<富士S>◇22日=東京◇G3◇芝1600メートル◇3歳上◇出走11頭◇1着にマイルCSの優先出走権

 戸崎圭太騎手(36)が騎乗した3番人気ヤングマンパワー(牡4、手塚)が重賞連勝で3連勝を飾った。勝ちタイムは1分34秒0。優先出走権を獲得したマイルCS(G1、芝1600メートル、11月20日=京都)でも有力馬の一角に躍り出た。この日2勝の戸崎騎手は今年のJRA通算勝利数を151とし、関東所属では初めて年間150勝超えを達成した。

 直線内から2頭目を力強く抜け出たのはヤングマンパワーだった。道中3番手から満を持して追い出し、イスラボニータ、ダノンプラチナの両G1馬を抑えて堂々のゴール。3連勝すべてで騎乗の戸崎騎手は「強かったですね。馬も充実しているし、いい時に乗せてもらっている」と声を弾ませた。

 充実の秋、実りの秋だ。昨秋は富士S12着など精彩を欠いたが、今年の春先からグングン成長。戸崎に乗り替わった多摩川Sから3連勝で、関屋記念に続く重賞連勝と本格化した。手塚師は「(3走前の)谷川岳Sを使った後からすごく良くなった。頭が上がらなくなって、緩さが取れてきた」と説明。G1馬2頭を含む強豪を力でねじ伏せ、「速い時計にも、瞬発力勝負にも対応できた。すごく良かった」と満面に笑みを浮かべた。

 一時は賞金不足も心配されたが、これでマイルCSに主役の1頭として堂々の参戦だ。本番での騎乗は流動的な戸崎だが、「いろんな競馬ができる強みがあるので楽しみ」と期待を寄せる。G1・3勝の手塚師も「春から馬が変わってきている。京都は合うと思うし、本番も頑張りたい」と初の古馬G1タイトルを見据えていた。【山田準】

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