00年の年度代表馬でG1・7勝のテイエムオペラオー(牡)が17日に北海道新冠町の白馬牧場で心臓まひのため死んでいたことが20日、分かった。22歳だった。02年から種牡馬生活を送り今年も元気に過ごしていたが突然、息を引き取った。総収得賞金18億3518万9000円は、昨年にキタサンブラックに抜かれるまで1位だった。同牧場にはすでに献花台が設けられ、銅像や記念碑の設置などは今後検討される。

 突然の悲報だった。テイエムオペラオーは、けい養されていた白馬牧場で17日の放牧中に倒れ、同日午後2時20分ごろ息を引き取った。竹園正継オーナーは「本当にびっくりして。病気も異常もなく、元気にしてましたから。気候も良くなって、馬にとってはいい環境になってきたのに、あまりに急で。獣医師に『心臓が強い』と言われていた馬が心臓まひなんて・・・」と言葉を詰まらせた。

 記憶にも、記録にも残る名馬だった。200万円の追加登録料を支払って出走した99年皐月賞では大外から豪快に差し切った。クラシックレースを追加登録馬が制したのは初めてで、最優秀4歳(現3歳)牡馬に選出された。

 00年は天皇賞・春、宝塚記念に勝つと、秋は天皇賞・秋、ジャパンC、有馬記念を完全制覇。史上初めて秋の古馬王道G1・3連勝を飾り、年間無敗で年度代表馬に輝いた。接戦に強い勝負強さ、ケガをしない丈夫さ、そして20代前半だった和田騎手とのコンビでG1通算7勝。総収得賞金18億3518万9000円は、昨年末に引退したキタサンブラックに抜かれるまで歴代最多だった。

 02年から種牡馬生活を送り、今年も予定していた5頭中2頭に種付けを済ませていた。多くのファンに愛された名馬だけに、白馬牧場にはすでに献花台が設けられ、今後は銅像や記念碑の設置も検討される予定。竹園オーナーは「22歳までよく頑張りましたよ。ありがとうという気持ち。残された産駒の活躍を楽しみにしたい」と話した。17日夜には、まるで生まれ変わりのような、栗毛でそっくりな牡馬が北海道日高町のテイエム牧場で誕生した。同時期に活躍したスペシャルウィークが先月27日に死んだばかり。春G1の佳境を迎えた時期に、また1頭の名馬が天国へと旅立った。

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