レース史上初の兄妹制覇だ。今週の新潟メイン、新潟2歳S(G3、芝1600メートル、26日)に15年勝ち馬ロードクエストの半妹スティルネス(牝、小島)が参戦。同厩舎に所属したこのきょうだいの中で、最も兄クエストに似ているという期待馬が、3年ぶりに関東馬に勝利を導く。

 兄ロードクエストが4馬身差で圧勝した衝撃の新潟2歳Sから3年。クエストの妹ヴァルツァー、弟ロードトレジャー、一番下の妹スティルネスの背中を知る土明助手は「このきょうだいは1頭1頭が全然違うけど、この馬がクエストに一番近い。2歳の時の走り方、背中の雰囲気・・・。(脚が)たまるし、長い脚というより、シュッと切れる脚が使える」と目を細める。

 兄譲りの大物感も十分。新馬戦(福島芝1200メートル)は抜群の手応えで4角外から並びかけ、余力たっぷりに抜け出す快勝劇。2着に2馬身半差は兄のクエストのデビュー戦(同2馬身差)に負けないインパクトだった。現行の左回りの芝外回りマイルで施行された02年以降、前走が1200メートルだった馬の優勝はないが、土明助手は「新馬は1200と1800しかなく、1200で行ったが、本来は1400か1600だと。距離延長は心配していない。むしろこの距離の方がいい」と前を向く。スプリント挑戦から、今年再びマイル路線に戻した兄クエスト同様、マイルで真価を発揮する可能性は十分ある。

 全休日明けの21日は北角馬場で調整した。土明助手は「順調です。血統的にテンションが上がりやすく、新馬はソフトに仕上げてあの勝ち方。中間もテンションを上げず、少し踏み込んで調整している。使った上積みもある」。小島厩舎でデビューしたこの血統は4頭中3頭が新馬戦を勝ち、1頭は2戦目の未勝利戦で勝利。早くから活躍する血筋でもあり、2歳重賞の兄妹制覇も夢ではない。【山田準】

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