「2017年度JRA賞受賞馬選考委員会」が9日、都内のJRA本部で行われ、年度代表馬には2年連続でキタサンブラックが選出された。

 文句なしの受賞だ。キタサンブラックが、08、09年ウオッカ以来、7頭目となる2年連続の「年度代表馬」の勲章をつかんだ。障害のオジュウチョウサンに3票が流れたが、残る287票を獲得。「最優秀4歳以上牡馬」部門は290票の満票だった。

 「ありがたいです。6つのG1を1番人気で走って、しっかりとJRAを引っ張った。よく頑張りましたよ。ブラックに感謝ですね」と管理した清水久師は目を細めた。昨年は大阪杯、天皇賞・春秋連覇、そして引退レースの有馬記念を制した。苦しい時期もあった。宝塚記念では単勝1・4倍の圧倒的支持に応えられず9着に敗れ、凱旋門賞挑戦を断念。「ブラックにかわいそうなことをしてしまった」。だからこそ秋の天皇賞は負けられなかった。「気合が入りましたね。まだ終わってない、ということを見せられた」。勝負の一戦を、感慨深げに振り返った。

 7日に京都競馬場で引退式を終えたブラックは8日朝、栗東トレセンを離れた。福島のノーザンファーム天栄を経由し、北海道・社台スタリオンステーションで種牡馬生活に入る。「どんな子を出すのか、楽しみです」。順調ならジュニアのデビューは3年後。ブラック伝説は、遺伝子を受け継ぐ若駒へと引き継がれていく。【木村有三】

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