ワールドベースボール

韓話☆球題

韓国、新ユニフォーム公開は3月がもっぱら 発売は「短期集中型」の傾向強く何事も直前の告知

今年1月、DeNAは新しいホームユニフォームを発表した。キャンプ、オープン戦、そしてシーズン開幕を控えての1月のお披露目はファンにとって妥当なタイミングだろう。しかし韓国の場合はだいぶ異なる。SSG、ロッテ、ハンファが新ユニフォームを公開したのは3月に入ってからだった。 韓国では日本のような早めの発表というのは少なく、何事も直前の告知となる。特にシーズンオフの間は球団職員が長期の休暇を取ることが多...

韓国代表から薄れた「怖さ」 WBC日本戦前の練習時間に見せた姿が象徴

「韓国は何をしてくるかわからない怖さがある」 かつて国際大会で韓国と戦った元日本代表の選手、そして現在ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を戦う侍ジャパン栗山英樹監督も繰り返し口にしてきた言葉だ。しかしそんな怖さは今の韓国にあるだろうか。 韓国は2勝2敗で1次ラウンドを終え、3大会連続で上位ラウンド進出を逃した。「絶対に負けられない」と意気込んだオーストラリア戦に敗れ、日本戦では元々不安視...

WBC韓国代表、3、4回大会のような同じ轍を踏まず1戦目豪州戦に全力そそぐ

5回目となるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)がいよいよ開幕。日本、韓国が属する1次ラウンド・プールBは9日に韓国対オーストラリアでスタートする。韓国は3回大会でオランダ、4回ではイスラエルに対しいずれも初戦に敗れて1次ラウンドで敗退。2次進出を逃した。 韓国代表の李強喆(イ・ガンチョル)監督は一貫して、1戦目の対オーストラリアに全力で臨むことと表明している。しかし日本のメディアの多くは...

WBC韓国代表、キャンプ地からの移動で不運に小型旅客機が機材故障で欠航、700キロをバスで

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参加する野球韓国代表チームが、アメリカ・アリゾナ州でのキャンプを2月27日午前(現地時間)に打ち上げた。15日の練習初日の未明には、温暖なはずのアリゾナで雪が降り、日中の気温が10度に満たない状況でスタート。そして締めくくりも不運に見舞われた。 キャンプ地の同州ツーソンから韓国への直行便はなく、ロサンゼルスまで国内線を利用しての乗り換えが必要だ。その航...

WBC韓国代表、1次R格上の日本が突破確実にした場合、初戦オーストラリア戦が勝負のカギに

第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参加する野球韓国代表は15日(米国時間)、アメリカアリゾナ州のツーソンで代表合宿を開始した。アリゾナはメジャー複数球団のキャンプ地で、KBOの10球団中6球団も同地で1次キャンプを行っている。施設、気候の面で練習に適した場所として知られているが、キャンプ初日は前夜に雪が降る程の寒さで、日中の気温は10度にも届かなかった。 16日に行われた初の実戦...

サムスンは1、2軍とも沖縄でキャンプ 2軍を活気づける立花、田畑両日本人コーチの存在

2005年以来、沖縄県恩納村にあるONNA赤間ボール・パークでキャンプを行っているサムスン。今年は1軍だけではなく2軍も沖縄入りしている。2軍の練習場所はうるま市の石川球場。古くは中日が使用し、その後はLGがキャンプ拠点としていた場所だ。 石川球場はメイン球場の他、サブグラウンド、陸上トラックなどを併設するも老朽化が顕著。グラウンドは水はけが悪く、屋内練習場は台風による損傷後に撤去されるなど、プロ...

WBC韓国代表から崔志萬が外れる 昨年右ひじ手術で所属パイレーツが難色 代わりに崔知訓選出

韓国野球委員会(KBO)は6日、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参加する韓国代表メンバーから、内野手の崔志萬(チェ・ジマン)が外れることを発表した。昨年11月に右ひじを手術した崔志萬に対し、所属チームのパイレーツが大会出場に難色を示したからだ。韓国代表にとって長打力のあるメジャー選手の不在は痛手ではあるが、パイレーツの決定は予想されていたことでもあった。 代わりにエントリーに加わった...

KBOに今年は日本人コーチ6人在籍、サムスンには新任3人「現状を変えてくれそう」期待感

韓国KBOリーグも2月1日に春季キャンプをスタートさせた。今年は日本人コーチが6人在籍する。李承ヨプ(イ・スンヨプ)新監督率いる斗山(トゥサン)に、SSGから芹澤裕二バッテリーコーチが移籍。芹澤コーチは李監督の現役時代にサムスンでコーチを務め、その時のサムスンの監督が、斗山で李監督を支える金翰秀(キム・ハンス)ヘッドコーチだった。 そして斗山には後藤孝志打撃コーチが5年ぶりに復帰した。李監督とは巨...

南海でプレー、韓国球界の礎築いた金彦任重氏死去 金星根氏との監督「因縁の対決」は選手も熱く

1950から60年代に南海でプレーし、その後、韓国に渡り実業団チームのエースとして活躍。82年に誕生した韓国プロ野球では、監督として通算707勝を記録した金彦任重氏が21日に亡くなった(享年85)。韓国では金永徳(キム・ヨンドク)として知られる。同氏はリーグ発足1年目にOBベアーズ(現斗山)を率いて初代チャンピオンとなるなど、球界の礎を築いた人物だ。 当時リーグをけん引したのは金永徳氏のように日本...

WBC韓国代表初招集でユニホーム姿披露 濃紺基調はアテネ五輪予選以来20年ぶり

今週16日、第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参加する、野球韓国代表が初招集された。過去の大会では出場選手がステージ上に登場する派手な出陣式が行われたが、今回は30選手中、11人が海外自主トレなどで不参加だったこともあってか、当日は記者会見のみ実施。李強喆(イ・ガンチョル)監督と高祐錫(コ・ウソク)投手、梁義智(ヤン・ウィジ)捕手、金ハソン内野手が登壇した。 4人はユニホーム姿で...

KBO各球団3年ぶり海外で春季キャンプ 2月下旬に日本入り3球団、調整難航もギリギリで解決

新型コロナウイルス感染症の拡大により出入国が制限され、寒い韓国国内での実施を余儀なくされた春季キャンプが3年ぶりに海外で行われる。 KBOリーグ10球団中、8チームがアメリカ入り。キウム、LG、KT、KIA、NC、ハンファがアリゾナ州の施設を拠点とし、SSGがフロリダ州、そしてロッテがグアムでキャンプを行う。残る斗山(トゥサン)はオーストラリア、サムスンは2005年から使用している沖縄・恩納村のO...

WBC出場の韓国代表メンバー30人発表 重視するオーストラリア戦、左腕・金廣鉉ら名を連ねる

韓国野球委員会(KBO)は4日、今年3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する、韓国代表メンバー30人を発表した。 韓国は1次ラウンドで日本、オーストラリア、チェコ共和国、中国と対戦する。その中で李強喆(イ・ガンチョル)監督が重視しているのがオーストラリア戦だ。1次ラウンドでは上位2チームが準々決勝ラウンドに進出する。韓国はもし初戦のオーストラリアに敗れると、2戦目の強豪...

照明が選手のプレーの妨げに ロッテ本拠・釜山社稷球場は老朽化、改修工事も環境整備に至らぬ点

今年9月14日に行われたロッテ対SSGのナイトゲームで5回表にこんなシーンがあった。SSGのフアン・ラガレスが放った打球は高いバウンドのサードゴロ。三塁手の韓東熙(ハン・ドンヒ、ロッテ)は顔の横にグラブを差し出すも、打球が収まろうかという瞬間に顔を背けた。ボールはグラブの中で遊び、韓東熙はそれを抑えようとするも手につかず打者走者はセーフとなった。 翌日、韓東熙にこのプレーについて尋ねると、「照明が...

リーグMVP李政厚、23年終了後メジャー挑戦、球団は容認へ WBCは大きなアピールの場に

2年連続首位打者、そして打点、最多安打のタイトルを手にし、リーグMVPに輝いた李政厚(イ・ジョンフ、キウム)が2023年終了後のメジャー進出意思を球団に伝えた。球団は前向きに検討するとし容認された場合、ポスティングシステムを利用しての移籍となる。 2017年のプロ入り以来6年間の通算打率は、3割4分2厘で歴代1位(3000打席以上)。今季は自己最多の23本塁打を記録するなど長打力も発揮している。そ...

SSG「団長」辞任の背景にオーナーの存在 旧SK色を一掃しようとする動きにファン反発

韓国の球団には「団長」という職責がある。日本やメジャーにおけるゼネラルマネージャー(GM)に相当する、編成部門のトップだ。以前は親会社からの出向による球界とは無関係の幹部の就任が多かったが、十年ほど前からプレーヤー出身者が増えた、アメリカで映画にもなった「マネーボール」の影響も少なからずあったと見られる。近年の各球団の団長は元選手と、選手経験のない実務経験者の割合がほぼ同じくらいになっている。 今...

日本では見ることのない韓国球団の練炭配達ボランティア 選手の多くは慈善活動に積極的

秋季キャンプ終了から年末までの今の時期、韓国の各球団は日本では見ることのないある活動を行っている。それは「練炭の配達ボランティア」だ。 冬の寒さが厳しい韓国では家で暖を取る方法として床暖房が一般的だ。「オンドル」と呼ばれ、ほとんどの住宅でボイラーを使い、床下に通したパイプに温水を循環させて暖めている。しかし一部の古い家屋ではオンドルに練炭を使用していることから、それを選手たちが届けるのがこの活動だ...

「猛練習への回帰」は韓国球界に変化もたらすか サムスン4年ぶり沖縄県恩納村で秋季キャンプ

サムスンは今月3日から24日まで、沖縄県の恩納村にあるONNA赤間ボール・パークで秋季キャンプを行った。サムスンにとって同地は2005年からキャンプを行ういわば「ホームグラウンド」だが、秋に同地を訪れたのは18年以来、実に4年ぶりだった。訪問回避の理由は日韓関係の悪化と、感染症拡大による海外渡航の制限があったからだ。しかし今年、韓国では5年ぶりに政権が交代し、渡航制限も解除となったことで状況は変わ...

捕手の移籍連鎖に動き ロッテに劉江南、LGに朴東原、斗山は梁義智を獲得

先週の本欄でFA戦線での捕手の移籍連鎖について紹介したが、その後動きがあった。ロッテは今週21日の14時にLGの捕手、劉江南(ユ・ガンナム、30)の獲得を発表。同時刻にLGは同じく捕手のKIA・朴東原(パク・トンウォン、32)と契約を結んだと発表した。ロッテは長年代表チームでもマスクをかぶってきた姜ミン鎬(カン・ミンホ、37)が2018年にサムスンにFA移籍。以来、絶対的な正捕手が不在で、各球団の...

23年FA権取得選手40人発表 今オフ注目は捕手梁義智と朴世ヒョク 徴兵制が名捕手育成阻む

韓国野球委員会(KBO)は13日、2023年のフリーエージェント(FA)権取得選手40人を発表。権利行使の申請が15日に締め切られ、申請した21選手が明らかになった。 今オフ注目なのはキャッチャーの動向だ。リーグナンバーワン捕手のNC・梁義智(ヤン・ウィジ、35)は2度目のFA取得。梁義智は前回18年のオフに常勝チームの斗山(トゥサン)からNCに移籍し、20年にはチームを初優勝に導く活躍を見せた。...

今季王者SSGの躍進を支えた「ハンカチ世代」金広鉉 韓国シリーズでは胴上げ投手に

今年の韓国シリーズはSSGランダーズがキウムヒーローズを4勝2敗で制し、4年ぶり5度目(前身のSKを含む)の韓国チャンピオンとなった。SSGは今季、開幕10連勝でスタート。以後、一度も首位の座を譲ることなく韓国シリーズに進出。シリーズでは連日の接戦の中、勝利をつかんでいった。王者となったSSGを語る上で外せないのが、エース・金広鉉(キム・グァンヒョン)の存在だ。 SSGは昨年6位。今春のキャンプの...

LG来季監督問題が話題に 今季、球団史上最多勝利数もポストシーズン敗退で矢面か

NPBでは公式戦1位チームがクライマックスシリーズで敗れてもリーグ優勝は記録として残り、長いシーズンを好成績で終えたことが称えられる。しかし韓国の場合、どんなに公式戦の成績が良くてもポストシーズンで敗れると、それまでの積み重ねがなかったかのように評価が一変する。その一番の矢面に立たされるのが監督だ。いま、LGの来季の監督問題が話題になっている。 今季のLGは87勝55敗2分けで勝率6割1分3厘。1...

侍ジャパン栗山英樹監督が韓国訪問 中継ぎチョン・ウヨン&クローザーのコ・ウソク警戒

来年3月に行われる、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で野球日本代表・侍ジャパンを率いる栗山英樹監督が韓国を訪問。ソウル・蚕室(チャムシル)球場でのKBOリーグのプレーオフ第1、2戦を視察した。日本と韓国は1次ラウンドでの対戦が予定されている。 プレーオフを戦うLGとキウムには代表候補の野手が複数在籍。一方で投手は少ないが、LGのセットアッパー、鄭又榮(チョン・ウヨン)とクローザーの高祐...

斗山「李承ヨプ監督」就任 国民的英雄がレベル低下した球界の危機救う

先週の韓国球界はこのニュースで持ち切りだった。「李承ヨプ(イ・スンヨプ)監督就任」。歴代1位の通算467本塁打を記録し、日本でもプレー。国際大会でも活躍した国民的英雄の監督初就任に沸くのは当然のことだ。ただそれよりも率いるチームが古巣のサムスンではなく、斗山(トゥサン)であることへの驚きの声が多く上がった。 しかし驚きはしたものの、冷静に考えると意外ではないとも言える。かつて斗山は20年近く前に球...

キウム李政厚が2年連続首位打者 チーム不動の3番、プロ入り以来6年続けて打率3割2分以上

10月11日に今年のKBOリーグ公式戦全日程が終了。打撃部門でキウムの李政厚(イ・ジョンフ)が2年連続となる首位打者を獲得した。李政厚は142試合に出場し、打率は2位のホセ・ピレラ(サムスン、元広島)と7厘差の3割4分9厘を記録。安打数193もピレラを1本上回り、リーグトップでシーズンを終えた。 李政厚は単なる「安打製造機」ではなく打点も113で1位。得点圏打率もトップの3割8分7厘をマークし、チ...

韓国S常連斗山が早々と舞台袖へ 勝ち星計算できる外国人先発投手の不在と主力の長期離脱響く

「秋の主役」が今年は早々と舞台袖へと消えた。 7年続けて韓国シリーズに進出していた斗山(トゥサン)の今季9位が確定。斗山にとって初の9位だ。金泰亨(キム・テヒョン)監督が就任した2015年以来、斗山の最終順位はずっと1位または2位だった。 斗山がこれまで強さを誇ってきたのは、勝ち星が計算できる外国人先発投手の存在があった。21年シーズンには左腕のアリエル・ミランダ(元ソフトバンク)が14勝。防御率...

LGチーム最多記録更新82勝目 好調の原動力は投手陣、救援防御率はリーグ唯一の2点台

LGが27日のハンファ戦に勝利し、今季82勝目を挙げた。LGにとって1994年に記録した81勝を上回るチーム最多記録となる。126試合制だったその年LGはリーグ1位。韓国シリーズも制して2度目の優勝を果たしている。 今季のLG好調の原動力に投手陣がある。ケイシー・ケリー、アダム・プルトコの両外国人投手が、共にリーグトップの15勝。そしてリリーフ陣も高い安定感を誇り、リリーフの防御率はリーグ唯一の2...

「ウィズ・コロナ」進む韓国 今年途中から取材も可能、選手の生の声を伝えられるように

久しぶりに顔を合わせた韓国の選手や監督、コーチ。「おっ」という反応の後、誰もが右手を差し出してきた。その瞬間、「握手、するんだ」と思った。 2020年3月の新型コロナウイルスの感染拡大以降、球界でも数々の規制が設けられ、日本では現在もメディアがグラウンドレベルで取材をすることは出来ない。一方、韓国では今年途中からコロナ以前同様に取材が可能になった。記者たちにマスクを着用する以外の制約はなく、日本で...

今季引退の李大浩の活躍が止まらない やり残しは所属チームの優勝、残り16試合PS進出なるか

本当に今シーズン限りで引退するのだろうか?40歳・李大浩(イ・デホ、ロッテ)の活躍が止まらない。李大浩は13日のSSG戦で20号2ランを含む5打数4安打3打点の活躍を見せた。 李大浩は2021年のシーズンを前にFA権を行使し、2年契約でロッテに残留。その時に明言したのが22年限りでの現役引退だ。しかし衰えを感じさせることはなく、現在の打率は3割4分1厘で1位とはわずか1厘差の2位。8月に月間打率3...

韓国、個人レベルでは日本目指しているも全体ではMLBが目標 日本に魅力を感じていない現実

「韓国(球界)は日本を目指していますよね?」 日本の球界関係者やファンからそんな風に尋ねられることが少なくない。確かに個人レベルでは日本の選手を目標とすることは少なくなく、日本が韓国より格上であることは誰もが認めている。しかし常に見つめている先はというと、日本ではなくメジャーリーグだ。 韓国野球委員会(KBO)は許九淵(ホ・グヨン)コミッショナーが8月下旬にアメリカ西海岸を訪れ、メジャーリーグ各球...

目を引く「スケッチブック」手に持つファンの姿 選手に向けてメッセージや「あいうえお作文」も

KBOリーグでは感染症拡大の影響で禁止されていた「声出し応援」が今年4月、2年半ぶりに解禁。球場は盛り上がりを見せている。 今年の韓国のスタンドでは歌い踊りながら声援を送る独特のスタイルと共に、両手で「スケッチブック」を持ちグラウンドに向けているファンの姿が目を引く。以前はアイドルのコンサートさながらに、華やかにデザインされた自作のボードやうちわを手にする様子が見られたが、最近は作り込んだものでは...