ソウル市プレスリリースが球界に大きな波紋 ドーム球場が1つの今、新ドーム建設の立地が問題に
18日発表のソウル市のプレスリリースが球界に大きな波紋を広げている。
ソウル市はドーム球場建設計画を発表。収容人員3万人規模で、場内にホテルが入居。球場がある総合運動場エリアにコンベンションセンターも作るとした。民間投資によって行われ事業費は約555億円に上る。
現状、ドーム球場が1つだけの韓国。今季は雨による試合中止が多いことから、新ドーム建設は歓迎すべき話題のはずだが、その立地に問題がある。建...
KBO新人ドラフト 完全ウエーバー制、大学2年生以上も指名対象「有望な選手を早くプロに」
韓国野球委員会(KBO)はあす14日、2024KBO新人ドラフトを開催する。その実施方法は日本(NPB)と異なる点が少なくない。
KBOでは以前、上位指名時に球団縁故地(保護地域)の地元校選手の優先獲得や、球団ごとに振り分けられた指定校から選手を選ぶ制度があった。しかし現在は完全ウエーバー制で、2022年の総合順位が下の球団から順に指名していく。NPBのようなくじ引きはない。
指名対象となるのは高...
KBOリーグ追加日程、ダブルヘッダーも10カード編成 過密日程を制する者が順位争いを制す
韓国野球委員会(KBO)は8月29日、今季の追加日程を発表した。KBOリーグではシーズン前に全720試合のうち670試合の日程を発表。残りの50試合は「9月11日以降に実施」として編成されていなかった。今回の追加日程ではその未編成分と雨で中止になった試合が組まれた。
10球団が使用する本拠地9球場(蚕室球場は2球団が本拠地使用)の中で、ドーム球場はキウムヒーローズのホーム・高尺(コチョク)スカイド...
ロッテ・サットン監督が健康上の理由で辞任 李鍾雲ヘッドが代行、8年前の無念を晴らせるか
ロッテは28日、ラリー・サットン監督が健康上の理由で辞任すると発表した。サットン監督はかつて選手としてKBOリーグでプレー。ヒョンデ(消滅)とKIAで計3シーズン在籍し、1年目の2005年に本塁打と打点のタイトルを獲得した。指導者としてはロッテの2軍監督を務めていた2021年の途中に1軍の指揮官に配置転換となった。
ロッテは今季、積極的に補強を実施。LGから劉江南(ユ・ガンナム)、NCから盧珍赫(...
112勝の左腕チャ・ウチャンが現役引退 サムスン黄金期に頭角、WBCプレミア12に2度出場
通算112勝左腕が静かにユニフォームを脱いだ。
ロッテジャイアンツは17日、車雨燦(チャ・ウチャン、36)投手の現役引退を発表した。群山商高から2006年にサムスン入りし、サムスンが黄金期を迎えた2010年代に頭角を現した。先発としてだけではなく、多彩な投手陣の中でロングリリーフとして役割を果たした年もあった。
10年代中盤からは先発に定着し、15年には194奪三振でタイトルを獲得。17年にLGに...
ノ・シファン、初タイトル獲得へ前進 高卒5年目、23歳長距離砲 本塁打28本でリーグトップ
高卒5年目、23歳の長距離砲が初のタイトル獲得に向けて前進している。
ハンファの三塁手・盧施煥(ノ・シファン)はチームの全98試合出場し、2位と7本差となるリーグトップの28本塁打を記録。身長185cm体重105kgの体格から、バットのヘッドを生かした豪快なスイングを見せる右バッターだ。
ホームランだけではなく打点も77で1位。打率もリーグ10位の3割7厘をマークし、その活躍ぶりにハンファファンか...
リーグ戦の観客動員数はコロナ禍前の水準に 対戦相手で客入りに大きな差も健闘
今季公式戦の約3分の2を終えたKBOリーグ。ここまでの観客動員数はコロナ禍前の2019年以前の水準に戻っている。
KBOリーグは1リーグ10球団制。1チーム144試合、全720試合を戦う。現時点での総入場者数は517万7200人で、1試合平均では1万992人となる。セ・リーグの3万2582人、パ・リーグの2万4904人と比べると寂しい印象だが、韓国の人口は日本の半分以下の5000万人。球場の収容規...
ウォーターフェスティバル4年ぶり復活 ゲリラ豪雨のような放水、プールの更衣室といった光景に
暑い夏を迎え、韓国の球場にあのイベントが戻ってきた。「ウォーターフェスティバル」だ。
KTは7月25日から8月13日までのホーム12試合で、自軍にヒットが出た時、または得点が入るたびに観客席に向かって放水を行う。2015年の球団発足以来、毎夏実施していたが感染症拡大の影響で中断。今年4年ぶりに復活となった。
水はKTの応援席がある一塁側を中心に放たれるが、その規模がすごい。人工降雨機18台、上空高...
韓国ナンバーワン巧打者の李政厚が離脱 10月アジア大会、来季メジャー進出に影響も
韓国球界にとってとても大きな、選手離脱の知らせが球団から伝えられた。
キウムは24日、李政厚(イ・ジョンフ)外野手が左足首の縫合手術を受けると発表。復帰まで3か月程度要するとした。李政厚は22日のロッテ戦(釜山)8回裏の守備時、雨で湿った芝生に足を取られ、痛みを訴えて交代。検査の結果、手術が必要との判断に至った。
李政厚は昨季2年連続の首位打者を獲得。打点王も手にした。2017年のプロ入り以来、今...
球宴ブレイク好調キープは李承ヨプ監督率いる斗山 外国人打者を操縦しながら後半戦へ首位奪取だ
今月14日から20日まで、オールスターブレイクにより公式戦が行われていないKBOリーグ。この間、最も気分良く過ごしているチームが李承ヨプ(イ・スンヨプ)監督率いる斗山(トゥサン)だ。
斗山は7月1日から9連勝。今月に入って負けなしのままオールスター休みに入った。この連勝で借金生活を脱出した斗山は、42勝36敗1分けで貯金6。首位とのゲーム差6・5の3位につけている。
KBOリーグは外国人選手の活躍...
KBO球宴 球団職員やメディア従事者にとっては大型連休、この期間に日本観光などリフレッシュ
KBOリーグは今週15日(土)に今年のオールスターゲームを開催。その前後、14日から20日まで公式戦が一時中断となる。いわゆる「オールスターブレイク」だ。オールスター戦に直接関わらない球界関係者の場合、シーズン中に連休を得られる数少ない機会となっている。
日本人コーチの中には1泊2日で家族のところに一時帰宅する人もいる。韓国は海外といっても飛行機で2時間程。場所によっては日本国内を移動するよりも短...
韓国球団が抱える慢性的な「捕手不足」 弱点補うカードに捕手の存在ちらつかせるチームも
「捕手不足」。このコラムでも何度か紹介したことがある、韓国の複数の球団が抱える問題だ。慢性的な捕手の人材不足により、FA権を取得したレギュラー捕手は引く手あまた。また経験豊富な控え捕手がいるチームは自軍の弱点を補うため、トレードのカードとしてその捕手の存在をちらつかせている。
5日昼、捕手難のKIAがサムスンの2番手捕手、金泰君(キム・テグン)を1対1の交換トレードで獲得したと発表した。KIAは昨...
今秋開催アジア大会参加の韓国代表24人が決定 4大会連続金へ最大のライバルは前回銀の日本
今秋行われるアジア競技大会(中国・杭州)に参加する、韓国代表選手24人(プロ23人、高校生1人)が6月9日に発表になった。4大会連続の金メダルを目指す韓国にとって最大のライバルは、前回大会銀メダルの日本だ。
その日本は2014年の前々回以降、アジア大会には社会人野球の選手が参加。代表選手を選ぶための合宿が6月24日から3日間、JR東日本の柏野球場で行われた。
プロの韓国とアマの日本。前回の対戦を振...
崔炯宇、実績ゼロで解雇 2軍リーグ参加の警察野球団経て歴代1位通算1500打点達成の大打者へ
「クビ宣告から再起」
そんなドラマチックな野球人生を送る選手がしばしば話題になる。「一度はスポットライトを浴びた選手が戦力外通告を受けるも、再びはい上がる」というのがそのパターンだ。しかしこの選手は「実績ゼロで解雇。そこから歴代1位達成の大打者へ」という非常に稀なサクセスストーリーを作り上げた。
プロ22年目39歳の崔炯宇(チェ・ヒョンウ=KIA)は20日のハンファ戦の2打席目、走者を一塁に置いて...
日本出身のロッテ安田権守が右ひじの遊離軟骨除去手術のため無念の離脱 来季は兵役義務が発生
無念の離脱となった。ロッテは6日、日本出身の外野手、安田権守(登録名:安権守、アン・グォンス)が右ひじの遊離軟骨除去手術を受けると発表した。今季、KBOリーグ4シーズン目を迎えた安田は今月初旬まで39試合に出場、主に1番打者として打率2割8分1厘、得点圏で打率3割6分4厘をマークするなど、チームの上位争いに貢献していた。
埼玉出身の在日コリアン3世の安田は、早稲田実業高2年の時に「夏の甲子園」に出...
呉昇桓が日米韓通算500セーブ達成 阪神で2年連続セーブ王、メジャーでも42S
かつて阪神で抑え投手として活躍した呉昇桓(オ・スンファン=サムスン)が6日のNC戦で、日米韓通算500セーブを達成した。
2005年にプロ入りの呉昇桓は2013年まで277セーブを記録。5度のセーブ王、チームの優勝5回に貢献し、14年に海を渡った。
阪神でも2年続けてセ・リーグのセーブ王に輝くなど活躍し、NPBで80セーブをマーク。16年にはメジャーリーグに進出し42のセーブを重ねた。19年途中に...
WBC韓国代表、ある動画が話題に 投手数人が試合前夜から当日朝などに女性接客の店で飲酒か
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)から2か月。ある韓国メディアのYouTubeチャンネルが伝えた内容が大きな話題となっている。情報提供をきっかけに取材を開始したというその内容は、WBC韓国代表の投手数名が1次ラウンドの行われた東京で、試合前夜から当日朝などに連日女性が接客する店で飲酒を繰り返していたというものだ。
動画ではレポーターが代表チームの宿泊先だった赤坂のホテルから、店舗がある繁...
再び審判の判定ミスをリーグ側が認める事象 現場だけで判断せず、審判委員会に確認を仰ぐ必要も
4月12日の本コラムで審判団が「ルールの適用ミス」により処分を受けたことを紹介した。あれから約1カ月、再び審判の判定の誤りをリーグ側が認める出来事があった。
20日のLG-ハンファ戦、1-1同点で迎えた9回裏LGの攻撃、無死一塁で打席のチョン・ジュヒョンは初球、バントの構えを見せるも見送ってボール。2球目はバントの構えからヒッティングに切り替え、一塁走者はスタートを切った。この作戦をハンファバッテ...
多くの若手選手が代表選出を直談判 韓国代表がアジア大会金メダルを願うもう一つの理由
最近、ある元選手のところには若手選手からの連絡が絶えないという。この人物は今年9月下旬に中国・杭州で行われるアジア大会の野球韓国代表のコーチ。連絡の内容は「代表選手に選んで欲しい」というお願いだ。
アジア大会は「アジア版オリンピック(五輪)」とも言われる、4年に1度の国際大会。野球は五輪の正式種目から外れたが、アジア大会では注目度が高い種目の一つだ。韓国は五輪で金、銀、銅メダル、アジア大会で金メダ...
観客1万人超え、KBOもようやく感染症拡大前の状況に 好調ロッテに釜山も沸く
ようやく感染症拡大前の状況に戻ってきた。KBOリーグの観客の入りだ。リーグ全体の1試合平均の観客数は約10,448人。1万人を超えている。
「1万人って少ない」と日本の感覚だと思う人もいるだろう。韓国は平日と休日の観客数の差が大きく、休日は満員であっても平日は1万人を切る日が少なくない。そのため平均すると1万人程度となっている。
日本の球場では平日の夜に会社帰りと思われる人が、1人で観戦している姿...
リーグ歴代1位374セーブの呉昇桓が初先発 05年プロ入り以来620試合すべて救援
2日の午後2時過ぎ、韓国のスポーツ紙「スポーツソウル」が「独自」という文字で始まる記事を配信。それをきっかけに各社が後追いで大きなニュースを報じた。サムスンのクローザー呉昇桓(オ・スンファン)が3日のキウム戦にプロ初先発するというものだった。
KBOリーグ歴代1位の374セーブを誇る呉昇桓は、2005年のプロ入り以来620試合すべてが救援登板。日本での127試合、メジャーでの232試合の登板でも先...
「松井秀喜が阪神の監督になるようなもの」イ・スンヨプ氏が斗山監督、復活へ古巣サムスンと戦う
イ・スンヨプ氏(2019年11月16日撮影)
「松井秀喜が阪神の監督になるようなものですね」
韓国の監督人事を知った日本の記者からこんな言葉が返ってきた。松井に例えられたのはホームラン打者として活躍し、2017年限りで現役を引退した韓国の国民的英雄・李承ヨプ(イ・スンヨプ)。李は今年、監督に初就任したが、率いるチームは現役時代に在籍したサムスンではない。サムスンと共に球界をリードしてきた斗山(トゥサン)だ。そのことから冒頭の比喩となった。ぴっ...
2年連続首位打者のキウム李政厚が「不振」 打撃フォーム変更や「WBC後遺症」の声も
「不振」
韓国の野球記事や中継アナウンサーの口からよく出てくる言葉だ。「きょうはここまで3打数ノーヒットで不振ですね」。いやいや、それくらいで不振だったら全打者不振だよと思いたくもなるが、その言葉を聞かない日はない。開幕から2週間余り、リーグを代表する打者の紹介に「不振」の言葉がついて回っている。キウムの李政厚(イ・ジョンフ)だ。
李政厚は4月1日の開幕戦で1安打するも2戦目は5打数無安打。腰痛で...
ロッテ対KT戦で誤審、二塁塁審に無期限二軍リーグの活動と100万ウォン罰金 責任の重さ痛感
野球のルールはとても複雑だ。それを改めて感じたシーンが7日の試合であった。
ロッテ-KT(釜山)の4回表、2-0でKTリードの2死一、三塁の場面。KTの9番金相竪(キム・サンス)が放った速い打球はピッチャーの右へと飛んだ。するとボールはワンバウンドして二塁塁審の右肩に当たり、センターへと転がっていった。この当たりで三塁走者はホームへ。一塁走者は三塁へ進んだ。だが審判団が協議の結果、三進したランナー...
KBO「不必要な親睦行為」今季から禁止、規則として明文化 選手の意識に注視したい
韓国野球委員会(KBO)は今季からの実施事項に「不必要な親睦行為の制限」を加えた。これだけだと何のことかわからないだろう。
韓国では5回裏終了後のグラウンド整備時間に、控え選手が外野のフィールドでウォーミングアップをするのが慣例になっている。サッカーのハーフタイムのような光景だ。その際、両チームの選手がセンターの辺りに集って雑談する姿が昔から見られた。これを「不必要な親睦行為」として今季から禁止と...
KIA、日本のGMに相当する張正錫団長を解任 FA権を取得した捕手に「裏金」を要求
呆れるような発表がKIA球団から届いた。KIAは29日午前、日本のゼネラルマネージャー(GM)に相当する職を務める、張正錫(チャン・ジョンソク)団長の解任を発表した。球団は張前団長(以下、張)が所属選手との契約交渉過程で金品を要求したという事実を把握。品位を損ねたというのが解任理由だ。
韓国プロ野球選手協会(以下、選手会)によると昨オフにフリーエージェント(FA)権を取得した捕手の朴東原(パク・ト...
韓国、新ユニフォーム公開は3月がもっぱら 発売は「短期集中型」の傾向強く何事も直前の告知
今年1月、DeNAは新しいホームユニフォームを発表した。キャンプ、オープン戦、そしてシーズン開幕を控えての1月のお披露目はファンにとって妥当なタイミングだろう。しかし韓国の場合はだいぶ異なる。SSG、ロッテ、ハンファが新ユニフォームを公開したのは3月に入ってからだった。
韓国では日本のような早めの発表というのは少なく、何事も直前の告知となる。特にシーズンオフの間は球団職員が長期の休暇を取ることが多...
韓国代表から薄れた「怖さ」 WBC日本戦前の練習時間に見せた姿が象徴
「韓国は何をしてくるかわからない怖さがある」
かつて国際大会で韓国と戦った元日本代表の選手、そして現在ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を戦う侍ジャパン栗山英樹監督も繰り返し口にしてきた言葉だ。しかしそんな怖さは今の韓国にあるだろうか。
韓国は2勝2敗で1次ラウンドを終え、3大会連続で上位ラウンド進出を逃した。「絶対に負けられない」と意気込んだオーストラリア戦に敗れ、日本戦では元々不安視...
WBC韓国代表、3、4回大会のような同じ轍を踏まず1戦目豪州戦に全力そそぐ
5回目となるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)がいよいよ開幕。日本、韓国が属する1次ラウンド・プールBは9日に韓国対オーストラリアでスタートする。韓国は3回大会でオランダ、4回ではイスラエルに対しいずれも初戦に敗れて1次ラウンドで敗退。2次進出を逃した。
韓国代表の李強喆(イ・ガンチョル)監督は一貫して、1戦目の対オーストラリアに全力で臨むことと表明している。しかし日本のメディアの多くは...
WBC韓国代表、キャンプ地からの移動で不運に小型旅客機が機材故障で欠航、700キロをバスで
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参加する野球韓国代表チームが、アメリカ・アリゾナ州でのキャンプを2月27日午前(現地時間)に打ち上げた。15日の練習初日の未明には、温暖なはずのアリゾナで雪が降り、日中の気温が10度に満たない状況でスタート。そして締めくくりも不運に見舞われた。
キャンプ地の同州ツーソンから韓国への直行便はなく、ロサンゼルスまで国内線を利用しての乗り換えが必要だ。その航...