<ジャパンC>◇25日=東京◇G1◇芝2400メートル◇3歳上◇出走14頭

ジャパンCを制したのは、圧倒的な1番人気の3冠牝馬アーモンドアイ(牝3、国枝)だった。

またしても福島県のノーザンファーム天栄調教馬がG1を勝った。同牧場は美浦に所属するノーザンファーム生産馬の前線基地。今秋は秋華賞、菊花賞、天皇賞・秋、マイルCSに続くG1・5勝と勢いが止まらない。アーモンドアイも牧場、美浦トレセンを行き来しての戴冠となった。

牧場との連携が栄冠をもたらした。これまでレース後は全て放牧に出され、馬体のチューニングがなされた。今回はオークスから中146日の秋華賞後、中5週での競馬。反動を見極め、念入りに経過が観察された。木実谷雄太場長は「思っていた以上に回復が早かったですね。1年前は馬体重が増えなくて、460キロを維持するのが精いっぱい。馬がしっかりしてきました」と進化を認める。

心拍数や食事量の各種データが管理され、坂路、ダート、トレッドミルを駆使して疲労を抜き取る。「我々は投手でいう中継ぎみたいなもの」。今月8日の帰厩まで、寒さが得意ではないアーモンドアイは昼前から調教を開始。255もの馬房数があるが、1頭1頭の特性を見抜く牧場サイドと密な意思疎通が成功の下地となった。

多くの有力馬を抱える大牧場。2分20秒6のレコードは関わる人間全ての想像を超えた。「僕が生きている間には更新されないと思います。みんなの努力もあって状態には自信を持って送り出せました。記録にも記憶にも残る名馬になってほしいですね」。来年は世界が待っている。【松田直樹】

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