サブちゃんが最愛の息子に花嫁候補を用意していた。馬主の北島三郎氏がキタサンブラックのために海外から繁殖牝馬を購入していたことが29日、分かった。昨年末にフランスで行われたアルカナセールで牝馬2頭を購入。そのうちの1頭であるディステイン(牝6、父シャンゼリゼ)はノーザンファームでの繋養(けいよう)が決定しており、同馬は29日に日本に到着した。

 北島オーナーは「たくさんの感動と夢と勇気をいただいた。ありがとうと言いたい」と感謝の言葉を並べ、「必ずいい子を出してくれる」とエールを送った。武豊騎手は「ブラックの子どもでG1を勝って、また一緒に表彰台に上がりましょう」と話したという。史上最多タイのG17勝、獲得賞金18億7684万3000円は歴代最高。歴史に残る孝行息子へ、できる限りの恩返しだった。

 牧場側の期待値も高い。種牡馬入り初年度ながら種付け料は500万円。交配相手にはG17勝馬ジェンティルドンナの母であるドナブリーニなども決定済みだ。吉田勝己ノーザンファーム代表は「一番の持ち味はスピードでしょうね。万能だと思うよ」と能力継承を期待する。順調なら2月中旬から種付けを開始予定。もうすぐ“キタサン物語”第2章が始まる。【松田直樹】

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