【香港6日=柏山自夢】教えてマジックマン! 10日に香港国際競走4レース(全てG1)が行われるシャティン競馬場を、香港の帝王ジョアン・モレイラ騎手(34)が徹底解説した。「モレイラビジョン」によれば、各馬が実力を出しやすいコースで、日本馬向き。馬券攻略のヒントまで見通した。

 シャティンの芝を踏みしめながら、モレイラは何度も繰り返した。「とてもフェアだよ」。圧倒的な存在感を示してきたホームグラウンド。理由もすらすらと続く。「十分な長さの直線がある。大きなアップダウンもなく平たん。有利不利が少ないコースだ」。

 その上で、勝敗を分ける特徴がある。「馬場だね。特に表面が硬いから、速い時計が出る」。世界を股にかけてきた名手。脳内のデータベースから、1つの競馬場を引き合いに出した。「東京に近いね」。右回り左回りの違いこそあるが、広くゆったりとしたコース形態は共通している。「だから日本馬はいいね。特に、東京での実績に注目してみるといい。東京で結果を出している馬なら、香港は絶対に合う。逆にヨーロッパで走ってきた馬には向かないと断言できるよ。彼らが主に経験してきたのは、軟らかい馬場だからね」。身振り手振りを交えての解説は、リップサービスではない。

 その傾向は今年、特に強くなりそうだ。「ファンタスティック」と声を弾ませるほどに、芝は青く生い茂る。高速決着による力勝負も望める状態だ。「いつも以上にいい状態。内外の差もない。強い馬をうまく走らせられるかだけがポイントだ」。ムチを握る右手に力を込めた。

 それでも、時に展開のあやがあるのが競馬。波乱の可能性を含む条件として挙げるのが、2000メートル戦だ。「スタートから最初のコーナーまでがすごく短い。その間に、いい位置を取りに行かないといけないからね」。昨年の香港カップでも、先行集団はスタートから約10秒で1コーナーに到達している。一瞬の勝負。運も必要になってくる。「内枠が絶対にいい。この条件に限っては、いい枠を引くということがとてつもない助けになる」。

 今年のカップで騎乗するネオリアリズムにも大いに当てはまる話だ。「難しさがあり、スタートを失敗すると勝負どころまでに体力を消耗してしまう。なんとかスタートを決めたい」。今日7日に決まる枠順抽選が見逃せない。

 ◆ジョアン・モレイラ 1983年9月26日、ブラジル生まれ。00年デビュー。約9年間で1000勝以上。09年4月からシンガポールで騎乗。10年から4年連続リーディング。13年9月6日には騎乗機会全勝の1日8勝。同年10月香港に移籍。14-15年シーズンから3年連続でリーディング。愛称はマジックマン、雷神。日本では15年WASJで優勝。16、17年には短期免許で騎乗、16年8月27日から28日にかけて騎乗機会7連勝(日本タイ記録)。


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