<マーメイドS>◇10日=阪神◇G3◇芝2000メートル◇出走15頭

 10番人気アンドリエッテ(牝6、牧田)が重賞初制覇を飾った。直線で内を突いて伸び、混戦を制した。勝ちタイムは1分59秒1。3歳時にチューリップ賞で2着とあと1歩で届かなかったタイトルを、9度目の挑戦で手にした。初騎乗の国分恭介騎手(27)は10年府中牝馬S(テイエムオーロラ)以来の重賞2勝目。11月11日京都のエリザベス女王杯(G1、芝2200メートル)を目標にする。

 どんよりした空の下で、アンドリエッテの脚が光った。内枠を生かし、道中はインで勝負の時を待った。国分恭騎手は冷静だった。他の騎手が追い出し始めても、じっと我慢。「外を回していては間に合わない」(牧田師)。いちかばちか、内を突く作戦だった。直線入り口で追い出すと瞬時に反応。一気に突き抜けた。「慌てず内を突いた。一瞬の脚は速かった」と鞍上も反応の良さに驚いた。

 10年目の国分恭騎手は8年ぶりの重賞タイトルだった。「久々なのでふわふわした気持ち。チャンスをもらって結果を出せたし、自信にもなった。もっと頑張りたい」と表情は引き締まった。

 アンドリエッテとは初コンビ。それでも一昨年から牧田厩舎の調教を手伝っていて、アンドリエッテにもキャンターで乗ったことがあった。「51キロということも含め、乗れる騎手だったし、よく調教を手伝ってくれているから」と牧田師が騎乗を依頼。日々の積み重ねから舞い込んだチャンスだった。

 牧田師もゴール前は絶叫。「力が入った」と顔を赤くした。期待していた馬が、ようやくタイトルを手にできた。5日、84年桜花賞(ダイアナソロン)などを制した師匠である中村好夫元調教師が亡くなったばかり。「後押ししてくれたのかな」とつぶやいた。

 今後は未定だが「大きいところにいきたい」と秋はエリザベス女王杯を視野に入れる。勢いに乗った6歳馬が、もう1度輝くため、大舞台に立つ。【辻敦子】

  1. 極ウマくんの星占い
  2. 16年ぶりJRA女性ジョッキー藤田菜七子まとめ