今週の日曜京都メインは天皇賞・春(G1、芝3200メートル、29日)が行われる。

 開業から四半世紀、松元師はガンコを見て思う。「馬って、こういうものなんだな」。

 昨冬から4戦3勝、この春最大の上がり馬となった。その秘密は? 「1つじゃない。全てがかみ合った」。晩成と見込んだ通り、徐々に馬体の緩さが解消されてきた。加えて、攻めの策がことごとくはまった。1つが、ダートで苦戦していた昨秋に取り入れた障害練習だ。「2つ、3つと勝てるかなと思った」というセンスを示しただけでなく、持ち前の前向きさも取り戻した。その上で障害の道に進まず、芝への転戦を決めたのも英断だった。「頭数の少ないレースで、という考えもあって。そこからは、全てが想像以上」。

 ガンコにとって念願の大舞台となる春盾。京都出身の師にとって、並外れた思い入れがある。「天皇賞といったら3200。京都は一番の憧れ。それはいまも変わらない。自分にとっては、ダービー以上に思い入れのあるレースなので」。来年2月の定年を前に、巡ってきた好機。「(09年2着)アルナスラインの時は悔しい思いもした。あの時と同じくらいの手応えは感じている」。頑固一徹、悲願だけを見据える。【柏山自夢】

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