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外国人記者の目・プレーオフ編

ドジャース今年も頂点に届かず、監督 「今度こそ」

ワールドシリーズ第5戦の8回、ベンチで厳しい表情を見せるロバーツ監督(右から2人目)(撮影・菅敏=2018年10月28日)

DODGERS COME UP SHORT AGAIN.

昨年のワールドシリーズ。第7戦でアストロズに屈すると、ドジャースの選手らは試合後、口々に言った。

「来年、必ず戻ってくる」

実際、彼らはその言葉通り、2年連続でワールドシリーズに駒を進めた。

しかしながら、今年のワールドシリーズで勝ったのは、試合時間がワールドシリーズ史上最長の7時間20分となった第3戦のみ。そこでリズムを掴み、流れも変わるかと思われたが、第4戦でレッドソックスに流れを明け渡すと、それを再び引き寄せることはできなかった。

そうした中で、前田健太のパフォーマンスは多少なりともシリーズの行方に影響を与えた。

第3戦、前田は同点の15回表からマウンドに上がると内野安打と四球で無死一、二塁のピンチを迎えた。しかし、続く打者の送りバントを処理すると、ためらわずに三塁へ送球。これがアウトになると前田は波に乗り、そこから5者連続三振を奪ってチームに勢いをもたらし、結果的にサヨナラ勝ちを呼びこんでいる。

しかし第4戦では、九回表に1点を勝ち越され、なおも2死満塁のピンチで前田がマウンドに上がると、そこで走者一掃の二塁打を打たれ、試合の行方が決まった。

あそこで前田が抑えていたら? その裏、ドジャースは2点を返しただけに、前田にしてみれば、悔いが残る登板となったのではないか。

もちろん、根本的な敗戦の理由が前田にあるわけではない。何よりドジャースは打てなかったことに尽きる。

特に得点圏でタイムリーが出なかった。シリーズ5試合の得点圏打率は2割(20打数4安打)。チームの中ではジャスティン・ターナーが好調だったが、彼は第5戦の3回まで、走者を得点圏に置いて打席に入る機会がなかった。そもそもポストシーズンの得点圏打率は1割9分2厘(104打数20安打)に終わっており、よくこれでワールドシリーズまで勝ち上がった。

ただ、デーブ・ロバーツ監督はシリーズを総括してこう言っている。

「強いチームが勝つ」

運、不運ではない。最後は実力がものをいう。今回、シーズンで108勝をマークしたレッドソックスとは力の差を感じていたのではないか。投手、打線の厚みとも、レッドソックスの方が上だった。

それでもロバーツ監督は前を向いた。

「来年、また必ずこの舞台に戻ってくる。そして今度こそ、フィールドで派手なお祝いをしたい」

【ビル・ブランケット】

ワンプレーでドジャースが再びワールドシリーズへ

DODGERS GET ANOTHER CHANCE AT WORLD SERIES TITLE

ワンプレーが試合の流れ、いや、シリーズの行方まで決定づけた。

3勝3敗で迎えたナ・リーグ優勝決定戦の第7戦は、ブルワーズが初回、不振だったクリスチャン・イエリチのソロ本塁打で先制。2回にドジャースが逆転すると、試合は1点差のまま中盤へ。ブルワーズは5回裏、2死からロレンゾ・ケインが二塁打を放つと、イエリチが打席に立つ。ここでドジャースは左腕のフリオ・ウリアスにスイッチ。

左対左。ただ、イエリチは左投手を苦手にする打者ではない。対右の打率が3割2分1厘に対し、対左は3割3分7厘。その数字が示す通り、ウリアスとの対戦でも2ストライクと追い込まれながら、3球目を逆らわず左中間へはじき返した。

打球は左中間を真っ二つ--、かと思いきや、ここで奇跡のようなプレーが生まれる。昨年まで外野を守ったことがなく、昨年のキャンプでは一度、外野を失格になりそうになったクリス・テーラーがレフトから走り込むと、腕を目一杯伸ばして打球をグラブに収めた。この瞬間、ほぼシリーズの行方が決まった。

翌6回表、2死二、三塁の場面でヤシエル・プイグがセンターへ3ランを放つと、もはやブルワーズは手放した流れを引き寄せることはできなかった。おそらく、あのイエリチの打球が抜けていれば同点となり、ブルワーズがそのまま勢いに乗って試合も制していたのではないか。

では、なにが両チームを分けたのか。なぜ、テーラーがあの打球を捕れたのか。テーラーはこんな話をした。

「去年のワールドシリーズ第7戦で負けたことが大きい。あの試合で学んだことは大きい。口には出さなくても、誰もがまたあの舞台に戻り、今度こそは勝ちたいと考えるようになった」

クローザーのケンリー・ジャンセンは昨年のワールドシリーズの第7戦が終わって3日後にはもう、ドジャースタジアムに姿を見せてスタンドの階段を走り始めた。

もちろん、シーズン途中には連覇の難しさを知った。シーズン序盤、借金が二桁に達した。首位との差は9ゲームにも広がった。9月に入ってもなかなかトップに立てない。しかし、そういうなかで彼らを支えたのは、やはり昨年の屈辱だった。

ドジャースが再び、ワールドシリーズの舞台に戻ってきた。

【ビル・ブランケット】

疑惑の判定がシリーズに水を差した

リーグ優勝決定シリーズの第1戦を7ー2で先勝したとき、アストロズは連覇に向けていいスタートを切った。その1勝の意味は大きく、2戦目以降を考えてもアストロズに分があるとも映った。以下にその理由を列記してみたい。

・先発陣の安定感

ジャスティン・バーランダーで第1戦をものにしたアストロズは、ゲリット・コール、ダラス・カイケル、チャーリー・モートンが控え、レッドソックスのデービッド・プライス、ネーサン・イオバルディらと比べても、その差は明らかだった。

・レッドソックスのブルペン

レッドソックスのブルペンは、なぜチームが108勝もできたのか不思議なくらいだ。なにより、クローザーのクレイグ・キンブレルが安定感を欠き、ヤンキースとのシリーズでは2セーブこそマークしたものの、2回1/3で3点も奪われた。アストロズ打線を相手に3つのアウトを無事に奪うことは、レッドソックスファンでさえ不安だったのではないか。

・プライス対コール

2戦目の先発はレッドソックスがプライスで、アストロズがコールだった。どちらに分があるかは明らか。プライスはヤンキースとのシリーズでは2回にKOされている。対して今季15勝5敗、防御率2・88だったコールはインディアンスとのプレーオフに先発すると、7回を投げて12三振を奪っている。

以上のような理由から、第2戦の試合前の段階でアストロズがシリーズを2勝0敗とリードしてホームに帰るのではないか、と予想するのは容易で、実際、第2戦でアストロズ打線はプライスを早々に攻略し、3回までに4点を奪っている。しかし、アストロズにしてみれば、コールが誤算。なんと3回までに5点を奪われた。そこでややシリーズの流れが変わったが、それを決定づけたのは第4戦だ。

初回、レッドソックスが2点を先制したが、その裏、アストロズもホセ・アルトゥーベの2ランで同点に追いついたーーかに見えた。しかし、フェンス際の打球をムーキー・ベッツがジャンプして捕球しようとしたときにファンが邪魔をしたとして審判のジョー・ウエストがファンの守備妨害を宣告し、アルトゥーベはアウトとなった。すぐさまアストロズはビデオ判定を求めたものの、判定は覆っていない。

審判のウエストは試合が終わってから取材に応じると、打球はフェンスを越えておらず、ベッツがジャンプしたときに、ファンの手がフェンスを越えて伸びてきて妨害したーーと説明した。それならば、確かに守備妨害である。しかし、どの映像を見ても、打球はフェンスを越えているように見える。だとしたら、守備妨害は成立しない。同点2ランである。

では、ニューヨークのオフィスで映像を検証する人は何を見たのか。それは明らかではないが、100パーセントの確証がない限り、判定を覆すことはできないというルールがある。おそらくフェンスを越えたという真横からの映像が存在せず、今回のような結論となったのではないか。逆に、もしもウエストが最初の段階で本塁打を判定していれば、それもまた覆ることはなかったのだろう。

試合後、アストロズのA・J・ヒンチ監督は「まだ、試合が残っている」と前向きに話したが、その第4戦を2点差で落としたアストロズはもう、流れを引き寄せることができなかった。

誤審とそれを正すことのできないシステムの問題が、シリーズに水を差した。

【ピート・カルデラ】

レッドソックスに敗れ、戦犯探しが始まった

レッドソックスの3勝1敗。ヤンキースは初戦で敗れたあと、2戦目に先発した田中将大が好投。1勝1敗としてホームに戻ってきたものの、そのホームで連敗という屈辱的なシリーズとなった。

昨季、ア・リーグの優勝決定戦に進み、第7戦でアストロズに屈したヤンキース。オフに入るとジャンカルロ・スタントンをトレードで獲得し、さらに打線を強化したが、その打線がレッドソックスとのシリーズでは不発に終わっている。

もっとも、フランチャイズ史上最多の108勝を挙げたレッドソックスの力は本物。ブロック・ホルトは第3戦でプレーオフでは史上初となるサイクル安打を記録し、J・D・マルティネスはレギュラーシーズン同様の安定感を誇った。そして第1戦に先発し、第4戦ではリリーフに回ったクリス・セールはヤンキースに付け入る隙を与えなかった。かたやヤンキースは今季MVP候補のムーキー・ベッツを打率1割8分8厘に抑え込んだものの、それだけでは不十分だった。

「彼らは素晴らしいチームだった。おめでとうと言いたい」。アーロン・ブーン監督も完敗を認めた。

その後、ニューヨークでは早速、戦犯探しが始まっているわけだが、実際、どこにレッドソックスとの差があったのか。ブルペンに関しては、ヤンキースの方が戦力的にも上だった。しかし彼らはリードしている展開でこそ生きてくる。そういう展開に持ち込めたのは、田中が先発した2戦目だけだった。

つまりは先発陣が常に先手を許してしまったということになるが、今回、ヤンキースの先発陣は1勝3敗、防御率10・38。また、田中は5回まで投げたが、あとの3人は合わせて8イニングしか投げられなかった。対照的にレッドソックスの先発陣は3勝1敗、防御率3・32と安定していた。そんな彼らにヤンキースは自慢の打線が封じられている。シリーズ通しての得点圏打率は1割5分4厘で、打率自体も2割1分4厘に終わった。

何よりホームランが出なかった。レギュラーシーズンではメジャー最多となる267本塁打をマークしたが、地区シリーズでは4試合でわずか4本。しかも、ホームランが出やすいヤンキースタジアムではゼロ。シーズン中に本拠地では1試合平均5・59点をたたき出したものの、レッドソックスとの2試合で合わせて4点しか奪えなかったのは、やはり本塁打が出なかったことに尽きる。

そこが彼らの作戦だったと、ブーン監督も認める。

「彼らがボールを低めに集め、ホームランを打たせないよう、攻めを徹底していた。ヤンキースタジアムでそれを成し遂げたのだから、彼らに脱帽するしかない」

なお、そのブーン監督の采配に対する批判も出ている。第3戦で先発したルイス・セベリーノと第4戦で先発したCC・サバシアを引っ張りすぎたのではないか、というのだ。

セベリーノは3回までに3点を許した。レギュラーシーズンなら続投でも問題はない。しかし本来の状態ではなかったことを考えると、4回の頭から代えるべきではなかったか。サバシアも3回にイアン・キンズラーに二塁打を許した時点で代えてもよかった。“たられば”ではあるものの、ブルペンで優位に立つだけに、早めの継投を考えても良かったというわけだ。

試合後、レッドソックスのクラブハウスにはヤンキースが勝ったときに球場に流れるフランク・シナトラの「ニューヨーク、ニューヨーク」がかかっていた。ヤンキースとしては、勝ってその曲を聞きたかったはずだが……。

【アンソニー・マッキャロン】

再びナ・リーグ優勝決定戦に進む原動力となったドジャースの選手層

DODGERS DEPTH CARRIES THEM TO ANOTHER NLCS

ドジャースは今年もナ・リーグの優勝決定戦に駒を進めたが、今年は苦労してここまで辿り着いた。

「ファンがパニックになっていたのはわかる」とは昨季の新人王を獲得したコディ・ベリンジャー。「10も借金があって、あのときは誰も地区優勝するとは思わなかったはずだ」。

5月半ば、ドジャースは16勝26敗と10の借金があった。ちょうど、チームの主力だったコーリー・シーガーが今季絶望となったタイミングとも重なり、ファンは下を向いた。

その後盛り返したものの、8月22日の試合を終えた段階で、地区首位を走るダイヤモンドバックスとの差は4・5ゲーム。2位ロッキーズとの差も3ゲームあった。あの時点では地区優勝どころか、ワイルドカードでのプレーオフ出場も危ぶまれた。

それでも、9月に18勝9敗と勝ち越すと、シーズン最終戦をロッキーズと同率首位で終え、優勝決定戦に勝って地区6連覇を果たす。そして、地区シリーズでは若いブレーブスを圧倒。シーズン終盤の勢いを持ち越した。ナ・リーグ優勝決定戦出場は3年連続。過去6年で4度目となった。

ブレーブスとの地区シリーズではまず、投手陣が流れを作った。第1戦では柳賢振が7回を4安打、無失点という危なげないピッチング。2戦目にはエースのクレイトン・カーショーがマウンドに上がると、8回を2安打、無失点に抑え、地区シリーズ突破まであと1勝とした。

3戦目こそ惜敗したが、第4戦では打線が勝利を引き寄せる。先制したあと、四回に逆転を許したが、六回に勝ち越すと、翌七回に加点して、突き放している。投手陣が踏ん張り、打線が効果的に得点を挙げ、試合を有利に進める。ドジャースとしては理想的なプレーオフのスタートとなったのではないか。

前田健太にはなかなか登板機会がなく、第4戦で初めてマウンドへ。4点をリードした八回裏、2死から連打で一、三塁とされ、続くルーカス・デューダにあわや3ランかという大きな打球を右翼ポール際へ打たれたが、これはファール。最後はセンターフライに仕留めて、役割を果たした。

それにしても日替わりでスターが生まれるのはいい傾向だ。第1戦は柳、第2戦はカーショー。そして第4戦では、最初の3試合で12打数1安打だったマニー・マチャドが先制タイムリーと、試合の流れを決めるホームランを放った。

ブレーブスとはやはり層の厚さが違った。

【ビル・プランケット】

昨年王者としてアストロズはまだ証明するものがある

インディアンスをスウィープし喜ぶアストロズの選手たち(AP)

AS DEFENDING CHAMPION, HOUSTON STILL HAS SOMETHING TO PROVE.

あのインディアンスが、一蹴されるとは--。

地区シリーズでは実力が伯仲する2チームによる屈指の好カード--のはずだった。しかし、終わってみればアストロズがインディアンスをスウィープ。そこまで両者の力に開きがあったとは、想像だにしなかった。

インディアンスの先発3本柱はリーグでも1、2を争う。第1戦に先発したコリー・クルバーは今季、20勝7敗、防御率2・89という成績を残し、サイ・ヤング賞候補。2番手のカルロス・カラスコは17勝10敗、防御率3・38でシーズンを終え、昨年に続いて安定したピッチングを披露した。3番手のマイク・クレビンジャーも13勝8敗、防御率3・02という非凡な数字を残している。

もっとも、先発の争いなら、アストロズも引けを取らない。1戦目に先発したジャスティン・バーランダーは16勝9敗、防御率2・52と年間を通して安定し、彼もまた、サイ・ヤング賞候補。2番手のゲリット・コールも15勝5敗、防御率2・88、3番手のダラス・カイケルも12勝11敗、防御率3・74でシーズンを終えた。そうなると当然、シリーズは投手戦になると予想できた。

ところが、第1戦ではクルバーが5回までに4点を奪われ、2戦目は競った展開になったものの、2番手のアンドリュー・ミラーが誤算。ミラーといえば、インディアンスのブルペンでは左の切り札だが、1点リードの六回1死一、二塁の場面で登板すると、逆転二塁打を許した。第3戦はクレビンジャーが5回、3安打、1失点と好投したものの、今度は2番手のトレバー・バウアーが誤算。本来なら、先発3番手の投手。しかし、8月にピッチャーライナーを右足に受けて骨折。9月に復帰したが、調子が戻りきらなかった。

対照的にアストロズの投手陣は、ほぼ計算通り。インディアンス打線を打率1割4分4厘に抑え込んでいる。打線も仕事をきっちりとこなし、インディアンスの投手陣を打ち込んで打率3割2分7厘、8本塁打と圧倒した。

シリーズが終わってバーランダーが「我々は、もっとも完成されたチームだ」と話したが、確かに投打ともにバランスが優れていた。インディアンスと比べれば、1枚も2枚も上だった。

ただ、彼らにもまだ、足りないものがあるようだ。

今回は3試合ともデーゲームで行われた。中継したTBSがヤンキースとレッドソックスの試合を夜のゴールデンタイムに中継したからだが、ディフェンディング・チャンピオンのアストロズの選手らにしてみれば面白くない。

「俺たちがナイターで試合をすべきだ」

アレックス・ブレグマンは不満を隠さなかったが、だとしたら彼らにはまだ、証明すべきものがあるのかもしれない。

【ボブ・シャーウィン】

ブルワーズはロッキーズをスウィープしポテンシャルを示した

ロッキーズを下し喜ぶブルワーズの選手たち(AP)

BREWERS SHOW THEIR POTENTIAL AFTER CLEAN SWEEP OF ROCKIES 

ナ・リーグで今季、もっとも多くの勝ち星をレギュラーシーズンで挙げた(96勝)のはブルワーズだが、彼らはその勢いをポストシーズンでも持続。ロッキーズとの地区シリーズではスウィープでナ・リーグ優勝決定戦に駒を進めた。

展開は意外な形となった。ロッキーズと言えば打線のチームである。本拠地のクアーズフィールドは高地にあり、打球が飛ぶ。その特徴を生かしてチームが作られている。ところが初戦は9回まで点を奪えず、延長に持ち込んだものの惜敗。そして第2戦と第3戦では、いずれも無得点に終わった。ロッキーズがクアーズフィールドを含む2試合で連続完封負けを喫したのは初めてだった。

カブスとのワイルドカードゲームを制してミルウォーキーに乗り込んだロッキーズにも勢いはあったが、10月1日に行われたカブスとの地区優勝決定戦も含めて8連勝でポストシーズンに臨んだブルワーズの前には歯が立たなかった。それにしてもブルワーズはリズムに乗っている。

かつてブルワーズと言えば、「ライアン・ブラウンと、その他」というくらい顔と名前が一致しないような選手ばかりだった。プレーオフに出たのも2011年が最後。しかし、じっくりと若い選手を育て、今季から加入したマット・ケーンとクリスチャン・イエリチがパズルのファイナルピースとなった。

ブラウンは「すべての選手が自分の力を発揮した結果だ」と話したが、なかには実力以上のものを発揮し、チームに貢献している選手もいる。38歳の控え捕手だったエリック・クラッツは、このシリーズでチーム最多タイの5安打を放つなど、目を疑うほどの活躍を見せている。

もちろん、今季リーグMVP候補のイエリチも初戦で本塁打を放ち、チームに勢いを与えた。ワールドシリーズ制覇の経験もあるケーンは若いチームに経験をもたらしている。先発に関しては決して駒が揃っているとは言えないが、ジョシュ・ヘーダーというメジャーでも屈指のリリーフが後ろに控え、リードして終盤を迎えれば安心感がある。

ブラウンは言った。

「俺たちが地区優勝するなんて誰も予想しなかった。ナ・リーグの優勝決定戦まで勝ち進むとも誰も予想しなかった。おそらくまだ、俺たちがワールドシリーズに進むとは誰も信じていないかもしれないが、はっきりしていることがある。俺たちは今、最高の野球をしている」

さて、ナ・リーグ優勝決定戦の相手は、ドジャースかブレーブスか。

【ホセ・ロメロ】