<中山記念>◇25日=中山◇G2◇芝1800メートル◇4歳上◇出走10頭◇1着馬に大阪杯優先出走権

 2番人気のウインブライト(牡4、畠山)が直線で抜け出し、重賞3勝目を飾った。前2頭に大きく離された4番手追走から、松岡正海騎手(33)の絶妙の仕掛けに乗り、直線の攻防を制した。勝ちタイムは1分47秒6。G1馬3頭を撃破し、パワーアップを証明。大阪杯(G1、芝2000メートル、4月1日=阪神)で悲願のG1奪取に挑む。

 松岡騎手のげきに応え、ウインブライトが直線で1完歩ごとに脚を伸ばした。二枚腰で逃げ粘るマルターズアポジーをゴール手前でかわし、内から伸び返すアエロリットも首差抑えてフィニッシュ。ゴール後、左手で愛馬をたたえた松岡は「折り合いも完璧。出来が良かったので自信を持って乗った」と声を弾ませた。

 マルターズアポジーが大逃げを打ち、2馬身差でアエロリットが追走。3番手のディサイファはさらに10馬身近く離れていた。その直後の4番手で虎視眈々(たんたん)と仕掛けどころを待っていた松岡は、3角付近で敢然とGOサインを出した。抜群の反応で一気に前2頭を射程圏に入れ、その勢いのまま直線勝負に持ち込んだ。「相手本線と考えていたアエロリットを捕まえるように競馬をした。瞬発力より長くいい脚を使う長所を生かせた」と会心の騎乗に笑顔。畠山師も「うまいタイミングで追い上げた」と絶賛した。

 G1馬3頭を相手に横綱相撲を演じ、堂々と優先出走権を獲得した大阪杯に駒を進める。この中間はややトーンが低かった畠山師だが、この日の快勝劇に自信を深めた様子で「オーナーと話して大阪杯に行ってみようかと。まだまだ伸びしろがあって、1戦1戦良くなっている。これからが楽しみですね。2000メートルも十分守備範囲」。トレーナーが満面の笑みで冗舌に語れば、パートナーの可能性を誰よりも信じる松岡も「この馬でG1をと思っている」と力強く前を向いた。【山田準】

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