<日経新春杯>◇14日=京都◇G2◇芝2400メートル◇4歳上◇出走12頭

 ミルコ・デムーロ騎手(39)が自身初の1日6勝目を重賞で達成した。1番人気パフォーマプロミス(牡6、藤原英)を好位で流れに乗せ、ゴール寸前でロードヴァンドールをとらえた。同馬は重賞初挑戦での勝利。4月29日京都の天皇賞・春(G1、芝3200メートル)を視野に調整されることになりそうだ。

 最後の直線、ずっと内柵沿いを走っていたパフォーマプロミスをミルコは外側へ導いた。「外へ出した時、負けないと思った」。あとは内を行く先行馬2頭をつかまえるだけ。すぐ内のガンコを追い抜き、二枚腰を使うロードヴァンドールを首差かわしたところがゴール板だった。

 「強かった。一番いい位置で競馬ができたし、折り合いだけと思っていた」。これがこの日の6勝目。勝ちだしたら止まらないイタリアンは「ニューレコードを達成できて、とてもうれしい。これまでは5勝が最高だったから」と顔をほころばせた。

 昨年はJRA最多タイの年間G1・6勝。大きなレースになるほど力を発揮する。前走で準オープンを勝ったばかりのパフォーマプロミスが、昨年の覇者ミッキーロケット(2番人気)をしのいで単勝1番人気に推されたのは、ファンにもそれが浸透しているからだろう。完璧な騎乗で期待に応えた。「今日は100点の騎乗だった。2、3着馬は前へ行った2頭。それをマークしたのは、あいつの技。さすがや」と藤原英師もたたえた。

 これで重賞ウイナーとなったパフォーマプロミスはG1天皇賞・春を見据える。「体質の弱かった馬がやっと良くなってきた。まだ不安はあるけど、その分まだ伸びしろはある。長い距離を目指したい」と藤原英師は期待する。

 「去年よりもっとG1を勝ちたい」と語るミルコと新星パフォーマプロミス。新年にふさわしいコンビが新春伝統の重賞を制した。【岡本光男】

 ◆1日最多勝騎手 JRAでは1日8勝が最多。02年12月7日阪神で10鞍騎乗した武豊騎手、16年11月6日東京で10鞍騎乗したルメール騎手が記録。14日のM・デムーロ騎手は8鞍に騎乗、6勝のほかは6着、7着だった。

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