香港のシャティン競馬場では今月下旬から春にかけて3つの流れの「3冠シリーズ」が行われます。

 1つはトップホースが競う、その名も「香港3冠」。28日のスチュワーズC(G1、芝1600メートル)、2月25日の香港ゴールドC(G1、芝2000メートル)、5月27日のチャンピオンズ&チャターC(G1、芝2400メートル)のG1・3競走で構成されるボーナス付きの3冠です。

 短距離馬を対象にする「3冠」は芝1200メートルと1400メートルのG1・3競走で構成される「香港スピードシリーズ」。そして、もう1つが香港で調教された4歳馬限定の「香港4歳シリーズ」です。日本のクラシック競走と同様に地元ファンが最も楽しみにしている同シリーズは21日の香港クラシックマイル(芝1600メートル)、2月18日の香港クラシックC(芝1800メートル)、3月18日の香港ダービー(芝2000メートル)まで距離を200メートルずつ延ばして行われます。昨年はラッパードラゴン(同5月のチャンピオンズマイルで事故死)が同シリーズが整備された06年以来、初の完全制覇を成し遂げました。

 21日の香港クラシックマイルにはフルゲートの14頭が出走予定。過去5年の勝ち馬には前述のラッパードラゴンを筆頭に、2冠馬サンジュエリー、のちに香港マイルを制するビューティオンリー、のちの年度代表馬エイブルフレンド、英G12着のゴールドファンなど香港競馬の主軸を担った馬の名前が並んでいます。

 今年の有力馬は昨年1月のデビューから6戦5勝、2着1回と連対を外していないナッシングライクモア(せん4)、2歳時に英G1レーシングポストT優勝のリヴェット(牡4)、昨年の愛2000ギニー3着のエクザルタント(せん4、欧州名アイリッシュコレスポンデント)、昨年、オーストラリアのクイーンズランドダービー(G1)を制して香港に移籍したルースヴァン(牡4)、ニュージーランドから移籍して7日のヴァイオレットH(芝1600メートル)で盤石の競馬を見せたタイムトゥセレブレイト(せん4)などです。シリーズ初戦から白熱したレースが予想されています。(ターフライター)

【奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)

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