<平安S>◇19日=京都◇G3◇ダート1900メートル◇4歳上◇出走16頭

 7番人気サンライズソア(牡4、河内)が鮮やかな逃げ切りVを決めた。出遅れた前走から一変。ミルコ・デムーロ騎手(39)も手を焼く“クセ馬”が重賞2勝目を挙げた。単勝1・7倍の圧倒的人気を集めたグレイトパール(牡5、中内田)は5着に敗れ、ダート7戦目で初黒星を喫した。

 勝利インタビューでミルコは、テレビカメラに向けて頭を下げた。「こないだ(前走)はすいませんでした。出遅れて進まなかった。性格が難しい。大変」。リーディング首位の名手も手を焼くサンライズソア。1番人気で14着に沈んだ前走ブリリアントSから、7番人気と評価を落とした一戦で驚きの変身を見せた。

 まともなら強い。細心の注意を払ったスタートを決めると、押してハナを奪った。直線でも脚勢は衰えず、1馬身半差の逃げ切りV。ダートで6戦無敗だったグレイトパールやG1・2着馬テイエムジンソクを寄せつけなかった。鞍上は「強いね。もともと力はある。ハナへ行ったら一生懸命走る」とたたえた。

 河内師は「うまくいった」と口角を上げた。前走が不完全燃焼だったため、急きょ中1週での参戦に踏み切った。「走ってない分、疲労もなかった。逆に重賞を勝ててよかったけどな。(ゲートの)練習では何もせんのに、競馬へ行くと気合が乗ってしまう。そこが安定してくれれば」。2走前の統一G3名古屋大賞典に続く重賞2勝目。今後は放牧に出して次走を検討する。発馬の課題は残るが、まだ4歳で伸びしろもある。“日の出”の勢いで頂点を目指す。【太田尚樹】

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