<神戸新聞杯>◇24日=阪神◇G2◇芝2400メートル◇3歳◇出走14頭◇3着までに菊花賞優先出走権

 レイデオロ(牡3、藤沢和)がダービー馬の誇りを示した。好位追走から抜け出す2馬身差Vで、単勝1番人気の支持に難なく応えた。予定通り11月26日東京のジャパンC(G1、芝2400メートル)に向かい、古馬と相まみえる。クリストフ・ルメール騎手(38)はこのレース3連覇。サトノダイヤモンドと挑む凱旋門賞へと勢いづいた。

 優雅だった。残り400メートルを切って追い出されたレイデオロは、ゆっくりとアクセルを踏むように加速した。ようやく最高速に入ったのは先頭に立った残り100メートル地点。そこから後続を2馬身ちぎった。ルメール騎手は「今日も能力を発揮しました。結構楽に勝てた。うれしかったです」。深い息を、何度も吐き出した。

 ダービーの歓喜から約1カ月後の7月上旬、早くもジャパンC参戦を発表した。秋初戦、求められたのは強さ、そして成長力だ。鞍上は、きっちりと感じ取っていた。「返し馬の時から、すごく乗りやすくなっていた。頭が本当に良くなりました」。記念撮影終了際、レイデオロはマスコットキャラのターフィー君にゆっくりとキスをしてから、ゆっくりとウイナーズサークルを去った。レース直後とは思えない、堂々たる立ち居振る舞いだ。藤沢和師も「あの通り落ち着いている馬。賢い馬? そうなんですよ」。立派な大人のレイデオロを前に、思わずほおが緩んでしまう。

 世代の頂点は極めた。放牧による充電を挟み、さあ日本の頂点へ。「もちろん自信ありますね。ジャパンCが、秋のメインのターゲット。次はもっと良くなってると思う」とルメール騎手。いつになくうわずる声が、自信の証しだ。【柏山自夢】

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