<天皇賞・春:1週前追い切り>

 一変気配だ。昨年のジャパンC覇者シュヴァルグラン(牡6、友道)が19日、天皇賞・春(G1、芝3200メートル、29日=京都)の1週前追い切りに臨んだ。Cウッド6ハロン82秒5-12秒1で併走遅れを喫したが、休み明けをたたいて上積みは必至だ。一昨年が3着、昨年は2着。今年こそ頂点を狙う。

 両前脚を地面にたたきつけるような力強い走りで、シュヴァルグランがCウッドを駆け抜けた。3頭併せで僚馬ポポカテペトル(古馬1600万)に1馬身半の遅れを喫したが見守った友道師は意に介さない。「この馬なりに動いている。相手が動きすぎたね。いい追い切りだった。前回は見た目も動きも、いかにも休み明けという感じ。今回はきっちり仕上がってきた」。もともと攻め駆けする馬ではない。大事なのは中身だ。来週の追い切りにはボウマン騎手がまたがり、最後の仕上げが施される。

 一変への下地が整いつつある。前走の大阪杯(13着)は距離不足。トレーナーは「広いコースがいい」と指摘する。阪神内回りから京都外回りへ替わるのは大歓迎だ。一昨年が3着、昨年が2着。距離やコースへの適性は高く、2年続けて後塵(こうじん)を拝したキタサンブラックも今年はいない。三度目の正直を果たす時が来た。

 まだ老け込んではいない。父ハーツクライからは成長力を受け継いでいる。友道師は「去年に比べて年齢的に上積みはないかもしれないけど、(力が)落ちてはないと思う」とみる。メンバー唯一のG1馬として、春の淀で堂々と主役を張る。【太田尚樹】

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