<関屋記念>◇12日=新潟◇G3◇芝1600メートル◇3歳上◇出走15頭

 1番人気プリモシーン(牝3、木村)が直線の攻防を制した。1~3着馬をディープインパクト産駒が占めた追い比べを最後まで譲らず、重賞2勝目を挙げた。勝ち時計はレコードに0秒1差となる1分31秒6。3歳牝馬の優勝は87年クールハート以来で、3着まで牝馬が独占したのは91年(1着ニフティニース、2着ビーバップ、3着プリティハット)以来。

 熱く、長い直線の攻防だった。中団外にいたプリモシーンが直線入り口から動いた。北村宏騎手が懸命に馬上で両拳を前後する。残り1ハロン。抜け出す際に馬が内によれたが、瞬時に態勢を立て直して前へ出た。右後方にはワントゥワンの息遣いが聞こえる。ゴールの瞬間はちぎれんばかりに右腕を伸ばして、相棒の首を押した。首差の勝利は人馬の気迫でもぎとった。

 引き揚げてきた鞍上は頬を紅潮させ、言った。「最後は馬が力を振り絞ってくれた」。レコードに0秒1差の決着。昨年10月の未勝利(1着)以来のコンビだが、成長を感じていた。前走(NHKマイルC5着)から馬体重は10キロ増。心身には重厚感が増した。パドックから以前のちゃかつくしぐさが消え、堂々と歩みを進めた。「増えた分がしっかり実になった。中身が入っていい馬になりましたね」。直前の9RでJRA通算1300勝を達成し、余勢を駆っての4度目の関屋記念優勝。頼もしい相棒が、菅原泰夫元騎手に並ぶ最多勝利記録をもたらしてくれた。

 3歳牝馬による優勝は85年タカラスチール、87年クールハートに次ぐ3頭目。木村師は「春は(ファンに)迷惑をかけた分、少しは取り戻せたかな。バランスが良くなって、馬も普段から過ごしやすかったと思う。暑い時期に走ったのでしっかり間隔を空けて疲れを取りたい」とさらなる飛躍を誓った。今後は放牧に出される。4月27日生まれの遅生まれ。本格化はこれからだ。プリモシーンの最盛期はこれからやってくる。【松田直樹】

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