<ターコイズS>◇16日=中山◇G3◇芝1600メートル◇3歳上牝◇出走16頭

 3歳馬ミスパンテール(昆)が大激戦のゴール前を制し、重賞初制覇を果たした。勝ちタイムは1分34秒2。首差2着がフロンテアクイーン。3着がデンコウアンジュ。1番人気のラビットランは4着に敗れた。

 進路が出来たのは直線残り100メートルだった。中団で脚をためていたミスパンテール。その名前のごとく、ヒョウのような素早さで狭い馬群をすり抜けた。先に抜け出していた内フロンテアクイーン、外デンコウアンジュ、その真ん中をグイッとひと伸び。首差で初めての重賞タイトルをもぎとった。殊勲の横山典騎手はゴールを過ぎて、力強く左手でガッツポーズ。「狭いところだったが、よく反応してくれた。素晴らしかったです。切れ味がすごいですね」とその走りをたたえた。

 春はチューリップ賞でソウルスターリングの2着に好走。桜花賞16着、オークス10着、ローズS10着と重賞で大敗が続いた。だが、準オープンの清水Sで2勝目を挙げ、上昇気流に乗ると、この日は一線級の古馬牝馬や同期のラビットランをねじ伏せて勝利をつかんだ。「能力があるのは間違いなかった。でも、こいつに関しては僕もまだつかめていないんですよ」と苦笑いの昆師。「普段の調教で落ち着いていれば力を出せるけど、レース数を使っていくとテンションが上がる。力的にはもうひとつ上を狙える馬。来年のG1、ヴィクトリアマイルまでにどういうステップを踏んでいくのか考えたい」。視線の先には大きな目標が見えてきた。【木南友輔】

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