日刊スポーツ

森保監督「幅広く追いかける」東京五輪へ選考大詰め

森保監督「幅広く追いかける」東京五輪へ選考大詰め

森保監督(19年9月撮影)

日本代表の森保一監督(51)が22日、J2水戸-岐阜戦(Ksスタ)を視察した。

A代表だけでなく、監督を兼任する東京五輪世代の候補選手の動きや状態を確認した。この日はU-22代表の水戸FW小川航基と2トップを組んだMF黒川淳史が得点し、1-0の勝利に導いた。「2トップの2人は東京五輪世代だったと思いますけど、すごくいいコンビで、相手の脅威になるようなプレーを、守備にしてもできていた気がします」と目を細めた。

東京五輪まで1年を切り、選考も大詰めに入ってくる。それでも指揮官は五輪代表未招集の選手の代表入りも選択肢に入れながら、候補選手のチェックを続ける。「実際、どうなるか分からない」と前置きした上で「情報は常に取っていますし、若い世代で一気に1つの経験や1試合でプレーが変わる、一気に伸びてくるということもあり得ますので、これからも幅広く選手を追いかけていきながら、その時の招集につなげていきたい。今まで呼んだ選手はこれからも呼ばせてもらう可能性はありますけど、新たにまた加わる選手も、ボーダーラインの選手も常にいますし、そういうところは見極めていけるようにしていきたい」と語った。

A代表はエースFW大迫が不在となる見通しの中、10月は10日モンゴル戦(埼玉)、15日タジキスタン戦と22年カタールW杯アジア2次予選が2試合控えている。選手選考について、指揮官は「けが人と試合に出ている、出てないというのと、そういうところも含めて決めていきたい」との見通しを示した。そんな中、21日にベルギーリーグのシントトロイデン移籍後初ゴールを決めたFW鈴木優磨については「結果が出たというのはストライカーとして1つ、今後よりチームの中で生きるプレーができるかなと思います」と話した。

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森保監督「医療班から報告」大迫の10月招集見送る

ストレッチをする大迫勇也(19年9月撮影)

日本代表の森保一監督(51)が21日、ブレーメンFW大迫の10月招集を見送る考えを示した。茨城県内で関東大学リーグを視察後、太もも負傷で全治4~6週間のエースに初言及。「医療班から報告を受けた。クラブで充実した状態まで治してもらって、それからまた代表で」と説明し、ワールドカップ(W杯)2次予選モンゴル、タジキスタン戦へ「ほかにも出番を待っている選手がいる」と台頭に期待した。

また、前日開幕したラグビーW杯にも触れ「重圧の中で歴史的な初戦勝利。感動した。みんなで1つのボールをつないでいく姿勢は参考になったし、サッカーに生かせれば」と刺激を口にした。

17日のACL浦和対上海上港を視察する日本代表の森保監督(右)と関塚技術委員長(撮影・足立雅史)

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森保監督、ラグビー日本から刺激「我々も続きたい」

森保監督(19年9月撮影)

日本代表の森保一監督(51)が21日、茨城・龍ケ崎市内で関東大学リーグの専大-流通経大(3-1)法大-筑波大(0-0)を視察した。

兼任で指揮する東京五輪世代のU-22代表をメインに、候補選手の状態や成長を確認。6月のトゥーロン国際(フランス)に招集した筑波大MF三笘ら常連のほかにも「まだ招集はしていないけど、会議で名前が挙がっている選手もいる。常に選手を追い、新しい情報を入れられたらと思っている。なので、いつ以来ですかね。久々に(大学サッカー視察に)来ました。シーズン中にもかかわらず、いつも選手を代表に出していただいている感謝も伝えに」と話した。

天皇杯でJ2東京ヴェルディとJ1ガンバ大阪を連破し、16強入りした法大もチェック。3日前、J2ヴァンフォーレ甲府に延長戦の末に敗れ「メンバーは天皇杯と変わっていた(9人)けど、力がある選手がいるなと思った。まずは試合を見て、選手の情報を少しでも集めることが我々の仕事。招集できるできない、するしないは別として、今まで呼んだことがなくても特長を把握している選手はいる。成長を見させてもらいながら活動に生かしていきたいし、将来の日本サッカーのレベルアップにつながるような選手もいっぱいいる。見ていて楽しい」とほほ笑んだ。

前日20日に開幕した自国開催のラグビーW杯にも言及した。日本がロシアに30-10で逆転勝ちした試合を「見ました、見ました。日本開催で、その初戦。プレッシャーすごいんだろうなって思いながら見てましたけど、やっぱり(試合の)入りは、かなり緊張感が伝わってきた」と先制を許した場面を、同じ日の丸を背負う選手を束ねる自らと重ねながら、手に汗握って見たことを明かした。

その後は4トライ。ボーナスポイントも獲得する最高の開幕星に「最初の緊張は、それだけ選手が、みんなが、試合の重要性を考えながら臨んでいたということ」と推察し「歴史的な勝利。競技は違うけど、日本が1つのスポーツの話題で盛り上がるのは非常にいいこと。すごく感動させてもらいました。我々もラグビーに続きたい」と刺激を受けた。

3トライしたWTB松島幸太朗ら、桜戦士の名前を知っているのか尋ねられると「はい。にわかですけど」と目を細めつつ「すごかったですね、みんなで1つのボールをつないでいく。とても参考になったし、サッカーに生かしていけたら」と指導の引き出しを増やした様子だった。

サッカーは今月、22年W杯カタール大会アジア2次予選が開幕。10日に敵地でミャンマーを2-0で振り切り、ラグビーと同じく世界8強を狙う次のW杯へ好発進した。それでも今はラグビーを立て「W杯の期間中は応援したいし『初戦の勝利、おめでとうございます』ということを(報道を通じて)お伝えいただければ」と心からエールを送っていた。

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田中美南なでしこ8カ月ぶり復帰「ここからだな」

田中美南(2018年4月7日撮影)

日本サッカー協会は20日、女子日本代表「なでしこジャパン」の国際親善試合カナダ戦(10月6日、アイスタ)に臨むメンバー24人を発表した。

6月のW杯フランス大会メンバーから惜しくも落選したFW田中美南(25=日テレ)が今年1月から2月にかけて行われた国内強化合宿以来、約8カ月ぶりに復帰。この日、夕方に行われたクラブの練習後に代表再定着への意気込みを語った。

田中は久しぶりに届いた吉報に「友達や家族、支えてくださっている方々から祝福の連絡をもらいました。うれしいですけど、ここからだなという思いの方が強いです」と表情を引き締めた。

国内最高峰のなでしこリーグでは、16年から3年連続の得点王。昨季はリーグMVPにも輝いた。代表でも16年4月からの高倉麻子監督体制では主力として招集され続けていたが、今年1月から2月にかけて行われた国内強化合宿に招集されて以降は声がかからず。目標としていたW杯という大舞台への出場もかなえることができなかった。

高倉監督はW杯メンバー発表後、田中の落選について「代表で戦う時に彼女に求めること、ボールをおさめてチャンスを作り出していくところに少し物足りなさを感じる部分がありました。いろんな選手と組んで、流れの中でも私の求めるパフォーマンスが出なかったので、今回の代表の中には名前が入ってこなかったということ」と説明していた。

代表チームがフランスで戦う最中も、田中は悔しさをバネに日テレの一員としてカップ戦などで奮闘。ひたむきに女王チームをけん引した。リーグ戦でも得点を重ね、今季もここまで15得点を挙げて得点ランク首位に立つ。代表発表直前の16日のリーグ戦では、高倉監督の見守る中、4得点を挙げてチームの5-0の勝利に貢献した。

この日の会見で高倉監督は「最近のリーグを見ても、プレーの幅が広がっていると感じた。顔つきを見ても、本当に前向きに自分自身に矢印を向けて努力をしていることが見える」と田中の変化について口にし「またチャンスを与えたいと強く思った」と話した。

今回の代表復帰について田中は「自分はやるべきことはやってきたし、これで入らなかったらしょうがないなという感じでした」と正直な気持ちを明かした。今回の招集は24人だが、メダル獲得を目指す来年の東京五輪の代表枠は18人。今後も争いは続くが「やることは変わらない。FWなので結果を一番に求めていく中で、味方を生かしたり、今までなかった形をみせていけたらと思います」と意気込んだ。

今回は日テレから最多11人が選出され、田中のほか、W杯ではサポートメンバーとなって落選していたFW宮沢ひなた(19)や、昨夏の米国遠征でA代表に初選出されていたDF土光真代(23)も約1年ぶりに復帰を果たした。

土光は「まだまだ足りない部分ばかりなので、その中で選んでもらえたのは、ベレーザにいたからというのもあると思うので、合宿でしっかりみせられるように頑張りたい」と力を込めた。所属する日テレではセンターバックとして最終ラインからのビルドアップなどで持ち味を発揮。代表でも「センターバックでアピールしたい」と話し「守備は一番は守ることが大事。そこでしっかり強さを出して、プラスで攻撃面で違いをみせられたら」と意気込んだ。

国際親善試合対カナダ女子代表戦のメンバー発表を行った、なでしこジャパン高倉監督(撮影・佐藤勝亮)

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なでしこ高倉監督「チャンス与えたい」田中美南招集

国際親善試合対カナダ女子代表戦のメンバー発表を行った、なでしこジャパン高倉監督(撮影・佐藤勝亮)

日本サッカー協会は20日、女子日本代表「なでしこジャパン」の国際親善試合カナダ戦(10月6日、アイスタ)に臨むメンバー24人を発表した。6月のワールドカップ(W杯)フランス大会を戦った選手が順当に選出される中、昨季までなでしこリーグ3年連続得点王などの実績を持ちながら同大会出場を逃したFW田中美南が今年1~2月の代表合宿以来、約8カ月ぶりの復帰を果たした。

会見に出席した高倉監督は田中について「プレーの幅が広がっていると感じた」と今季も暫定で得点ランク首位に立つ15得点を挙げるなど質の高いプレーを続けていたことが再招集につながったと明かし「顔つきを見ても、本当に前向きに自分自身に矢印を向けて努力をしていることが見える。またチャンスを与えたいと強く思った」と話した。

久々の吉報を受けた田中は代表復帰を喜びつつ「ここからだなという思いのほうが強い」と表情を引き締めた。直近の代表戦出場は昨年8月のアジア大会準々決勝北朝鮮戦までさかのぼる。「FWなので一番は結果。その中で味方を生かしたり、今までになかった形をみせていけたら」とアピールを誓った。

カナダ戦は16強に終わった6月のW杯以来、初めての代表戦。メダル獲得を目指す20年東京五輪へむけ、高倉監督は「なでしこはまだ倒れたわけではなくて前に進んでいくんだという選手の勇気やプレーがグラウンドで表現できるような試合をしたい」と意気込んだ。【松尾幸之介】

なでしこユニホームのエンブレム(撮影・横山健太)

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19歳高橋はな、なでしこ初選出「チャレンジする」

高橋はな(2018年8月26日撮影)

サッカーの国際親善試合カナダ女子代表戦(10月6日・静岡)に臨む女子日本代表「なでしこジャパン」のメンバー24人が発表された。

  ◇  ◇  ◇

19歳のDF高橋はなが今回唯一のA代表初招集となった。

18年U-20W杯フランス大会ではセンターバックとして全試合フル出場で日本の優勝に貢献。

高倉監督は「(身長168センチで)体にも恵まれ、スピードもいいものを持っている。A代表でどれくらい良さを発揮してくれるのか、1回このタイミングで呼ぶことにしました」と期待を込めた。高橋はクラブを通じてコメントを発表し「レベルの高い中でどれぐらいやれるのか、ひたむきにチャレンジしていきたい」と意気込んだ。

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なでしこに田中美南8カ月ぶり復帰 高橋はな初選出

カナダ戦に向けメンバーを発表する高倉監督(撮影・横山健太)

サッカーの国際親善試合カナダ女子代表戦(10月6日・静岡)に臨む女子日本代表「なでしこジャパン」のメンバー24人が発表された。

FW岩渕真奈やDF熊谷紗希ら6月のW杯フランス大会を戦ったメンバーが順当に名を連ねる中、16年からなでしこリーグ3年連続得点王に輝きながら同W杯のメンバーから外れていたFW田中美南が約8カ月ぶりに代表復帰を果たした。また、18年U-20W杯フランス大会の優勝メンバーでもある19歳のDF高橋はなが初選出された。

代表メンバーは以下の通り。

GK 池田咲紀子、山下杏也加、平尾知佳

DF 鮫島彩、熊谷紗希、三宅史織、土光真代、清水梨紗、宮川麻都、南萌華、高橋はな

MF 中島依美、松原有沙、籾木結花、長谷川唯、杉田妃和、三浦成美、宮沢ひなた

FW 菅沢優衣香、岩渕真奈、田中美南、小林里歌子、宝田沙織、遠藤純

FW田中美南(18年4月撮影)

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大迫全治4~6週間 10月アジア予選は招集できず

ブレーメンFW大迫勇也(18年9月撮影)

ブレーメンは19日、練習中に太ももを負傷した日本代表FW大迫勇也(29)が全治4~6週間と診断されたと、クラブ公式ツイッターなどで発表した。

18日の練習で負傷し、クラブは公式サイトで「重度の太もものけがを負った」と発表していた。これで10月の日本のワールドカップ・アジア2次予選2試合は、絶対的なエースFWを招集できない見込みとなった。

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大迫勇也がW杯予選10月2戦欠場へ 太ももを負傷

ブレーメンFW大迫勇也(18年9月撮影)

ブレーメンは19日、18日の練習中に負傷した日本代表FW大迫勇也(29)が全治4~6週間だとクラブ公式ツイッターなどで発表した。

10月10日から始まる日本のW杯アジア2次予選の2試合を欠場することが濃厚となった。

クラブは、18日に公式サイトで「大迫は木曜日(18日)のトレーニングで重度の太もものけがを負い、トレーニングを中止しなければならなかった」と発表。長期離脱の可能性を示唆していた。一方で独メディアの「Die DeichStube」では「大迫が足を引きずりながら自力で車が止めてある駐車場まで歩いた」と伝えており、クラブの発表よりも軽度の負傷という見方もあった。

大迫にとって痛すぎる長期離脱となった。今季はエースとしてここまで公式戦5試合4得点と好調を維持。14日のウニオン・ベルリン戦では後半23分に右足を痛めて負傷交代したが、担架で運ばれることなく、歩いていた。発表された負傷カ所との関連は分からないが、幸先の良いスタートを切っただけに悔やまれる離脱となった。

また、日本代表にとっても痛すぎる離脱となった。W杯アジア2次予選は格下の国が相手とはいえ、現状では大迫不在時のオプションは確立出来ていない。半端ないエースは、替えのきかない絶対的な存在。

少なくとも10月10日モンゴル戦と、同15日のタジキスタン戦は、大迫抜きでの戦いを強いられることになりそうだ。

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森保監督悩む「条件つき活動」東京五輪へ積極視察

横浜FC対大宮 視察に訪れた森保監督(撮影・横山健太)

日本代表と東京オリンピック(五輪)世代のU-22(22歳以下)日本代表の森保一兼任監督(51)が15日、五輪世代の選手選考は特に慎重に見極めたい考えを示した。

J2横浜FC-大宮戦(ニッパツ)を視察。横浜FCから世代別代表に選出されているMF斉藤光毅(18)は後半途中から出場。大宮でも20歳のMF奧抜侃志が先発出場した。

試合の最終盤まで見守った指揮官は「五輪世代の方は、1つの試合や経験で一気に序列が変わるような成長があったりする。そういう情報を逃さず、できる限り試合を見たい」と、足を運んだ理由を口にした。過去の代表歴といった実績に左右されることなく、常に新しい才能の開花にアンテナを張っている。

今月にはW杯アジア2次予選も含めたA代表の活動中に、横内昭展監督代行のもと五輪世代が北中米遠征を行い、同米国代表、同メキシコ代表と対戦した。すでに情報共有は済ませたという。「(5月の)トゥーロン国際から(メンバーが)変わったところもある。幅広い選手に経験してもらう、コンセプトを多くの選手に分かってもらうためにいい活動ができた」と話した。

残り1年を切った東京五輪。メンバー絞り込みについては「難しい」とし、本番直前まで広く可能性を探りたい考えを示した。A代表と違って招集に強制力がないとみられ「だいたい条件つきの活動」(森保監督)になることが実情。イメージ通りのメンバーを組むことは難しい。

ただ、見方を変えれば、数多くの選手にチャンスがあり、多くの選手に機会を与えることにもなる。「少しでも幅広く選手のレベルアップをすることと、チーム力を上げるために目的を持って活動すれば、いい成果につながると思っている」。限られた時間と機会をギリギリまで活用し、メダル獲得を期待される本番でのベストな布陣を追い求める。【岡崎悠利】

横浜FC-大宮戦を視察に訪れた日本代表の森保監督(撮影・横山健太)

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東京五輪1次リーグ抽選 日本は男女とも第1ポット

国際サッカー連盟(FIFA)は12日、20年東京オリンピック(五輪)の1次リーグの組み合わせ抽選方式を発表し、日本は男女とも開催国として第1ポットに入った。

男子は16チーム、女子は12チームが出場するが、男子は過去5大会の成績の合計ポイントなど、女子は来年3月のFIFAランキングを基に、上位から順に4つのポットに振り分けられる。

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敵地で経験得た若手が森保ジャパンの未来に成果生む

日本対ミャンマー 前半、チーム2点目のゴールをヘディングで決めて喜ぶ南野(撮影・河野匠)

<Nikkan eye 担当記者がサッカーを掘り下げる>

<ワールドカップ(W杯)アジア2次予選:日本2-0ミャンマー>◇F組◇10日◇ヤンゴン

この組では、日本が圧倒的に強い。ミャンマー戦を現地で見て再認識した。降り続く豪雨、田んぼのようなピッチ、高温多湿の気候、敵地の歓声…挙げればきりがない“不安要素”を、史上最多の海外組19人が並んだベスト布陣で完璧に一蹴。スコアは2-0。シュート数は29本-2本と、90分間のほとんどで試合をコントロールした。

サッカーは何が起こるか分からないのは承知している。だが「初戦は難しい。ベスト布陣で」と信念を貫いて現実的なプランを選択し、この悪条件でも勝利をきっちりつかんだ森保監督のマネジメント能力を見ると、今後の2次予選で何かが起きる感じはしない。とはいえ、イランや韓国といったアジアの名手が集うであろう最終予選はそうはいかない。アクシデントなどで、同じベスト布陣を組めない時も十分に考えられる。さらなる底上げのために、今できることは何か。

来月ホームのモンゴル戦とアウェーのタジキスタン戦は、若手中心の布陣を見たい。ミャンマー戦はW杯予選初出場組が先発5人に途中交代3人の計8人。MF柴崎が「十分落ち着いてプレーできていると思います」とうなずくほど、若手は堂々と自らのプレーに徹した。W杯予選特有の重圧はどの試合でもきっとあるだろうが、今の若い世代の多くは激しい海外リーグを主戦場としている。加えて、MF南野やMF久保ら、アンダー世代の国際大会予選でアジアでの過酷な勝負を経験済み。「アジアの厳しさ」を、そこまで苦にしないタフさも兼ね備える。そんな若武者たちが敵地でのプレーで得られる経験値は、森保ジャパンの未来に大きな成果を生むはずだ。

一夜明けた11日、森保監督は次戦での若手起用を選択肢の1つに入れつつも「A代表と東京五輪代表チームと、2つをA代表のラージグループとして見て、それだけのプレーを見せてくれた選手はA代表に来ている。今後も流動的にやっていきたい」と“実力主義”を強調した。モンゴル戦はW杯予選の本拠地初戦だけにさらなる重圧も予想できるが、今の指揮官と選手たちには跳ね返す力はある。競わせながら、絶対に負けられないプレッシャーがかかるW杯予選に臨み、厳しさの中から成果を手にしてほしい。【浜本卓也】

日本対ミャンマー 試合後、堂安(左)とタッチを交わす久保(撮影・河野匠)

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オーバーエージFW大迫有力 東京五輪予想スタメン

A代表と同時期に北中米遠征を行った東京オリンピック(五輪)世代のU-22(22歳以下)日本代表が11日、羽田空港へ帰国した。2試合を行い、同メキシコ代表に0-0、同米国代表には0-2で敗戦。2試合で無得点と悔しい結果に終わった。

FW陣は悔しさをあらわにした。17年U-20W杯韓国大会からエース候補と期待されたFW小川航基(22=水戸)は東京五輪に向けて「危機感しかない」と話した。法大から卒業を待たずに鹿島入りした伸び盛りFW上田綺世(21)も「点を取れなかった、勝てなかったことは自分に責任がある」と表情は曇った。

オーバーエージ(OA)が3人使える五輪代表。FWは大迫勇也の起用が有力候補と見られ、日本協会は所属先のブレーメンと交渉を続ける構えだ。A代表でも大黒柱である大迫の存在は、若武者たちにとっては大きな壁であり、発奮材料だ。五輪まで残り1年を切った。それぞれの道で成長を続け、大舞台を目指す。

東京オリンピック(五輪)予想スタメン

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森保日本、敵地タジキスタン戦は隣国で事前合宿も

帰国した森保監督(撮影・足立雅史)

2-0と快勝発進した22年カタールワールドカップ(W杯)アジア2次予選ミャンマー戦翌日の11日、日本代表森保一監督(51)が、次のアウェー戦となる10月15日のタジキスタン戦前に近隣国で事前合宿を行うプランを選択肢の1つに入れた。出国前に宿泊先で取材に応じ「実際実行するかは別として考え方としてあります」と話した。

ミャンマー戦の“教訓”を生かす。5日にキリンチャレンジ杯パラグアイ戦を行った後に現地入りしたが、練習場はピッチが周囲から丸見えで、連日のスコールでピッチも“田んぼ状態”。2日前の練習を試合会場に変更するなど環境への対応に苦心し、中4日の日程もありコンディション作りにも気を配った。

大雨だった試合前日には、ピッチ状態を優先させるのもあり試合形式の練習ができなかった。先発がパラグアイ戦と同じになったのは「練習できなかったのが一番。ピッチ上に全員立っている練習は1回しかできなかった」のが主な理由。「満足な練習ができなかったところはありますが選手たちは落ち着いて準備してくれて、昨日の試合もハードワークをしてくれて、かつ、集中も切らさずにやってくれた」とはいえ、タジキスタン戦も10日モンゴル戦(埼玉)から中4日。万全の環境を追求する必要はある。

11年11月のW杯アジア3次予選では、カタール・ドーハでの4日間の事前合宿をへてチャーター機でタジキスタン入りして4-0で快勝した。今回も実施するなら、UAEなどの近隣国も候補地に挙がる。「現地で練習場がしっかり確保できないとか練習場(の状態)が読めない中で、今回も事前に隣国でトレーニングをしっかり積んで入ってくるのも考えられたのは1つ学びになった。アジア予選は事前の移動や環境の違い、試合が始まれば簡単に相手は勝たせてくれない、という厳しさを知った。次からの戦いに生かしていければ」。最高の状態で選手をピッチに送り出すため、最善の準備法を模索していく。【浜本卓也】

ミャンマー戦から一夜明け、宿舎ロビーで森保監督(中央)と言葉を交わす吉田(左)。右は柴崎(撮影・河野匠)
ミャンマー戦から一夜明け、宿舎を出発する久保(撮影・河野匠)

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久保建英が東京五輪出場へ障害クリア レアル了承

ミャンマー戦から一夜明け、宿舎を出て送迎車に乗り込む久保(撮影・河野匠)

サッカー日本代表MF久保建英(18=マジョルカ)の20年東京オリンピック(五輪)出場に向けた障害がクリアされていることが11日、分かった。

今夏に東京からスペイン1部の強豪レアル・マドリードに完全移籍する際、五輪本番での代表招集を了承されている模様。東京五輪は招集の拘束力がないため、久保の招集が可能となれば悲願の金メダル獲得への追い風となりそうだ。久保らミャンマー戦を終えた日本代表はこの日、ヤンゴンで解散した。

   ◇   ◇   ◇

地元日本で開催される五輪のピッチに、久保が立てる可能性が高まった。五輪は日本サッカー協会(JFA)による代表招集への拘束力がなく、前回の16年リオデジャネイロ五輪では得点源と目されたFW久保裕也(当時ヤングボーイズ)を呼ぶことができなかった。だが来年の東京五輪で主役となる久保については、関係者によると、今夏のRマドリード移籍の際にクラブ側から招集に前向きな回答を得ており、期限付き移籍先のマジョルカもその意向を踏襲している模様だ。

久保が五輪世代に加われるとなれば、金メダル獲得という目標達成に向け、これ以上ない“強化”となる。すでにA代表で5試合に出場し、10日のミャンマー戦では後半36分から途中出場。18歳98日でワールドカップ(W杯)予選のピッチに立ち、風間八宏(当時筑波大)が80年に記録した19歳67日のW杯予選での日本代表史上最年少出場記録を更新した。シュートこそなかったが、大雨後のピッチでもヒールパスなど高い技術を披露。金田喜稔の19歳119日という日本代表の国際Aマッチ最年少ゴール記録の更新も期待されるなど、A代表での存在感は高まってきている。

順調にいけば、攻撃陣の中心に太い柱が入ることになる。A代表でも主力のMF堂安、6月の南米選手権でウルグアイから2得点したMF三好らと、豪華な中盤を形成。五輪代表の攻撃力アップは計り知れない。

今後は所属先のマジョルカでの定位置確保が最優先になる。この日午前にミャンマーをたち、主戦場となるスペインへ。コンディション次第だが、13日の次戦ビルバオ戦(アウェー)に出場する可能性もある。試合後には「しっかり休んで、クラブでの活動が始まるので、この活動を言い訳にせず、しっかりと挑んでいければ」と頭をすでに次なる戦いへと切り替えていた。スペインでレギュラーをつかみ、東京五輪、そしてその先の22年W杯カタール大会へ。久保が挑戦を続けていく。

◆久保の五輪ロード 堂安や冨安と同様、今後もA代表を軸に選出され、五輪代表には来夏の大会前に合流するとみられる。今回、五輪世代のU-22日本代表はA代表の活動の裏で北中米へ遠征。一方で同世代の久保ら4人は飛び級でW杯予選に呼ばれ、より高いレベルに置かれた。10、11月と来年3月も活動は重なるが、原則はA代表。12月28日に行われるU-22代表の親善試合(長崎)と、来年1月にU-23代表が出場する同アジア選手権(タイ)にも久保は招集されない見通し。クラブとA代表で成長して東京五輪に向かう。

ミャンマー戦から一夜明け、宿舎を出発する久保(撮影・河野匠)

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森保監督「お疲れさま」ミャンマー下し笑顔の帰国

帰国し代表スタッフと笑顔で握手を交わす森保監督(撮影・足立雅史)

サッカー日本代表の森保一監督が11日夜、ミャンマーから羽田空港に帰国した。

日本協会の関塚隆技術委員長らスタッフとともに到着ロビーに姿を見せ、出迎えた報道陣に「お疲れさまです」と頭を下げた。チームは2便に分かれて帰路に就いており、10日の試合で先発したMF橋本ら国内組4選手もこの日の夕方に帰国した。

帰国した森保監督(撮影・足立雅史)

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U22日本代表が帰国 FW小川「危機感しかない」

遠征から帰国し取材に応じるFW小川

A代表と同時期に北中米遠征を行った東京オリンピック(五輪)世代のU-22(22歳以下)日本代表が11日、羽田空港へ帰国した。

2試合を行い、同メキシコ代表に0-0、同米国代表には0-2で敗戦。2試合で無得点と悔しい結果に終わった。

FW陣は悔しさをあらわにした。17年U-20W杯韓国大会からエース候補と期待されたFW小川航基(22=水戸)は東京五輪に向けて「危機感しかない」と話した。左前十字靱帯(じんたい)断裂などの大けがから復活し、5月のトゥーロン国際では準優勝に貢献。輝きを取り戻しつつあるが、かつての絶対的だった存在感にはまだ遠い。

法大から卒業を待たずに鹿島入りした伸び盛りFW上田綺世(21)も「点を取れなかった、勝てなかったことは自分に責任がある」と表情は曇った。鹿島ではすでにリーグ戦で得点も決め、五輪世代のストライカー候補に名を上げた。「(時期を早めての鹿島入団に)その価値があるかどうかを今は見られている。正解だったと示す義務が自分にはある」。現在リーグ2位につけるチームへの貢献がレベルアップにつながる。

オーバーエージ(OA)が3人使える五輪代表。FWは大迫勇也の起用が有力候補と見られ、日本協会は所属先のブレーメンと交渉を続ける構えだ。A代表でも大黒柱である大迫の存在は、若武者たちにとっては大きな壁であり、発奮材料だ。五輪まで残り1年を切った。それぞれの道で成長を続け、大舞台を目指す。

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久保建英ら出国 ファンと笑顔で写真撮影に応じる

ミャンマー戦から一夜明け、ホテルスタッフの記念撮影に応じる久保(左から2人目)(撮影・河野匠)

ワールドカップ(W杯)アジア2次予選初戦のミャンマー戦(アウェー)から一夜明けた11日朝、日本代表の選手らは解散し、ヤンゴン国際空港から各所属クラブ先へ出国した。

マジョルカMF久保建英(18)は、空港で現地の男性ファンに声をかけられ、笑顔で写真撮影に応じた。初戦を勝利で飾った森保ジャパンは次戦、10月10日に埼玉スタジアムでモンゴル代表を迎え撃つ。

ミャンマー戦から一夜明け、宿舎を出発する久保(撮影・河野匠)
ミャンマー戦から一夜明け、宿舎を出て送迎車に乗り込む久保(撮影・河野匠)
ミャンマー戦から一夜明け、宿舎を出て送迎車に乗り込む久保(撮影・河野匠)
ミャンマー戦から一夜明け、森保監督(右から2人目)が見つめる中、宿舎を出る久保(手前)(撮影・河野匠)

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佐々木則夫氏「将来的な現場復帰ないとは言えない」

第16回日本サッカー殿堂掲額式に出席した、(左から)佐々木氏と岡田氏(撮影・佐藤勝亮)

佐々木則夫氏(61=J2大宮トータルアドバイザー)は日本初のFIFA主催大会制覇となる11年の女子W杯ドイツ大会優勝で、最年少の58年生まれ、61歳で殿堂入り。

女子の指導を始める際に「『パパなら合うと思う』と勘めいた言葉で背中を押してくれた」という淳子夫人、長女千尋さんに壇上で感謝。「将来的な現場復帰はないとは言えないけど、今はバックヤードで女子の環境を整えていく方が重要」との考えも示した。後継の高倉ジャパンには「東京オリンピック(五輪)は惜しかったでは済まない。どんな色でもいいのでメダルを」とエールを送った。

日本サッカー殿堂の掲額式で佐々木氏(右)は田嶋会長からレリーフを受け取る(撮影・山崎安昭)

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U22日本代表が帰国 FW小川「危機感しかない」

遠征から帰国し取材に応じるFW小川

A代表と同時期に北中米遠征を行った東京オリンピック(五輪)世代のU-22(22歳以下)日本代表が11日に羽田空港へ帰国した。

2試合を行い、同メキシコ代表に0-0、同米国代表には0-2で敗戦。2試合で無得点と悔しい結果に終わった。

FW陣は悔しさをあらわにした。17年U-20W杯韓国大会からエース候補と期待されたFW小川航基(22=水戸)は東京五輪に向けて「危機感しかない」と話した。左前十字靱帯(じんたい)断裂などの大けがから復活し、5月のトゥーロン国際では準優勝に貢献。輝きを取り戻しつつあるが、かつての絶対的だった存在感にはまだ遠い。

法大から卒業を待たずに鹿島入りした伸び盛りFW上田綺世(21)も「点を取れなかった、勝てなかったことは自分に責任がある」と表情は曇った。鹿島ではすでにリーグ戦で得点も決め、五輪世代のストライカー候補に名を上げた。「(時期を早めての鹿島入団に)その価値があるかどうかを今は見られている。正解だったと示す義務が自分にはある」。現在リーグ2位につけるチームへの貢献がレベルアップにつながる。

オーバーエージ(OA)が3人使える五輪代表。FWは大迫勇也の起用が有力候補と見られ、日本協会は所属先のブレーメンと交渉を続ける構えだ。A代表でも大黒柱である大迫の存在は、若武者たちにとっては大きな壁であり、発奮材料だ。五輪まで残り1年を切った。それぞれの道で成長を続け、大舞台を目指す。

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岡田氏、久保建英は「楽しみ」西野氏とは頻繁に連絡

日本サッカー殿堂の掲額式で岡田氏(右)はこれまでを振り返る(撮影・山崎安昭)

岡田武史氏が日本代表の18歳MF久保建英について初めて言及した。「パラグアイ戦を見る限りは、まだ堂安や翔哉の方が経験値が高い」とした上で「素晴らしく良いものを持っている。1番は、あの年齢で老練なぐらいの判断力」と評価。

「何でもかんでも仕掛けるわけじゃなく、無理な時はシンプルにやれる。それでいて、怖がって逃げているわけじゃない。ものすごく楽しみな選手」と期待した。タイ代表の西野監督については「しょっちゅうメールしてるけど、まあ、エンジョイしてるみたいよ。気をつけてねと言った」と笑わせた。

日本サッカー殿堂の掲額式で岡田氏(右)は田嶋幸三会長からレリーフを受け取る(撮影・山崎安昭)

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プロ野球に憧れ、社長目指し…殿堂岡田武史氏の人生

日本サッカー殿堂の掲額式に出席した岡田氏(中央)は、記念撮影に臨む佐々木氏らに笑顔で声をかける(撮影・山崎安昭)

日本サッカー殿堂の第16回掲額式典が、日本協会創立記念日の10日、東京・JFAハウスで行われた。

今年は3氏。初出場の98年フランス大会、16強入りした10年南アフリカ大会と2度のW杯で指揮した元日本代表監督の岡田武史氏(63=JFL・FC今治オーナー)、18年W杯ロシア大会ベスト16監督の西野朗氏(64=タイ代表監督)、11年女子W杯ドイツ大会で優勝した前なでしこジャパン監督の佐々木則夫氏(61=J2大宮トータルアドバイザー)が殿堂入りを果たした。

   ◇   ◇   ◇

幼少時を思い返せば、殿堂入りは不思議な感覚だった。岡田氏は笑顔で「昔はプロ野球選手になりたかった。南海ホークスの子供会に入ってて、中学からサッカー始めて代表なんて今はあり得ないでしょ」。国際Aマッチ出場24試合のDFは引退後「古河電工の社長を目指して」社業に専念しようとしたが、辞令は「人事部付コーチ」。7年後、41歳の時に「ジョホールバルの歓喜」で日本を初のW杯に導いた。横浜でJリーグ2連覇した後、10年W杯で16強入り。中国にも挑戦と当然の殿堂入りだった。

現在はFC今治で60人の社員を抱え、来季J3昇格を目指す。日本協会の副会長だった昨年、監督業に必要なS級ライセンスを“返納”。「経営の方が忙しくて、楽しくて、なかなか現場がイメージできなくなった」。戦術・育成の型「岡田メソッド」を研ぎ澄ましながら、現在2位のJFLで優勝を狙わせ、近未来のJ2スタジアム建設へ50億円の資金調達に走る。現場復帰は「ない! 自分の限界は自分で分かる」と断言するのも納得の日々だ。

それでも監督としての功績は色あせない。自身を先頭に、長足の進歩を遂げた日本サッカー。この日、W杯2次予選の初戦を迎えた森保ジャパンについて「そんなに厳しくないよ」と言った。協会のシニアアドバイザーとして5日パラグアイ戦を生観戦。「(中島)翔哉、堂安、南野に大迫。ここまで個で通用する代表はなかった」と賛辞を贈り「2次予選の相手なら研究されたって、ぶち破れる。ただ、老婆心というか余計なお世話だろうけど…」。

付け加えたのは「個のチームは、この先の最終予選や世界の強豪に研究された時、抑えられてしまうことがある。そこで『どうしよう』となるのが怖い。もっと強い相手と戦っておきたいね」。一方で「ポイチ(森保監督)は勝つ手を考えているはず。生き生きしていてワクワクする代表。たいしたもんだ」とエールを送った。まだ63歳。レジェンドとして、今後も日本のために忌憚(きたん)なく意見していく。【木下淳】

日本サッカー殿堂の掲額式で岡田氏(右)はこれまでを振り返る(撮影・山崎安昭)
日本サッカー殿堂の掲額式で笑顔を見せる岡田氏(右)と佐々木氏(撮影・山崎安昭)

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東京五輪サッカーVAR導入へ 天皇杯決勝でテスト

日本対ベトナム 前半、VARで吉田のヘディングはノーゴールとなった(2019年1月24日撮影)

20年東京オリンピック(五輪)のサッカー競技でビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR=ビデオ判定)が導入される方向になっていることが10日、分かった。

FIFA主催の国際大会ではすでに導入されているが、五輪では初めてとなる。導入に向け、来年1月1日に大会会場でもある新国立競技場で行われる「天皇杯決勝戦」で本番を想定した試験運用を実施する方針だ。

   ◇   ◇   ◇

東京五輪でもテクノロジーを駆使して、誤審をなくす。関係者によると、サッカー競技でVARを導入できるよう、関係各所で準備をすすめている。東京にスタジオを設置して全7会場とつなぎ、映像を一括で管理していくセントラル方式を採用する方向だ。

公平性と透明性を高める一助となるVARは、欧州の各リーグで続々と受け入れられはじめている。国際サッカー連盟(FIFA)も18年3月の理事会で同年のW杯ロシア大会での正式導入を決定。勝敗を左右する可能性もある誤審を、先進技術と共存していくことで減らしていく道を選んだ。

東京五輪のコンセプトから考えても、導入は自然な流れといえる。大会が掲げる3つの基本コンセプト「全員が自己ベスト」「多様性と調和」「未来への継承」には、「世界最高水準のテクノロジーを競技会場の整備や大会運営に活用」という項目が明記されている。技術革新により、誰もが試合を観戦しながらスマートフォンやタブレットなどで同時進行する中継を視聴し、明確なミスや微妙なプレーの成否を手元の映像でリアルタイムで確認できる時代になった。東京五輪でのVAR初導入は「史上最もイノベーティブで、世界にポジティブな改革をもたらす大会」の実現を後押しするものとなる。

抜かりのない準備で、本番に備えていく。来年元日の天皇杯決勝戦で、VARを試験運用する方向ですでに最終調整に入っている模様だ。会場の1つでもある新国立競技場を舞台に、大会を想定したVARの“テスト”を行うことで運用面の課題を徹底的に洗っていく方針だ。最新テクノロジーと手を取り合いながら、クリーンで魅力的なゲームを届ける-。新時代の五輪にふさわしい、判定に首をかしげることのないサッカーで世界中を熱狂させる。

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中島翔哉が美し決勝弾、悪天候で生きた幼少期の遊び

日本対ミャンマー 前半、先制ゴールを決めて仲間から祝福される中島(左から2人目)(撮影・河野匠)

<ワールドカップ(W杯)アジア2次予選:日本2-0ミャンマー>◇F組◇10日◇ヤンゴン

MF中島翔哉(25=ポルト)が日本の22年W杯カタール大会アジア予選第1号のゴールを決めた。

前半16分、持ち場の左サイドで右足を振り抜き、相手GKの頭上を越えるミドルシュートを突き刺した。中島はこれで森保ジャパン4得点目。日本は幸先よく白星発進でW杯への道のりをスタートさせた。

   ◇   ◇   ◇

中島の右足が、カタールW杯への第1号を生み出した。0-0の前半16分。左サイドでボールを受けると中央へ切り込み、右足でミドルを狙った。美しい放物線を描いたボールは、腕を伸ばした相手GKの指先を越えてゴールへ。「先制点が大事だと思っていたのでシュートを意識して練習してきた。あの位置から打つと自然と入るので得意な形かもしれない」。仲間とハイタッチして抱き合い、1点の重みを分かち合った。

キックオフ約6時間前から降り出した雨で、ピッチは田んぼ状態だった。滑って転ぶ選手もいる中、中島は正確な技術で美しいゴールを決めた。前日には「雨なら雨の楽しみ方、できるプレーもある」と話していた10番。幼少期から“泥んこピッチ”が一番の遊び場だった。母親が「テレビゲーム買ってあげようか?」と聞いても「そんな暇があるなら公園に行く」の一点張りだった。サッカーを始めた時の自宅マンションから見下ろせる公園も、J1・FC東京のスクールに入って引っ越した先で見つけた公園も、ドロドロの土。そこで愛犬と泥んこになりながら練習に励んだ。今回のピッチと比較しても「公園の方が、良い悪いで言ったら悪いグラウンド」。泥んこピッチはアウェーではなく童心に帰れるホームだった。

初招集のW杯予選でいきなり結果を残した。「ものすごく大事な大会の予選だけど、1試合1試合を大切に楽しんで全力でプレーできれば」と平常心で臨み、輝いた。日本がW杯予選のアウェー初戦で勝利したのは、加茂監督が率いた97年のフランス大会予選以来22年ぶり。熱狂するミャンマーサポーターを黙らせた。

実はミャンマーキラーでもあった。15年3月、翌年のリオ五輪を目指したU-22代表の親善試合で同ミャンマー代表と対戦し、1試合4得点と爆発。お得意様相手に再びゴール。世界へとつながる大舞台で決めてみせた。今回は「ミャンマーがすごく頑張ってきて2点しか取れなかったことは事実だけど」としながらも「これも実力と認めて、自分たちの今のレベルを受け入れて成長していきたい」。頼もしい新10番が日本をW杯へ導く。【杉山理紗】

▼日本のW杯予選第1号ゴール 22年カタール大会はMF中島が初戦の前半16分にマーク。前回の18年ロシア大会はFW本田が記録したが、初戦のシンガポール戦に0-0で引き分け、2戦目のカンボジア戦の前半28分に決めた。14年ブラジル大会はDF吉田が初戦の後半ロスタイムに記録。今回のように初戦の前半20分までに第1号ゴールは98年フランス大会でDF小村が前半10分に決めて以来。

日本対ミャンマー 前半、先制ゴールを決める中島(撮影・河野匠)

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大迫ポストプレーで攻撃起点に「勝ったことが全て」

日本対ミャンマー 前半、ゾー・イェ・トゥン(左)から危険なタックルを受け怒る大迫(撮影・河野匠)

<ワールドカップ(W杯)アジア2次予選:日本2-0ミャンマー>◇F組◇10日◇ヤンゴン

FW大迫勇也(29=ブレーメン)は得点こそなかったものの、高さを生かしたポストプレーで攻撃の起点となった。

試合後はすっきりとした表情で「勝ったことが全てじゃないですか。それだけです。けが人もなく勝てたことが何よりですし、またチームに戻って結果を出すだけです」と話した。

日本対ミャンマー 前半、ゾー・イェ・トゥン(手前)から危険なタックルを受ける大迫(撮影・河野匠)

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柴崎岳は次戦見据える「分析を共有する必要はある」

日本対ミャンマー 後半、ボールキープをする柴崎(撮影・河野匠)

<ワールドカップ(W杯)アジア2次予選:日本2-0ミャンマー>◇F組◇10日◇ヤンゴン

MF柴崎岳(27=デポルティボ)は初戦の勝利を冷静に受け止めた。

中盤でピンチの芽を摘みながら、好機に絡むなど攻守で効いた。「しっかり普通に分析して、何が悪かったかだったり、何が良かったから前まで運べたのかという部分を共有する必要はあると思う」と次を見据えた。

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吉田麻也は後半の内容反省「質あまりよくなかった」

日本対ミャンマー 前半、相手選手と競り合う吉田(中央)(撮影・河野匠)

<ワールドカップ(W杯)アジア2次予選:日本2-0ミャンマー>◇F組◇10日◇ヤンゴン

主将の吉田麻也(31=サウサンプトン)は、攻め込みながらも無得点に終わった後半の戦い方を課題に挙げた。

「後半のパフォーマンスの質はあまりよくなかった」と5日のパラグアイ戦に続いて無得点に終わった後半の内容を反省した。それでも悪天候や、ぬかるんだピッチの中で白星をもぎとったことには安堵(あんど)の表情をみせ「この悪い環境の中でスタッフも選手もよく頑張ったと思う」と肩をなで下ろしていた。

日本対ミャンマー 前半、相手と競り合い倒れる吉田(撮影・河野匠)

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中島&南野弾!日本快勝、久保は最年少出場/詳細

<ワールドカップ(W杯)アジア2次予選:日本2-0ミャンマー>◇F組◇10日◇ヤンゴン

森保一監督が率いるFIFAランク33位の日本代表が、W杯アジア2次予選初戦で同135位ミャンマーと対戦し2-0で勝利。

ミャンマー0-2
0-0
日 本

▼得点者

▼得点者

前半16分【日】中島

前半26分【日】南野

◆試合経過

【後半50分 日本2-0ミャンマー】

試合終了。日本が2得点で白星発進

【後半47分 日本2-0ミャンマー】

日本 左サイドの伊藤がドリブルで仕掛けペナルティーエリアに侵入。カットインから右足シュートを放つも相手GKにセーブされる

【後半45分 日本2-0ミャンマー】

ロスタイムは4分

【後半44分 日本2-0ミャンマー】

日本 ペナルティーエリアでパスを受けた久保がダブルタッチパス。相手にブロックされるも即時奪回を狙い猛プレス。ボールを奪うもピッチに足を滑らせる

【後半43分 日本2-0ミャンマー】

日本 CK獲得。キッカー久保が左足でニアに鋭いボール。相手にクリアされる

日本対ミャンマー 前半、ゴールを決めた南野を祝福する長友(撮影・河野匠)

【後半38分 日本2-0ミャンマー】

日本 左サイドの鈴木がドリブルでシザースを織り交ぜ深い位置まで運ぶ。そのまま左足で中央に低いクロスを送るも相手にクリアされる

【後半36分 日本2-0ミャンマー】

日本 右サイドの酒井が久保とのワンツーから中央に右足で低いクロス。鈴木が体ごと飛び込むもわずかに合わず

久保が最年少出場!

【後半36分 日本2-0ミャンマー】

日本 中島に代わり久保がピッチへ 日本代表でのW杯予選・史上最年少出場!

日本対ミャンマー 後半、ドリブルを仕掛ける久保建英(撮影・河野匠)

【後半30分 日本2-0ミャンマー】

日本 南野に代わり鈴木武蔵がピッチへ

【後半29分 日本2-0ミャンマー】

日本 ペナルティーエリア内左でパスを受けた南野が左足でカットインを試みるも相手にカットされる

【後半25分 日本2-0ミャンマー】

日本 ロングパス1本で相手DFラインの裏に抜け出した伊藤がGKと1対1。右足でループシュートを狙うもGKに阻まれる

日本対ミャンマー 後半、コーナーキックを蹴る久保(撮影・河野匠)

【後半22分 日本2-0ミャンマー】

日本 途中交代の伊藤が早速右サイドで仕掛けCK獲得。キッカー中島が中央に伸びるボール。大迫が頭で合わせるもミートせず

【後半19分 日本2-0ミャンマー】

日本 堂安に代わり伊藤がピッチへ

【後半18分 日本2-0ミャンマー】

日本 左サイド付近の中島がファーの大迫に右足クロス。大迫が頭で中央の柴崎に折り返す。柴崎がダイレクトで右足ボレーを放つもクロスバーに嫌われる

【後半13分 日本2-0ミャンマー】

日本 左サイド深い位置の長友が中央に左足クロス。ペナルティーエリア内で南野が上手くシュートコースを空けそこに堂安が飛び込み左足一閃。相手にブロックされる

【後半12分 日本2-0ミャンマー】

日本 この試合8本目のCK。キッカー中島がニアの大迫に速いボール。大迫が頭で合わせるもGKの正面

【後半9分 日本2-0ミャンマー】

日本 ペナルティーエリア内で南野が仕掛けてCK獲得。キッカー中島がショートコーナーを使う。リターンを受け右足シュート。ゴールの上に大きく外れる

【後半5分 日本2-0ミャンマー】

日本 ペナルティーエリア内左で堂安からパスを受けた大迫が右足で持ち出し左足一閃。ミートせずゴールの上に大きく外れる

日本対ミャンマー 後半、中島(左)に代わって出場し、W杯予選史上最年少出場記録を更新した久保(右)(撮影・河野匠)

【後半4分 日本2-0ミャンマー】

日本 ペナルティーエリア手前付近で中島が右足シザースから左足シュート。相手GKの正面

【後半2分 日本2-0ミャンマー】

日本 中島がペナルティーエリア手前で大迫とワンツー。中島は1トラップ目で突破をはかるも相手にクリアされる

【後半1分 日本2-0ミャンマー】

ミャンマーのボールで後半開始

■■■ハーフタイム■■■

【前半48分 日本2-0ミャンマー】

前半終了。日本が終始ミャンマーを圧倒し2点先制

【前半45分 日本2-0ミャンマー】

ロスタイムは3分

【前半43分 日本2-0ミャンマー】

日本 ペナルティーエリア手前付近の橋本がドリブルで運びそのまま右足一閃。ゴールの上に外れる

【前半41分 日本2-0ミャンマー】

日本 ペナルティーエリア内中央の大迫が走り込んできた中島に右足で落とす。中島が右足ダイレクトでゴール右上を狙うもわずかに外れる

【前半40分 日本2-0ミャンマー】

日本 上半身裸のミャンマーサポーターがピッチに乱入。試合が一時中断される。警備員が乱入男を連れ出し試合再開

日本対ミャンマー 前半、ピッチに乱入した観客を取り押さえる警備員。右端長友(撮影・河野匠)

【前半38分 日本2-0ミャンマー】

日本 左サイド深い位置の堂安がファーに左足クロス。酒井が中に折り返し吉田が頭でつめる。クロスバーに嫌われ再度大迫らつめるも3点目ならず

日本対ミャンマー 前半、相手選手と競り合う吉田(中央)(撮影・河野匠)

【前半36分 日本2-0ミャンマー】

日本 ペナルティーエリア内の大迫が右サイドからのクロスを頭で合わせる。ミートせずゴール右に大きく外れる

【前半34分 日本2-0ミャンマー】

日本 ペナルティーエリア右付近の堂安が足裏を駆使したドリブルから左足スルーパス。タイミングが合わず相手にボールを奪われる

【前半27分 日本2-0ミャンマー】

日本 ピッチ中央で得たFK。競り合いのこぼれ球をペナルティーエリア手前付近の吉田が右足強烈ボレー。相手GKのファインセーブに阻まれる

南野が追加点!

【前半26分 日本2-0ミャンマー】

日本 ペナルティーエリア手前の堂安が左足でタメを駆使し左足クロス。相手の背後に抜け出した南野が頭で合わせる。ゴール右隅に吸い込まれ日本に貴重な追加点

日本対ミャンマー 後半、GKチョー・ジン・ピョ(右)に決定機を阻まれる伊東(撮影・河野匠)

日本対ミャンマー 前半、追加点の南野(撮影・河野匠)

【前半23分 日本1-0ミャンマー】

日本 CK獲得。キッカー中島が右足でファーに伸びるボール。吉田が頭で中に折り返し冨安が頭でつめるも相手GKのファインセーブに阻まれる

【前半22分 日本1-0ミャンマー】

日本 左サイド深い位置で中島が倒されFK獲得。キッカー中島が右足でファーに伸びるボール。相手GKにパンチングされる

【前半17分 日本1-0ミャンマー】

日本 右サイド深い位置の中島がカットインから左足クロス。南野が頭で合わせるもゴールの上に外れる

中島が先制弾!

【前半15分 日本1-0ミャンマー】

日本 ペナルティーエリア手前でパスを受けた中島が右足カットインから右足で巻き気味のシュート。ゴール上に吸い込まれネットを揺らす。中島が鮮やかな1発

日本対ミャンマー 前半、先制ゴールを決める中島(撮影・河野匠)

日本対ミャンマー 前半、先制ゴールを決めて仲間に祝福される中島(左から3人目)(撮影・河野匠)

【前半13分 日本0-0ミャンマー】

日本 ペナルティーエリアの橋本が相手のクリアのこぼれ球をダイレクトで右足シュート。ゴール右に外れる

【前半10分 日本0-0ミャンマー】

日本 積極的に大迫、南野が前線からプレスをかけていく。大雨でボールが走りにくいピッチコンディションに

【前半7分 日本0-0ミャンマー】

日本 ピッチ中央の中島がペナルティーエリア内右の酒井にロングパス。酒井が頭で中央の南野に折り返すも相手に奪われる

【前半4分 日本0-0ミャンマー】

日本 ペナルティーエリア内の南野が鋭い右足ターンから左足シュート。惜しくもゴール右に外れる

【前半3分 日本0-0ミャンマー】

日本 ペナルティーエリア付近の大迫が右足ワンタッチで裏に抜け出した南野にスルーパス。南野は追いつけず相手GKにキャッチされる

日本対ミャンマー 前半、南野はボールに届かず(撮影・河野匠)

【前半1分 日本0-0ミャンマー】

日本 CK獲得。キッカー中島が右足でニアに速いボール。橋本が頭で飛びこんで行くもラインを割る

【前半1分 日本0-0ミャンマー】

日本ボールでキックオフ

日本対ミャンマー 前半、指揮を執る森保監督(撮影・河野匠)

<日本・スタメン>

GK権田修一

DF酒井宏樹

DF冨安健洋

DF吉田麻也

DF長友佑都

MF橋本拳人

MF柴崎岳

MF堂安律

MF南野拓実

MF中島翔哉

FW大迫勇也

<日本・ベンチ>

GK川島永嗣

GKシュミット・ダニエル

DF植田直通

DF安西幸輝

DF畠中槙之輔

MF遠藤航

MF原口元気

MF伊東純也

MF久保建英

MF板倉滉

FW永井謙佑

FW鈴木武蔵

◆W杯アジア2次予選 19年9月から20年6月まで開催。A~Hの各組1位チームと、各組2位のうち上位4チームの合計12チームが最終予選に進出。カタールが1位また2位上位4チームに入った場合はその分が繰り上がりとなる。日本はモンゴル、タジキスタン、キルギス、ミャンマーと共にF組。C組のカンボジアは本田圭佑が実質的な監督。G組のタイは西野朗監督、D組のシンガポールは吉田達磨監督が指揮している。

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最年少出場の久保 プジョルの言葉胸にW杯へ第1歩

日本対ミャンマー 後半、ドリブルを仕掛ける久保建英(撮影・河野匠)

<ワールドカップ(W杯)アジア2次予選:日本2-0ミャンマー>◇F組◇10日◇ヤンゴン

【ヤンゴン(ミャンマー)10日】サッカー日本代表(FIFAランク33位)のMF久保建英(18=マジョルカ)が、最年少記録とともに22年W杯カタール大会への第1歩を刻んだ。

ミャンマー(同135位)戦で後半36分から途中出場。風間八宏の19歳67日を39年ぶりに更新する18歳98日でのW杯予選出場となった。短いプレー時間でチャンスを演出するなど、今後の代表史上最年少ゴールへの期待もふくらませた。試合はMF中島翔哉(ポルト)とMF南野拓実(ザルツブルク)の得点で2-0で勝ち、初戦を白星で飾った。

     ◇     ◇     ◇

鋭い眼光で、W杯へ続くピッチに久保が立った。後半35分すぎ、ウオーミングアップを終えて小走りでベンチへ。森保監督に肩に手を回されて指示を仰ぐと、いつものように太もも裏を伸ばすストレッチをして軽やかに走りだした。W杯予選で史上初となる18歳での出場。試合後は「出られて本当によかった。次もチャンスがあったら」と話した。22年W杯への第1歩は快記録とともに刻まれた。

ファーストタッチでいきなり見せた。後方からのパスをかかとでダイレクト。視界に入っていないはずの後方にできていたスペースへ出し、走るDF酒井に合わせた。持ち前の繊細な技は、大雨で荒れたラフな芝も苦にしなかった。「自分が楽しみつつ、なおかつチームの助けになれば」という言葉通り、らしさ全開で攻撃を活性化した。

5日のパラグアイ戦ではMF堂安に、この日はMF中島に代わって出場。激しいポジション争いの中にある2列目で、確かな存在感を放っている。クラブでもマジョルカに期限付き移籍したばかり。主力の座を勝ち取るのはこれからだ。「いろんなところで競争ができてうれしいので。これから、自分が残っていかないといけない」。次々と目の前に現れる挑戦のステージが久保を奮い立たせる。

心に刻んでいる言葉がある。「いつが最後になるかわからない」。かつてバルセロナでプレーした元スペイン代表DFプジョルの言葉だという。「いつ最後になってもいいように。1試合1試合、そういう気持ちでプレーしてきた」。過去について語ることも、自身の将来について語ることもしない。18歳にして、大きな覚悟がある。常に今の自分の限界に挑み続け、誰よりも早くW杯への道にたどり着いた。

この日は得点よりも安定して試合を押し切ることが求められる時間帯だったこともあり、シュートはなし。史上最年少ゴールは次戦となる10月10日のホーム、モンゴル戦(埼玉スタジアム)以降にお預けとなった。「これからどんどん練習や試合でいいプレーをして、監督に認めてもらえる選手になりたい」。飾らない言葉に、確かな自信がみなぎった。幕を開けた森保ジャパンの道は、俊英の歴史とともにある。

▼日本のW杯予選最年少出場記録 MF久保が10日のW杯アジア2次予選ミャンマー戦に後半36分から出場。18歳98日でのW杯予選出場は、MF風間八宏(筑波大)が80年に記録した19歳67日を更新する日本の最年少記録となった。W杯の本大会を含めると、MF小野伸二(浦和)が98年フランス大会のジャマイカ戦で記録した18歳272日が最年少となっている。

日本対ミャンマー 後半、コーナーキックを蹴る久保建英(撮影・河野匠)

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南野拓実「スペース狙っていた」因縁の地で成長弾

日本対ミャンマー 前半、チーム2点目を決め駆け出す南野(撮影・河野匠)

<ワールドカップ(W杯)アジア2次予選:日本2-0ミャンマー>◇F組◇10日◇ヤンゴン

MF南野拓実がW杯予選自身初ゴールで勝利に貢献した。1-0の前半26分、ゴール前でMF堂安のクロスに頭から飛び込み、貴重な追加点。

「あそこのスペースは狙っていた。タイミング良くクロスがきた」と“あうんの呼吸”でホームのミャンマーサポーターを沈黙させた。

W杯予選は前回大会の15年11月の2次予選カンボジア戦で初体験。しかし、当時は後半41分からのわずか4分間のプレーに終わり、以降は約3年間代表から遠ざかりW杯ロシア大会出場も逃した。予備登録メンバーに選ばれた14年ブラジル大会に続く落選。W杯ロシア大会はテレビで観戦し、日本が16強で敗れたベルギー戦を見て「なんで俺ここにいないんだろう」と悔しがり「カタールでは主役になる」と決意した。

代表復帰した18年9月の森保ジャパン初陣から3戦連続ゴールを挙げるなど、うっぷんを晴らす活躍で主力に定着。この日も5日のパラグアイ戦に続く2戦連発で森保体制トップの7得点を挙げるFW大迫に並んだ。

ミャンマーでは14年10月に主将としてU-20W杯出場をかけたU-19アジア選手権に出場。PK戦までもつれ込んだ準々決勝北朝鮮戦では自身もPKを外して敗退し、同W杯出場を逃した。試合前に「新しい気持ちでプレーしたい」と切り替えていた因縁の地で、成長した姿を見せつけた。

日本対ミャンマー 前半、チーム2点目を決め笑顔を見せる南野(撮影・河野匠)
日本対ミャンマー 前半、南野拓実(左)がチーム2点目を決め、祝福する長友(撮影・河野匠)

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