デビュー22年目の福永祐一騎手(40)が史上8人目のJRA通算2000勝を達成した。15日の中京8R(500万、芝2000メートル)を1番人気のキセキ(牡3、角居)で制して大台に到達。武豊騎手に次ぐ史上2位のスピード記録となった。

 温かな拍手に包まれ、不惑の福永が満面に笑いじわをつくった。96年3月の初騎乗初勝利と同じ中京。初々しい表情で花束を掲げていた19歳の少年が、足かけ22年で2000もの勝ち星を積み上げた。「天才」と称された父洋一元騎手(983勝)の倍以上も。史上8人目の偉業は、史上2位のスピード達成。長いようで短く、短いようで長かった。

 「あんな歓声で迎えてくれるとは・・・。中京でデビューしたし、特別に思い入れの強い場所。この場で達成できてよかった。当初は想像もしなかった数字。偉大な父親の名の下でデビューして、思ったより才能に恵まれなかったけど、師匠の北橋先生(元調教師)が一人前にしてくれた」

 道のりは一直線ではなかった。かつて「32歳(09年)で騎手をやめようかとも思った」と明かしたことがある。後ろ盾となってくれた師匠が06年で定年を迎えた後は、勝利数が伸び悩んだ。折れそうな心をつなぎ留めたのは、周囲の人々の支えだった。だから今がある。親交の深い市川海老蔵からも「おまえは晩成」と励まされたという。

 「G1でもっと信頼される騎手になりたいし、ならないといけない。ここ2年はけがが多かったし、まだ本厄を抜けてないけど、いっぱい厄払いもしたので」

 今後の目標を聞かれると、答える前に観客席から「ダービー!」と声が飛んだ。「そう、ダービーですね」。まだまだ、やり残したことがある。1歩ずつ、1勝ずつ、焦らず地道に進んでいく。【太田尚樹】

 ◆福永祐一(ふくなが・ゆういち) 1976年(昭51)12月9日、滋賀県生まれ。父は天才と称された福永洋一元騎手。競馬学校騎手課程12期生として96年デビュー。3月2日の中京2Rで初騎乗初勝利を飾った。99年桜花賞(プリモディーネ)がG1初勝利。JRA・G1勝利は20勝。

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