<朝日杯FS:追い切り>

 メンバー中、唯一の3勝馬タワーオブロンドンが、シャープな伸びを見せた。美浦坂路でティソーナ(古馬1600万)を1馬身追走し、馬なりのまま1馬身先着した。美浦に駆けつけて騎乗したルメール騎手は「とても良かったです。馬の状態は完璧じゃないですか。パワーが強くてコントロールが大変なんですけど、最後はいい脚を使ってくれた」と笑顔。4ハロン53秒2-38秒5-24秒6-12秒1と、1ハロンごとにラップが上がった。

 デビューから4戦して距離経験は1500メートルまで。今回はマイルへの距離延長が大きな鍵になる。だが、重賞初制覇した1400メートルの前走京王杯2歳Sは、スローの流れを中団で折り合って直線で楽に抜け出した。そのレースぶりから藤沢和師は「極端な短距離馬じゃない。折り合っていけたので、マイルぐらいは持ってくれないとね」と、距離克服に手応えありの様子。ルメール騎手も「馬がリラックスしていれば、1600メートルはいけそう」と自信をのぞかせた。

 藤沢和厩舎は昨年、阪神JFをソウルスターリングで、朝日杯FSをサトノアレスで制し、2歳G1連続Vを決めた。今年の2歳勢もすでに8頭が勝ち上がり、4頭がオープン馬。層の厚さは昨年に勝るとも劣らない。勝ち頭であるタワーオブロンドンには「性格は穏やか。加速したらグンと伸びる。力はあるからね」と連覇を期待。28日中山のホープフルS(G1、芝2000メートル)には素質馬フラットレーがスタンバイしており、今年も2歳G1・2勝のチャンスは十分。まずは2歳マイル王者のタイトルを取りに行く。【久野朗】

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