<追い斬り激論:秋華賞>

 秋華賞(G1、芝2000メートル、15日=京都)の「追い斬り激論」は、1番人気が予想されるアエロリット(牝3、菊沢)に満場一致でS評価を与えた。美浦坂路での単走追いで抜群の推進力を発揮し、見た目以上の好時計をマーク。東の記者がこぞって高評価を与える中、特に山田記者は「1強」と力説した。

 栗田 アエロリットはS評価でいいよな?

 高木 異議なし。関西への輸送があるから控えめと聞いていたし、かなりゆったり走っているように見えた。それなのに時計はそこそこ速い。「こんなに出ていたの!」って記者席がざわついた。見た目以上に推進力があるってことです。

 山田 文句なしのS評価。追い切りにまたがった菊沢師も「先週しっかりやったし、今回は物足りないと思うぐらいでもよかった。ラスト2ハロンだけ集中して走らせたけど、息も乱れていないし平然としていた」と頼もしそうだったぞ。

 栗田 札幌でクイーンSを見たが、強さは印象的だった。古馬相手、1800メートルなど初物ずくめの中、引き離した逃げで、後続に1度も影を踏ませない完勝だった。迷わず◎を打った俺の見る目の確かさが証明されたレースだったな。

 高木 前走はNHKマイルCから18キロ増。師は「あの時、負けたら重め残りのせいにするつもりだった」と笑ってましたが、ほぼ成長分でしたね。ぶっつけローテも前走後すぐに決めたもの。1週前の動きもほれぼれするもので、馬体はふっくら。2カ月半ぶりでも仕上がりは万全。ただ・・・。

 山田 何か気になるか?

 高木 自然と速い時計が出てしまう走りや前向きな気性から、距離延長は少なくともプラスではない。師も「他の馬は2000メートル以上を経験している。うちのは1800メートルまで。期待もあるけど不安もある」。

 栗田 甘いな。人気陣営が不安を素直に明かせるのは、克服の自信がある時。「今はコンタクトが取りやすくなった」ってフォローもあった。直線の短い舞台で、200メートルの延長ならこなせる。俺は他に気になる穴馬がいるが、それなりに信頼できる人気馬だよ。

 山田 去年、同じNHKマイルCを勝ったメジャーエンブレムとイメージが重なるんだ。あの馬はけがで秋華賞に出られなかったけど、出ていたらパワフルな先行で押し切ったはず。11年のクイーンSを勝ったアヴェンチュラは2000メートル以上に未出走のまま、秋華賞も連勝した。3歳馬が夏の重賞で古馬を破るのはそれだけすごいってこと。今回は「1強」だよ。

 高木 説得力もあるし、珍しくえらい自信ですね。

 山田 当たったら返すから、馬券代貸してくれ。

 高木 最後が、かっこ悪すぎです(涙)。

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