<高松宮記念:追い切り>

 レッドファルクスの秋春連覇の態勢は整った。直前の追い切りは、実戦に即したものだった。

 ウッドコースでダノンアイリス(古馬1000万)を6馬身先行させてスタート。後方、中団に位置することが多いレースの形を意識したもの。3角過ぎから差を詰め、直線で馬体を併せた。そこから最後までしっかりと追われて併入。5ハロン66秒5-13秒1。少し時計がかかったのは、外ラチ沿いを大きく回ったためだ。

 尾関師は「1週前の追い切りは心肺を高める内容。直前は競馬に直結する追い切りにしたかった。しっかりと内容のある調教ができた」と意図を説明した。先週までの追い切りで体をつくり、直前で実戦の感覚を呼び戻す。明確な目的を持った調教。「昨年は期待を裏切ってしまったから」と、1番人気に推されながら3着に終わった昨年のリベンジ戦に臨む。

 中京芝は【3 0 1 0】と得意コースでもある。唯一勝てなかったのが昨年の今レース。尾関師はファルクスがまだオープン入りしたばかりの15年秋頃、「この馬でG1を狙うなら高松宮記念かな」と感じていたという。それだけ相性のいい競馬場だ。昨年の敗因はやや重の馬場とみられているが、3着を確保。11年キンシャサノキセキ、12年カレンチャン、13年ロードカナロアと、最優秀短距離馬が翌年の高松宮記念に出走ケースは3連勝中。態勢が整ったファルクスに、データの後押しもある。【三上広隆】

  1. お得な新入会プラン登場! 競馬情報サイト【極ウマ・プレミアム】
  2. 競馬予想に【ニッカンAI予想アプリ】