ワールドベースボール

韓話☆球題

「猛練習への回帰」は韓国球界に変化もたらすか サムスン4年ぶり沖縄県恩納村で秋季キャンプ

サムスンは今月3日から24日まで、沖縄県の恩納村にあるONNA赤間ボール・パークで秋季キャンプを行った。サムスンにとって同地は2005年からキャンプを行ういわば「ホームグラウンド」だが、秋に同地を訪れたのは18年以来、実に4年ぶりだった。訪問回避の理由は日韓関係の悪化と、感染症拡大による海外渡航の制限があったからだ。しかし今年、韓国では5年ぶりに政権が交代し、渡航制限も解除となったことで状況は変わ...

捕手の移籍連鎖に動き ロッテに劉江南、LGに朴東原、斗山は梁義智を獲得

先週の本欄でFA戦線での捕手の移籍連鎖について紹介したが、その後動きがあった。ロッテは今週21日の14時にLGの捕手、劉江南(ユ・ガンナム、30)の獲得を発表。同時刻にLGは同じく捕手のKIA・朴東原(パク・トンウォン、32)と契約を結んだと発表した。ロッテは長年代表チームでもマスクをかぶってきた姜ミン鎬(カン・ミンホ、37)が2018年にサムスンにFA移籍。以来、絶対的な正捕手が不在で、各球団の...

23年FA権取得選手40人発表 今オフ注目は捕手梁義智と朴世ヒョク 徴兵制が名捕手育成阻む

韓国野球委員会(KBO)は13日、2023年のフリーエージェント(FA)権取得選手40人を発表。権利行使の申請が15日に締め切られ、申請した21選手が明らかになった。 今オフ注目なのはキャッチャーの動向だ。リーグナンバーワン捕手のNC・梁義智(ヤン・ウィジ、35)は2度目のFA取得。梁義智は前回18年のオフに常勝チームの斗山(トゥサン)からNCに移籍し、20年にはチームを初優勝に導く活躍を見せた。...

今季王者SSGの躍進を支えた「ハンカチ世代」金広鉉 韓国シリーズでは胴上げ投手に

今年の韓国シリーズはSSGランダーズがキウムヒーローズを4勝2敗で制し、4年ぶり5度目(前身のSKを含む)の韓国チャンピオンとなった。SSGは今季、開幕10連勝でスタート。以後、一度も首位の座を譲ることなく韓国シリーズに進出。シリーズでは連日の接戦の中、勝利をつかんでいった。王者となったSSGを語る上で外せないのが、エース・金広鉉(キム・グァンヒョン)の存在だ。 SSGは昨年6位。今春のキャンプの...

LG来季監督問題が話題に 今季、球団史上最多勝利数もポストシーズン敗退で矢面か

NPBでは公式戦1位チームがクライマックスシリーズで敗れてもリーグ優勝は記録として残り、長いシーズンを好成績で終えたことが称えられる。しかし韓国の場合、どんなに公式戦の成績が良くてもポストシーズンで敗れると、それまでの積み重ねがなかったかのように評価が一変する。その一番の矢面に立たされるのが監督だ。いま、LGの来季の監督問題が話題になっている。 今季のLGは87勝55敗2分けで勝率6割1分3厘。1...

侍ジャパン栗山英樹監督が韓国訪問 中継ぎチョン・ウヨン&クローザーのコ・ウソク警戒

来年3月に行われる、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で野球日本代表・侍ジャパンを率いる栗山英樹監督が韓国を訪問。ソウル・蚕室(チャムシル)球場でのKBOリーグのプレーオフ第1、2戦を視察した。日本と韓国は1次ラウンドでの対戦が予定されている。 プレーオフを戦うLGとキウムには代表候補の野手が複数在籍。一方で投手は少ないが、LGのセットアッパー、鄭又榮(チョン・ウヨン)とクローザーの高祐...

斗山「李承ヨプ監督」就任 国民的英雄がレベル低下した球界の危機救う

先週の韓国球界はこのニュースで持ち切りだった。「李承ヨプ(イ・スンヨプ)監督就任」。歴代1位の通算467本塁打を記録し、日本でもプレー。国際大会でも活躍した国民的英雄の監督初就任に沸くのは当然のことだ。ただそれよりも率いるチームが古巣のサムスンではなく、斗山(トゥサン)であることへの驚きの声が多く上がった。 しかし驚きはしたものの、冷静に考えると意外ではないとも言える。かつて斗山は20年近く前に球...

キウム李政厚が2年連続首位打者 チーム不動の3番、プロ入り以来6年続けて打率3割2分以上

10月11日に今年のKBOリーグ公式戦全日程が終了。打撃部門でキウムの李政厚(イ・ジョンフ)が2年連続となる首位打者を獲得した。李政厚は142試合に出場し、打率は2位のホセ・ピレラ(サムスン、元広島)と7厘差の3割4分9厘を記録。安打数193もピレラを1本上回り、リーグトップでシーズンを終えた。 李政厚は単なる「安打製造機」ではなく打点も113で1位。得点圏打率もトップの3割8分7厘をマークし、チ...

韓国S常連斗山が早々と舞台袖へ 勝ち星計算できる外国人先発投手の不在と主力の長期離脱響く

「秋の主役」が今年は早々と舞台袖へと消えた。 7年続けて韓国シリーズに進出していた斗山(トゥサン)の今季9位が確定。斗山にとって初の9位だ。金泰亨(キム・テヒョン)監督が就任した2015年以来、斗山の最終順位はずっと1位または2位だった。 斗山がこれまで強さを誇ってきたのは、勝ち星が計算できる外国人先発投手の存在があった。21年シーズンには左腕のアリエル・ミランダ(元ソフトバンク)が14勝。防御率...

LGチーム最多記録更新82勝目 好調の原動力は投手陣、救援防御率はリーグ唯一の2点台

LGが27日のハンファ戦に勝利し、今季82勝目を挙げた。LGにとって1994年に記録した81勝を上回るチーム最多記録となる。126試合制だったその年LGはリーグ1位。韓国シリーズも制して2度目の優勝を果たしている。 今季のLG好調の原動力に投手陣がある。ケイシー・ケリー、アダム・プルトコの両外国人投手が、共にリーグトップの15勝。そしてリリーフ陣も高い安定感を誇り、リリーフの防御率はリーグ唯一の2...

「ウィズ・コロナ」進む韓国 今年途中から取材も可能、選手の生の声を伝えられるように

久しぶりに顔を合わせた韓国の選手や監督、コーチ。「おっ」という反応の後、誰もが右手を差し出してきた。その瞬間、「握手、するんだ」と思った。 2020年3月の新型コロナウイルスの感染拡大以降、球界でも数々の規制が設けられ、日本では現在もメディアがグラウンドレベルで取材をすることは出来ない。一方、韓国では今年途中からコロナ以前同様に取材が可能になった。記者たちにマスクを着用する以外の制約はなく、日本で...

今季引退の李大浩の活躍が止まらない やり残しは所属チームの優勝、残り16試合PS進出なるか

本当に今シーズン限りで引退するのだろうか?40歳・李大浩(イ・デホ、ロッテ)の活躍が止まらない。李大浩は13日のSSG戦で20号2ランを含む5打数4安打3打点の活躍を見せた。 李大浩は2021年のシーズンを前にFA権を行使し、2年契約でロッテに残留。その時に明言したのが22年限りでの現役引退だ。しかし衰えを感じさせることはなく、現在の打率は3割4分1厘で1位とはわずか1厘差の2位。8月に月間打率3...

韓国、個人レベルでは日本目指しているも全体ではMLBが目標 日本に魅力を感じていない現実

「韓国(球界)は日本を目指していますよね?」 日本の球界関係者やファンからそんな風に尋ねられることが少なくない。確かに個人レベルでは日本の選手を目標とすることは少なくなく、日本が韓国より格上であることは誰もが認めている。しかし常に見つめている先はというと、日本ではなくメジャーリーグだ。 韓国野球委員会(KBO)は許九淵(ホ・グヨン)コミッショナーが8月下旬にアメリカ西海岸を訪れ、メジャーリーグ各球...

目を引く「スケッチブック」手に持つファンの姿 選手に向けてメッセージや「あいうえお作文」も

KBOリーグでは感染症拡大の影響で禁止されていた「声出し応援」が今年4月、2年半ぶりに解禁。球場は盛り上がりを見せている。 今年の韓国のスタンドでは歌い踊りながら声援を送る独特のスタイルと共に、両手で「スケッチブック」を持ちグラウンドに向けているファンの姿が目を引く。以前はアイドルのコンサートさながらに、華やかにデザインされた自作のボードやうちわを手にする様子が見られたが、最近は作り込んだものでは...

SSG初の「ワイヤー・トゥ・ワイヤー」達成なるか 開幕10連勝から一度も首位を明け渡さず

各チーム共に残り試合が40試合を切った今季のKBOリーグ。首位のSSGは2位のLGに9ゲーム差をつけ、勝率7割に迫る好成績を残している。現在の貯金は41だ。公式戦制覇へとひた走るSSGのことを、現地ではこの言葉とともに紹介されている。 「ワイヤー・トゥ・ワイヤー」。主にゴルフトーナメントで初日から最終日まで首位を独走した時に使われるフレーズだ。今季のSSGは開幕から10連勝。その時から現在まで一度...

あと半年余りWBCに向け動き 来年2月に米アリゾナ州近郊で合宿予定、KBO球団との実戦検討

2年の延期を経て、来年3月に行われる第5回のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)まであと半年余りとなった。日本、韓国ともに大会に向けて少しずつ動きを見せている。 今週14日、野球日本代表・侍ジャパンの栗山英樹監督がメジャーリーグ視察から帰国。来年2月の直前合宿を宮崎で行うことを明らかにした。 一方、WBC1次ラウンドで日本と同組の韓国は先月、李強喆(イ・ガンチョル)KT監督が代表チームを率...

1週間に2連戦3カードは今季限りへ 練習時間減も移動など選手の負担大きく不満の声

プロ野球は1週間の中で同一カード3連戦を2度行い、月曜日が休みという試合編成が一般的だ。KBOリーグもシーズン開幕から約4カ月間はそのようなスケジュールが組まれているが、8月に入ると1週間に2連戦を3カード行う日程へと代わる。今季も今週末からその編成に突入する。しかしこの2連戦の評判が良くない。 KBOリーグは1リーグ10球団、144試合制。他の9球団と16試合ずつ対戦する。そのうち12試合(3連...

サムスン許三栄監督が辞任 スコアラーから監督という初事例は3シーズン目途中で幕切れ

今月1日、サムスンは許三栄(ホ・サムヨン、50)監督が辞意を表明したと発表した。許監督は2020年からサムスンを指揮。前職は球団の戦力分析部門のチーム長で、選手としての実績は投手として5年間で0勝、コーチ経験なく監督就任という大抜擢だった。 許監督は1年目こそ8位だったが、昨季は公式戦を同率1位で終え、サムスンを6年ぶりのポストシーズン進出に導いた。しかし今季は主力選手の故障が相次ぎ、6月末から7...

若きスーパースター李政厚 父李鍾範らレジェンドたちを超え歴史に名残す存在に

球界の若きスーパースターがレジェンドたちを越えようとしている。 キウムの左打者、李政厚(イ・ジョンフ)が通算1000安打まであと3本に迫った。高卒6年目の李政厚は現在23歳11か月。これまでの1000安打の最年少記録、李承ヨプ(イ・スンヨプ)の25歳8か月を大幅に短縮しそうだ。 李政厚の通算出場数は745試合。過去の1000安打到達の最速、779試合も抜く可能性も高い。その最速記録の保持者は、かつ...

朴炳鎬、日本野球と関わらなかったことを後悔 来春WBCで日本選手と相対せるか

李大浩(イ・デホ、元ソフトバンク)、呉昇桓(オ・スンファン、元阪神)が日本でプレーした2015年以来、KBOリーグからNPBへとやってきた韓国人選手はいない。この2人は日本からメジャーに渡って行き、彼ら以降の韓国のスター選手は日本を経由することなく、直接渡米している。韓国選手の日本への興味はなくなったのだろうか。 現在、リーグトップの27本塁打を放ち、3年ぶり6度目の本塁打王へと突き進んでいる朴炳...

「石直球」に衰え…サムスン呉昇桓が度重なるセーブ失敗 泥沼の10連敗を止められるか

「あの、呉昇桓(オ・スンファン)が?」と誰もが口にした昨夏。しかし、今は同じ状況で「また、呉昇桓が…」という言葉に変わっている。歴代1位の350を超えるセーブ数を誇り、日本、アメリカでも活躍した韓国の守護神がらしくない姿を見せている。 昨年8月の東京オリンピック3位決定戦。韓国はドミニカ共和国相手に7回まで1点リードしていたが、8回から登板の呉昇桓が暴投と2点タイムリー、3ランでまさかの5失点し、...

7年連続シリーズ進出の斗山、公式戦折り返し過ぎ8位 昨季MVPミランダら離脱も要因か

公式戦144試合の折り返し地点を過ぎた今年のKBOリーグ。順位表には見慣れない位置につけているチームがある。斗山(トゥサン)ベアーズだ。2015年から7年続けて韓国シリーズに進出し、うち3度の優勝を果たした常勝チームは現在10球団中、8位にいる。 トゥサンは外国人選手が活躍するチームとして知られ、昨季は左腕のアリエル・ミランダ(元ソフトバンク)が14勝。防御率と最多奪三振のタイトルを獲得しリーグM...

レジェンド朴龍沢2年越しで引退セレモニー LG一筋19年、通算2504安打は歴代トップ

球界のレジェンドの引退セレモニーが2年越しで行われることになった。LG一筋に19年間現役生活を過ごした、元外野手の朴龍沢(パク・ヨンテク)だ。 朴龍沢がユニフォームを脱いだのは2020年の秋。しかし感染症の拡大により観客の入場制限が設けられ、惜別イベントを行うことなく1年半が経過した。そして今季、KBOリーグは入場者数の上限が撤廃され、観客の声を出しての応援も解禁。満を持してスター選手の別れの場が...

KT朴炳鎬が9シーズン連続20本塁打、リーグ最多記録更新 まもなく36歳も存在感いまだ絶大

21日のNC戦でKTの朴炳鎬(パク・ピョンホ)が今季20号ホームランを放った。この1発で朴炳鎬は2012年から続く、9シーズン連続20本塁打を達成(米球界在籍の16、17年は除く)。自身と李承ヨプ(元サムスン)が持つ、リーグ最多の8シーズン連続記録を塗り替えた。 朴炳鎬はこれまでに本塁打王を5度獲得。通算350本塁打まであと3本に迫っているが、レギュラーに定着したのは20代中盤になってからと遅咲き...

「稲葉ジャンプ」のように動き伴う応援で活躍みせるKIAソクラテス 応援歌は「中毒性」ある

野球ファンの中には「応援が好きで球場に行く」という人も少なくない。応援には声だけではなく動きを伴うものもあり、それをやりたくて野球観戦に興味を持った人もコロナ禍前にはいただろう。よく知られるものでは広島のスクワット応援、傘を上下させるヤクルトの東京音頭。特定の選手であればかつての「稲葉ジャンプ」が思い浮かぶ。 韓国も日本同様に応援団のリードのもと、盛り上がる野球文化がある。KBOリーグは4月22日...

「レジェンドプレーヤー40人」候補者に宣銅烈、イ・スンヨプら 日本に馴染みある顔触れズラリ

1982年に産声を上げ、今年で40周年を迎えるKBOリーグ。それを記念し関係者とファンによる「レジェンドプレーヤー40人」の選考が行われている。まず選定委員会が候補者177人を選び、その中からチーム関係者とメディア、ファンによる投票によって決定する方式だ。 候補者の選考基準はベスト10(ベスト9に指名打者を含めたもの。現在の名称はゴールデングラブ)、韓国シリーズMVP獲得者、そして投手、野手別に成...

限られた資金も有望な若手育つキウムヒーローズ 4年連続PS争い進出、今年もAクラスなるか

明るい話題には乏しいが好調なチームがある。キウムヒーローズだ。現在7連勝中で首位のSSGランダーズとは4ゲーム差の2位につけている。 同球団はKBOリーグ10球団中、唯一親会社を持たず、運営会社が企業から得た命名権を元に球団経営を行っている。キウムという名称はネーミングライツを取得した証券会社の企業名だ。他球団は赤字分を親会社が広告宣伝費で補てんしているのに対し、ヒーローズは限られた資金でのやりく...

日本を大きく上回る1チーム当たりの平均失策数 アメリカスタイル導入で練習量減が影響か

韓国野球委員会(KBO)は17日の試合後から公式記録員が判断した、「安打」、「失策」、「野手選択」に意義がある場合、試合終了から24時間以内にチームまたは選手が書面で申請出来るようになった。 韓国で思うことは日本ならスコアボードの「E」のランプが点灯するようなプレーで、「H」が灯ることが少なくないということ。これまで活動した日本人コーチで、特に投手出身者からその声をよく聞いた。投手にとってエラーと...

韓国では「声出し応援」解禁 KIAは今週から応援団全試合帯同 音で野球人気再燃きっかけに

韓国に行ったことがある人なら、日本とは違った騒がしさを感じたことがあるはずだ。店先から絶えず聞こえてくるBGM、人々の話し声、車のクラクション。しばらく滞在すると慣れてしまうが、帰国すると日本の静かさに、「こんなに音がなかったっけ?」と驚いてしまう。音こそが韓国の活気を表すものだ。それは野球場にも言える。 KBOリーグは政府の「新しい日常のためのソーシャルディスタンス義務化措置の解除」を受けて、4...

ロッテ朴世雄、アジア大会金で兵役免除も大会延期 尚武入り選択肢もプラン再考必要に

今年9月に中国・杭州で行われる予定だったアジア大会の延期が、先週6日アジア・オリンピック評議会(OCA)から発表になった。アジア大会は「アジア版オリンピック」と言われ、4年に1度開催されている。 本欄ではこれまでにも紹介してきたが、韓国では兵役義務のあるアスリートがオリンピック(五輪)でメダリストになるか、アジア大会で金メダルを獲得すると兵役の免除恩恵が受けられる。アジア大会の野球は日本が社会人チ...