<新馬戦情報>

 ダービーが終わり、今週から2歳新馬戦がスタートする。オークス、ダービーを連勝した藤沢和雄師(65)が、早くも来春のクラシック候補を送り出す。叔父にサトノクラウンがいるファストアプローチ(牡、父ドーンアプローチ)は530キロの大型馬で、パワーとスピードを兼ね備えた逸材。6月3日(土)の東京芝1400メートルでデビュー予定だ。

 藤沢和師がまず口にしたのは「速いよ」のひと言だった。オークスをソウルスターリングで、ダービーをレイデオロで制したばかり。2週連続クラシックVの名門が今年最初にデビューさせる注目の2歳馬が、ファストアプローチだ。

 父ドーンアプローチはデビューから英2000ギニーまで7戦7勝と圧倒的な成績を残した。英ダービーは12着と大敗したが、G1・4勝の実績を引っさげて種牡馬入り。注目の初年度産駒だ。母系も日本になじみ深く、母は京都記念連覇や香港ヴァーズを勝ったサトノクラウンの全姉。「血統も楽しみ」。師もその走りを注目する。

 4月28日に入厩し、坂路、コースでしっかりと調教を積んできた。今月24日の1週前追いでは古馬を相手に先着。「530キロくらいある大型馬だけど、動きが軽いし、とにかくスピードがある。追うごとに良くなってきている」。ゲート試験は25日に合格したばかりで「ちょっとゲートでもたもたしてしまった。少し遊んでいたからな」と、現状はゲートに課題を残すが、臨戦態勢は整いつつある。

 デビュー戦は6月3日(土)の東京芝1400メートル。今日31日の追い切りで戸崎騎手が乗り、その感触を見て正式に決定する。次週以降へのスライドの可能性もあるが、師は「いずれにしろ、早い段階でデビューさせるつもり」と力強い。ターフを駆ける姿を早く見たい。ダービートレーナーにそう思わせているのが、この馬だ。【三上広隆】

  1. お得な新入会プラン登場! 競馬情報サイト【極ウマ・プレミアム】
  2. 競馬予想に【ニッカンAI予想アプリ】