近年の宝塚記念で、活躍が目立つのは8枠。今年、ラッキー枠を手にした1頭が大外16番のキセキだ。枠順を聞いた辻野助手は「ちょっと極端ですね。できれば前に壁を作りたい馬なので・・・」と表情は複雑だが、データははっきりと外枠有利を示している。

 13年のゴールドシップが8枠10番で勝って以来、14年ゴールドシップ(8枠11番)→15年ラブリーデイ(8枠16番)→16年マリアライト(8枠16番)→17年サトノクラウン(8枠11番)とピンク帽が5連勝。その間、1枠馬は1頭も連対していない。それを聞いた辻野助手は「それが救いですね。今は変にカリカリしてなくて精神状態もいい」と笑顔を見せた。

 梅雨時の阪神は馬場が悪くなることが多く、外枠が有利になるという説がある。それからすると、好時計が頻発している今年の阪神芝は外枠が有利にならない可能性もあるが、時計が速かった昨年も大外枠のサトノクラウンが勝ったことを考えれば、馬場だけの問題ではないのかもしれない。さらに、土曜日の阪神にはまとまった雨が降る予報があり、結局は馬場が悪くなる可能性もある。

 キセキにとって何より頼もしいのは昨年、サトノクラウンを勝利に導いたM・デムーロ騎手が乗ること。半端ないミルコの手により「サランスクの奇跡」ならぬ「仁川のキセキ」が起こるか。【岡本光男】

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