新潟2歳S(G3、芝1600メートル、28日)は、ディープインパクト産駒を狙え!? 出走馬唯一の産駒、キャスパリーグ(牝、浅見)が、混戦の重賞を断ち切る。母父にストームキャットを持ち、キズナやエイシンヒカリと同じ「黄金配合」。また、ディープ産駒の新潟2歳Sは複勝率75%の好相性で、父譲りの切れ味を武器に13年ハープスター以来の同産駒Vを狙う。

 鹿毛の額に白い星、身のこなしの軽い430キロ台の馬体。父の面影を受け継ぐキャスパリーグが、同産駒の現2歳世代で初めて重賞に挑む。デビュー戦の手綱をとった藤岡佑騎手は「反応が良くて、いかにもディープ産駒というバネがある。そんなに体は大きくないけど、全身を使って走る。素質があるのは間違いない」と絶賛する。

 「黄金配合」の真価を見せる。母父にストームキャットを持ち、キズナやエイシンヒカリと同じ配合にあたる。祖母は独オークス馬。その血の力はレースでも存分に発揮された。初戦ではセンス良く好位につけ、直線で難なく抜け出した。ゴール前では鞍上が右手を挙げる余裕があった。中間も絶好調で、21日には坂路4ハロン50秒9-12秒7と古馬顔負けの猛時計をマーク。担当の太田助手は「初戦の時は51秒台でラストも13秒台。しっかり休ませて成長を感じる。いい状態」と手応えを口にする。

 現3歳世代の勢いを引き継ぐ。父の産駒は今春の牡牝クラシック4冠のうち、皐月賞、ダービー、オークスを制覇。現2歳馬はまだ4頭が勝ち上がっただけだが、むしろこれからが本番だ。新潟2歳Sは過去4頭が出走して【1 1 1 1】。産駒の持ち味を生かせる舞台といえる。

 いざ、登竜門へ。過去の連対馬には同産駒の桜花賞馬ハープスターを筆頭に、ジャスタウェイ(11年2着)、イスラボニータ(13年2着)など一流馬が多く名を連ねる。昨年の1、2着馬ものちにG1で連対を果たした。それに続けるだけの資質はある。太田助手は「最初は角馬場でもピョンピョン跳ねたりしてたけど、攻め馬では引っ掛かったりしない。レースセンスもいいし、距離もこなせそう」と見込む。夏の新潟で、ディープな潜在能力を見せつける。【太田尚樹】

 ◆新潟芝1600メートル2歳戦の種牡馬成績(11年以降) 勝ち数はハーツクライ産駒が8勝、ディープ産駒が7勝で続く。ただ、出走回数20回以上でディープ産駒の連対率43.2%、複勝率54.1%は断トツで、馬券に絡む率は最も高い。

 ◆「黄金配合」 ディープインパクト産駒の中でも母父ストームキャットは活躍馬が多い。ダービー馬キズナや現在世界ランク1位のエイシンヒカリをはじめ、ラキシス(エリザベス女王杯)、アユサン(桜花賞)、リアルスティール(ドバイターフ)と5頭のG1馬。JRA重賞12勝は、同産駒の同130勝のうち母父別で最多。

  1. お得な新入会プラン登場! 競馬情報サイト【極ウマ・プレミアム】
  2. 競馬予想に【ニッカンAI予想アプリ】