<チューリップ賞:追い切り>

 2歳女王ラッキーライラックが早くも開花寸前だ。桜花賞TRのチューリップ賞(G2、芝1600メートル、3日=阪神、3着以内に優先出走権)に向けて2月28日に追い切られ、Cウッド6ハロン82秒4-11秒9でナンヨープルートー(古馬1600万)に3馬身先着。追走して直線入り口で内から並びかけて楽々と突き放した。大地を蹴りつけるような力強い走りは牡馬顔負け。調教ゼッケン「1111」はデビュー4連勝へまっしぐらだ。

 文句なしだ。松永幹師は「先週にしっかりやってるし予定通り。余裕もあったと思う。落ち着きもあるし、ちゃんとカイバを食べるのがいい。調整がしやすい。特に不安な点はない」と目を細めた。父オルフェーヴルのような気難しさを見せることはなく、若き乙女にありがちな心身のもろさとも無縁。騎手時代に牝馬でG1・6勝を挙げたトレーナーも「課題はあまりない」と舌を巻く。

 超一流の逸材が着実に成長を遂げてきた。担当の丸内助手は「デビュー前に初めて乗った時から『違う』と思った」と振り返る。ヘヴンリーロマンス、ラニ、アウォーディーの親子を手がけた敏腕が“初対面”で確信した素質。まだまだ伸びる。先週時点で504キロ。前走(出走時484キロ)からさらにたくましくなって今年初戦を迎える。松永幹師は「強いメンバーで油断はできない。しっかり結果を出してほしい」と意気込む。満開の春へ。つぼみはふくらみを増すばかりだ。【太田尚樹】

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