<フェブラリーS:追い切り>

 フェブラリーS(G1、ダート1600メートル、18日=東京)は4頭が木曜追いを行った。サウンドトゥルー(せん8、高木)は初騎乗のフィリップ・ミナリク(42)が美浦坂路で感触を確かめ、相棒を絶賛。日本のG1初制覇へ意欲を見せた。98年グルメフロンティア以来、19連敗中の関東馬の救世主となるか。

 ミナリクの言葉の端々から勝利への強い意欲がにじんだ。川崎記念5着から反撃を期すサウンドトゥルーの最終追い切りは美浦坂路で2本目に4ハロン54秒7-ラスト12秒5をマーク。馬上から絶えず笑みを振りまく男は共同会見でも質問に対し、元気な声でまくし立てた。「彼はジェントルマンホース。手応えも良く、落ち着いている。今日はG1馬の調教に乗ることができてうれしいね。個人的に相性の良さを感じて、最後までクールに強く走るのが印象に残った」。手綱を託す高木師は「間隔もないし、これでちょうどいいかな。前走の疲れも取れているので出走を決めました」と仕上がりに納得顔だ。

 先週は日本初勝利をダートで挙げたミナリク。欧州は芝の競走が中心だが「ドイツも小さな競馬場はダートで競馬をしているし、僕はダートでもかなりの数を勝っているんだ」と自身の砂巧者ぶりを強調する。東京のダートについては「少し重い印象だね」と分析。「G1で相手は強いが、ペースも厳しくなるはず。まだ具体的な指示はないので、過去のVTRを見て当日はいろんな作戦会議ができると思う。最後にいい脚を使えるように乗りたい」とゴール前強襲を思い描く。

 一昨年の最優秀ダートホース、サウンドトゥルーと挑むG1。「参加できるのは楽しみだし、1ミリオンダラー(※正確には1着賞金1億円)のレース。ドイツにはこんなに賞金のいいレースはなかなかないよ。独ダービー(65万ユーロ=約8780万円)より賞金は上。頑張ります」。ミナリクの圧倒的なモチベーションが関東馬20年ぶりの勝利という快挙を引き寄せるか。【木南友輔】

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