昨年10月に右肘を手術し、リハビリを進めているエンゼルス大谷翔平投手(24)が、現状について明かした。20日(日本時間21日)もチームの全体練習とは別メニューで調整。特設トレーニング室で、約1時間20分、強化トレーニングや素振りを行った。今後のリハビリの段階について、「ドライスイング(素振り)は強度と本数をまず増やして、そこをクリアしてあとはティー打撃に入っていく感じ」と話した。
また、投手としてのステップアップについては「(キャンプ)終盤でちょっと投げられればいいんじゃないかなと思います。何通りかプランを立てていきたい」と、3月中にもスローイングを再開する見通しを示した。ただ、今季は打者に専念となり、投手復帰は20年シーズン意向となる。
地道なトレーニングが続く毎日だが、「なんでも楽しいですけどね。やっているレベルが下がっているだけで、最初の段階から考えればやれることもだいぶ増えているので。何事も面白いかなと思います」とリハビリ中の心境を話した。
イチロー、ヒヤリ-。マリナーズのイチロー外野手(45)が20日(日本時間21日)、実戦形式の打撃練習で右足スパイクの外側に死球を受けて、途中で練習を取りやめた。
「ライブBP」と呼ばれる打撃練習で、2010年サイヤング賞右腕のフィリックス・ヘルンナデス投手(32)と対戦。5球目のスライダーが踏み出した右足に当たり、思わず、顔をしかめ、大声が出るほどだった。その後、打席に立ち、ファウルを打つなど、大事にはいたらなかったようだが、残りのメニューから外れ、クラブハウスへ引き上げた。
「地味に痛い。無理しても仕方ない」。
念のため、医師の診断を受け、アイシングで治療した。21日以降の練習については未定。
【ピオリア(アリゾナ州)19日(日本時間20日)=四竈衛、斎藤庸裕】マリナーズ菊池雄星投手(27)が、「日本一左腕」の力を発揮した。メジャーで初めて実戦想定の投球練習(ライブBP)を行い、打者4人に対して30球、安打性の当たりは2本だった。空振り4球のうち、3球が直球。スピード以上に、威力があった。夢見ていたイチロー外野手(45)との対戦はなかったが、実力を見せつけた。順調なら25日(同26日)のレッズ戦で、オープン戦初登板となりそうだ。
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菊池の直球が、勢いよくミットに吸い込まれた。緊張感も漂う中、最初の打者への2球目と7球目。ズドンと威力のある球で空振りを奪った。「ボールは思ったよりも良かった。直球に関しては空振りもとれたし、(打者を)差し込めているボールも何回かあった」。確実な手応えを得て、メジャーで初めてとなる打者相手の投球練習を終えた。
直球は90~92マイル(約145~148キロ)をマーク。対戦した打者の1人、通算54本塁打のサンタナは「直球が非常に伸びていた。最後の打者の時も(後方から)見ていたけど、本当に速かった」。スピードに加え伸びと力もあった。首脳陣の前で実力をアピールし、菊池は「最初の方、力んでシュート回転したけど、最後の方は良い軌道だった」と満足そうに振り返った。
変化球を含めて30球、「今持っている(力の)思い切り、全力で腕を振った」と必死だった。それもそのはず、直前のブルペンでは憧れの存在にも気付かなかった。最後の11球、背後からイチローに見守られていたことを報道陣から伝え聞くと、「マジですか? 全然、気付かなかったです。自分のことでまだまだ精いっぱいで…」と苦笑い。それだけ集中していた証拠だった。「日本で一番いい左投手」と褒められたレジェンドとの対戦はかなわなかったが、日本一左腕の片りんを存分に見せつけた。
直球に手応えを得た一方で、スライダーには課題が残った。2人目のベッカムには初球の甘いスライダーを左翼線へ運ばれた。「まだまだ抜けるボールがある。修正が必要」。それでもサービス監督からは「良いと思うから、引き続き頑張って」と激励された。今後は、中2日で2度目のライブBP、再び中2日空けて実戦登板となる見込み。順調ならオープン戦初登板は25日のレッズ戦となりそうだ。「今日、気付いたこともあった。徐々に良い形にしていければ」。収穫を得て、1歩ずつ階段を上る。
◆菊池の投球内容
【1人目 ラリー(招待選手)】
1球目 直球 ボール
2球目 直球 空振り
3球目 直球 ボール
4球目 スライダー 見逃しストライク
5球目 直球 ボール
6球目 チェンジアップ ボール
7球目 直球 空振り
【2人目 ベッカム(遊撃手レギュラー候補)】
1球目 スライダー 左安
2球目 直球 見逃しストライク
3球目 チェンジアップ ボール
4球目 直球 ボール
5球目 カーブ 空振り
6球目 直球 空振り
7球目 チェンジアップ ボール
【3人目 サンタナ(17年にシーズン30本塁打、通算54本塁打の外野手)】
1球目 直球 見逃しストライク
2球目 スライダー ボール
3球目 チェンジアップ 見逃しストライク
4球目 直球 ファウル
5球目 カーブ 左安
6球目 チェンジアップ ボール
7球目 スライダー ボール
【4人目 ネグロン(控え内野手)】
1球目 直球 ファウル
2球目 直球 ボール
3球目 チェンジアップ ボール
4球目 カーブ 見逃しストライク
5球目 直球 ボール
6球目 直球 見逃しストライク
7球目 直球 見逃しストライク
8球目 スライダー 見逃しストライク
9球目 直球 ファウル
新打撃フォームを改造したマリナーズのイチロー外野手(45)は、キャンプ4日目のフリー打撃で、28スイング中8本の柵越えを放った。中盤以降の4連発をはじめ、中堅左へ打ち込むなど、技に力を加えた打撃を披露した。
実戦形式の打撃練習(ライブBP)では、初めて登板する菊池雄星投手(27)との「対決」も期待されたが、互いに別グループとなり、次回以降へお預けとなった。それでも、イチロー自身が「見たいな。だって日本で一番いい左投手だからね」と話していた通り、練習のわずかな空き時間を利用してブルペンへ。準備をする菊池の背後から、熱心に各球種の軌道をチェックしていた。
マニー・マチャド内野手(26)が、パドレスと10年3億ドル(約330億円)の大型契約で合意したと19日(日本時間20日)、米スポーツ専門局ESPNやMLB公式サイトなど複数の米メディアが報じた。
FA選手の契約額では、08年からヤンキースと10年2億7500万ドルの契約を結んだアレックス・ロドリゲスを抜きMLB史上最高、米国のプロスポーツ全体でも最高額となった。
マチャドは昨年7月、オリオールズからドジャースへトレードで移籍。前田健太投手(30)とチームメートとなり、チームの2年連続ワールドシリーズ進出に貢献した。シーズンオフにFAとなり、ブライス・ハーパー外野手(26=ナショナルズFA)とともに大物FA選手として所属先が注目されていた。
オールスターに4度選出、ゴールドグラブ賞にも2度輝いているマチャドは昨季、打率2割9分7厘、37本塁打、107打点で自己最高の成績を残した。通算では7年間で打率2割8分2厘、175本塁打、513打点。
FA選手としては今回のマチャドの契約が史上最高額となったが、米メディアの予想では、ハーパーの契約が決まればすぐに記録は破られるとされている。
エンゼルス大谷翔平投手(24)がキャンプ恒例のフォトデーに参加し、サンタクロースの帽子をかぶって、写真撮影を行った。昨年同様、上下白のユニホームで撮影。野球のトレーディングカードを販売するTopps社のクリスマス限定カード用に、サンタ帽をかぶるようにリクエストされ「時季外れすぎじゃないですか」とやや戸惑いながらも、満面の笑みを見せた。右肘のリハビリのため、今季は打者に専念。昨年とは違い、写真撮影でもグラブを持たずにバットだけでポーズをとった。
大谷はこの日も、別メニューで調整。医療スタッフとともに慎重な姿勢を示しているオースマス監督は、リハビリ中の大谷とのコミュニケーションについて「ほとんど毎日、話している。昨日も話したし、インスタグラムの動画を一緒に見た」と、対話を重ねていることを明かした。(テンピ=斎藤庸裕)
先ごろ、ブルワーズと1年1000万ドル(約11億円)で契約を結んだマイク・ムスタカス内野手(30)が、ワールドシリーズ進出に向け意気込みを示した。
昨季途中でロイヤルズからブルワーズに加入したムスタカスは、新天地で54試合に出場し、打率2割5分6厘、8本塁打、33打点をマーク。チームはナ・リーグ優勝決定シリーズでドジャースに敗れてワールドシリーズ進出を逃したが、三振で最後のアウトを取られたのがムスタカスだった。
同選手は19日、「昨季終了時点で、僕らにはやり残した仕事があったと思う。昨年ここでプレーしてとても楽しかった。僕らに少し及ばなかった点があったのは確かだけど、このチームは去年いた場所に戻ってこられると思うし、ワールドシリーズに向けて努力できると感じている」と、前向きに語った。
同選手はさらに「契約にサインしたからには、もう準備はできている。これが僕の人生だ。ここに来て仲間たちと過ごし、優勝を目指すために野球をしている。フィールドに戻り、再び野球を始めるのが待ち切れないね」と意欲も示していた。
今オフのフリーエージェント(FA)市場の目玉となっていたマニー・マチャド内野手(26)が、再建中のパドレスと10年3億ドル(約330億円)の契約で合意した。球団公式サイトが19日に明かしているが、パドレスの選手たちはアナウンスがある前から喜びに沸いていたようだ。
オースティン・ヘッジス捕手はバント練習に向かう時に第一報を聞き、両手でガッツポーズ。エリック・ホスマー内野手は「選手たち全員が、どうなっているのか聞いた。僕ら全員が言えるのは、彼こそが来てほしかった選手だということ。彼がここに来てくれれば、物事はとても速く変わっていくだろうね」と歓迎の声を上げた。
ホスマーはさらに「彼はメジャー最高選手のひとりだ。まだ非常に若いFAで、これまでのキャリアで素晴らしい野球を見せてきたけど、これからも素晴らしいものを見せてくれるはずだ」とマチャドに期待を寄せている。
オールスター4度選出でゴールドグラブ賞に2度輝いているマチャドは昨季、打率2割9分7厘を記録。37本塁打、107打点はいずれもキャリア最高の数字だった。7シーズン通算では打率2割8分2厘、175本塁打、513打点をマークしている。
マリナーズ菊池雄星投手(27)が、19日(日本時間20日)、メジャーで初めて打者を相手にした投球練習(ライブBP)を行った。直球に加え、スライダー、カーブ、チェンジアップを含めて30球、打者4人に対して安打性の当たり2本、空振りは4球(直球3球、カーブ1球)の内容。直球の球速は90~92(約145~148キロ)マイルだった。
遊撃手のレギュラー候補、ティム・ベッカム内野手(29)は菊池の投球内容について「良かったね。ストレートも走っていたし、一番の球種はカーブだと思った。曲がりが大きくて、ブレーキもかかっていた」と、空振りした低めのカーブをたたえた。
また、昨年5本塁打、通算では54本塁打のドミンゴ・サンタナ外野手(26)も「ストレートが良かった。伸びていた」と振り返り、菊池の投球を高評価した。
米大リーグで初代サイ・ヤング賞(最優秀投手賞)に輝くなど通算149勝を挙げ、打者でも活躍した元ドジャースのドン・ニューカム氏が長い闘病の末に死去したと19日、球団が発表した。92歳だった。
黒人リーグでのプレーを経て、1949年にニューヨーク市ブルックリンが本拠地だったドジャースに入団。17勝8敗でナ・リーグ最優秀新人に選ばれた。56年には27勝7敗でサイ・ヤング賞と最優秀選手賞をダブル受賞。代打でも頻繁に起用される投打の「二刀流」で、メジャー10年間の打者での通算成績は打率2割7分1厘、15本塁打、108打点だった。62年にはプロ野球中日に所属し、打者として12本塁打をマークした。
マリナーズ菊池雄星投手(27)が、19日(日本時間20日)、メジャーで初めて打者を相手にした投球練習(ライブBP)を行った。直球に加え、スライダー、カーブ、チェンジアップを含めて30球、打者4人に対して安打性の当たり2本、空振りは4球(直球3球、カーブ1球)の内容だった。
投球を振り返り、菊池は「1つ1つのボールに関しては思ったより良かった。ストレートに関しては空振りも取れましたし、そういう精度を高めて行ければ」と手応えを口にした。一方で、スライダーには課題が残った。安打性の打球もスライダーをとらえられたもので、「まだまだ抜けてしまうボールがある。修正が必要」と話した。
イチロー外野手(45)との対戦はお預けとなったが、ライブBP直前のブルペンでは背後にイチローもいたが、「マジですか? 教えてくださいよ」と気が付かなかったことを明かした。報道陣から伝え聞き、「全然、知らなかったです」と苦笑いだった。
新打撃フォームに改造したマリナーズのイチロー外野手(45)がキャンプ4日目19日(日本時間20日)、フリー打撃で28スイングで8本の柵越えを放った。中盤以降の4連発をはじめ、中堅左へ打ち込むなど、昨季までとの違いをのぞかせた。
また、練習の合間には、隣接するブルペンで菊池雄星投手(27)の投球練習の一部をチェック。期待された「ライブBP」と呼ばれる実戦形式の打撃練習での「対決」は実現しなかったが、これまで「見たいな。だって日本で一番いい左投手だからね」と話していた通り、菊池の背後から熱心に各球種の軌道を見つめていた。
【ピオリア(米アリゾナ州)18日(日本時間19日)=四竈衛】マリナーズのイチロー外野手(45)と菊池雄星投手(27)が、初めて同じグラウンドで「競演」した。前日までは、互いに別グラウンドで練習したため、接点はなかった。だが、全体キャンプ3日目に内外野の中継プレーの練習で、菊池がマウンドに立ち、イチローが中堅の守備位置に就き実現した。
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菊池の視線は、少年ファンのようにイチローにくぎ付けだった。「うれしいとかもあるんですけど、幸せというのが一番ですね」。少年時代から憧れ続け、「イチロー本」やインタビュー動画などは、ほぼすべてを網羅するほどだった。そこまで憧れ続けた存在が、同じグラウンドで同じボールを追いかけていた。外野フェンス際まで転がった打球を素早く処理し、内野へ返球する姿は、紛れもなく「生イチロー」だった。「イチローさんのボールの回転がきれいすぎて、全部カットマンの胸に来ていた。やっぱりすごいなと、感動しながら見てました」。
昨オフ、マ軍からオファーを受け、交渉が順調に進むにつれ、イチローと同じグラウンドに立つ瞬間が頭をよぎるようになった。「いつかこういう日がくればいいなとシアトルに決まってから思ってましたけど、まだ練習ではあるんですけれども、イチローさんと一緒に練習ができたというのは特別なことだと思ってます」。
19日(同20日)には「ライブBP」と呼ばれる実戦形式の打撃練習に登板する予定が組まれた。イチローが打席に立つ可能性もある。「世界一の打者ですから、そのイチローさんに、もし(打席に)立っていただけるのならすごく光栄なことですし、夢のようなことだと思っています」。対戦が実現すれば、菊池にとって最良の思い出としてだけでなく、最高の勉強の場となることは間違いない。