<スプリングS>◇18日=中山◇G2◇芝1800メートル◇3歳◇出走13頭◇3着までに皐月賞優先出走権

 クリストフ・ルメール騎手(38)騎乗のステルヴィオ(牡、木村)が人気に応え、重賞初制覇を果たした。勝ちタイムは1分48秒1。皐月賞(G1、芝2000メートル、4月15日=中山)でダノンプレミアム逆転を狙う。鼻差の2着はエポカドーロ。離れた3着争いはマイネルファンロンが制した。

 大歓声が迎えた最後の直線、ステルヴィオがG1・2着馬の力を見せた。先に抜け出していたエポカドーロを猛追。鞍上のステッキに応え、ジワジワと差を詰めると、最後は鼻差で勝利をもぎとった。「(ゴールの瞬間は)負けたと思った」と大接戦を振り返るルメール。「休み明けだったし、トライアルだけど、重賞だから勝てて良かった」とホッとした表情を浮かべた。

 本番へ向け、最高の答えが出た。馬体はふくらみを増し、プラス6キロの466キロ。道中は折り合って中団後方に待機し、初めての中山で上がり3ハロンはメンバー最速をマークした。「マイルの距離ではスタートのスピードが緩いのでいいポジションが取れなかったけど、今日は良かったです。瞬発力がすごいし、最後はいい脚を使ってくれて、決勝線まで伸びていた。2000メートルはもちろん問題ない。絶対大丈夫です」。鞍上は言葉に力を込める。

 前日の若葉Sで敗れたホープフルS覇者タイムフライヤーもいるため、現時点でコンビ継続は未定。サンデーレーシングの吉田俊介代表も「こちらは選んでもらう立場」と話しており、来週中にも鞍上が決まる見込みだ。この日の勝利で戦績は5戦3勝2着2回。サウジアラビアRC、朝日杯FSで後塵(こうじん)を拝した無敗の王者ダノンプレミアムに、皐月賞でリベンジできるのか。ルメールは「2回負けたけど、相手は今の3歳で一番強い馬。チャレンジできるなら楽しみ」と前を見据えた。【木南友輔】

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