セレッソ大阪は、今季の主将(チームキャプテン)を17日からのタイ1次キャンプか、2月6日からの宮崎2次キャンプで決定することになった。
昨年までは元日本代表MF清武弘嗣(34)が、5年連続で務めた鉄板状態だったが、今季は新たな人材が台頭するか、開幕前のキャンプで見極める。
C大阪の主将は毎年、監督とクラブが話し合い、総合的に人選している。昨年は4年連続で務めた清武が、事前に自身で退く決意を表明したものの、最終的にクラブの要請で翻意。チーム始動日にあたる1月8日に発表され、異例の5年目に突入していた。
今季も清武の6年連続主将の可能性は残すものの、新たな候補がいないかキャンプで探る。3月に35歳を迎えるMF香川真司や、同じく11月に35歳になる清武ら大ベテランに頼るのも1つの手だが、クラブ内からは、中堅以下へ世代交代ができるか、期待の声も聞こえてくる。
ただ、中堅、若手で主将候補を探せば、多くのクラブ関係者は「すぐに名前が出ない」。実力的に問題はないが、比較的、おとなしい選手が多いのが実情だ。
下部組織からの生え抜きのDF西尾隆矢(22)はいずれ主将になる器だが、今夏のパリ五輪代表の有力候補であり、チームから離脱する期間が増えるために現実的ではない。
DF毎熊晟矢(26)も日本代表の活動で離脱することが多く、欧州移籍の可能性もあり、指名は難しい。
現実路線でいえば、有言実行型のDF進藤亮佑(27)や、不屈の闘志を持つMF上門知樹(26)らは本来、主将の肩書がなくともリーダーにならないといけない立場。昨季に一定の実績を重ねた選手でもあり、主将に指名することで、より結果が出るという相乗効果にも期待できる。
前提条件や既成概念を取っ払えば、MF田中駿汰(26)ら新加入組も候補になるかもしれない。J2仙台への期限付き移籍から復帰したFW山田寛人(23)も、かつてはU-23チームで主将を務めていた。
主将はその1年、クラブの看板となり、ピッチ内外で先頭に立ち、メディア対応も余儀なくされる。心身ともタフでないと務まらない。クラブ設立30周年の今季、リーグ初制覇を目標に掲げたC大阪は、誰に主将の大役を託すのだろうか。
◆C大阪の主将 過去10年では14、15年がMF山口蛍、16、17年がFW柿谷曜一朗、18年が山口蛍、19年から5年連続でMF清武弘嗣が就任。18年からは副主将も選ぶことになり、23年はGKキム・ジンヒョン、MF鈴木徳真、DF西尾隆矢が就いた。