打てた。うまかったと思います(笑い)。ふかさないことを考えた」と納得の表情を浮かべた。
JDTは昨季もACLで同組で、自分たちを抑えて首位突破した因縁の相手だった。敵地での初戦を1-0でしぶとく勝利すると、そこから5連勝。公式戦も10戦で7勝2分け1敗と勢いに乗った。ホーム最終戦を最高の形で締めくくり、家長は「それ以上望むと罰が当たると思う。よかったと思います」としつつ「1試合1試合みんなで戦っていければと思います」と気を引き締めた。アジア制覇に向けて歩みを進める。
<アジア・チャンピオンズリーグ(ACL):仁川2-1横浜>◇第5節◇28日◇仁川
横浜F・マリノスは敵地で仁川ユナイテッドに1-2で敗戦した。
クラブ初のACL4連勝を目指して臨んだ一戦。しかし前半11分に先制点を許す。カウンターから左サイドを突破され、クロスを合わせられたシュートを1度はGK一森純がセーブするも、こぼれ球を押し込まれた。
5バックで変わらずカウンター狙いの相手を攻め立てる。34分にはFWエウベルがぶれ球のミドルシュートを狙うもGKがセーブ。37分には左クロスに走り込んだMF水沼宏太が右足ダイレクトも、これまたGKがつま先で触れて防いだ。さらに38分にはDF吉尾海夏がペナルティーエリア手前のFKから、ボールをわずかにずらしたところで左足ミドルで狙うもクロスバー直撃。チャンスをものにできなかった。
すると後半22分に追加点を献上。自陣でのパス回しがやや雑になったところをかっさらわれ、右クロスをFWエルナンデスに右足で合わせられた。
37分には右CKをDFエドゥアルドが後方へそらしたボールにFWエウベルが頭で合わせて1点を返す。その後も攻め続けたが、あと1点が遠かった。MF喜田主将は「悔しいし申し訳ない。決めきる精度が伴わなかった。力を上げていくしかない」と唇をかんだ。これで仁川にはホームとアウェーで連敗となった。
横浜はこのあと12月3日にJ1最終節のアウェー京都サンガ戦をこなし、13日にACLの1次リーグ最終節で決勝トーナメント進出をかけて山東泰山(中国)と対戦する。
<アジア・チャンピオンズリーグ(ACL):川崎F5-0ジョホール>◇第5節◇28日◇等々力競技場
川崎フロンターレがアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)東地区1次リーグ第5戦でジョホール・ダルル・タクジム(JDT=マレーシア)を5-0で下し、5連勝で決勝トーナメント進出を決めた。
試合開始からゲームを支配し、前半8分にDF大南拓磨(25)の右クロスをMF家長昭博(37)が詰めて先制。後半5分に家長の右クロスにFWレアンドロ・ダミアン(34)がボレーで決めて、リードを広げた。同15分にはDF山根視来(29)の右クロスにMFマルシーニョ(28)がヘディングで合わせて3点目を奪った。
後半から途中出場の選手が躍動する。同24分にMF遠野大弥(24)の右クロスに、FW小林悠(36)がヘディングで合わせ、1度相手GKに弾かれたところを再び小林がボレーで決め、同43分、途中出場のMFシミッチ(30)のパスをFW宮代大聖(23)が落とし、山根が左足でミドルシュートを決めて5得点のゴールラッシュを締めくくった。
鬼木達監督(49)は「ACLの予選突破がかかった試合で点差的にも選手が素晴らしいものを残してくれた」とたたえた。
1得点1アシストの家長について「前線の選手であればゴールやゴールに絡む仕事が非常に重要。でもそれ以外にも重要や役割を担っている。ゴール以外にもゲームをコントロールするという意味で彼の影響は非常に大きい」。同じく1得点1アシストの山根についても「非常に良い成長を遂げてくれていると思います。ここ数試合躍動している」と絶賛した。
これで開幕から5連勝で勝ち点を15に伸ばし、最終節を残して首位が確定した。
17年に監督に就任してから、リーグ、ルヴァン杯、天皇杯とタイトルを獲得してきたが、ACLとは縁が無かった。悲願のACL制覇に向けて、ホーム最終戦を最高の形で締めくくり、「ACLをこの形で突破できたことはうれしく思います」。
ただ、油断は一切ない。「ここからが一番難しいところ。短い期間で選手の成長とチームの成長をとにかくさせながら、来年になりますけど、(タイトルを)取れればいいなと思います」と力を込めた。【佐藤成】
ヴァンフォーレ甲府が、J2初のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグ突破をかけ29日に国立でメルボルンC(オーストラリア)と対戦する。
J2最終節ではJ1昇格プレーオフ進出を逃す悲劇を経験。4日間のオフを挟み気持ちを切り替え、ホーム・国立での最終戦への準備を進めてきた。1万人を超える「Jサポーター連合軍」が駆けつける予定で、昨季の天皇杯同様、ACLでも“下克上”を完遂させる覚悟だ。
甲府イレブンは試合前日の28日、決戦のメルボルンC戦を前に国立で前日練習を行った。現在、メルボルンCと勝ち点7で並ぶH組首位。勝てばJ2初の1次リーグ突破に大きく前進する。DF関口正大(25)は「今季、日本で出来る最後の試合。勝利で締めくくりたい強い気持ちでいっぱい」と意欲を見せた。
今季はJ1昇格とACLの2つの目標を掲げ戦ってきた。だが、12日のJ2最終節・山形戦は先制しながらも終盤に2失点しJ1昇格プレーオフを逃した。篠田善之監督(52)はリーグ戦後、自身も含め選手にも冷静になる期間を考慮し4日間のオフを与えた。「休みをはさんで、いい練習を意識高くやってもらっている。いい時間だったと言えるように、証明しないといけない」と話した。
これまではリーグと並行して戦ってきたが、今回は選手起用も含め、ACLに“全集中”。篠田監督は「全員が非常にいい状況。コンディションもパフォーマンスも今季一番いいぐらいの状況に出来ている」と自信をのぞかせる。
ACLではホーム・国立で2戦2勝。失点はわずか1だ。毎回、他クラブのユニホームを着たサポーターが駆けつけ「J連合軍」の後押しも受けている。今回は、1次リーグ突破に向けて1万人を超えるサポーターが駆けつける予定で、状況によってはゴール裏の2階席も開放する計画もある。今大会で、J2で初のACL勝ち点3を手にするなど、甲府の新しい歴史を刻んできた。昨年の天皇杯に続く「甲府の下克上」をACLで実現させる舞台は整った。【岩田千代巳】
サウジアラビアリーグのアルナスルFWクリスティアノ・ロナウド(38)が、ホームで開催されたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)でイランリーグのペルセポリス戦の前半開始1分、PKを取り消す提案を主審に行い、自ら得たPKチャンスを取り消した。
ロナウドを相手ペナルティーエリア内でボールを受ける際、相手DFのチャージーを受け、倒れた。すかさず主審は笛を吹き、PKを宣言した。しかしPKを得たはずにロナウドは主審に向かい、右手人さし指を左右に揺らし「違う」というサインを出した。
このジェスチャーでVAR判定を行い、PKは取り消しになった。結局、試合は0-0で終了。それでもアルナスルはグループリーグ1位で決勝トーナメントに進出した。
川崎フロンターレは28日にアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグ第5戦で、ジョホール・ダルル・タクジム(JDT=マレーシア)とホーム等々力競技場で対戦する。
試合を翌日に控えた27日、同所で行われた前日会見に出席した鬼木達監督(49)とDF大南拓磨(25)が1次リーグ突破を誓った。
ここまで全勝で首位に立っている川崎Fは、次戦引き分け以上で1次リーグ突破が決まる。第1戦は敵地で勝利しているが、鬼木監督は「選手たちのしっかりとした努力でここまで4連勝して、自分たちで予選突破できる状況を作り出したことをうれしく思う。とにかく予選を突破するところだけを考えて戦いたい」と引き締めた。
今回のJDT戦が今シーズンのホーム最終戦となる。「それ(ホーム最終戦)にふさわしい、熱いゲームをしてミッションをクリアしたいと思います」と力を込めた。
24日の鹿島アントラーズ戦で約1カ月ぶりに復帰した大南は「ホーム最終の試合なので、そこでしっかり勝って、自分たちの力でグループリーグ突破を決めたいと思います」と意気込み。相手攻撃陣を警戒し、「まずは球際で負けないところが大事。攻撃に特長ある選手がいる。自分たちが攻撃時間を長くできるように、ボール保持をできればと思います」と気を引き締めた。
<アジア・チャンピオンズリーグ(ACL):甲府4-1浙江(中国)>◇第4節◇8日◇国立
J2ヴァンフォーレ甲府が浙江(中国)に4-1で快勝し、H組首位に浮上した。前半18分にFWウタカ、同アディショナルタイムにFWジェトゥリオの得点で加点。後半10分にPKを与え追い上げられるも、同13分に主将のDF関口正大(25)、44分にMF鳥海芳樹(25)の得点で突き放した。
鳥海は10月29日のJ2第40節・大宮アルディージャ戦から3戦連発。得意の裏抜けで、相手GKとの1対1を冷静に決め「最初はパスを考えたけど、相手の守備を見て流し込もうと。自分はああいうシーンで結構外してきているんですけど(笑い)。冷静に決められました。目の前の1戦に勝てたことが良かったし、この得点が後々、大きくなれば」と笑顔を見せた。
鳥海は大宮の試合で左手を突いた際、第4中手骨を骨折していた。手術も検討されたが、手術をすれば2週間の離脱となる。主治医と話し合い、保存治療でプレーしながら治す方法を選択した。「手を突いたら痛いんですけど、試合中はアドレナリンで多少の痛みは感じないので。サポーターが雰囲気をつくってくれて、アドレナリンを出してくれてるんで、指の治療にもなっています」とジョークを飛ばした。
桐蔭横浜大出身で、川崎フロンターレのMF橘田健人(25)は同期。連絡を取り合い「お互いの結果を気にして1次リーグを突破できたらいいねと。刺激し合っています」と話す。ホームで2勝目を挙げ、H組首位に躍り出た。「あと2試合あるので。まずは目の前の1戦。ACLはすごく楽しいし、いい雰囲気をつくってくれるサポーターには感謝しかない。結果で恩返しをしたい」と意欲をみせた。
<アジア・チャンピオンズリーグ(ACL):甲府4-1浙江(中国)>◇第4節◇8日◇国立
初出場のJ2、ヴァンフォーレ甲府が浙江(中国)に4-1で快勝した。
これで勝ち点7(2勝1分け1敗)となりH組首位に浮上した。メルボルン・シティー(オーストラリア)を総得点で上回った。
甲府は敵地で完敗した反省を生かし、相手の高いDFラインの裏を突くカウンター攻撃で、得点を重ねた。
2-0の後半5分にPKを決められ、1点差とされた。しかし、ここで1万2256人の甲府や甲府以外のユニホームを着た“Jサポーター連合軍”が後押ししてくれた。J2の誇りと意地で初出場のACLで2勝目を挙げた。
相手の背後を突くMF中村のパスから2得点。篠田監督は「狙い通りの展開に持ち込めた。自分たちの戦いができた」。J2ながらH組首位には「ピンときていない。位置的には首位でも、(首位にいるという)その考えをストップさせる」と同監督は気を引き締めていた。
12日にはリーグで、J1昇格プレーオフ進出のかかる大一番、モンテディオ山形戦がある。6位甲府と7位山形は同じ勝ち点64で、激しく6位までのプレーオフ出場圏を争っている。
指揮官は「責任と自信を持ってピッチに立つように選手には話している。最終戦は、全員の力で90分走れるかなと思っています」とACLの勢いをつなげる覚悟だ。
<アジア・チャンピオンズリーグ(ACL):甲府4-1浙江(中国)>◇第4節◇8日◇国立
初出場のJ2、ヴァンフォーレ甲府が浙江(中国)に4-1で快勝した。
これで勝ち点7(2勝1分け1敗)となりH組首位に浮上した。メルボルン・シティー(オーストラリア)を総得点で上回った。
◇ ◇ ◇
堂々の戦いぶりだった。J2の甲府が、鹿島アントラーズから復帰したMF中村の2得点に絡む活躍などで浙江を下した。
敵地で完敗した相手に、序盤から攻勢をかけた。前半18分、中村の約25メートルの縦パスに抜け出したFWウタカが右足でネットを揺らした。一度はオフサイド判定も、VAR(ビデオ判定)でゴールに。この一撃で先制した。
前半終了間際にも、中村の浮き球パスを起点にFWジェトゥリオが決めた。
後半5分にPKで1点を与えた。しかし、約1万人の甲府、千葉、松本、川崎F、清水、新潟などのユニホームを着た“Jサポーター連合軍”も後押し。同13分にすぐさま主将のDF関口の豪快なシュートで突き放し、終了間際にも4点目を決めた。
J2の誇りと意地を見せつけACL2勝目。勝ち点を7に積み上げ、首位に浮上した。
<アジア・チャンピオンズリーグ(ACL):浦項(韓国)2-1浦和>◇第4節◇8日◇浦項
アジア王者の浦和レッズが窮地に立たされた。浦項に逆転負け。浦項には連敗となり、首位突破の可能性が消滅した。各組2位の成績上位3チームを目指すことになった。
浦和は前節ホームで完敗した相手に先手を取った。前半36分、中盤でMF小泉が起点を作って、左サイドに展開。DF荻原が駆け上がり、中央のFWカンテが左足で決めた。
優位な試合展開で前半を終えたが、後半21分にVAR(ビデオ判定)の結果、PK判定となって失点。同27分にはDF明本が1発レッドで退場し、10人での戦いを強いられた。
踏ん張りきれず、同49分に失点した。
試合終了間際にはスコルジャ監督も退場処分となるなど、大荒れ。
キャプテンマークを巻いたMF岩尾は「2点3点取れずに、自分たちでリズムを失ってしまって、非常にもったいない失点をした」と反省を口にした。
ルヴァン杯決勝で福岡に敗れ、さらに、連覇を目指すアジアの舞台の1次リーグでも、厳しい状況に追い込まれた。
8日、浦和レッズとホームでACL(アジア・チャンピオンズリーグ)第4節を対戦するKリーグ・浦項スティーラーズのキム・ギドン監督(51)が、試合前日会見の冒頭、浦和に謝罪した。
「浦和とのアウェーでいい練習場といい環境を提供していただいたのに、今回うちのホームでいい練習場を提供できなかった。今年夏は猛暑で芝の状態が悪くなり、うちのチームも4カ月も人工芝で練習している。たまに近隣都市の慶州に行って天然芝で練習している程度」と話した。
浦項は、浦和とのアウェーで2-0で勝っている。キム監督は「浦和は技術的にうちより勝っていると感じた。うちは体力面で相手を上回っていると思っている」と話し、酒井宏樹を負傷で欠いたことを知り「彼は前の試合で途中出場して我々を苦しませた。彼が出られないことは、うちにとってはプラスになる」と続けた。
<アジア・チャンピオンズリーグ(ACL):川崎F4-2BGパトゥム(タイ)>◇第4節◇7日◇等々力
川崎フロンターレがBGパトゥム・ユナイテッド(タイ)を4-2で下したが、鬼木達監督(49)は2失点に苦言を呈した。
前半16分にMF脇坂泰斗(28)がPKを決めて先制するも、ミスを突かれて6月までチームにいた相手MFチャナティップ(30)にゴールを許した。
同40分にもPKから再び脇坂が得点を奪うも、1分後にミスからチャナティップに得点を許した。
後半12分に相手に退場者が出てからは、試合を優位に進め、同23分に左CKからDF山村和也(33)が頭で合わせて勝ち越し。同ロスタイム8分に途中出場のFW宮代大聖(23)が4点目を奪って勝利した。
自陣で不用意にボールを奪われるというイージーミスから自滅するような形で2失点。監督は「まず最初の入り自体は悪くなかった。得点後、自分の中では軽いプレーがあったと思っている。自分たちから難しくしたゲーム。そういった中で後半は自分たちで気持ちを持ち直して4-2に持って行ったのは選手たちのがんばり。隙を見せると失点する」と反省。点差ほど余裕がない試合運びに「ひっくり返されてもおかしくないシチュエーションだった」と振り返った。
とはいえハーフタイムには選手同士で「このままじゃいけない」という話が出ていたといい「勝ちながら成長したいと思っている。次はJリーグになりますけど、そこにつなげたい」と前を見据えた。