<スプリンターズS:追い切り>

層の厚い香港スプリント界の刺客ラッキーバブルズが軽快に動いた。小雨が降る中山の芝コースをスムーズに加速。直線で軽く仕掛けると、水分を含んだ緩い馬場を苦にせずシャープに駆け抜けた。

手綱を取ったプレブル騎手は「感触は良かった。(残り)600メートル辺りから追いましたが、気持ち良く伸びました」と納得の表情。香港では良馬場でしか走っていないが「(香港に移籍前の)オーストラリアでは不良馬場でかなりの差で勝ったこともある。今日もいい感じで動いていた。逆に軟らかい馬場の方がいい」と断言した。週末の雨予報に「こんな状態の馬場はファインニードルには不利なのでは? チャンス!」とニヤリ。4月に香港G1チェアマンズスプリントプライズ(5着)で先着を許した日本のエース馬逆転に自信を見せた。

27日の馬体重は490キロ。減り気味だった前走(477キロ)から回復しているように、来日後の体調面に不安はない。鍵は精神状態。火、水曜は右回りで走りたがらず、左回りでだましだまし調教。この日も馬場入り直後に物見をするなど慣れない環境を気にしていたが、何とか右回りの追い切りをクリア。ルイ厩務員は「とにかくリラックスさせること、ハッピーにさせることを第一に考えている」とさらに細心の注意を払っていく。

昨春のチェアマンズスプリントでは最強スプリンターの一角のミスタースタニングを下して優勝。プレブル騎手は「(香港の)トップスプリンターというわけじゃないが、正直で安定感のある馬。初の馬場や久々をうまくこなして力を出し切れば」と日本馬撃破に期待を寄せた。【山田準】

◆香港馬のスプリンターズS成績 00年にベストオブザベスト(15着)が参戦して以来、延べ13頭が参戦して【2 0 1 10】。05年サイレントウィットネス(1番人気)と10年ウルトラファンタジー(10番人気)が優勝している。ちなみに延べ13頭中7頭が掲示板に載っており、軽視はできない。

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